彼の目的はもう一度
三つ巴の戦争を勃発させることだった。
コカビエルの計画を阻止すべく
イッセー達は学園へと向かうのであった。
一方ユウスケはトオドの罠にはまり
川に落ち流されてしまった。
そして、河川敷で倒れている
彼に近づく者がいた。
「…う~ん、ここは?」
俺が目を覚ますとそこは、
どこかの寝室だった。
「目が覚めたっすか祐介先輩」
ベッドから起き上がると
部屋の隅から声がかけられた。
そちらへ視線を向けると
黒髪をチョンマゲのようにひとつ縛りした
三白眼の少年が椅子に座って読書していた。
「シカマルじゃあ…ここは?」
「ここはうちの病院っすよ。
つっても小児科なんで、
大したことは出来ないっすけど」
シカマルは落ち着いた様子で答えてくれる。
彼の家は小児科の病院をやっており
俺も子供の時は世話になったな。
「聞かないのか?」
俺は疑問をシカマルに訊いた。
「何をっすか?」
「俺が変身した姿を見てただろ?」
俺の答えにシカマルは気まずそうに
頬を掻きながら答える。
「めんどいのは勘弁なので、
聞かない方がいいかなって思っただけですよ」
「ありがとうシカマル」
俺は後輩の厚意に甘える事にした。
ガチャッ。
そこへ部屋の扉を開けて、
1人の男性が入ってきた。
シカマルと同じく黒髪のチョンマゲ
で目つきもシカマルそっくりの
鋭い目つきだ。
「おお、起きたかユウスケ」
「お久しぶりです、シカクさん」
この人はシカマルのお父さんのシカクさんだ、
「シカマルが近くの川から
倒れているお前さんを見つけたと
連れてこられた時は
驚いたが何があったんだ?」
川に倒れていたらそりゃ不思議だよな。
「すみません、それにこたえる事はできません」
「そうかい、シカマルもこう見えて
頭は良いからな、救急車を呼ばずに
此処に運び込んだ時点で不思議には思っていたが
今は詳しくは聞かないでおこう
だけど、お前は重傷だ明日までは絶対安静だ
それは譲らないぞ」
「いえ、今はじっとしている
暇はないんです、直ぐに向かわないと」
おれはベットから起き上がろうとするが、
「痛ぅう。」
「その傷で何処に行くってんだ、
今はじっとしてろ
何か事情があるのは分かるが
身体を壊したら元もこうも
ないだろ!今は寝てろ!」
「できません!
直ぐに向かわなきゃ
大事な物が全て失うことになる!
俺はそうなったら死んでも後悔する…
行かせてください。
俺は後悔する選択はしたくないんです」
俺はシカクさんの目を見つめ
自身の想いを叫ぶ。
「はあ、その目は覚悟を決めた目か、
その目をしたものに何を言っても
考えが変わらないのは俺も知ってら
なら目的地までは俺が連れてってやる」
シカクさんはそう言い俺に肩を
貸してくれて起き上がらせてくれる。
「これは貸っすよ祐介先輩」
シカマルも肩を貸してくれる。
こうして俺はシカクさんの運転で
リアス先輩たちの元へ向かう。
行先は駒王学園だ、
あそこから、強い魔力を感じる。
コカビエル達が何かを行ているんだろう。
リアス先輩達もそこへ向かってる筈だ!
―〇●〇―
車で駒王に向かう途中。
近くの公園に見知った顔を見つけた。
「すみません止まってください」
キキィッ!
「どうした?ユウスケ!」
「ここまでで大丈夫です
身体は大丈夫ですもう
何ともありませんから」
ガチャッ。
俺は大丈夫と解るように
1人で歩いて外に出る。
「これは一体!?
