テロリスト達はまだ残っている。
黒幕もまだ表れなかった。
アザゼルたちの戦いはどうなったのか?
ボウドを倒した俺達は部室後にして
旧校舎の玄関まで移動していた。
「さあ、これから敵の包囲を突破して
新校舎まで戻るはよ準備はいい?」
リアス先輩が扉を開ける前に再度確認してくる。
『はい!』
俺達はそろって返事をする。
まあ、部室でボウドとの戦闘の爆発音で
ここに俺達がいる事はバレてるだろうな。
というか、部室を含めて
何部屋か最後の爆発で吹き飛んだしな。
「すみません。リアス先輩。部室を吹き飛ばして」
俺が謝るとリアス先輩は優しく微笑み返答した。
「何言ってるの。貴方じゃ聖騎士を倒したのよ
誇る事はあっても攻める事はないは」
「そ、そうですよ。ユウスケ先輩!
か、格好良かったです」
そう言ってくれたのは、
部室からここまで背中に引っ付いて隠れる
ギャスパーだ、アーシアといい、
うちの僧侶は俺の背中に隠れたがるな。
とりあえず、コイツの引きこもりは
治していかないとな。
そう思い玄関を出た時だった。
ドッガァァァァアアアアンッ!
俺達の前に何かが落ちてきた!
敵か!
立ち込める土煙が消えたあと、
そこにいたのは。
「チッ。この状況下で反旗か、ヴァーリ、ユウスケ」
ダメージを負った堕天使の総督だった。
「そうだよ、アザゼル」
「まあ、俺とヴァーリの二人相手に
その程度のダメージとは流石は総督様だな」
眩い輝きながら、俺達の前に白龍皇が舞い降りる。
その傍らに『
そして、見知らぬ女性が遅れてやってくる。
「和平が決まった瞬間、
拉致したヴァンパイアの神器を発動させ、
テロを開始させる手筈でした。
頃合いを見てから私と共に白龍皇とクウガが暴れる。
三大勢力のトップの一人でも葬れば良し。
会談を壊せればそれで良かったのです」
褐色の女性がそう説明した。
何者か知れないがとてつもなく強いのは分かる。
そんな中、イッセーだけは、
女性の格好に釘付けになっていたが、
「いやらしい視線を感じるわ。
その子が赤龍帝なのですか、ヴァーリ?」
「ああ、残念ながら、そうだよ。
本当に残念な宿主なんだ」
「それで、そちらの子がもう一人の
クウガって訳ねユウスケ?」
「だな、だけどあちらの残念と違って、
少し目を離した間に新たな力を手に入れてやがる
断然興味深いな」
「残念残念言うな!俺だって懸命に日々を生きてんだ!
……って、なんでお前達とアザゼルが対峙してる?
つーか、その姉ちゃんだれだよ?」
まだ状況を分かっていないイッセーに
女性が哀れむような目で見ていた。
「なるほどね。本当に残念な子ね。
ヴァーリ、ユウスケこの子たちは殺すの?」
「俺は今回は殺さないな泳がしとけばさらに
強くなって楽しめそうだ」
「俺はどうしようか迷っているのが本音だ。
正直、俺は彼にそこまで
期待をかけているわけじゃないんだ」
出会った時から、仲良くなれるとは思ってなかったがな。
まさか、こんな展開になるなんて予想外だったな。
「…まったく、俺もやきが回ったもんだ。
身内がこれとはな…」
自嘲するアザゼル。
ヴァーリがマスクを兜にシュバッと収納させて、
顔を見せる。
「いつからだ?いつから、そういうことになった?」
「コカビエルを本部に連れ帰る
途中でオファーを受けたんだ。
ユウスケにはその後誘った形さ。
悪いな、アザゼル。こちらの方が面白そうなんだ」
「ヴァーリ、『
オーフィスに降るのか?」
「いや、あくまで協力するだけだ。
魅力的なオファーをされた。
『アースガルズと戦ってみないか?』
こんなこと言われたら、
自分の力を試してみたい俺では断れない。
アザゼルは、ヴァルハラ
アース神族と戦う事を嫌がるだろう?
