ヒト並みウマ娘 作:aa
「ここなら人はほとんど来ねーな!どうよ、ゴルシちゃんタクシーの乗り心地は!?」
「できればもう少し丁寧に運んでほしかった。」
「つまり最光でいいな!」
「いえ~す大正解ー!」
さてと、ぐーちゃん達は来てるかな。
「ま、待ってください…ゴルシ先輩…」
「は、速い…誰ですかあの人…?」
「ゴールドシップ…て言う…学園一の…問題児よ…」
「キング…大丈夫~?」
「でもこれで…追い詰めまシタ!」
よーし、パーペキだ。
「じゃ、あたしは帰るわ!またのご利用をお待ちしてまーす!」
「うん、またねー!」
「知り合いだったんですか?」
「いや?さっき初めて喋ったけど」
なんか皆、やべーやつ見る目じゃん。
「そんなことより!あの走りは…なんですか?」
「別に隠すつもり無かったんだけどねぐーちゃん。・・・私ね、人並みなんだ。あらゆることが」
「・・・え?」
「走りも、力も、嗅覚聴覚、闘争本能もぜーんぶね」
「病院には行かなかったんですか!?」
「行ったよスーちゃん。私は気にしなかったんだけど、親が気にしてね。いじめられないかーって」
「どうだったんデスカ?」
「骨格とかは普通だったからね、突然変異としか説明できないって」
「本当に、辛くなかったの?」
「いや別に?多分世界で一人しかいないと思うと気分が上がるよ?」
「凄いメンタルの持ち主だね…」
「・・・多分気にするでしょ?皆。だから走りたくなかったんだ。悲しませたくなかったから」
◆
…ああ、なんて優しいんでしょうか、この人は。最初から私達のことを考えてくれていたなんて。
なのに私は…私は!
「ご、ごめんな「謝らないで。それはあまりよくないことだから」…え?」
よくない…こと?
「それはよくない同情の謝り。私を下に見てるってことだよ。よくない同情は自分より下にしか出来ないよ。それとも、私はぐーちゃんより下?」
「違います!メンシアさんは私の、私達の友達です!」
「そうですよ!メンシアさん!」
「エルもデース!」
「ええ、キングもよ!」
「じゃあセイちゃんもー」
「うん、皆思ってくれてるとはいませんでした。それはともかく、私はこの体でよかったって今までで一番思ってるんだよ?」
「どうしてですか?」
「それはね…
ぐーちゃん達っていう最高の友達が出来たから」
そのとき、頬が濡れました。
「多分、ウマ娘として普通の存在だったら喋ってすらいなかったと思う。ありがとう、友達になってくれて」
私はメンシアさんに抱きついていました。私だけでなく、スペちゃん達も、泣きながら。
「うおぉ、皆急にどうした!?なんでないてるの!?」
「悲しいからではなく、嬉しいからです!」
「・・・そっか」
◆
そのあと、離れたときは皆顔が真っ赤だった。特にぐーちゃん。
「まあともかく、よかったよ。皆落ち込んだ顔してなくて。それが一番気がかりだったから。それじゃ一応やっておこうか。
私と友達になってくれますか?」
「ふふふ、はい!」
それは私が知るなかで、一番の笑顔だった。
◆
メンシアちゃんうまくやってるかなーっていらない心配か。誰とでも仲良くできるし。こんなことなら用事入れなかったらよかったよー。
・・・ん?あれ、ウマ娘さんが倒れてない!?
「あの、大丈夫ですか!?」
「ん…あれ、あなたは?」
「倒れてたんですよ?どこか怪我とか…」
「いえ、大丈夫。もっと…走らなきゃ」
「・・・んもー!そこの公園で休みますよ!」
「え、いやだいじょ「いいから!」は、はい」
これが「異次元の逃亡者」との出会いだった。