ハイスクールD×D~古代の戦士~   作:ヤマト・ゼロ

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修行も終わり
全員が集まった
グレモリー眷属だったが、
自分達だけ進展のない事に
兵藤兄弟は落ち込んでいた。

若手悪魔の為のパーティ
に向かったユウスケ達は
とある人物に再開する。


第62話「パーティ」

俺達が集合した次の日の夕刻、

俺とイッセーは駒王学園の制服に

身を包んで客間で待機していた。

今日はパーティに参加するからだ。

 

制服は学生の正装だからな

腕にグレモリーの紋様が

入った腕章をつけるだけで大丈夫らしい。

女子は準備に時間が掛かるとのことで、

全員メイドさん達に連れていった。

あと、木場もギャスパーも

用事があるとかって

どっかに行ったけどな。

 

「兵藤兄弟か?」

 

聞き覚えのある声に振り返れば

そこに立っていたのは匙だった。

どうしてここにこいつが?

 

「匙どうしてここに?」

 

「ああ、会長がリアス先輩と

一緒に会場入りするってんで付いてきたんだ。

で、会長は先輩に会いに行っちまったし、

仕方ないんで屋敷の中をうろうろしてたら、

ここに出た」

 

まあ、この本邸、本当に広いからな。

迷ったあげくここに来たのか。

 

俺達から少し離れた席に座る匙が

真剣な面持ちで言う。

 

「もうすぐゲームだな」

 

「ああ」 「ついにだな」

 

「俺は鍛えたぜ」

 

「俺もだ山で毎日ドラゴンに

追いかけられてた」

 

「そ、そうか。

相変わらずハードな生き方してんな。

まあ、俺も相当ハードなメニュー

こなしたけどさ」

 

「それはお互い様だろ

今度のゲームの為に

俺もイッセーも今出来る

事を全力でやっただけさ」

 

まあ、そうだよな

匙も自身の主を勝たせたいだろうしな。

気合も入っているんだろうな。

匙は頬をかきながら言う。

 

「二人共、先月、若手悪魔が

集まった時の事覚えているか?」

 

「たしか、レーティングゲームの

学校を作るって話か」

 

「ああ。それがどうかしたのか」

 

「あれ、俺達は本気だ。

…お、俺…。せ、先生に

なるのが夢なんだ!」

 

突然、匙は顔を真っ赤にしてそう言う。

 

「先生?何かを教えるのか?」

 

イッセーの問いに紅潮しながらも

真摯に答える。

 

「会長は冥界にレーティングゲーム

専門の学校を設立しようとしてる。

只の学校じゃないんだ。

悪魔なら上級下級貴族平民関係なしに

受け入れる、誰にも自由な学校なんだ。

会長に聞いたんだ。悪魔業界は

少しずつ、差別やら伝統やらなんかが

緩和されてきたけど、

まだまだ根底の部分で受け入れがたい

部分もあるって。だから、

レーティングゲームの学校もいまだに

上級悪魔の貴族しか受け入れていない。

ゲームは誰にも平等でなければいけない。

これは現魔王様達がお決めになられた事だ。

平等なのに下級悪魔の平民には

ゲームの道が遠いんだよ。

おかしいだろ?もしかしたら、

貴族以外の悪魔でもやり方しだいでは

上級悪魔に昇格できるかもしれないのによ。

可能性はゼロじゃないはずなんだ!」

 

匙の真剣な意見に俺達は驚いていた。

匙は匙なりに将来を真面目に考えてるんだな。

 

「会長はそれをなんとかしたいって言ってた。

下級悪魔でもゲームができるってことを

教えたいって。だから、

この冥界に誰でも入れる学校を作るんだよ!

会長はその為に人間界でも勉強されているんだ!

スポットが決して当たらなかった者達に

可能性を与えるんだ!

一パーセントでも!ゼロに限りなく近くても!

ゼロじゃなきゃ上級悪魔になれるかもしれないんだ!

