ハイスクールD×D~古代の戦士~   作:ヤマト・ゼロ

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暴走したユウスケを倒したメモリー
から新たな敵の名『財団X』の存在を
知らされた。

そして現れた禍の団のボスが目指す
ものその正体をユウスケ達は目にする。


第84話「偉大な赤」

「くっ、あれ、俺はどうしたんだっけ?

確か、アーシアを助けて」

 

目を覚ました時、俺はクウガの変身も解けており、

地面に倒れていた。横では同じく倒れていた

イッセーが号泣するリアス先輩と朱乃さんの

二人に抱きつかれていた。

 

木場に話を聞けば俺がグロンギを倒した後に

俺とイッセーが暴走し、シャルバという

旧魔王派の悪魔を倒し、そのあとも二人で

戦っていたところをメモリーに助けられた

らしい。マジで覚えてないや。

 

しかも、メモリーがライダーになったとか

全然覚えてないぞ!

 

後で詳しく聞くしかないか。

 

っ!

 

待て待て、ゼノヴィアが抱えているのは

アーシアじゃないか!どうして?

 

「ヴァーリー達が助けてくれたんだ」

 

木場がヴァーリ達を示す。

ヴァーリと東城が居たのか。なんでここに

というか、なんで東城は座り込んでんだ?

 

理由を聞いてみれば、ヴァーリ達がここに

居るのは偶然が重なった結果らしい。

 

だが、そのおかげでアーシアが無事だったんだ。

 

「アーシア!アーシア!」

 

俺が呼びかけると、アーシアの瞼が静かに開いていく。

 

 

「…あれ?…ユウスケさん?」

 

無事か!良かった!アーシ。

 

ドン!

 

突如ゼノヴィアに弾き飛ばされる!

 

「アーシア!」

 

アーシアに抱きつくゼノヴィア。

ありゃまあ、号泣しちゃって。

 

「ゼ、ゼノヴィアさん。どうしたんですか?

く、苦しいです…」

 

「アーシア!アーシアアーシアアーシア!

私とお前は友達だ!ずっと友達だ!だから、

もう私を置いていかないでくれ!」

 

アーシアは泣いているゼノヴィアの頭を

やさしく撫でる。

 

「…はい、ずっとお友達です」

 

「よかったわぁ」

 

横でイリナもうんうんと頷きながら泣いていた。

…これで全て解決か。俺はその光景に安心していた。

 

そこへ美猴に肩を貸してもらい東城が

こちらへやってきた。

 

「ようやく起きたか、兵藤祐介」

 

「ああ、今回は大分迷惑をかけたようで、

酷くやられたって聞いたけどもう大丈夫なのか?」

 

そう聞くと東城は面白くなさそうに顔をそむけた。

 

「あれぐらい、もう平気だ、一時的に変身出来なく

なっただけで、もう問題ない。力を吸い取られたが、

しばらくすれば、元に戻るだろう」

 

俺が暴走したときに東城の力を吸収したみたいだけど

俺自身も何か変化があるのか?

 

俺が悩んでいる時、イッセーと話していたヴァーリーが

空を見上げ言う。

 

「そろそろだ。空中を見てみろ」

 

突然のことに俺達は訝し気に思い、何もない

フィールドの白い空を見上げる。

 

すると。

 

 

バチッ!バチッ!

 

空間に巨大な穴が開いていく。そして、

そこから何かが姿を現した。

 

「あれは」

 

穴から出現したものを見て、俺は驚いて口が

開きっぱなしになっていた。リアス先輩や

他の眷属も同様だった。

 

ヴァーリーは口元をゆるくにやけさせながら言う。

 

「よく見ておけ兵藤一誠。あれが俺が見たかったものだ」

 

空中をとてつもなく巨大な生物真紅のドラゴンが

雄大に泳いでいく。

 

デカッ!タンニーンよりも大きいドラゴンだ!

ゆうに百メートルは超えているだろう!