戦争嫌いだものな」
「雄輔、お前もそうなのか?」
「当然だ、俺は強くなりたい、
それには戦いが一番だ、
それも強者との戦いがな」
「俺はお前達に『強くなれ』と言ったが、
『世界を滅ぼす要因だけは作るな』とも言った筈だ」
「関係ない。俺達は永遠に戦えればいいだけだ」
「…そうかよ。いや、俺は心のどこかでお前達が
手元から離れていくのを予想していたのかもしれない。
お前達は出会った時から今日まで強い者との
戦いを求めていたものな」」
「今回の下準備と状況提供は白龍皇とクウガの
二人ですからね。彼等の本質を理解しておきながら、
放置しておくなど、貴方らしくない。結果、
自分の首を絞めることとなりましたね」
と、女性がアザゼルを嘲笑した。
苦笑するアザゼルを尻目に
ヴァーリは自身の胸に手を当て、
イッセーに向かって言う。
「俺の本名はヴァーリ。
ヴァーリ・ルシファーだ」
なっ、ルシファーだと!?
「死んだ先代の魔王ルシファーの血を引く者なんだ。
けど、俺は旧魔王の孫である父と人間の母との間に
生まれた混血児。
『
だから手に入れたものだ。偶然だけどな。
でも、ルシファーの真の血縁者でもあり、
『
運命、奇跡というものがあるなら、
俺のことかもしれない。なんてな」
そう言う、ヴァーリの背中から光の翼と共に
悪魔の翼が幾重にも生え出した。
悪魔だって?白龍皇が…?
しかも、ルシファーの血縁者?
「嘘よ…。そんな…」
リアス先輩も驚愕の表情を浮かべている。
しかし、アザゼルは肯定した。
「事実だ。もし、冗談のような存在がいるとしたら、
こいつのことさ。俺が知っている中でも過去現在、
おそらく未来永劫においても最強の白龍皇になる」
歴史に名を残す最強の白龍皇か…。
イッセーのライバルはとんでもない奴みたいだな。
「覚悟を決めてもらいましょうか、アザゼル」
未だにアザゼルを嘲笑う女性。
「…チッ、先程膨れ上がったオーラの量、
オーフィスの野郎に何をもらった?」
アザゼルの問いかけに女性は笑った。
「ええ、彼は無限の力を有するドラゴン。
世界変革の為、少々力を借りました。
おかげで貴方と戦える。
サーゼクスとミカエルを倒すチャンスでもあります。
彼等は愚かなトップ。貴方もですよ総督」
「…俺はそうだ。愚かかもな。
シェムハザがいなけりゃ、何もできねぇ。
只の神器マニアだ。けどよ、
サーゼクスとミカエルはそこまでバカじゃねぇと思うぜ?
少なくともてめぇよりは遥かに優秀だ」
アザゼルの言葉に女性は顔を歪ませる。
「世迷言を!いいでしょう、今ここでトドメを刺します。
新世界創造の第一歩として、
堕天使の総督であるあなたを滅ぼす!」
強い口調で物申している女性。
けど、アザゼルは愉快そうにしているだけだ。
アザゼルが懐から一本の短剣らしきものを取り出した。
「それは」
訝し気に見ている女性へ
アザゼルは短剣の切っ先を向ける。
「…神器マニア過ぎてな。
自分で制作したりすることもある。
レプリカ作ったりな。
まあ、ほとんどの物が屑でどうしようもないが。
神器を開発した神はすごい。
俺が唯一、奴を尊敬するところだ。
だが、甘い。『
なんていう神と魔王、世界の均衡を崩せるだけの
『バグ』を残したまま死んじまったんだからな。
ま、だからこそ、神器は面白いんだけどよ」
「安心なさい。新世界で
神器なんてものは絶対に作らない。
そんなものが無くても世界は機能します。
いずれは北欧のオーディンにも動いてもらい、
世界を変動させなくてはなりません」
ニンマリと口の端を吊り上げた後、
アザゼルは吐き捨てる。
「それを聞いてますますお前らの目的に
反吐が出る思いだ。ヴァルハラ!?
