二天龍の怒涛の戦いも終わった。
決着は付かなかったが、
白龍皇達を退ける事は出来たが、
この戦いは長き戦いの狼煙でしかない。
戦いが終わり俺達が校庭に足を踏み入れた時、
三大勢力の軍勢が入ってきていて、
戦闘後の処理を行っていた。
倒した魔術師の死体を運んだり、
戦闘の後始末をしている様子だった。
校庭の中央に進んだ時、
サーゼクス様、セラフォルー・レヴィアタン様
ミカエルさんが部下らしき者に
指示を出している姿があった。
サーゼクス様が俺達を捉えると、手をあげる。
「無事だったか。良かった。
アザゼル、その腕はどうした?」
片腕のアザゼルを見てサーゼクス様が
アーシアに手を向ける。
アーシアはそれに応じて、
アザゼルの傷口に回復の神器を当てた。
淡い緑色の光がアザゼルの腕の傷を癒すが、
失った腕までは治らない。
「カテレアに捕まって自爆されそうになってな。
仕方なく切り落とした」
「そうか。彼女の件は悪魔側に問題があった。
その傷に関しては」
サーゼクス様が何か別の形で償う言葉を
言おうとしたのだろうけど、
アザゼルは手で制して「いらない」という意思を見せた。
「俺も…ヴァーリとユウスケが迷惑かけた」
「…彼等は裏切ったか」
「もともと、力にのみ興味を注いでいた奴等だ。
結果から見れば、『ああ、なるほどね』と納得できる。
だが、それを未然に防げなかったのは俺の過失だ」
アザゼルの瞳はどこか寂しげだった。
二人との間に、何かを感じていたのだろうか?
ミカエルさんがサーゼクス様とアザゼルの間に入る。
「さて、私は一度天界に戻り、和平の件と
『
「すまないな、今回このようなことになって。
会談の場をセッティングした我々としては
不甲斐なさを感じている」
「サーゼクス、そう責任を感じないで下さい。
私としては三大勢力が平和の道を共に
歩めることに喜んでいるのですよ?
これで無益な争いも減るでしょう」
「ま、納得できない配下も出るだろうがな」
と、アザゼルは皮肉を言った。
「それは仕方ありません。
長年憎み合ってきたのですから。しかし、
これからは少しずつでも変わっていくでしょう。
問題はそれを良しとしない『
「それについては今後連携を取って話し合おう」
サーゼクス様の案にアザゼルも
ミカエルさんも頷いていた。
「では、私は一度天界に帰ります。
すぐに戻ってきますので、
そのとき正式な和平協定を結びましょう」
と、この場をあとにしようとする
ミカエルさんに俺は不躾ながら言う。
「あ、あの、ミカエルさん!」
「何ですか、兵藤祐介さん」
「一つだけお願いがあります¥
「いいでしょう、時間がありませんが、
ひとつだけ聞きましょう」
どうしても聞き入れて欲しい願いだ。
「アーシアとゼノヴィアの神への祈りで
ダメージを食らうのは『システム』の
せいですよね?」
二人は元信徒。時折、
昔の習慣が抜け切れずに祈りを
捧げてはダメージを受けていた。
「はい。悪魔や堕天使が神へ向けて祈りを捧げれば
『システム』が動いて軽くダメージを
与えるようにしています。
これは神が健在でも不在でも『システム』
に組み込まれたもの
ですから、自然に動きます。それがどうしました?」
「アーシアとゼノヴィアが祈りを捧げる分だけ、
ダメージを無しにできませんか?」
これは俺の願いだ。いつも見ていて、
苦笑いしかできなかった俺だが、
可能なら普通にお祈りぐらいさせてあげたかった。
悪魔だって信じる物は自由でいいだろう。
「——っ」
俺の願いを聞き、ミカエルさんは
驚きの表情を見せていた。
俺の願いが、予想外のものだったか?