 

ヴァーリーは目を細めながら続ける。

 

「『赤い龍』と呼ばれるドラゴンは二種類いる。

一つは君に宿るウェールズの古のドラゴン

ウェルシュ・ドラゴン。赤龍帝だ。

白龍皇のもその伝承に出てくる同じ出自のもの。

だが、もう一体だけ『赤い龍』がいる。

それが、『黙示録』に記されし、赤いドラゴンだ」

 

黙示録のドラゴン…?

 

「『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』グレートレッド。

『真龍』と称される偉大なるドラゴンだ。

自ら次元の狭間の一角に結界を張ってその中で

展開している。今回、オーフィスの本当の目的

もあれを確認することだ。シャルバ達の作戦は

俺達にとって、どうでもいいことだった」

 

「でも、どうしてこんなところを

飛んでいるんだ?」

 

イッセーの質問にヴァーリは空を

見上げたまま答える。

 

「さあね。いろいろ説はあるが…。あれが

オーフィスの目的であり、俺が

倒したい目標だ」

 

あれが目標。あれは勝てるものなのか

 

その時、ヴァーリは今まで見たことない

真っ直ぐな瞳で言った。

 

「俺が最も戦いたい相手『D×D(ドラゴン・オブ・ドラゴン)』と呼ばれし

真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』グレートレッド。俺は

『真なる白龍神皇』になりたいんだ。赤の最上位

がいるのに、白だけ一歩前止まりでは格好がつか

ないだろう?だから、俺はそれになる。いつか、

グレートレッドを倒してな」

 

それがヴァーリの目指す夢か、

 

そこにユウスケが割り込む

 

「あのデカいドラゴンを狙っているのは

なにもヴァーリだけじゃない。俺だって

強者との戦いは望むところだ」

 

こいつはいつも戦いを求めている。

 

「何故強さにそこまでこだわるんだよ

いつも戦いの事ばかりでよ」

 

東城は落ち着いた様子で答える

 

「それはお前には関係ないことだ。

話を聞けば、新たに金の姿になったらしいな

今回の戦いはお互いアクシデントがあったが、

次の機会にしっかり決着をつけよう」

 

今回は俺は暴走しており、向こうは

力を吸われて変身を解除されたらしい。

 

やはり俺達は戦う事でしか分かり合えないのだろう。

俺がそんな風に考えていたその時、

 

「グレートレッド、久しい」

 

っ!

 

俺達のすぐ近くに黒髪黒ワンピースの少女が立っていた。

 

「誰だ、あんな娘なんて、さっきまでいなかっただろ」

 

東城がそれを確認して苦笑する。

 

 

「あれは、『無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)』のオーフィス。

禍の団(カオス・ブリゲード)』のボスでもある」

 

なっ!あれが親玉か!?何故ここに?

まさか、部下がやられたから現れたのか!?

 

少女、オーフィスはグレートレッドに指鉄砲の

かまえでバンっと撃ちだす格好をした。

 

「我は、いつか必ず静寂を手にする」

 

バサッ。

 

今度は羽ばたき。

 

ドスンッ!

 

巨大なものも降ってきたようだ!

今度はなんだ!また新手か!?

 

いや、アザゼル先生とタンニーンの二人か。

 

「アザゼル先生!」「タンニーンのおっさん!」

 

「おー、ユウスケ、イッセー。元に戻ったようだな。

俺もどうなるか怖かったが、イッセーならあの歌や

女の胸で『覇龍(ジャガノート・ドライブ)』から戻るかも

と思っていた。乳をつついて禁手に至った大馬鹿野郎

だからな。あの歌の作詞をしたかいがあったぜ

ユウスケもあの姿から戻れてよかった。初めて見た

姿で対策の立てようもなかったからな。」

 

アザゼル先生も知らないのか。なら、アナザーライダー

の事を知っていたメモリーは何者なんだよ

 

タンニーンがオーフィスを見つめ呟く

 

「オーフィスを追ってきたらとんでもないものが

出ているな」

 

アザゼル先生とタンニーンも空を飛ぶグレートレッド

に視線を向ける。

 

「懐かしい、グレートレッドか」

 

「タンニーンも戦ったことあるのか?」

 

アザゼル先生の問いにタンニーンは

首を横に振る。

 

「いや、俺なぞ歯牙にもかけてくれなかったさ」

 

元龍王のタンニーンでも相手にならなかってことか?