確かに重症だったはずだzo
」
「すみません。詳しいことは話せません
ですが、ここから先は危険なので
二人は引き返して下さい」
「わかった、
この世には理解できない現象は
幾つもあるからな。
今は聞かないでおこう
頑張っていってこい」
シカクさんは何も聞かずに
送り出してくれる。
俺は公園へ向かい歩き出す。
「祐介先輩!」
シカマルの声に俺は振り返る。
「また明日会いましょう!」
俺はシカマルにサムズアップで答える。
―〇●〇―
「リアス先輩!」
俺は公園の中に入ると車から見かけた
リアス先輩に声を掛けた。
『ユウスケ!』
皆俺の登場に驚いていた。
「すみませんリアス先輩、今まで
連絡できずに居て、兵藤祐介、
ただいま戻りました」
「ええ、皆心配してたのよ
でも、無事でよかったわ
それで、あの後何があったの?」
「それが…」
俺は自身に起こった事、
イリナが怪我を負った事を話した。
「安心しなさいユウスケ。
彼女ならアーシアが治療したわ」
よかった。なら彼女は助かったのか。
「ユウスケも怪我したんだろう!
ならまずは自分の傷をアーシアに治してもらえよ」
イッセーが俺の怪我を
心配してアーシアを近くに呼ぶ。
「ユウスケさん、直ぐに治しますからね」
アーシアが俺に手をかざすと
俺の体を淡い緑の光が包む。
クウガの力で自然回復で回復をしていた傷も、
アーシアの神器の力で全快した。
「相変わらず、凄い力だな。ありがとうアーシア」
俺がアーシアを褒めると、
嬉しそうな表情になった。
「ありがとうございます。
皆さんの力に慣れて嬉しいです」
俺達が話をしていると
公園の外から誰かがやってくる。
「リアス!」
走ってきたのは、
支取蒼那先輩と生徒会の面々だった。
「学園を大きな結界で覆ってます。これでよほどの
ことがない限りは外に被害は出ません」
匙がリアス先輩に現状の報告してくれる。
これでオカルト研究部と生徒会のメンバーが
集まったと思ったが、
木場だけがこの場に居なかった。
イッセー達の話ではコカビエル達から
逃げられたようだからあいつなら
大丈夫だろう。
直ぐに合流できると俺は信じてるぞ木場!
負傷したイリナも会長の家に転送された。
アーシアの力で回復はしたが
体力までは回復できないからな。
これからの戦いには参加できないそうだ。
匙が結界の説明をリアス先輩にしている。
話では、リアス先輩から話を聞いた会長の
支取蒼那先輩が、生徒会のメンバー全員を
招集して大掛かりな結界を学園に張ったという。
中で起きた事を外に出さない為の措置だ。
相手は聖書や関連書物にも出てくる
堕天使の幹部。何が起きてもおかしくない。
「これは最小限に抑える為のものです。
正直言って、コカビエルが本気出せば、
学園だけでなく、この地方都市そのものが
崩壊します。さらに言うなら、既にその
準備に入っている規模なのです。
校庭で力を解放しつつあるコカビエルの
姿を私の下僕が捉えました」
なっ…。
会長の言葉に俺は絶句した。
ヤバい奴だとは分かってはいたけど、
そんな規模の話なのかよ!?
相手は幹部だそれだけのそれだけの力が
あるってことだよな。コカビエルって奴は…。
俺達の街を自分が戦争したいってだけで、
破壊するのかよ!?
ふざけるなよクソ堕天使が!
俺達がお前の野望なんか潰してやる!
会長は引き続き説明をする。
「攻撃を少しでも抑える為に私と眷属は
それぞれの配置について、結界を張り続けます。
できるだけ被害を最小に抑えたいものですから…。
学園が傷つくのは耐え難いものですが、
堕天使の幹部が動いた以上、
堪えなければならないでしょうね」
会長は目を細め、
学園の方を憎々しげに見つめる。
おそらく学園にいるコカビエルへ
向けたものだろう。
学園に被害が出るのは確定事項か。
俺達の通う学校が…。
「ありがとう、ソーナ。
あとは私達がなんとかするわ」
「リアス、相手は桁違いのバケモノですよ?
