ハイスクールD×D~古代の戦士~   作:ヤマト・ゼロ

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若手悪魔の戦いを制したのは
リアス・グレモリー。

メインアタッカーを全員倒した
ソーナ・シトリーの戦術、

戦術とは関係なく落ちてしまった。
祐介の心情はいかなるものか。



第70話「評価」

ゲーム終了後、

俺が目を覚ましたのは医療施設の一室だった。

ゲームの時に感じた痛みはもうなかった。

 

ゲームの結果は俺達の勝利。

けど、俺、イッセー、ゼノヴィア、

アーシア、ギャスパー、半分も取られた。

俺以外の皆は戦いで相手の策でやられてしまった。

 

俺に至っては、多分だがあの姿の反動で

倒れてしまった。

ダメージなんて一切受けていなかった。

匙の攻撃を全て防ぎイッセーが

倒した瞬間、自分達の勝利を

疑っていなかった。

だが実際は、イッセーは匙の根性に

破れ失血で倒れた。

 

前回もそうだったが、

今回も何も出来ていなかった。

俺が居なくてもイッセーなら

匙に勝利していただろう。

 

今回のゲームは

開始前に圧倒的と言われていた

グレモリー眷属はその評価を

下げてしまった。

 

特に開始早々ギャスパーを

失った事と、

赤龍帝がやられたこと

そして、俺が倒れた事が

特に評価を下げたらしい。

 

当然のことが出来なかったと、

上の評価は厳しかった。

 

俺は新たな姿とはいえ

自身の力の把握が出来ていなかった。

速めに他の姿に変わっていれば、

あの場で倒れる事は無かっただろう。

 

今回の戦いが終わり

リアス先輩は心底悔しそうだった。

結果的にエース級の奮闘ぶり

を見せた木場の活躍もあって

勝ちを収めたが。最後は『王』同士の

直接対決で勝ったらしい。

初の勝利がこんな形となるとは…。

 

俺達は完勝に恵まれず、

必ず辛い勝敗をしている。

膨大な力を持つ眷属が多いのにい、

俺達は完全な勝利に程遠かった。

 

このままじゃ、まずいな、

俺は落ち込んだ気持ちを切り替えるため、

匙の病室へ行くことにした。

まずは、俺達に勝った彼奴に

一言言ってやりたいしな。

戦いが終わればいつも通り友達だしな。

 

「これを受け取りなさい」

 

病室の前につくとちょうど

イッセーと一緒になり中に入ろうとしたら。

中からサーゼクス様の声が聞こえてくる。

俺達は少しだけ空いている扉から、

中の様子を窺う。

中にはサーゼクス様、会長、

ベットの上の匙。

匙はサーゼクス様から何かを受け取った様子だった。

高価そうな小箱を手に持っている。

 

「あ、あの…これは…?」

 

緊張して震えている匙。

 

「これはレーティングゲームで優れた戦い、

印象的な戦いを演じた者に贈られるものだ」

 

サーゼクス様は微笑みながら言う。

 

しかし、

 

「お、俺は…二人に負けました…。

これを受け取っていい立場では

ありません」

 

匙は悔しそうにベットのシーツを掴んでいた。

 

「そうだ、けど、結果的にイッセー君を

あの赤龍帝を倒した。私達は君の戦い

を観戦室で興奮しながら見ていた。

あの北欧のオーディンも

君に賛辞を贈った程なんだよ」

 

サーゼクス様は小箱の勲章を取り出し、

匙の胸につけた。

 

「自分を卑下してはいけない。

君だって、上を目指せる悪魔なんだ。

私は将来有望な若手悪魔を見られてうれしい。

もっと精進しなさい私は期待しているよ」

 

そして、サーゼクス様は匙の頭をなでる。

 

「何年、何十年先になってもいい。

レーティングゲームの先生を目指しなさい」

 

サーゼクス様の一言に匙は無言で泣いていた。

とめどなく涙は流れ、顔はくしゃくしゃになっていた。

 

「…匙、あなたはたくさんの人々に

勇姿を見せたのですよ

貴方は立派な戦いをしたのですから」

 

ソーナ会長は我慢していたものを

目から溢れさせていた。

 

きっと、会長も嬉しかったんだろう。

自分の自慢の眷属が大きく評価されたことが。

匙は胸の勲章を触り、涙を手で拭い、

力強くうなずいた。

 

「…はい…ありがとうございます!」

 

…俺達はそれ以上聞くのは

失礼だと感じ、その場を後にする。

 

匙は見事イッセーを倒して見せた、

俺も負けてられないな、

次戦う時は、必ずお前に勝つぞ匙!