じゃあ、あのグレートレッド、どれだけ

強いんだよ…。

 

「久しぶりだな、アザゼル」

 

東城がアザゼル先生に話しかける。

 

「クルゼレイ・アスモデウスは倒したのか?」

 

「ああ、旧アスモデウスはサーゼクスが

片付けた。…まとめていた奴らが取られれば

配下も逃げ出す。どうやら、シャルバ・

ベルゼブブのほうもイッセーとユウスケが

片付けたみたいだしな」

 

「お兄様は?」

 

リアス先輩が先生に訊く。

 

「結界が崩壊したからな、観戦ルームに戻ったよ」

 

その先生がオーフィスに言う。

 

「オーフィス。各地で暴れ回った旧魔王派の連中は

退却及び降伏した。事実上、まとめていた末裔どもを

失った旧魔王派は壊滅状態だ」

 

「そう。それもまたひとつの結末」

 

オーフィスは全然驚く様子もなかった。ひとつの

派閥が消えても興味ないのかこいつは

それを聞き、先生は半眼で肩をすくめた。

 

「お前らの中であとヴァーリ達以外に大きな

勢力は人間の英雄や勇者の末裔、神器所有者

で集まった『英雄派』だけか」

 

英雄派だと?テロ組織にまだ勢力があったのか

そこにグロンギ達もはいってくるのか。

 

「さーて、オーフィスは。やるか?」

 

先生が光の槍の矛先をオーフィスに向ける。

戦闘再開か!?しかも親玉対決だと!

と、オーフィスは踵を返す。

「我は帰る」

 

あれ、組織のボスってのに戦闘意欲無しかよ。

こちらの方々はそれで納得するわけもなく、

タンニーンが翼を広げて、呼ぼ止める。

 

「待て!オーフィス!」

 

だが、オーフィスは不気味な笑みを

浮かべるだけだった。

 

「タンニーン。龍王が再び集まりつつある。

楽しくなるぞ」

 

ヒュッ!

 

一瞬、空気が振動したと思ったら

オーフィスが消え去っていた!

 

えぇ、逃げちゃったよ!

先生もタンニーンも嘆息していた。

 

「俺達も退散いよう」

 

ヴァーリーの声。奴も仲間の男が作り出した

次元の裂け目に入る寸前だった。お前ら逃げ足も

速いのかよ!

 

「兵藤一誠。俺を倒したいか?」

 

ヴァーリーがイッセーに訊く。

 

「…倒したいさ。けど、俺が超えたいものは

お前だけじゃない。兄弟のユウスケも超えたいし、

同じ眷属の木場も超えたいし、ダチの匙も

超えたい。俺には超えたいものがたくさん

あるんだよ」

 

「俺もだよ。俺も君以外に倒したいものがいる。

おかしいな。現赤龍帝と現白龍皇は宿命の対決

よりも大切な目的と目標が存在している。

きっと、今回の俺と君はおかしな赤白ドラゴン

なのだろう。そういうのもたまにはいいはずだ。

だが、いずれは」

 

イッセーは拳をヴァーリに向けた。

 

「ああ、決着をつけようぜ。部長や朱乃さんの

おっぱいを半分にされたら事だからな」

 

「やっぱり、君は面白い。強くなれよ兵藤一誠」

 

肩を借りていた東城が要約回復したようで

こちらを睨んでくる。

 

「兵藤祐介、今回はお互い不甲斐ない状況だったが

次に会う時は、真のクウガを決めようじゃないか

俺を失望させるなよ。君はもう俺のライバル

なのだからな。さらに強くなれよ」

 

「じゃあな、おっぱいドラゴン!悪魔のクウガ!

それとスイッチ姫!」

 

くっ!美猴の最後の笑顔はムカッとくるな。

ていうかスイッチ姫って誰の事だよ。

周りを見ればリアス先輩が顔を真っ赤にしていた。

 

何故?