俺の両脇にいたアーシアとゼノヴィアも驚いていた。
しかし、ミカエルさんは小さく笑うと、
うんうんと頷く。
「わかりました。二人分ぐらいなら、
なんとかなるかもしれません。
二人ともすでに悪魔ですし、
教会本部に近づくこともないでしょうしね。
アーシア、ゼノヴィア、問います。
神は不在ですよ?それでも祈りを捧げますか?」
「はい、主がおられなくとも私はお祈りを捧げたいです」
「同じく。主への感謝と、ミカエル様への感謝を込めて」
二人の答えにミカエルさんは微笑んだ。
「わかりました。本部に帰ったら、
さっそくそうしましょう。ふふふ、
祈りを捧げてダメージを受けない悪魔が二人ぐらい
いてもいいでしょう。おもしろいでしょうね」
よし!言ってみるもんだな!
「これでアーシアは問題なく、
神様にお祈りできるな
まあ、いないけどさ」
アーシアはうるうると目元を潤ませ、
俺へ抱き着いてきた。
「ユウスケさん!」
俺は彼女を優しく抱きしめてやった。
良かったなアーシア。
「イッセー、ありがとう」
ゼノヴィアも礼を口にする。
俺はアーシアとゼノヴィア、
両者の頭を撫でてやる。
「別にいいさ、これから遠慮せず
祈ればいいさ」
ゼノヴィアの頬がほんのり赤く染まっているのは
照れているからか?
気にしなくていいのにな。
「ミカエル様、例の件、お願いします」
と、木場がミカエルさんに何やらお願いしていた。
「貴方から進言のあった
聖剣研究の事も今後犠牲者を出さぬようにすると、
貴方からいただいた聖魔剣に誓いましょう。
大切な信徒をこれ以上無下にすることは
大きな過ちですからね」
なるほど、木場の方でもミカエルさんと
交渉していたのか。
確かに聖剣計画は教会の汚点の一つだからな。
繰り返されることが無いようにしたかったしな。
「やったな!木場!」
「うん、ありがとう、イッセーくん」
イッセーがわが身の事の様に
木場と共に喜んでいた。
そのやり取りを微笑ましく見ていた
ミカエルさんにアザゼルが言う。
「ミカエル、ヴァルハラの連中への
説明はお前がしておけよ。
下手にオーディンに動かれても困るからな。
あと、須弥山にも今回の事を伝えておかないと
うるさそうだ」
「ええ、堕天使の総督と魔王が説明しても
説得力がないでしょうから、
私が伝えておきます。
『神』への報告は慣れてますから」
それだけ言い残すと、
ミカエルさんは大勢の部下を連れて、
天へ飛んで行った。
アザゼルが堕天使の軍勢を前に言い放つ。
「俺は和平を選ぶ。
堕天使は今後一切天使と悪魔とは争わない。
不服な奴は去ってもいい。
だが、次に会う時は遠慮なく殺す。
ついてきたい者だけ俺についてこい!」
『我らが命、滅びのその時まで
アザゼル提督のためにッッ!』
怒号となった部下たちの忠誠。
アザゼルはそれを見て「ありがとよ」
と小さく礼を言っていた。
すごいカリスマだな。
アザゼルは自分の軍勢に指示を出すと、
魔方陣を展開させて堕天使達が帰っていく。
悪魔の軍勢も同様に
魔方陣から転送していっているようだ。
あれほどの軍勢がひしめき合っていた校庭は、
どんどん寂しくなっていき、
ついには俺達を合わせた極少数の人員だけとなっていた。
堕天使で唯一残ったアザゼルは、
大きく息を吐くと校門の方へ去っていく。
「後始末は、サーゼクスに任せる。
俺は疲れた、帰るぞ」
手を振って帰ろうとするが、
一度だけ立ち止まり、
イッセーに向けて指を指した。
「そうだ、赤龍帝。当分、
ここに滞在する予定だからそっちの
リアス・グレモリーの『僧侶』共々
世話してやるよ。制御出来てない
レア神器を見るのはムカつくからな」