アース神族!?横合いからオーディンに全部
かっさらわれるつもりかよ。
というよりもな、俺の楽しみを奪う奴は消えてなくなれ」
アザゼルの持つ短剣が形を変えるっ!
パーツが分かれて光が噴き出していく。
「ッ!ま、まさか!アザゼル、あなたは!」
何かを気付いた女性を前に堕天使の総督は
力のある言葉を発した。
「
一瞬の閃光が辺りを包み込む。
光が止んだ後、そこにいたのは黄金の
身につけた者だった。
金色に輝き、生物的なフォルムをしていた。
その姿は、まるでドラゴン。
バッ!
背中から十二枚もの漆黒の翼を展開させる。
黒い羽が周囲に舞った。
ドラゴンを模した黄金の鎧が黒い翼を羽ばたかせる。
ちょっと、カッコイイと思っちまった。
アザゼルがドラゴンの鎧を装備した。
手には巨大な光の槍!
「『
研究して作り出した、俺の傑作人工神器だ。
『
『
鎧越しに感じるドラゴンの波動。
それは並じゃない!
俺が今まで感じた中でも圧倒的なまでに
トップクラスの力強いオーラを全身から発してる。
コカビエルなんて目じゃないな!
こんな神器を作るなんて流石は神器マニアだな。
ちなみに本来の具現化タイプの神器は
所有者が死なない限り、
何度壊れても再生できる。
逆に特殊な儀礼方式で神器を奪われたりすると、
死んだりすることもあるようだが。
イッセーの左腕の籠手の宝玉や
存在する複数の宝玉は機能の一つでしかなく、
破棄されても再生可能だったりする。
対の存在なら、白龍皇のも同様だろう。
「ハハハ!さすがだな、アザゼルは!
やっぱり、すごい!」
ヴァーリが笑う。
強者を目の前にしてこの笑い!
イカレてやがる!
「天才とは思っていたが、
ここまでとは予想以上だ!」
東城の声もどこか嬉しそうだ。
「ヴァーリ、ユウスケ、てめぇも相手をしてやりたい
ところだが…。まあ、『
とプロトタイプ・クウガと仲良くやってな」
たくッ!仲良くなんてできるかよ。
「でも、アザゼルと戦った方が楽しそうだ」
ヴァーリはそう答える。
「確かにな、だが、こっちはこっちで楽しめそうだ」
東城はそう言って俺に視線を向ける。
「…力を有したドラゴンをベースにしましたね?」
女性の問いにアザゼルは答える。
「ああ、ちょっくら『
この人工神器に封じてな。
二天龍『
の神器を模したのさ。今のところは成功ってとこか」
「アザゼル!それだけの力を持ちながら、貴方は!」
「カテレア、『
バックにしておいてよく言うぜ」
「…神器の研究はそこまで進んでいなかったはずです…」
「その様子じゃ、俺の組織を裏切った輩が
神器研究をいくらか持ち出したみたいだな。
だが、無駄だ。真理に近い部分は
俺とシェムハザしか知らない」
舌打ちする女性の体を青黒いオーラが覆う。
「私は偉大なる真のレヴィアタンの血を引く者!
カテレア・レヴィアタン!
貴方如き忌々しい堕天使に負けはしない!」
吼える女性!
この女性は死んだ魔王様の血縁者か!
ヴァーリと言い、テロリストは魔王の血縁者ばかりか、
カテレアと名乗った女性を、アザゼルは手招きする。
「来いよ?」
「なめるなッ!」
特大のオーラを纏って、女性が猛スピードで飛び出す!
ザンッ!
一瞬の出来事だった。
カテレアと呼ばれた女性がアザゼルに飛び込み、
アザゼルも槍を持って対応した。
刹那。
ブシュッ!
女性の体から鮮血が噴出した。
力なく、その場に膝を着く。
見れば、女性の遥か後方まで地面が裂けていた。
アザゼルの一撃の余波で地面が抉れたんだろうな。
すごい威力だ!。コンマの世界で攻防が起こり、
決着が着いたのだろう。
「ただではやられません!」
カテレアが自身の腕を触手のように変化させ、
アザゼルの左腕に巻き付ける。
女性の体に怪しげな紋様が浮かび上がった!