 

「木場祐斗くん、ゼノヴィアさん」

 

背広の男性が木場とゼノヴィアに言う。

 

「私は聖王剣の所持者であり、アーサー・

ペンドラゴンの末裔。アーサーと呼んでください。

いつか、聖剣を巡る戦いをしましょう。では」

 

そして、東城達は次元の裂け目へ消えていった。

本来なら相手はテロリストで犯罪者。

追わなければ行けない所だが、あいつらは

アーシアを助けてくれた。

 

理由は気まぐれかもしれないが、俺はこれ以上

彼らと戦いたいとは思わなかった。

いつかは、いや必ず。会う時が来る。

ここで、気持ちを改めないといけないな。

 

俺はアーシアの手を取り、笑顔で言う。

 

「今度こそ帰ろう、アーシア。俺達の家へ」

 

「はい。お父さんとお母さんが待つ家へ帰ります」

 

笑顔のアーシアを見て俺はようやく終わったのだと

安心するが、

 

ドサッ!

 

どうやら、一件落着とはいかないようだ

 

 

―〇●〇―

 

 

「ヴァーリ、ユウスケ、幹部達から連絡が入った。

シャルバの野郎、瀕死だけど生きてやがったぜぃ」

 

「そうか、あの攻撃を食らってよく生きてたな

どう思う。ヴァーリ?」

 

「運が良かっただけだろう。何にせよ。シャルバ

は急ぎすぎた。徹底抗戦を唱え、現魔王政府に

追放された先人も急ぎすぎた。目先の怨恨だけで

動くから滅ぶ」

 

「旧魔王派の奴ら、ヴァーリをトップに迎え

いれたいとさ。どうすんの?」

 

「今のポストで十分だと伝えてくれ。これ以上、

前魔王の血族としての役職を増やしたくない」

 

「魔王の血筋も大変だな。だが、旧魔王派は、

これでほぼ瓦解したな。他の派閥が台頭するな」

 

「カテレア、クルゼレイ、シャルバ。おまえ達は

嫉妬深すぎた。誇りある前魔王の血族として生きる

のなら、その生き方も誇り高くするべきだった」

 

そこで、ふと東城がヴァーリに質問する

 

「で、あのアーシアとか言う娘を助けた理由は?

お前らしくもなかったが?」

 

「気まぐれだ。それだけの事さ」

 

「ふふ、そういうことにしとこう」

 

 

―〇●〇―

 

 

先日全てが解決した後、疲労からかイッセーが

たおれてしまった。暴走したから体力を消耗

したんだろうな。今日もまだ目覚めはしなかった

だけど、命に関わることではないからしばらく

すれば起きてくるだろう。

 

今は奈美先輩と一緒に雑談していた。

 

「貴方の弟大丈夫なの?

まだ学校に来てないようだけど」

 

「まあ、大丈夫ですよ。そのうち

来るでしょうし、今はこの行事を

楽しみましょうよ」

 

 

パーン!パーン!

 

そう、本日は体育祭当日!

開会式も終わって俺達は運営の手伝いをしている。

 

家の両親もカメラを用意して、アーシアの応援を

している。家ではイッセーが寝ているが、

リアス先輩の晴れ姿を見るために来ていた

サーゼクス様がグレイフィアさんに

イッセーの事をお願いしてくれたおかげで

気兼ねなく両親を連れてくることが出来た。

 

「そういえば、ユウスケは二人三脚に

参加するのよね頑張りなさいよ」

 

「分かってますよ。頑張ります!」

 

ピロンッ

 

そこで、携帯に一件の通知が入る。

 

「どうやら、リアス先輩のお兄さんが

俺を呼んでいるようなので、行ってきます」

 

「ええ、行ってきなさい」

 

俺はその場を後にして、来賓席の方へと走り出す。

 

―〇●〇―

 

 

指定された場所へやってくると、ラフな格好をした

サーゼクス様がどこかと通信を行っている所だった。

 

「君を呼んだのは他でもない。先ほどイッセー君が

目覚めたのでね。二人に今後の話をしようと思ってね」

 

「やっと起きたのか寝坊助が」

 

『わりぃ、わりぃ、さっき起きてサーゼクス様にも

あの状態のこと説明されたよ。俺だって死にたく

ないからな。二度となりたくないし、皆にまた

心配かけるわけにはいかないからな」

 