 

ー〇●〇ー

 

俺達はイッセーの病室に入る直前の

リアス先輩を見つける。

 

「部長」

 

イッセーの声にリアス先輩もこちらに気づき、

微笑む。俺も一緒に招かれそのまま病室に入り、

談笑し始めた。

 

「イッセー、ユウスケ、ゲームお疲れ様。

よくやってくれたわ。でも、

イッセー、あまり私に恥をかかせないでね?

貴方は本当に性欲が過剰なのだから」

 

俺もだいぶ情けない姿見せたが、

イッセーのあれはそれ以上だったな。

 

「す、すみません…。どうにも新技や

パワーアップが煩悩に繋がりやすくて…」

 

「あの技はゲーム時には封印よ」

 

「ええええええええええっ!?マジですか!?」

 

まあ、そうなるだろうな。

 

「だって、女性悪魔と戦えなくなって

しまうもの。だから、禁止」

 

「うぅ、部長がそう言うなら従いますぅぅぅ」

 

リアス先輩の話にイッセーは涙目で頷いた。

まだあきらめてないみたいだけどな

 

「ユウスケ、貴方も『戦車』の姿は

アザゼルとの修行で使いこなせるように

なるまで、実戦での使用は禁止よ」

 

リアス先輩の忠告に俺は

黙ってうなずく事しかできなかった。

 

落ち込む俺達にリアス先輩が苦笑する。

 

「けど、やっと一勝したわ。

前回に比べたらマシだけれど、

それでもこちらもイッセー、ユウスケ、

アーシア、ゼノヴィア、ギャスパーを取られた。

才能に恵まれ、力に溢れた眷属と

呼ばれようとも、本番で力を

発揮できなければ意味が無いわ

勝つ確率が高くても負けるときは

負けてしまう」

 

リアス先輩の言う通りだ。

俺達も一歩間違えれば負けていたかもしれない。

相手は俺達よりも勝つ確率が低くても

必死で向かってくる。あちらもまた勝つ事を

信じて前進してくるんだから。

妥協、油断なんてものをしていたら、

勝てる試合も勝てやしない。

俺達は何処か勝てる試合だと

相手を舐めていたのだろう。

匙の相手だって俺とイッセーの

二人で攻めればすぐに終わったはずだ

このゲームで当たり前のことを

俺達は改めて思い知った。

 

「でもね、イッセー、ユウスケ。

朱乃と小猫、二人がこの試合で

自身の壁を越えてくれたのですもの。

こんなにも喜ばしい事はないわ」

 

リアス先輩は微笑みながら言う。

 

「はい、俺もそう思います!

試合に勝って、勝負に負けた感じですけど、、

それでも朱乃さんと小猫ちゃんが

先に進めてうれしいっス!」

 

「今回のゲームは多くの物を得られたと思います

二人の成長はうれしいですね」

 

「二人のお陰ね貴方達のお陰で、

私の眷属は皆、抱えたものを

突破していくわ。私が思い悩んだものを

二人は全部打ち破ってくれる。

とても感謝しているのよ」

 

「そ、そんな、俺は別に何もしてませんよ」

 

「そうそう、イッセーの言う通りです。

皆が自身と向き合った結果ですよ」

 

「うんうん、ただ、皆で楽しくやっていくことを

考えているだけですから」

 

そう、俺達は仲間と一緒に先へ進みたい。

今回みたいな困難も仲間となら

共に突破できる。俺はそう信じているから。

 

コンコン。

 

ふいに病室のドアがノックされる。

「はーい、どうぞ」とイッセーが返事をすると、

現れたのは見た事も無いご老人だった。

帽子を被って隻眼だった。

ソシャゲに出てくるキャラみたいだな。

 

「じいさん、誰っすか?」

 

イッセーが怪訝に訊くと、老人は笑う。

 

「儂は北の田舎のジジイじゃよ。

赤龍帝、クウガか、おぬしらはもう少し

修行が必要なようじゃな。まあ、

精進せい」

 

この人、今回の観戦してたお偉いさんか?