「あれは、自爆用の術式だわ!」
リアス先輩がそう言う。
自爆用?あの女性、死ぬ気か!
アザゼルは触手を引きはがそうとするが、
一向に剥がされる気配は無い。
「アザゼル!この状態になった
私を殺そうとしても無駄です!
私と繋がれている以上、私が死ねばあなたも死ぬ
ように強力な呪術も発動します!」
「ッ。犠牲覚悟で俺に大ダメージってか。
安っぽい発想だが、効果は絶大なわけだ」
「イッセー、ユウスケ、、ギャスパー!
距離を取るわよ!このままでは自爆に巻き込まれる!」
「でも、部長!アザゼルは?」
「彼もいち組織の総督なら、
なんとかするでしょう!
それよりも私達が巻き込まれて死ぬわ!」
俺達は急いで距離を取る。
ある程度離れた所で、
リアス先輩が防御障壁を幾重にも展開して
爆破の余波に備えようとしていた。
「風よ!」
『Earo!』
俺も周りに風の障壁を展開し、
爆風に備える。
「わっ!」
ギャスパーの悲鳴!
見ればギャスパーの両眼に
何かの呪術的な紋様が刻まれていた。
「悪いな、それ、封じさせてもらう。
時を停めるのはウザいんだ」
ヴァーリかッ!
「しかしさ、能力と発動条件を知れば
大した驚異でもないな、その神器は。
弱点だらけだ。視界を奪う術なんて
いくらでもある。
それに幻術をくらえば味方にも
被害を出す諸刃の剣と化すぞ」
奴は空を飛んでおり、
その足には東城がぶら下がっていた。
確かに、奴が言う通り、
ギャスパーは現状で弱点だらけだ。
神器が強力だからって所有者が強いとは限らない。
アザゼルも言ってた事だけどな。
そう言う俺も修行不足だ、
クウガの時に悪魔の力が全然使えない。
徐々に使えるようになってはいるからな
修行あるのみだな。
離れた場所からアザゼルの様子を見ている俺達。
アザゼルは未だ触手を解けないでいた。
槍で斬ろうにもダメージを与えられずにいるようだ。
「その触手は私の命を吸った特別製。切れませんよ」
不敵に笑う女性。
アザゼルは切るのを諦めたのか、
肩をすくめた。
次の瞬間。
バシュッ!
左腕ごと触手を切り離す!
マジか!自分の腕を斬り落とした!
アザゼルの左腕の傷から鮮血が迸った。
斬り落とされた腕の方は塵と化す。
「ッ!?自分の腕を!?」
驚くカテレアだが、その腹部をアザゼルが
投げ放った光の槍が貫く!
「片腕ぐらいお前にくれてやるよ」
シュワッ。
カテレアの体は爆破することなく、
塵と化して空へ消えた。
光の大ダメージを受けたから、
消滅したのだろう。
悪魔だから、光は猛毒。
それに例外は無かったようだ。
堕天使の総督の光だからな。
カッ!
アザゼルの鎧が解除される。
堕天使の総督は失った腕に
未練もなさそうにして、舌打ちだけした。
「チッ。人工神器の限界か。
まだ改良の余地が多分にあるな。
…核の宝玉が無事なら、
また作り直せる。
もう少し俺に付き合ってもらうぜ、
『
と、手に持つ宝玉らしきものに軽くキスをしていた。
あのレヴィアタンと名乗った女性とアザゼルの
決着はあっけなくついたのだった。
三大勢力を裏切り、
禍の団に協力するヴァーリ達。
旧魔王のカテレアを倒したが、
まだ白龍皇とクウガが残っている
俺達はそれぞれのライバルと戦う事となる。
次回、第51話「好敵手」
外伝でやってほしいコラボは?
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仮面ライダークウガ(五代雄介)
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仮面ライダーディケイド
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忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
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その他(希望があれば感想へ)