確実に負けるわ。いまからでも遅くない、
貴方のお兄様へ」
首を横に振るリアス先輩。
「あなただって、
お姉さまを呼ばなかったじゃない」
「私の所は…。
あなたのお兄さまは貴方を愛している。
サーゼクス様なら必ず動いてくれます。だから…」
「すでにサーゼクス様に打診しましたわ」
二人の会話を遮って朱乃さんが言う。
「朱乃!」
非難の声をあげるリアス先輩だが、
朱乃さんが珍しく怒った表情を浮かべていた。
「リアス、あなたがサーゼクス様にご迷惑
をおかけしたくないのはわかるわ。
貴方の領土、貴方の根城で起こったこと
でもあるものね。しかも御家騒動の後だもの。
けれど、幹部がきた以上、話は別よ。
貴方個人で解決できるレベルを
遥かに超えているわ。魔王の力を借りましょう」
…あんな風にリアス先輩へ
詰め寄る朱乃さんを初めて見たな。
リアス先輩も何か言いたげだが、大きな息を吐き、
静かにうなずいた。
それを確認して、
朱乃さんはいつものニコニコ顔になる。
「お話を理解してくれてありがとうございます、
部長。ソーナ様、サーゼクス様の
加勢が到着するのは一時間だそうですわ」
「一時間…。わかりました、その間、私達生徒会は
シトリー眷属の名にかけて、結界を張り続けてみせます」
会長の決意を聞き、リアス先輩も肚を決めた様子だった。
「…一時間ね。さて、私の下僕悪魔たち。
私達はオフェンスよ。結界内の学園に飛び込んで、
コカビエルの注意をひくわ。
これはフェニックスとの一戦とは違い、死戦よ!
それでも死ぬことは許さない!
生きて帰ってあの学園に通うわよ、皆!」
『はい!』
俺達が気合の入った返事をする!
「兵藤!あとは頼むぜ!」
「分かってるさ、中は俺達に任せろよ!
外は任せるぜ匙!」
「そうそう、中は俺達がやるから
匙。お前は尻のダメージでも気にしてろ」
「言うな!言われるとさらに痛く感じる!
お前こそ、尻は?」
匙にそう聞かれたイッセーは痛みを
思い出したようで、尻をさすっていた。
「ふふふ。部長の愛が痛い。まあ、
今の状況はまさに尻に火が付いた感じだな」
「いやいや、笑えねえよ。
それで、木場はまだか?」
「ああ、俺も無事だったんだ、
無事だと信じてるさ」
「木場の奴も必ず来るさ」
「そうだな、俺も信じる」
俺とイッセーと匙は拳を合わせ、
それぞれの健闘を祈った。
「決戦だ!いざとなったら、俺も」
『任せろ相棒。相手はコカビエルか。
不足はないぞ。見せてやろうじゃないか』
イッセーも覚悟を決めたようだその目に
不安の色は無くなっていた。
そうだな、俺も自身の全力をだすさ、
見せてやろうぜ、クウガとドラゴンの力をな。
―〇●〇―
入った瞬間俺はクウガの姿に変身していた。
イッセーも『女王』へ昇格して、
力を底上げしていた。
俺はまだ、悪魔の力とクウガの力の両立は出来ない
それが歯がゆく思っている。
俺も強くならないとな。
っ。
俺達は異様な光景に言葉を失った。
校庭の中央に四本の剣が神々しい光を発しながら、
宙に浮いている。
それを中心に怪しい魔方陣が
校庭全体に描かれていた。
魔法陣の中央にはカエルの怪人
ズ・トオド・レの姿があった。
あいつ、魔方陣を使って何をするつもりだ?
「これはいったい…」
疑問を口にする俺。
「生きていたか、クウガよこれは四本の
エクスカリバーをひとつにするのだよ」
バルパーはおもしろおかしそうに口にした。
「バルパー、あとどれぐらいで
エクスカリバーは統合する?」
「ッッ!」
空中から聞こえてくる声!
全員が空へ視線を向けた時、
月光を浴びるコカビエルの姿があった。
宙に椅子に座って、こちらを見下ろしていた。
余裕そうに足なんか組んでやがる!
「五分もいらんよ、コカビエル」
「そうか。では、頼むぞ」
コカビエルはバルパーから
リアス先輩に視線を移す。
「サーゼクスは来るのか?
それともセラフォールか?」
「お兄様とレヴィアタンさまの代わりに私達が」
ヒュッ!ドォォォォオオオオオオンッ!
風切り音のあと、爆音が辺り一帯に爆風と共に広がっていく。
ッ!
爆風が発生した先にあるのは
いや、あったのは体育館だった。
影も形も無くなってやがる!?
消し飛んだのか!
「つまらん。まあいい。余興にはなるか」
体育館のあった場所に巨大な
光の柱が斜めに突き刺さっていた。
あれは、もしかして堕天使の光の槍か?