「え?」
驚くイッセー。
「赤は女を。白は力を。
どちらも純粋で単純なもんだ
そして、それぞれの道を行くクウガか
面白いじゃないか」
アザゼルはそれだけ言うと、
口笛を吹きながら去っていった。
その時はアザゼルの一言が冗談だと思っていた。
西暦二十××年七月。
天界代表ミカエル、堕天使中枢組織
『
冥界代表魔王サーゼクス・ルシファー、
三大勢力各代表の元、和平協定が調印された。
以降、三大勢力の争いは禁止事項とされ、協調体制へ。
この和平協定は舞台になった俺達の学園の名を取って
「駒王協定」と称されることになった。
―〇●〇―
「てなわけで、今日からこのオカルト研究部の顧問に
なることになった。アザゼル先生と呼べ。
もしくは総督でもいいぜ?」
着崩したスーツ姿のアザゼルが
オカルト研究部の部室に居た。
その横には見た事ある女性も一緒に居た。
「私の名前はニコ・ロビンよ
総督の補佐役で普段は新聞部の
顧問をするつもり、よろしく」
彼女は微笑みながらそう言う。
「…どうして、貴方達がここに?」
額に手を当て、困惑している様子のリアス先輩。
「ハッ!セラフォルーの妹に頼んだら、この役職だ!
俺は知的でチョーイケメンだからな。
女生徒でも食いまくってやるさ!」
「それはダメよ!ってなぜソーナがそんなことを」
「堅いな、リアス・グレモリー。いや、何。
サーゼクスに頼んだら、
セラフォルーの妹に言えと言うんだ。
だから頼んだ」
そんなことで顧問になったのか!?
会長様は何を考えてるんだ?
もしかしてこっちに丸投げなんじゃ…。
「って、その腕は?
片腕失いましたよね?」
イッセーがアザゼルの腕を指差す。
確かにあの時斬り落としたはずだ。
「ああ、これか。神器研究のついでに作った
本物そっくりの義手だ。光力式レーザービームやら、
小型ミサイルも搭載できる万能アームさ。
一度、こういうの装備したかったんだよな。
片腕失った記念に装着してみたわけだ」
バシュッ!
アザゼルの左腕が飛び出した。
クルクルと横に何回転もする。
なるほど、機械仕掛けの腕か、
ゲームで見た事あるな。
「フフ、総督さんはゲームに影響されて
こういうのを多く作っているのよ
他にも試作品が研究所に転がってるわ」
やっぱりゲームに影響されてたか。
「いいんだよ、そこは男のロマンさ、
女共にはわからんだろうがな、
で、俺がこの学園に滞在できる条件は
グレモリー眷属の悪魔が持つ未成熟な
神器を正しく成長させること。
神器マニア知識が役に立つわけだ。
ロビンはクウガについて博識だから
ついでに連れてきた、
未だ謎の多いそこのクウガの
成長の為にな。
お前達も聞いただろうが、
『
将来的な抑止力の一つとして、『
『試作クウガ』おまえら眷属の名が挙がった。
というよりも、
対『
仕入れた情報では、ヴァーリは
自分のチームを持っているって話だ。
仮に『白龍皇眷属』と呼んでおくか。
判明しているメンツは今の所ヴァーリと雄輔と孫悟空を
合わせた数名だ」
「ヴァーリ達はまたここに攻めてくるんですか?」
俺の問いかけにアザゼルは首を横に振った。
「もう攻めてこないだろうさ。
一応のチャンスだった三大勢力のトップ会談での
暗殺だが、それも失敗した。
奴等の当面の相手は天界、冥界だ。
冥界は俺の命令で全堕天使が悪魔と共闘する。
そう簡単に冥界を落とすことはできない。
天界もセラフの連中が黙っていないだろう。
それに天界には居候の強い聖獣、魔獣もいるしな」
「…戦争か」
「いや、まだ小競り合いレベルだな。
奴等も俺達も準備期間と言える。
安心しろ、お前らがこの学園の高等部どころか、