一誠!俺達だって、その可能性を信じて

上級悪魔になろうとしているだろ?」

 

「ああ、その通りだぜ」

 

ドラゴンの力を宿した二人だ、

確かに可能性はゼロじゃない筈だ。

 

「だ、だからこそ、俺はそこで先生をするんだ。

いっぱい勉強して、いっぱいゲームで戦って、

いろんなものを蓄える。それで

『兵士』のことを教える先生になるんだ。

会長が俺にも手伝って欲しいってさ。

こんな俺でも学校の先生になれるかもしれない…。

お、俺、昔はバカなことばっかりやっていてさ。

親にも迷惑かけたし、周りの人間にも嫌われてた。

でもよ、会長となら、夢が見れるんだ!

俺は生涯会長の御傍に居て会長の手助けする!

会長の夢が俺の夢なんだ!」

 

匙は照れながら言う。

 

「へへへ。お袋にはさ、

悪魔になった事は内緒だけど、

それでも将来の夢を話したら泣いちまってよ。

先生になるんだ!ってガラにもない事

言ったからかもしれないな。

でもよ、悪くないよな。

おふくろの安心した顔ってよ」

 

それが匙の夢か。

誰かの夢を叶えるのが夢か

こういう夢の形もあるのか…。

匙は会長の手助け、イッセーはハーレム王か

本当に夢は人それぞれと感じたな。

 

「良い夢だな。俺達は応援するぞ」

 

「ああ、立派な目標だと思うぜ、匙。

いい先生になれよ」

 

「ああ、そのためにも今度

お前達を倒さなきゃいけないんだけどな」

 

「あー、なるほど。なら、ダメだ。

俺達が勝つさ!」

 

「いや、俺達が勝つさ。

上にバカにされた以上、

俺達は結果で見せなきゃいけない」

 

イッセーと匙はお互い笑いながらも

瞳は真剣そのものだ。

 

俺も胸張って語れる夢が欲しいな。

 

しかし、先生か。

先生というとアザゼル先生が

浮かび上がるな。

あの人はいい加減に見えて、

人に物を教える事がうまかったな。

人を導くのがうまいのは

流石組織のトップだと思ったな。

 

そんな時、

 

「ねえ、ユウスケ」

 

声の方に振り返ると奈美先輩がこっちに

手招きして俺を呼んでいた。

俺はそちらに近づく

 

「どうしたんですか奈美先輩?」

 

「貴方、これからパーティなんでしょ。

なんか知らないけど、

何かまた悩んでる顔してたから

呼んだのよ!

いい!そんな顔でパーティ

なんて行っちゃだめよ!

それじゃあ、主であるリアスに

迷惑かけるでしょ、

だいたい予想はつくけど

貴方はまず今度のゲームに勝つ!

それが皆での目標でしょう

気張りなさい、ユウスケ!」

 

そう言って奈美先輩は

俺の背中を叩いてくる。

それだけで俺は元気を

分けてまらえた気がした。

 

「ありがとうございます。奈美先輩!

俺、頑張ってきます!」

 

俺は奈美先輩にそう伝え

イッセー達の元へと戻る。

すると、そこにはリアス先輩達が

やってきていた。

皆、化粧してドレスアップした姿だった。

全員普段と違う衣装で新鮮だった。

だが一人だけ問題な奴がいた。

 

「なんでお前までドレス姿なんだよ!」

 

イッセーに突っ込まれたのはギャスパーだった。

用事があると言っていなくなったと思ったら

この為だったのか、似合っているから

余計におかしく思える。

コイツの女装癖はここまで来たら

大したものだよ全く。

 

「サジ。サジ。どうしました?」

 

皆と同じくドレスアップしたソーナ会長が

匙の様子を怪訝そうに見て声を掛けていた。

 

当の匙は呼びかけに反応が無く。

ただただ小言を呟いているだけだった。

 

いや、俺がいない間に何があった!?