まあ、皆に心配かけたのは俺も同じだからな

そこは強く言えないな。俺も二度とアナザーライダー

になるつもりはないさ。

 

「さて、あの騒動の後の話からしようか…」

 

サーゼクス様の話を聞くと、『禍の団(カオス・ブリゲード)

の旧魔王派は今回の件で求心力を失い、ほぼ瓦解した

ようだ。旧魔王の血族であるヴァーリはその辺に興味が

なく、旧魔王派の上に立つことを拒んだらしい。

旧魔王派はほぼ終わったとサーゼクス様は言っていた。

 

残党の悪魔達は降伏したり、闇に身を潜めたようだ。

ディオドラの件で、アスタロト家は信用を一切失った

そうだ。次期当主が『禍の団(カオス・ブリゲード)』に力を借りていた

罪は重く、現当主の解任。アスタロト家はsばらくの間、

魔王輩出の権利を失った。現ベルゼブブ様も今回の件で

責任を問われたらしい。けど、同時期に現ベルゼブブ

様も『禍の団(カオス・ブリゲード)』関連の襲来を受けていたようだ。

サーゼクス様を含む魔王様三名の擁護もあり、現ベルゼ

ブブ様への非難の声は次第に収まったという。

 

「いま、現ベルゼブブであるアジュカ・ベルゼブブが

外れるのは悪魔側としても痛い。術式プログラムに

秀でた男だ。レーティングゲームの基礎理論を構築

したのも彼だ。何よりもあれだけの人材を探そうにも

他にいないのだよ」

 

サーゼクス様は嘆息する。悪魔業界の人材不足は

深刻なようだな。

 

イッセーが赤龍帝の為か、ウロボロス・ドラゴン

オーフィスの事もサーゼクス様は教えてくれた。

主にその目的などを。

 

『ひとつ、お聞きしてもよろしいですか?』

 

「なんだろうか?」

 

『オーフィス、「禍の団(カオス・ブリゲード)」の親玉の目的はあの

でっかいグレートレッドっていうドラゴンを追い出して、

故郷の次元の狭間に帰ることがですよね?それなら、

俺達が協力してあげたら、テロ組織をやめるんじゃ?』

 

しかし

サーゼクス様は首を横に振る。

 

「いや、残念ながらそれは難しい。現在グレートレッド

が統べているからこそ、各世界の間にある次元の狭間は

均衡を保っているという見解が大勢なのだよ。もし、

グレートレッドがオーフィスかヴァーリにやられたり、

もしくはオーフィスが次元の狭間を統べたとしたら、

世界はどうなってしまうかわからない。昔のオーフィス

ならば何事もなかっただろうが、現在のオーフィスは

俗世に永く居続けてしまったためか、初期の頃よりも

変質してしまっている」

 

下手に次元の狭間関係のバランスを崩すと大変な

事になってしまうのか。

 

なら、オーフィスやヴァーリと東城の目的は

世界のバランスを崩しかねないから阻止する

必要があるのか、ヴァーリはイッセーが

東城は俺が相手するとして、オーフィスは

倒せる存在なのか?

 

「今後の若手レーティングゲームも大きな

見直しが必要となった。テロリスト介入

ばかりではあまり危険だ」

 

『じゃあ、中止ですか?』

 

「仕切り直しだろうね。しかし、どうしても

実現したいカードがある。冥界に住む者達や

他勢力の間でも、その一戦だけはぜひやって

欲しいと熱望された」

 

「誰と誰のゲームですか?」

 

「リアスとサイラオーグの一戦だ」

 

ッ!

 

よりにもよって、多くの人たちにそのカードが

求められたのか。

 

リアス先輩と若手ナンバーワンであるサイラオーグ

の戦いか確かに俺だって気になる戦いだ。

 

-お前達とは理屈無しのパワー勝負をしたいものだよ。

 

あの人に言われた一言。耳に残ってる。

そうか、俺達、ゲームが再開されたら

次はサイラオーグさんか、

 

「同時にシトリー対大公アガレスのカードも熱望

されてるようだが…。実現するのだったら、

パワー対パワー、戦術対戦術となるのだろうか」

 

どこかサーゼクス様も楽し気だ。きっと、

そのふたつの試合を楽しみにしているに

違いない。

 