大学部を卒業するまで戦なんて起きやしない。
学園生活を満喫しとけ。
ただ、せっかくの準備期間だ。
いろいろと備えようじゃねぇか」
「うーん…」
イッセーが無い頭を絞って
アザゼルに何か言おうとするが、
特に何も出てこないようだった。
「赤龍帝、難しく考えるな。どうせ、
脳が足りねぇんだから、
余計な心配をしても埒があかんぞ。
お前の敵はあくまでも白龍皇ヴァーリだ。
それだけは忘れるな」
確かにそうだな。
俺もイッセーもお互いの
ライバルとの決着だけを考えるべきか。
この間は全然敵わなかったが、
もっと強くなってリベンジを決めようか。
「兄貴の方は現状を理解しているようだな。
いいか赤龍帝、お前がヴァーリを退けられたのは、
ミカエルから貰った龍殺しの剣と
の力が合わさったからだ。あと、奴は手を緩めていた。
そうじゃなければ負けていたな。
というよりも今回は相性のお陰で戦えたに過ぎない。
仮に相手がヴァーリ並の力を持つ
ドラゴン以外の存在だったら、
お前は殺されていた」
アザゼルの言う通りだった。
確かにヴァーリも東城もどこか余裕があった。
もしかしたら東城は
俺の知らない変身があったのかもしれない。
「それで、白龍皇の力はあれから使えるのか?」
と、アザゼルがイッセーに訊ねる。
「いえ、まったく機能しません」
会談の後、何度か試してみたが、
イッセーが手に入れた「相手を半分にする力」は
使えなくなっていた。
「だろうな。あんな強力な物、
そう簡単に扱えるはずがない。
他のドラゴンの力を取り込むまでは良い。
それを自由に使えるかどうかはまた別だ。
下手すれば
難しい技能かもしれない。
だが、一度取り込んだ力はドライグの魂に
登録されているだろう。
あとは修行しだいだな。
それも地獄のようなしごきを長期的にこなしてだ。
弱いくせに無茶に張り切ると死ぬぞ」
じゃあ、今後別の形で使える可能性があるのか。
まあ、俺達は自身の力すらうまく使えてないんだから、
まずは自分の能力を鍛えないとな。
「赤龍帝も試作クウガも力が不安定すぎる。
その能力は凄まじいが、まだまだ使いこなせていない。
相手が格下ならそれで瞬時に倒せるだろうが、
格上の相手には封殺される。
お前達も悪魔として今後レーティングゲーム
にも参加するなら、強大な力を安定させろ。
赤龍帝の方はまず、
試作クウガの方は「戦車」の力を手に入れる事だ、
かと言って、レーティングゲームも一筋縄じゃない。
駒消費一の『兵士』が『王』を取るなんてことも起こる。
全ては戦い方次第だ。
それも含めてお前らに教えないとな」
「レーティングゲーム詳しいんだな」
「ゲームのファンは悪魔だけじゃないんだぜ?
和平協定のお陰でゲームを堂々と観戦する
天使や堕天使も多く出るだろうよ」
そのうち、天使や堕天使からの参加もありえるかもな。
「とりあえず、長時間戦える体作りからだな」
「…はい」「了解」
言われたとおりだ、俺達事態の対策されたら
勝ち目はないかもしれない。
長時間の戦闘を強いられれば、
俺達は勝手にガス欠になって簡単に負けるだろう。
まだ、『騎士』と『僧侶』の姿は
長く持たないから余計だ。
「俺達、強くなれますか?」
イッセーの真っ直ぐな問いかけだった。
「強くさせてやるよ。
俺は暇な堕天使様だからな」
にんまりと悪戯な笑みを見せるアザゼル。
今はこの総督を信じるしかないか。
すると、イッセーがギャスパーを指差す。
「仮に今度攻めて来たらギャスパーの時間停止
でどうにかできないですかね?」
「せ、せ、せ、せせせせせせせ、先輩!
な、な、な、な、ななななな、何を
おっしゃるんですかぁぁぁぁぁぁ!