 

俺達が会長達と挨拶を終えた後、

庭の方から地響きと共に

何かが着地したような

重い音が響いた。

しばらくして執事さんが来て言う。

 

「タンニーン様とその

ご眷属の方々がいらっしゃいました」

 

 

ー〇●〇ー

 

 

庭に出ていみると圧巻の光景が広がっていた。

 

以前出会った元龍王と呼ばれたドラゴンと

同じサイズのドラゴンが九体もいる。

タンニーン様の眷属は全員がドラゴンなのか。

 

「約束通り来たぞ、兵藤一誠」

 

「うん!ありがとう、おっさん!」

 

「お前達が背に乗っている間、

特殊な結界を背中に発生させる。

それで空中でも髪や衣装やらが乱れないだろう。

女はその辺大事だからな」

 

女性への気遣いも完璧かよ。

このドラゴン様は。

 

「ありがとう、タンニーン。会場まで頼むわ。

シトリーの者もいるのだけれど、

大丈夫かしら?」

 

「おおっ、リアス嬢。

美しい限りだ。そちらの件は任せてくれ」

 

かくして俺達はドラゴンの背に乗り、

冥界の大空に飛び出した。

 

 

ー〇●〇ー

 

 

パーティ会場となる超高層高級ホテルは、

グレモリー領の端っこにある

広大な面積の森の中に

ポッカリと存在していた。

 

俺達を乗せたドラゴン達は、

スポーツ競技をする会場らしき

ところに降り立った。

 

「じゃあ、俺達は大型の

悪魔専用の待機スペースに行く」

 

「ありがとう、タンニーン」

 

「おっさん!ありがとう!」

 

イッセーとリアス先輩がタンニーン様に

お礼を告げる。

 

タンニーン様達は再び羽ばたき、

この敷地のどこかに移動していった。

 

その後、俺達は到着したスポーツ会場まで

向かいに来ていたホテルの従業員に連れられ、

高級そうなリムジンの乗車して

ホテルへと向かっていた。

 

少し前まではこんな車には

一生縁がないと思っていたがな。

 

俺の隣にはドレス姿の

アーシアとゼノヴィアが座っていた。

後方のリムジンには

シトリー眷属の皆さんが乗っている。

 

リアス先輩が向かいでイッセーは

タンニーン様の頭に乗っていたから

結界の中に居なかったので

乱れてしまった。

襟元を正しながら説明をしてくれる。

 

「ホテル周囲に各施設も存在してて、

軍も待機しているわ。

下手な都市部よりもよっぽど厳重なのよ?」

 

さらにリアス先輩は櫛を取り出して、

イッセーの身だしなみを整える。

子供じゃないんだから自分で

やりなさいよ。

 

「リアス先輩、アザゼル先生は

どうしたんですか?」

 

「あの人は他のルートでお兄様達と

合流してから向かうそうよ。

すっかり仲よしこよしなのだから…」

 

まあ、仲が悪いよりはいいんでは?

 

苦笑いする俺達にリアス先輩は

すぐに真剣な面持ちになる。

 

「さっきタンニーンの背で

ソーナに戦線布告をされたわ。

『私達は夢の為に貴方達を倒します』と」

 

そんな事があったのか、

下の風景を見るのに夢中で

気が付かなかったよ。

 

「学校。レーティングゲームの学舎。

ソーナはそれを建てるために

人間界で学生をしながら、

人間界の学校システムを学んでいた。

誰でも入れる土壌のある人間界の

学校はソーナにとって

重要なものだったのよ」

 

匙も同じことを言っていた。

会長は夢の為に学園にいるのだと。

 

イッセーも同じことを考えていたのか

リアス先輩に伝えていた。

 

「部長、匙も言っていました。

『先生になる』って。

すっげぇ眼を輝かして語ってて、

でも真剣な目標で…」

 

「それでも勝つわ。

私達の夢と目標であるのだもの」

 

リアス先輩の決意は固かった。

相手が親友でも手は抜かないだろう。

いや、親友だからこそ全力で

挑むんだろうな。

 

なら、俺達もその気持ちに

答えて全力でぶつかるだけだな!