デカすぎるだろ…。
以前であった堕天使の比じゃない。
アレに比べれば物干し竿と爪楊枝程の差がある。
流石にこれはまともに勝負が
成立するとは思えないな、
完全に時間稼ぎに徹しなければ全滅だ、
悔しいが、コカビエルは魔王様に任せるしかない。
イッセーもドライグと話し合ったようで、
最悪の場合は全身をドラゴンに変えようとも
禁じ手を使って時間稼ぎをするつもりのようだ、
「さて、地獄から連れて来た俺のペットと
遊んでもらおうかな」
コカビエルが指を鳴らす。すると、
闇夜の奥からズシンズシンと
何かが地を揺らしながら
近づいてくるのがわかった。
そいつは十メートルはあるであろう、黒い巨体。
四足は一つ一つが太く、そこから生えている爪は
鉄すら切り裂きそうだ。
闇夜にギラギラと輝く血のような真紅の相貌。
突き出た口から覗かせるのは凶悪極まりない牙だ。
ずらりと並び、牙と牙の隙間から
白い息が吐き出されていた。
コイツは俺もよく知っている地獄のバケモノ。
その姿は首が三つある大きな犬だった。
ギャオオオオオオオオォォォォォォンッッ!!
辺り一帯を震わせるほどの咆哮!
三つの首が同時に吼えた!
「ケルベロス!」
忌々しそうにリアス先輩が言う。
「ケルベロス?」
イッセーがリアス先輩に訊ねる。
「ええ、地獄の番犬の異名を持つ有名な魔物よ
本来は地獄、冥界へ続く門の周辺に生息している
のだけれど、人間界に持ち込むなんて!」
「ヤバいんすか?」
イッセーがリアス先輩に訊ねる。
「やるしかないわ!消し飛ばすわよ
イッセー!ユウスケ!」
「はい、部長!いくぜ、
ブーステッド・ギアァァァ!」
『Boost!』
俺はイッセーと共に気合を入れると
リアス先輩がイッセーの肩に手を置いた。
「イッセー、今回私達は貴方達をフォローするわ」
「力を高めて、俺がトドメですか?」
イッセーの問いにリアス先輩っは首を横に振る。
「いえ、貴方はサポートに徹してもらうわ。
高めた力を仲間に譲渡するの。ブーステッド・ギア
はあなた自身をパワーアップさせる神器であると
同時に、チーム戦でメンバーの力を飛躍的に
上昇させるものでもあるわ」
ブーステッド・ギアは確かに
サポートとしては効果は絶大だ、
イッセーが力を高めて誰かに譲渡できれば、
コカビエルにだって通用するかもしれない。
大ダメージを与えずとも、相手の攻撃を打ち消す
だけの力を得られるかもしれない!?
「ところでイッセー。譲渡は、貴方自身の
パワーアップも含めて何回使用可能かしら?」
リアス先輩がイッセーに質問する。
確か、イッセーの神器には使用に限界があった。
力を倍加させるイッセーの
神器はかなり無茶苦茶なものだ、
使用回数は所有者であるイッセーの力に依存する。
使い切ると神器の機能が停止し、
イッセーの体からも一気に力が抜けるそうだ、
「現時点の俺の体力も合わせると、限界まで
高めたもので三回か、四回です。いや、
四回目で俺自身がぶっ倒れそうなので、
三回と考えてください」
「そう。無駄撃ちはできないわね、
行くわよ、朱乃!」
バッ!
リアス先輩が背中から翼を出して、
朱乃さんと共に空へ舞う。
ガルルルルルウルルルウルルルルッ!
ケルベロスが威嚇を向け、一気に飛び出してきた!
ゴウゥゥンッ!
首の1つが宙を舞うリアス先輩に向けて、
炎を吐く!
「甘いですわ」
朱乃さんが前に入り、炎を瞬時に凍らせた。
「くらいなさい!」
朱乃さんの後ろから飛び出したリアス先輩は
黒くデカい魔力の塊をケルベロスに放つ。
滅びの一撃。
リアス先輩の魔力は触れたもの
全てを消滅させる強力なものだ。
ゴバァァァン!
ケルベロスの他の首が、火炎の球を撃ちだした!
空中で激しくぶつかり合うリアス先輩の魔力と
ケルベロスの炎!