ヒィィィィィッ!」
イッセーの提案にギャスパーは泣いて叫んでいた。
「単独じゃ話にならん。
どんなのが『禍の団』にいるかわからないしな」
確かに視界を潰す方法なんていくらでもあるからな。
「ゴメンなさい!役立たずでゴメンなさい!
どうせ僕は役立たずです!屑です!
豚の餌です!海よりも深く猛省し、
エベレストよりも高い目標を持ちますからぁぁぁぁ!
見捨てないでぇぇぇぇぇッ!」
泣きながら、段ボールに逃げ込むギャスパー。
まずは、段ボールを卒業かね。
「そうだ、聖魔剣の。おまえ、
アザゼルの問いかけに木場が答える。
「現状一時間が限界です」
「ダメだな。最低でも三日は継続できるようにしろ」
手厳しいな、木場も今の言葉で
気合の入った表情になっていた。
「お、俺は限定条件付きで十秒ですけど…」
恐る恐る言うイッセーにアザゼルは半眼になっていた。
「お前は一から鍛えなおす。
白龍皇は
それがお前との差だ。後はクウガは
各フォームはどれぐらい持つ?」
「赤と青は体力次第で、緑は魔力が切れたら
変身が解けてしまいます
この間の戦いでは魔力より先に体力が
尽きたので正確な時間までは」
「まあ、そんなものか、
今後は体力と魔力量の向上が目標だな」
次にアザゼルの視線が朱乃さんに向く。
「まだ俺らが、いや、バラキエルが憎いか?」
確かその名はコカビエルが言っていたな。
堕天使で朱乃さんの親父さんの名前だったか。
朱乃さんっは厳しい表情で返す。
「許すつもりはありません。
母はあの人のせいで死んだのですから」
「朱乃、お前が悪魔に降った時、
彼奴は何も言わなかったよ」
「当然でしょうね。あの人が私に何かを
言える立場であるはずがありません」
「そういう意味じゃねぇさ。いや、
まあ俺がお前ら親子の間に入るのも野暮か」
「あれを父だとは思いません!」
朱乃さんはそうハッキリと言い切った。
「そうか。でもな、俺はお前がグレモリー眷属になったの
は悪かないと思うぜ。それ以外だったら、
バラキエルもどうだったかな」
「………」
アザゼルのその言葉に朱乃さんは何も返す事は無かった。
ただ黙って、複雑そうな表情を見せていた。
と、今度はイッセーにアザゼルの視線が向く。
「おい、赤龍帝、イッセーでいいか?
イッセー、お前、ハーレムを作るのが夢らしいな?」
「ええ、そうっスけど…」
確かにイッセーの夢はハーレムだったが…。
「俺がハーレムを教えてやろうか?
これでも過去数百回ハーレムを形成した男だぜ?
話を聞いておいて損はない」
「マ、マ、マママママッマママ、マジッスか」
「ああ、マジだ。お前、童貞か?」
「は、はい!」
「よし、女も教えてやる。
適当に美女でもひっかけて男になったほうがいいな。
これでも俺は人間の女の乳を揉んで堕ちた身の上だ。
エロに関して妥協はねぇさ」
「そ、そんな事で堕ちたんスか!?
え?マジで!?」
本当にそんなことでt天使から堕ちたのかよ!?
信じられねぇ。
俺達の疑問にリアス先輩がうんざり顔で頷く。
「本当よ。伝承の通り、グリゴリの幹部達は
人間の美女に誘惑されて、天界の貴重な
知識を教えてしまって堕ちたのよ」
それを聞いてアザゼルは笑っていた。
「あの頃は俺達も若くてな。
童貞丸出しで『神様はエライ!』『神様はスゴイ!』
って盲信してたもんだ。ハハハッ、
結局誘惑に負けて女だきまくったら、
童貞失って、天使の位も失っちまった」
そりゃ、イッセーと気が合いそうだな。
「あー、なんだか、急に堕天使さん達に
親近感湧いてきたよ」
「おおっ、話が分かるじゃねぇか。
そうだ、男なら欲望のままに生きろ。
女を食らえ!抱いて抱きまくれば、
自身と共に強さもついてくる。
俺が卒業式をプロデュースしてやろう。
部下の美少女堕天使を何人か紹介してやる。
伝説のドラゴンが相手ならあいつらも
喜んで抱かれるだろうさ」
そうだろうけども、
仮にも教師になろうって奴が言う事かね。
「うおおおおっ!マジで!?