 

「オーディンさまですね?

初めてお目にかかります。

私、リアス・グレモリーですわ」

 

 

リアス先輩は知っていたようだ。

オーディン?それって、

北欧の主神、戦争と死の神じゃないか!

 

「うむうむ。サーゼクスの妹じゃな。

試合見ておったぞ。まあ、

ああいうこともある。お主も精進じゃな。

しかし、ううむ。デカいのぉ。

観戦中、こればっかり見とったぞい」

 

突然のセクハラ発言だったが、

いつの間にか入室してきていた

鎧着た女性がオーディンの

頭をハリセンで叩く。

 

「もう!ですから卑猥な目は禁止だと、

あれほど申したではありませんか!

これから大切な会談なのですから、

北欧の主神としてしっかりしてください!」

 

「…まったく隙のないヴァルキリーじゃて。

わーっとるよ。これから天使、悪魔、

堕天使、ギリシャのゼウス、須弥山の帝釈天

とテロリスト対策の話し合いじゃったな」

 

オーディンは頭をさすりながら、半眼で呟いた。

 

「まあよいわ。サーゼクスの妹と赤龍帝に

クウガ。世は試練だらけじゃがな、

楽しいこともたくさんあるぞい。

存分に楽しんで、存分に苦しんで

前へ進むんじゃな。がむしゃらが

若造を育てる唯一の方法じゃよ。

ほっほっほっ」

 

それだけ言い残すと、

オーディンと鎧着た女性は病室を後にする。

 

ー〇●〇ー

 

八月後半。

俺達グレモリー眷属は、

本邸前の駅で冥界との

別れの時を迎えようとしていた

 

「冥界での生活も終りね」

 

俺の隣では奈美先輩がおり

冥界での生活を思い出しているようだ。

 

「リアス、連れて来てくれて

ありがとうね。いい体験が出来たわ」

 

「いいのよ、奈美も前に実家に

連れて行ってくれたでしょ

今回は私が招待しただけよ」

 

駅にはグレモリー家の皆さんも

見送りに来てくれており、

先ほど、イッセーがリアス先輩の

両親に声を掛けられていた。

 

すると、サーゼクス様がミリキャス様

を抱えてやってきた

 

「リアス、残りの夏休み、

手紙ぐらいは送りなさい」

 

サーゼクス様がご子息のミリキャス様を

抱えながら言う。そのすぐ後方には

グレイフィアさんが待機していた。

 

「はい、お兄様。ミリキャスも元気にね」

 

「うん、リアス姉さま!」

 

列車に乗り込み、窓から

サーゼクス様達に最後の別れを告げる。

 

あれ。

 

その時三人のスリーショットが

親子に見えた、

そうだったのか。

家でのあれは冗談では無かったのか。

 

 

ー〇●〇ー

 

 

帰りの列車の中。

俺は残りの宿題を片付けていた。

 

「もう、なんで、全部終わらせてないのよ」

 

宿題を終わらせていなかった事で

奈美先輩からお叱りを受ける。

 

「いや、ある程度は終わってたんですけど

読書感想文だけは、よさげな本がなかったので」

 

まあ、向こうの座席で宿題を一切手を付けておらず

現在必死に取り組んでいるイッセーよりかは

ましだろう。

 

まあ、夏休みの大半を山籠もりしていたから、

仕方ないといえばそうだけども。

 

しかし、冥界で夏休みを過ごしたけが、

すごい体験と仲間の成長があり。

大分勉強になったな。

 

俺達グレモリー眷属のパワーは確かに絶大だが、

アザゼル先生が言ってたように

カウンターに弱いってのがよく分かった。

 

反転(リバース)』という予想外の力もあったが、

今回のゲームでチームの弱点もわかったし、

戦術の重要性も改めて理解できた。

特に脳筋な二人には効いただろう。

俺も変身できる姿が増えて選択肢も増えてきた。

今後は状況の把握能力を磨いて、

フォームチェンジを使いこなさないといけないな。

 

今の俺じゃあ、東城にはまだ勝てないだろう

だけど、奈美先輩や仲間と一緒なら

もっと強くなれる!