その間にももう一つの首が
火炎の球を吐き出してくる。
火炎球の連続攻撃か!
リアス先輩の一撃に押し切られそうだった
最初の火炎球を二撃目の炎が後押しする!
炎の勢いが増し、
今度はリアス先輩の魔力が
押し切られそうになっていた。
更に火炎球を放とうとしているケルベロス!
後一撃やられたら、いくらリアス先輩の魔力でも
負けるかもしれない
だが、
「隙あり」
「足元がお留守だぜ!」
ドゴォォォンッ!
俺と子猫ちゃんで奴の懐に飛び込んで、
ケルベロスの頭部を殴りつける!
「さらにもう一撃あげますわ」
朱乃さんが指先を天に向けると、
稲光が夜空に発生した。
そのまま指をケルベロスへ。
カッ!
一瞬の閃光のあと、
ケルベロスが激しい電撃に包まれる!
朱乃さんが特大の雷をケルベロスに落としたのか、
そこにダメ押し、リアス先輩の一撃が加わる!
しかし、ケルベロスの体は消滅せず、
横腹に直撃するだけだった。
ケルベロスの脇腹から、ドス黒い鮮血が噴き出す。
煙を上げるケルベロス。
いまだ眼光は鋭い。あれだけの攻撃を受けて、
まだ動けるのか。
グルルルルルルルル。
別の方向から唸り声聞こえてくる。
唸り声のした後ろを振り返ってみると。
「もう一匹いるのかよ!」
イッセーも追加で現れたケルベロスをみて叫ぶ。
ガァオァァァアアッッ!
咆哮をあげて、もう一匹がイッセーと
アーシアの元に駆け出した!
まずい、離れすぎている、間に合わない!
ダッ!
俺はイッセー達の元へ駆け出す。
「イッセー、かまわず一度自分の力を高めなさい!」
イッセーに倍増使用の許可を出すリアス先輩。
イッセーがアーシアを守るために強化しようとした
その時、
ズバッ!
イッセー達に向かってきていたケルベロスの
首がひとつ宙に舞う!
斬った!?誰が?木場か!
しかし、俺達の前に現れたのは長剣の
エクスカリバーを振るう少女。
ゼノヴィアだった。
空に飛んだケルベロスの首が
塵となって散っていく。
「加勢にきたぞ」
ダッ!
言うやいなやゼノヴィアは駆け出して、
首を一つ失って絶叫を上げているケルベロスの
胴体に斬りかかった!
ギャオオオァァァッァァアアンッッ!
破壊力バツグンの一振りを受け、
ケルベロスの胴が割れる。煙が立ち込め、
ケルベロスの胴体が大きく消失していく。
聖剣の効果だ!
「聖剣の一撃。魔物に無類のダメージを与える」
ザンッ!
ゼノヴィアは倒れ込むケルベロスの胸元に
トドメとばかりに長剣を深く突き刺す。
その瞬間、ケルベロスの体が塵芥と化して、
宙へ霧散していった。
俺がイッセー達の元へ駆け寄ると、
イッセーの籠手が点滅していた。
俺も見た事ない現象だ、
イッセーも突然の状況に驚いているようだ。
「どうやら、部長と朱乃さんに譲渡すれば、
ケルベロスを倒せる段階になったと
教えてくれてるらしい」
籠手にそんな機能があったのか!?
「ドライグが言うには、
俺も成長しているってことらしい、
今までどこまで強化すれば
いいかわからなかったから
俺の願いに神器が答えたみたいだ」
くっ、やっぱりイッセーも知らないうちに
強くなってるんだよな、
それに比べて俺は、トオドにも負けている…。
いや、落ち込んでいる場合じゃない!
悔しいなら、この戦いで挽回するべきだ、
俺は俺だ!これに勝って普段の
トレーニング量を増やすだけだ!