卒業できるんですか!?
俺、先生についていきます!」
「おーー、そうか。よし、じゃあ
童貞卒業ツアーにでも出かけるか」
アザゼルの話に目を輝かせているイッセーを見て、
リアス先輩が慌てふためく。
「ちょ、ちょっと、待ちなさい、アザゼル!
イッセーに変な事を教え込まないでちょうだい!」
リアス先輩はイッセーを抱き寄せて、
アザゼルに触れさせないようにしていた。
「いいじゃねぇか。そうだ、えーと、ユウスケか
お前もどうだ?なに、このぐらいの
年頃なら女の一つや二つ
知っておいたほうが健全ってもんだ。
それとも、リアス・グレモリーはお気に入りの下僕が
女を知るのに何か不都合でもあるのか?」
「イッセーの貞操は私が管理します!イッセー、
人の貞操守っておいて、貴方が他の所で
貞操を散らすってどういうことなのかしら!?」
まあ、そりゃそうだ、それと今しれっと巻き込まれたな。
「ユウスケさん、私を置いて
遠い所行ってしまうのですか…?」
いや、アーシア、何か勘違いしてないか。
俺は行く気はないぞ。
「あらあら、イッセーくん、
ツアーに参加したら寂しいですわ」
朱乃さんが悲しそうな表情をしている。
「…先輩、最低です」
小猫ちゃん、それってイッセーの事だよね。
俺の事じゃないよね?
でも小猫ちゃん怒ってないな。
むしろ笑っている。
「ふむ、ユウスケは童貞か…むぅ」
ゼノヴィアは何を真剣に悩んでる!?
「モテモテです、先輩!
ひ、引きこもりの僕は憧れるばかりですぅぅ!」
「いやー、段々僕の事を
悪く言えなくなってきているよね」
と、ギャスパーと木場が言う。
その光景を見て、アザゼルが豪快に笑う。
「ハハハ!なんんだよ!そうかそうか。
そういや、ドラゴンや英雄は自然と
一夫多妻を形成するんだったな。
俺が教えるまでもないのか。ま、
ここは三すくみ同盟の代表的な場所の
一つとなる。堕天使の総督、魔王の妹、
天使側のバックアップ、
そして伝説のドラゴンとクウガだ。
仲良くやっていこうや。
当面の目標は赤龍帝の完全なる
それとお前らのパワーアップだな。
それらを夏休みに修行して達成するべきだ」
夏休み。
もう一学期も終わってしまうな。
にしてもこの堕天使総督様、いつの間にか普通に
なじんでるから怖いな。
ついこの間まで敵組織のボスだったとは思えない。
前に会った時も思ったが全然怖くないんだよな。
「私達も強くならなくてはいけないのね」
リアス先輩の言葉にアザゼルも応じる。
「強くて損はない。で、話では近日中に
若手悪魔共の会合があるんだろう?