 

そうこうしているうちにリムジンは

ホテルに到着。出ていくと、

大勢の従業員に迎え入れられる。

そのまま中に入り、

フロントで朱乃さんが確認を取って、

いざエレベーターへ。

 

「最上階にある大フロアが

パーティ会場みたいね。イッセー、

各御家の方に声を掛けられたら、

ちゃんと挨拶するのよ?」

 

「は、はい。それはそうと部長。

今日のパーティは…

若手悪魔の為に魔王様が

用意されたんですか?」

 

「それは建前。

どうせ私達が会場入りしても

大して盛り上がりもしないわよ。

これは毎度恒例なの。どちらかというと、

各御家の方々がおこなう

交流会みたいなものね。

私達次期当主はおまけで、

本当はお父様方のお楽しみ

パーティみたいなものよ。

どうせ、四次会五次会まで

近くの施設で予約入れているのでしょうし、

私達と別行動で会場入りしているのが

良い証拠。若手よりも先に集まって、

すでにお酒でできあがっているのではないかしら」

 

リアス先輩は不機嫌そうな

顔で愚痴を口にしていた。

隣で朱乃さんと木場も苦笑していた。

リアス先輩はこの手のパーティ…

というよりもお父さん達の行動に

うんざりしてそうだな。

 

このパーティは普段の社交界とは違う

気借なパーティだから

お父さん達はハメを外せる

数少ない行事として

楽しみにしているんだな。

 

エレベーターも到着し、

一歩出ると会場入り口も開かれる。

 

そこではきらびやかな広間が

俺達を向かい入れてくれた

フロアいっぱいに大勢の悪魔と

美味しそうな食事の数々、

 

『おおっ』

 

リアス先輩の登場に誰もが注目し、

感嘆の息を漏らしていた。

 

「リアス姫。ますますお美しくなられて…」

 

「サーゼクス様もご自慢でしょうな」

 

と、リアス先輩に皆見惚れてる。

先ほどリアス先輩は盛り上がりもしないって

言ってたが、十分盛り上がってるじゃないか。

 

「うぅぅ、人がいっぱい…」

 

またもイッセーの背中に

ドレス姿のギャスパーが

ピッタリと引っ付いていた。

 

お前、修行で人見知りの

訓練してたんじゃないのかよ

まあ、逃げないだけ改善されたんだな。

 

「イッセー、ユウスケ、

あいさつ回りするわよ」

 

「「へ?」」

 

間の抜けた声で返事した俺達だった。

何でも伝説のドラゴンとクウガが

悪魔になったことは有名らしく、

あいさつしたいって上級悪魔の

方々が大勢いらっしゃるみたいだった。

 

そんなわけで俺達はリアス先輩に

連れられてフロアを一周する事になった。

 

「あー、ちかれた」

 

「これは、思った以上に

きつかったな」

 

挨拶も終え、俺達は解放された訳だが…。

フロアの隅っこに用意された椅子に

俺とイッセー、アーシア、ギャスパーが

座っていた。

リアス先輩、朱乃さんは

遠くで女性悪魔方と談話していた。

木場が遠くで女性悪魔に囲まれていた。

 

俺達はパーティに気疲れして、

ぐったりしていた。

 

たまにアーシアに声を掛けてくる

男性悪魔が居たがな。

俺とイッセーで追っ払っていた。

 

「皆、料理をゲットしてきたぞ、食え」

 

先ほど席を立ったゼノヴィアが

大量の皿を器用に持ってやってきた。

皿の上には豪華な料理の数々。

 

「ゼノヴィア、悪いな」

 

俺は料理を運んできてくれた

ゼノヴィアに礼を言い

皿を受け取る。

 

「いや、何。このぐらい安いものだ。

ほら、アーシアも飲み物ぐらい

口を付けた方がいいぞ」

 