「何はともあれ、試合の是非が決まるまで

若手は全員待機ということになっている」

 

テロが起きた後だからな、冥界の世論次第で

ゲーム自体が潰れてしまう可能性もある。

若手上級悪魔のゲームも厳しいな。

 

そういえば、例の「おっぱいドラゴン」がなんと

冥界の子供たちの間で軽く社会現象になっている

そうだ。

 

「第二弾の歌も構想中だよ。それに新番組の

『仮面ライダークウガ』のオープニングも作曲

しているんだ!うふふ、これでも子供の頃は

音楽家になりたかったんだ。

いま夢の一つが叶ってうれしい」

 

あーと、サーゼクス様、目が爛々と輝いてる。

後で聞いたけど、あの曲、真面目に作曲してたのか…。

 

そのサーゼクス様が改めて口にする。

 

「君達はすごい」

 

『「俺達がですか…?」』

 

「うむ、レーティングゲームのファン層で一番少ない

いや、無いに等しかったのが子供のファンだ。大人

の悪魔達が競い合うゲームを見ていても子供達に

とってみれば娯楽とは程遠いものだっただろう。

事実、唯一ゲームで子供たちに人気があるのは

転生悪魔のタンニーン等、ドラゴンや魔物、妖怪、

人の形をしない者達の試合だった。子供にしてみ

れば大迫力の怪獣映画等に見えるのだろう」

 

なるほど、怪獣か。タンニーンは見た目がまさに

怪獣だからな。

 

「今後、君達がゲームをしている間だけでいい。

出来る事なら、次世代を担うであろう冥界の子供

達に君たちの戦いを見せてあげて欲しい」

 

『ゲームの間だけでも俺達にがきんちょいえ、

悪魔の子供たちのヒーローになれってことですか?』

 

「ああ、でも強制はしない。あくまで私の希望だ」

 

冥界のゲーム事情は知らないけれど。

俺は仮面ライダーだ正義の為じゃなく

人の自由の為に戦う存在だ!

俺は人の笑顔の為にライダーになったんだ。

 

「俺はやりますよ!子供の笑顔の為に

ヒーローになって見せます!今回の

件も償いたいですし」

 

『俺もですサーゼクス様!人妻いえ、子供たちの

為にがんばります!』

 

不純だなぁ、こいつの戦い子供に悪影響だろ

親からクレームが入りそうだなそのうち。

 

『ところでさっきからサーゼクス様の後方から歓声

とか沸いているんですけど、何事ですか?』

 

え、まさかイッセー気づいてないのか?

 

「あー、そうだった。今日は駒王学園の体育祭なのだよ。

私も妹の晴れ姿を見に来ているんだ」

 

そのことを訊くと途端に慌てだすイッセー。

まあ、目が覚めたら体育祭当日なんて

だれだって慌てるよな。

 

「グレイフィア、急いで転移用魔方陣で

イッセーくんを学園まで飛ばしてくれ」

 

『かしこまりました』

 

これで、イッセーは体育祭に来られるな。

なら、

 

「サーゼクス様、自分はリアス先輩達に

イッセーのこと伝えてきますね」

 

「あ、もうすぐ、君も競技の時間だろう

頑張ってきなさい」

 

「はい!」

 

 

俺はイッセーの事をリアス先輩に伝えると

 

パーン!パーン!

 

空砲の音が空に鳴り響き、プログラムを

告げる放送案内がグラウンドにこだまする。

 

『次は二人三脚です。参加する皆さんは

スタート位置にお並びください』

 

「さあ、行こうかアーシア」

 

俺は近くにいたアーシアに声を掛ける。

 

「はい、ユウスケさん!」

 

俺達は列に並ぶと足首を紐でつなぐ。

 

 

「それでは次の列です!」

 

そして、俺達の番となった。

 

お互いの腰を手でおさえ走る構えとなる。

 

パンッ!

 

空砲が鳴り響き、スタートだ!