俺は必ず強くなってやる!

 

「ふふ」

 

すると、俺の顔を見て奈美先輩がほほ笑む。

 

「その顔は、ようやく振り切れたようね

最近、ゲームの結果を気にして、

落ち込んでたようだけど、やっぱり

ユウスケは笑顔じゃないと」

 

「すみません、いつまでもくよくよ

するのは俺らしくないですしね

俺はもっと強くなりますよ!

そのために奈美先輩も力を

貸してくれませんか?」

 

俺の問いに奈美先輩は笑顔で頷く。

 

「もちろんよ、戻ったら一緒にトレーニングよ

今度の試合で今回の汚名を返上するわよ!」

 

「はい!俺、頑張ります!」

 

こうして、列車は俺達の住む人間界へと進んでいく。

 

 

ー〇●〇ー

 

 

人間界側の地下ホームに列車はたどり着く。

 

「ふー、久しぶりの人間界だ、

よし、じゃあ我が家に帰ろうかアーシア」

 

俺がアーシアに振り返った時だった。

謎の優男にアーシアが詰め寄られていた。

 

「アーシア・アルジェント…。やっと会えた」

 

「あ、あの…」

 

困惑しているアーシア。

これはマズイ!何者か知らんが、

家のアーシアに指一本でも触れさせてたまるか!

 

「おい、てめぇ!アーシアに何の用だ!」

 

俺は間に入るが、

謎の優男は真摯な表情でアーシアに訊く。

 

「…僕を忘れてしまったのかな。

僕達はあの時出会ったはずだよ」

 

優男は突然胸元を開き、

大きな傷痕を見せてきた。

深い傷痕だ。アーシアはそれを見て、

目を見開いていた。

 

「っ。その傷は、もしかして…」

 

覚えがあるのか、アーシア?

 

「そう、あの時は顔を見せられなかったけど、

僕はあのときの悪魔だ」

 

「っ」

 

その一言にアーシアは言葉を失っていた。

 

「僕の名前はディオドラ・アスタロト。

傷痕が残らない所まで治療してもらえる

時間はあのときなかったけれど、

僕は君の神器によって命を救われた」

 

アーシアの過去は聞いている。

偶然、一人の悪魔を助けたことで

教会から魔女の烙印を押されたと。

 

そうか、こいつがアーシアが教会を

追放される切っ掛けとなった悪魔か。

 

「ディオドラ?ディオドラね?」

 

リアス先輩は彼に覚えがあるようだが、

…いや、思い出した。こいつは、

例の若手悪魔の会合でいた

あの時の美少年の上級悪魔か!

確か、現ベルゼブブが出た御家の!

ディオドラはアーシアの元に跪くと、

その手にキスをする!

この野郎、アーシアに何を!

 

とっさのことに殴りかかろうとする俺だが、

そんなことも構わずにそいつはアーシアに言った。

 

「アーシア、僕は君を迎えに来た。会合の時、

挨拶出来なくてゴメン。でも、

僕と君の出会いは運命だったんだと思う。

僕の妻になって欲しい。

僕は君を愛しているんだ」

 

そいつは俺の目の前で

アーシアに求婚したのだった。

暑かった夏が終わりを告げ、

長くなるであろう秋が

もうすぐ始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

ー〇●〇ー

 

 

遠くからユウスケを観察する者がいた。

 

 

 

カシャッ!

 

 

「あれがこの世界のクウガか

その実力見せてもらおうか」

 

その男は首から下げた

トイカメラでユウスケ達を撮影すると

その場を後にするのだった。




冥界での夏休みが終わり
人間界へ帰ってきた
ユウスケ達だが、
そこへ現れたディオドラが
アーシアに求婚する。

そしてユウスケを観察する謎の男!
彼はいったい何者なのか?

次回、第71話「通りすがりの」

是非見てくれよな

外伝でやってほしいコラボは?

  • 仮面ライダークウガ(五代雄介)
  • 仮面ライダーディケイド
  • 忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
  • その他(希望があれば感想へ)
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