「ありがとうございます。ゼノヴィアさん…。

私、こういうの初めてなんで、

緊張して喉がカラカラでした…」

 

アーシアはゼノヴィアからグラスに入った

ジュースを貰うと、口を付け始めた。

 

俺も貰った料理に手を付ける。

と、そこへい人影が。

見覚えがあるドレスを着た女の子だった。

真っ直ぐイッセーを睨んでいた。

 

「あ、おまえは」

 

「お、お久しぶりですわね、赤龍帝」

 

「焼き鳥野郎の妹か」

 

そう、イッセーに近づいてきたのは

リアス先輩の元婚約者、

ライザー・フェニックスの妹、

レイヴェル・フェニックスだった。

 

「レイヴェル・フェニックスです!

まったく、これだから

下級悪魔は頭が悪くて嫌になりますわ」

 

彼女はイッセーの態度にぷんすか怒っていた。

 

「悪かったな。で、兄貴は元気か?」

 

兄貴の事を聞いたら、

レイヴェルはため息を吐く。

 

グロンギに技術を盗まれたから

処分でも受けたか?

 

「…貴方達のおかげで塞ぎ込んでしまいましたわ。

よほど敗北とリアス様を貴方に取られた事、

一番信用していた『女王』に裏切らえた事が

ショックだったようです。

ま、才能に頼って、調子に乗っていたところ

もありますから、良い薬になったはずですわ」

 

手厳しいな。仮にも兄貴だろうに、

 

「それで、ザビネに涙の

製造方法など技術を盗まれたけど、

それで兄貴は何か処分は食らったのか?」

 

「あら、クウガもいらっしゃったのですね。

ええ、情報漏洩で謹慎を言い渡されましたわ。

まあ、そのまま引きこもってしまいましたが」

 

俺の事は眼中にないってか…。

そんなレイヴェルの発言に

顔を引きつらせながら

イッセーが話を続ける。

 

「ハハハ…容赦ないな。

一応お前も兄貴の眷属だろう?」

 

「それなら、現在トレードを済ませて、

今はお母さまの眷属ということに

なってますわ。お母さまが、

自分の持っていた未使用の駒と

交換してくださったの。

お母さまは眷属になりたい方を

見つけたら、トレードしてくれると

おっしゃってくださいましたから、

実質フリーの『僧侶』ですわ。

お母さまはゲームしませんし」

 

「トレード?」

 

聞き返したイッセーだったが、

その制度は俺も知らなかった。

 

「あら?ご存じないの?トレード。

レーティングゲームのルールの一つで、

『王』である悪魔の間で自分の駒を

交換することができますの。

同じ種類の駒であることが条件ですわよ」

 

はあ、そんなルールがあったのか、

なるほど、眷属を大事にしている

グレモリー眷属には無縁のルールって事か。

 

「と、ところで赤龍帝」

 

「その赤龍帝ってのはやめてくれ。

俺は兵藤一誠って名前があるしさ。

お前、俺と同い年ぐらいだろ?

なら、普通でいいて。皆、

『イッセー』って呼んでるぞ?」

 

そういうイッセーだが、

リアス先輩の母親の見た目忘れたのかよ

悪魔は見た目を自由にいじれるから

実年齢がいくつか分からないだろうに。

 

「お、お名前で呼んでも

よろしいのですか!?」

 

突然、態度を変えたな

さっきまで見下した言い方だったのに

今では嬉しそうにしてるし、

 

もしかして、同年代の友人がいないとか?

 

「コ、コホン。で、では、

遠慮なく、イッセー様と

呼んで差し上げてよ」

 

「様?いやいや、だから

そういうのはいいて」

 

「いいえ、これは大事な事です!」

 

そこへ別の女性がやってきた。

 

「レイヴェル。

旦那様のご友人がお呼びだ」

 

確か、ライザー眷属の一人だったはずだ。

 

「分かりましたわ。イッセー様、

今度、お会い出来たら、

お茶でもいかがかしら?