 

「行くぞ!アーシア!」

 

「はい!」

 

俺達はスタート開始から抜群のコンビネーション

を見せつけ、快走していく。

 

「ユウスケ!アーシア!頑張りなさい!」

 

「二人とも!一番取りなさい!」

 

「行けますわよ!」

 

奈美先輩とリアス先輩、朱乃さんが応援してくれる!

 

「ユウスケ!頑張りやがれ!アーシアも頑張れ!」

 

「ユウスケ君!アーシアさん!一番狙えるよ!」

 

「ユウスケ!アーシア!いけぇぇぇえっ!」

 

「二人とも頑張って!」

 

イッセー、木場、ゼノヴィア、イリナも

応援してくれる!

 

「ユウスケせんぱーい!アーシアせんぱーい!」

 

「がんばってください!」

 

ギャスパーも珍しく大声出しちゃって!

小猫ちゃんもテンションが高いな!

 

「負けたら承知しねぇぞ!」

 

「頑張って二人とも」

 

アザゼル先生、ロビン先生!勝ちますって!

 

「来たな、ユウスケ!カッコイイところ

撮影しているからな!」

 

「ユウスケ!アーシアちゃん!

がんばってーっ!ファイトォ!」

 

父さん、母さん!息子と娘の晴れ舞台

見てくれよな!

 

走りながら、俺はアーシアに言った。

 

「アーシア、ずっと俺のそばにいろ。

もう離れちゃダメだ」

 

「っ!」

 

アーシアはまた泣きそうな顔になるけど、

我慢して走るのに集中した!

 

そして。

 

パンッ!空砲の音!

 

俺達はゴールのテープを切った!

 

「よっしゃあああああああっ!」

 

一番の旗を貰い、俺はガッツポーズを取っていた!

 

「やったな!アーシア!」

 

「はい!やりました、ユウスケさん!」

 

俺とアーシアは手を取り合った!

 

よし、練習の成果だ!と。

 

ふいにふらつく俺。

 

貧血っぽいが、暴走したときの後遺症が

まだ残っていたようだ。

 

「ユウスケさん!大丈夫ですか?」

 

ふらつく俺をアーシアが支えてくれる。

 

「あー、ちょっと張り切りすぎたかな」

 

「ユウスケ、アーシア」

 

そこにリアス先輩と奈美先輩がやってくる。

笑顔で体育館のほうを指さす。

 

「あーしあ、体育館裏なら人気ないし、

神器で回復してあげなさい」

 

「は、はい!」

 

情けないな、何故かたまに体に力が入らなく

なるんだよな。

 

アーシアに支えてもらい、先輩たちの横を

通り過ぎる時だった。

 

「アーシア、私に気を遣わずに頑張りなさい」

 

「っ」

 

? 奈美先輩の一言にアーシアは頬を

赤く染めていたけど…はて?

 

そんなこんなで体育館裏に移動し、

俺はアーシアに回復してもらっていた。

ふう、淡い緑色の光がソッコーで

体にしみいる。

 

体の調子が戻ったところで、

俺は立ち上がり、軽く腕を回した。

 

「よっし、これで残りのプログラムも

こなせそうだな」

 

「ユウスケさん」

 

「ん?なんだ?」

 

アーシアに呼ばれ、振り返ると。

 

アーシアがかかとを上げる。

 

俺の唇にアーシアの唇が重なった。

 

………。

 

俺は突然のキスで何が起きたか

分からなかった!

 

な、な、な、今何が!?

俺、今、キスしたのかぁ!

アーシアと!?

 

アーシアは笑顔で首を可愛くかしげて言った。

 

「ユウスケさん、大好きです。ずっと

おそばにいますから」

 

俺は感無量を得るのと同時に嬉しさのあまり

その場で倒れこんだ。

 

俺は幸せ者だな!




体育祭も終わりアーシアの想いを
知るユウスケ。

だが、町では突如、建物や物が消失
する事件が多発する!

事件を追うユウスケ達の前に
空間を越えた来訪者が現れる。


次回、第85話「時を超えて」

是非見てくれよな

外伝でやってほしいコラボは?

  • 仮面ライダークウガ(五代雄介)
  • 仮面ライダーディケイド
  • 忍者戦隊、忍風戦隊、手裏剣戦隊揃い踏み
  • その他(希望があれば感想へ)
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