デビューが近くて有望な若い悪魔が
リアス・グレモリーを含め数名いると聞いたが」
「ええ、名門、旧家、
その手の若手悪魔何名かで顔合わせ。
習わしみたいなものよ」
「テロがあった時期にゲームのこと
考えていいですか?」
イッセーの質問だ。
まあ、ヤバい組織がいつ来るか分からんしな。
そんな疑問にアザゼルが答える。
「俺はむしろ推奨するね。戦闘経験の無い
現若手悪魔にゲームでの戦いは良い経験になる。
現在の悪魔には、人間、堕天使、魔獣やらの
転生悪魔がひしめきあっているからな。
相手には困らない。豊富なバトルフィールドも設置、
戦い方もそれに応じて千差万別ときた。
これほど好条件の若手育成環境はない。
案外、サーゼクス達は今の状況を将来的に
見据えてこのゲームを創り出したのかもしれねぇな。
悪魔同士で競わせて、力の質を高めていく。
欲深い連中だからこそハマったんだろうさ。
食えない奴等だ」
なるほど、実戦経験を積むためのゲームなのか、
「なーに、俺が直接力の使い方と神器の使い方を
叩きこんでやるよ。それと、合宿中に
試合もセッティングする予定だ。
レーティングゲーム形式で一つやろうと思う。
すでにサーゼクスに打診済みだ」
アザゼルは本当に用意が良いな。
「ククク、未知の進化を始めた
ブーステッド・ギアにクウガ。
それに聖魔剣。さらに『
俺の研究成果を叩きこんで
独自の進化形態を模索してやる」
うお、アザゼルが危険な笑いと考えを発している!?
俺らは、実験体かなんかかよ!?
「ふふふ、確かに新たな進化をしたクウガ
過去の文献を調べて研究を進めるべきね。
面白くなりそうね」
ロビンさんも大分やる気だな。
先行きが不安過ぎるぞ、
どうなるんだ、この駒王学園は。
―〇●〇―
夏休み入る前日。
終業式が終わった後の事だ。
「こんにちは」
「や、どうも。今日からお邪魔するよ」
朱乃さんとゼノヴィアが大荷物を
持って俺の家を訪れていた。
朱乃さんはイッセーを確認するなり、
「イッセーくん!」
イッセーに抱き着く!
おわっ!何事だ!
「朱乃、ただいま貴方の元へ到着しました。
イッセーくん…」
朱乃さんが潤んだ瞳でイッセーを見つめている。
知らん間に朱乃さんと仲良くなったんだな。
まるで恋人みたいな対応だけども…。
「…あ、朱乃とゼノヴィアもこの家に
同居することになったの…。
お、お兄様の提案でね。
後日、小猫も呼ぶ予定よ」
何やら遺憾に感じていそうなリアス先輩。
話しでは、サーゼクス様が眷属の
スキンシップ向上の為にそう提案したそうだ。
リアス先輩は最後まで抵抗したそうなんだけど、
うちの両親が快諾して、朱乃さんと
ゼノヴィアの同居が成立してしまった。
で、朱乃さんは家に着くなり、
イッセーにべったり抱き着いて離れない様子だ。
イッセーは嬉しそうだが、
気付いてるのかね、リアス先輩が睨んでるけど、
朱乃さんはこの状況を楽しんでいるようだが、
「イッセーくん♪私、今夜は一緒に寝ますわ。
うふふ♪一度、ベッドの中でイッセーくんと
一夜を共にしたかったの」
「マジですか!?うおおおおっ!は、鼻血が!」
「アーシア、私の部屋はアーシアと
同じでいいいのかな?」
「はい、これからよろしくお願いします」
「なら、荷物は俺が持っていくよ」
ゼノヴィアはアーシアと同じ部屋を使う事となる。
リアス先輩がイッセーの頬をつねりながら、嘆息する。
「しかし、このお家も狭くなってきたわね。
決めたわ。夏休み中に改築しましょう。
お兄様に連絡を取ってみるわ」
そりゃ、一軒家でもこの人数じゃな、
しかし改築するとか、どうなるんだよ兵藤家は…。
こうして俺達の一学期は終わったのだった。
ついに始まった夏休み、早速海にやってきた
ユウスケ達一行、
只のバカンスの筈が、
思わぬ来訪者との出会いにより
ユウスケ達の夏は幕を上げる。
次回、第53話「光の巨人」
見てくれよな。
外伝でやってほしいコラボは?
-
仮面ライダークウガ(五代雄介)
-
仮面ライダーディケイド
-
忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
-
その他(希望があれば感想へ)