わ、わ、わ、私でよろしければ、

手製のケーキをご、ご、

ご用意してあげてもよろしくてよ?」

 

レイヴェルはドレスの裾を

ひょいと上げ、一礼して去っていた。

 

「やあ、兵藤一誠」

 

今度はイザベラさんが

イッセーに話しかけてきた。

 

「あんたはフェニックス家の

イザベラさんだよね?」

 

「ああ、あの時はいい一撃をもらった。

まだ覚えているよ。

そっちの兵藤祐介とも戦って見たかったよ

二人共また強くなったそうじゃないか。

君が強くなればなるだけ私の話しも

自慢話になるのかな」

 

「えーと、あいつ…

レイヴェルの付き添いですか?」

 

「まあ、そんなとこ。

あの子もあの子で我が主

ライザー様と同じぐらい

掴めない所があるものだから…。

婚約パーティでの一戦以来、

レイヴェルは君の話ばかりを

しているよ。

ライザー様と君の戦いが

とても印象的だったようだ」

 

「どうせ文句でしょう?

兄貴の婚約邪魔したし、

あいつにも暴言吐いたし」

 

「…いや、逆なわけだが。

まあいい。いずれ、わかるだろう」

 

「?とりあえず、

お茶はOKだと言っておいてください」

 

「本当か?

それはありがたい。

レイヴェルも喜ぶだろう。

さて、私はこれにて失礼する。

良い宴を」

 

そのままイザベラさんは

手を振って去っていった。

 

「…イッセー先輩って、

意外に悪魔の交友が

多いんですね…」

 

ギャスパーは尊敬の眼差しで

イッセーを見つめていた。

 

それは、俺も思ったな

言葉使いはおかしかったが

赤龍帝だからか色んな人の

注目を引くんだろうな。

 

そんな事を考えていると

視界の端に小さな影が映る。

 

小猫ちゃんだ。

 

何やら急いでパーティ会場を

出ようとしている。

 

その表情は何かに夢中なものだ。

何があったんだ?

突如、不安が俺を襲う。

何か嫌な予感がするな。

 

イッセーも小猫ちゃんに気が付いたのか

慌てて後を追う。

 

「三人共、ここで待っていてくれ」

 

「ユウスケさん、どうしたんですか?

イッセーさんもどっか行ってしまいましたが、

もうすぐ魔王様の挨拶が始まりますよ」

 

「いや、ちょっと挨拶を出来なかった

知り合いが見えたから会ってくるよ。

魔王様の挨拶までには戻ってくるよ」

 

「わかった。私達はここにいるぞ」

 

「ああ!」

 

二人には嘘をついてしまった。

大事にしたくは無かったし、

もしかしたら気のせいかも

知れないからな。

俺は席から立ち上がって

イッセーの後を追う。

 

彼女はエレベーター乗っていく。

下に向かったのか?

 

隣のエレベーターにイッセーが

乗り込んでいたので

俺も後に続く。

すると、さらに誰かが

乗ってくる。

振り返ればそれはリアス先輩だった。

 

「どうしたの二人共?

血相をかえて」

 

「小猫ちゃんを見たんです」

 

「何かを追うように飛び出して行って」

 

「なるほど、二人共その姿が

気になったのね。わかったわ、

私も行く」

 

「わかりました!」

 

「はい!けど、

良く俺がエレベーターに

乗り込むの分かりましたね?」

 

怪訝に思うイッセーに

リアス先輩はニッコリしながら

答える。

 

「私は常に貴方の事を見ているんだから」




会場から飛び出した小猫ちゃん
その後を追いかけた三人は
予期せぬ来客に遭遇する。

次回、第63話「姉猫」

是非見てくれよな。

外伝でやってほしいコラボは?

  • 仮面ライダークウガ(五代雄介)
  • 仮面ライダーディケイド
  • 忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
  • その他(希望があれば感想へ)
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