俺が決意していると、イッセーが
空を飛ぶリアス先輩と朱乃さんに向かって叫ぶ。
「部長!朱乃さん!ケルベロスを
屠れるだけの力を得ました!」
それを聞き、リアス先輩と朱乃さんが
顔を見合わせて頷く。
同時に両者が俺達の元へ降下してくる。
「イッセー!あなた、ライザーとの一戦で
十字架と聖水を同時に強化していたわね?」
「え?あー、確かにそうですね」
「ドライグに聞いたら、同時に二つまでなら
可能だそうです。ただ、どちらも倍増分の
七割か八割しか譲渡出来なくなるみたいです」
リアス先輩と朱乃さんに説明するイッセー。
二人とも承知のようだ。
「それだけあれば十分ね」
「はい、いけますわ」
『お願い!』
リアス先輩と朱乃さんが同時に号令をかける。
イッセーがリアス先輩と朱乃さんの肩に手を置き、
神器を発動させる。
「いくぜ!ブーステッド・ギア!ギフト!」
『Transfer!!』
刹那、二人の体から凄まじい魔力が漂う。
両者とも溢れ出す力に驚いていた。
「いけるわ」
リアス先輩の不敵な笑みに朱乃さんもうなずいた。
「朱乃!」
「はい!天雷よ!鳴り響け!」
朱乃さんが天に指をかざし、雷光を支配する。
指の照準が、ケルベロスに向けられた。
ッ!雷撃を察したのか、
ケルベロスがその場から逃げようとする!
ザシュ!
ケルベロスの四肢を無数の剣が貫いていく!
地面から生える剣!
これは。
「逃がさないよ」
そこに現れたのは俺達の『騎士』だった!
木場の『
なんてグッドタイミングで駆けつけてんだよ!
流石『騎士』様だな。
カッ!
魔剣によって身動きできなくなった
ケルベロスに天からの雷が降り注いだ。
さっきとは比べ物にならないほどの大きさだ!
校庭の半分以上を覆いつくす、雷の柱!
ドオオオオオオオンッッ!
「ッ!」
ケルベロスは絶叫をかき消され、
その体も雷光の中で無に帰した。
これだけの威力だ消費もはげしいだろうな。
ケルベロスが消えた瞬間、
間髪入れずにリアス先輩が
コカビエルの方へ手を向ける!
「くらえ!コカビエル!」
ドウゥゥゥゥォォォオオオンッ!
リアス先輩の手から、
巨大な魔力も塊が撃ちだされた!
「デカい!」
イッセーも声に出していたが、
いつもリアス先輩が撃ちだしている魔力の一撃
の十倍以上はある大きさだ!
それが凄まじい速度を得て、
宙に座る堕天使の幹部へ襲い掛かる!
コカビエルに降りかかる滅びの一撃!だが。
奴は片手を前に突き出しただけだ。
ゴオオオオオオオォォォォォオオンッッ!
リアス先輩の一撃を片手で防いでやがる!?
あんなデカい魔力を片手だけで防ぐなんて!
グンッ!
コカビエルは掌を上へ向けた。
リアス先輩の放った魔力の塊は軌道をずらされ、
天高く闇夜の彼方へ飛んでいき、
消えて行ってしまった。
掌から立ちのぼる煙を見て、
コカビエルは楽しそうな笑みを見せる。
「なるほど。赤龍帝の力があれば、ここまで
リアス・グレモリーの力が引き上がるか。
面白いぞ。これはひどく面白いぞ」
クククと一人おもしろおかしそうに
コカビエルは空で哄笑をあげていた。
「完成だ」
トオドの声。
その時、校庭の真ん中にあった
四本のエクスカリバーが
有り得ないほどの光を発し始めた。
何が起こるんだ!?
空中で拍手を送るコカビエル。
「四本のエクスカリバーが一本になる」
神々しい光が校庭全域に広がっていく。
あまりの眩しさに俺達は手で顔を覆った。
目を凝らして校庭の中央を見て見れば、
四本の聖剣が重なっていくのがわかる。
もともと一本だったエクスカリバー。
七本に分かれたものだが、
そのうちの四本が一本に戻るのか。
眩い光が終わった時、校庭の中央には、
白いオーラを放つ一本の聖剣が浮かんでいた。
一つにまとまった聖剣
その聖剣をフリードが振るう、
そして、聖剣の完成により
コカビエルの計画が加速する!
だが、ここで一人の騎士が覚醒する、
そして、騎士の誓いに呼応して、
クウガの新たな力が呼び起こされる!
次回、第36話「覚醒」
外伝でやってほしいコラボは?
-
仮面ライダークウガ(五代雄介)
-
仮面ライダーディケイド
-
忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
-
その他(希望があれば感想へ)