ご注文はチノくんですか?   作:岩ノ森

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今回、女子も男子もモブの出番が多いです。苦手な方はバック推奨です。


チノ君と球技大会②

 「おーいチノー!」

 「マヤさん、メグさん」

 今日は学校対抗の球技大会、3年生の部は終わって僕たち1年生の部の試合が始まった。

 「二人ともバトミントンにしたんですね」

 「応援よろしくねー」

 「私たちの華麗なラケット捌きを見てなよー!」

 男子と女子で分けられてるので一緒にできないのが残念だけど、二人の試合を見るのも楽しみです。

 「あれ?後ろの子・・・」

 「フユじゃん!」

 「マヤ・・・メグ・・・」

 「もう知り合いなんですか?」

 「うん!ブラバで知り合ったのー」

 僕の知らぬところですでに仲良くなっていたみたいだ。フユさんは人見知り気味なので少し安心した。

 「フユさんはとてもいい人なので仲良くしてあげてくださいね」

 「チノ、ココ姉みたい」

 「え?」

 「お兄ちゃん気取りだねー」

 「やっぱ付き合ってると似てくるなー」

 「そんなつもりありません!」

 でもフユさんが妹だったら・・・・・。

 「チノ、また変な妄想してるだろ」

 「い、いえ。別にそんな・・・」

 「・・・私、チノの妹でも別にいいよ」

 「「「えっ」」」

 

 

 「あーっ、チノだ!」

 「チノさん!」

 「ナツメさん、エルさん」

 女子バトミントンの第1回戦はフユさんチームとナツメさんエルさんチームとなりました。

 「チノ、私たちが勝ったらうちでコーヒー淹れてよ」

 「ついでにお婿さんになってくれると嬉しいな」

 「コーヒーのついでが重い!!」

 「また勧誘してるー!」

 「行けー!フユー!」

 「チノは私が守る」

 「「「重圧がすごい!!」」」

 フユさんから今まで感じたこともない圧を感じます!

 「なまいき言ってごめんなさい・・・」「なさい・・・・・」

 重圧のせいかナエさんチームはしおしおにしおれてました。

 

 

 

 この前のブラバ店員がまさかのチノさんの学校の生徒だった。

 しかも私たちがチノさんを勧誘したら何故かとんでもない重圧を放ってるし。

 「試合開始!」

 この勝負、穏便に済ませよう。

 「あの二人は私が倒す」

 穏便にならない!!

 

 へろろろろ~

 ポスッ

 

 『・・・・・・・・・・』

 「チノは私が守る」

 『んん!??』

 

 

 

 (香風さんハーレムの修羅場に巻き込まれてる私、どうしたらいいんだろ・・・)

 フユと同じチームとなった女子生徒は流れ弾に被弾していた。

 

 

 

 マヤとメグは向こうのチームの人を応援している。

 「応援されるのいいなー」

 「そういうの期待しないの」

 今まで人を避けてきた私たちが悪いんだから、いまさら言ったって遅いと思う。

 応援が無くても、私にはエルがいるし。

 気にしないでサーブだ。

 「行け―!ナツメー!」

 「頑張って!エルちゃん!」

 

 スカッ

 

 「マヤのせいで外した!!」

 「何で!?」

 「応援されるって嬉しいね!ナツメちゃん!」

 「気持ちは分かるけど、今はシャトルに集中して!」

 

 

 

 

 「試合終了ー!」

 試合は私たちのチームの勝ちになった。

 相手チームの子と終わりの握手をしないと。

 「・・・・・・・・」

 金髪のポニーテールの子がすごく険しい顔で握手をしてきた。調子悪いのかな。

 「具合・・・悪いの?」

 「心をクールダウンさせてただけです!」

 怖がらせちゃったみたいだ。ショック。

 

 

 「フユさんお疲れさまでした」

 「ありがとう。チノの応援のおかげ」

 「? 元気ないですね?」

 「あの双子と・・・緊張してうまく話せなかった」

 知らない人と話すとどうしても顔が怖くなってしまう。私の悪い癖だ。

 そのせいで双子を怖がらせてしまった。

 「チノみたいに仲良くできない」

 「僕もマヤさんやメグさんと仲がいいのは中学が一緒だったので」

 そうかな。

 それだけが理由じゃないと思うけど。

 「僕も初めから心を開いていたわけではないですし」

 「そうなの?」

 今のチノを見てると想像できない。意外だった。

 「あの二人やココアさん、他にもいろんな人たちが助けてくれたから今があるんです」

 「・・・・・・・・」

 「だからフユさんも一人で悩む必要なんてないです。エルさんナツメさんともお互い助け合って、少しずつ仲良くなればいいと思います」

 自分だけたくさん頑張ればいいと思っていた。

 でもそうじゃないみたい。

 この街には、助けてくれる人がたくさんいる。

 「二回戦も頑張ってください」

 「うん・・・。頑張る・・・・・!」

 私も、その応援に答えたい。

 

 

 「えっと・・・二回戦は」

 「私たちだよ!」

 「マヤ、メグ・・・!」

 よりにもよって、チノの親友たちと勝負になってしまった。

 「チノの友達でも手は抜かないからね!」

 「お互い頑張ろうね!」

 「・・・こっちこそ!」

 全力でやろう。

 そうすればもっと仲良くなれるかもしれないから。

 

 「あれ?そういえばフユのチームメイトは?」

 「えっと・・・あ」

 私と試合をしていたチームメイトの子は、チノと話し込んでいた。

 「二回戦もフユさんのことよろしくお願いします。応援するので」

 「あ、ありがと。香風さん」

 「同じクラスメイトですし、名前でもいいですよ」

 「う、うん。じゃあチノ君・・・」

 「はい、頑張ってくださいね」

 「うん・・・」

 チノはさわやかな笑顔を向けてその場を去った。

 その子の頬が赤くなってるのが、遠目で見ても分かった。

 「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」

 「みなさん、二回戦も頑張って・・・。あれ、どうしたんですか・・・、目が怖い・・・・・」

 

 

 

 フユ達との試合が始まった。チノの友達でも手は抜かないからな。

 「マヤちゃん頑張ってー!」「メグちゃんかわいいよー!」

 「ファンがついてるー」

 「メグもだろー」

 同じ学校の子から応援されるのは悪い感じじゃない。

 「フユさん!頑張ってくださーい!」

 チノから応援されないのは・・・まあ少し残念だけど。

 「マヤちゃん調子悪い?」

 「メグこそ」

 学校が違うからしょうがないけどさ。

 気を取り直してサーブだ。

 「マヤさんメグさんも頑張ってー!」

 

 スカッ

 

 「「「・・・・・・・・・・・・・」」」

 「あれ?」

 「チノのせいで外した!」

 「もー!尻軽チノ君!!」

 「チノ・・・浮気・・・・・?」

 「何で!?」

 

 

 ようやく試合も終わってひと段落だ。疲れたー。

 「お疲れさまでした。アイスコーヒー作ってきたんですけど飲みます?」

 「「わぁーい!」」

 試合終わりのアイスコーヒーは格別だよな!

 「チノ、これ双子にもあげてきていい?」

 「もちろんです」

 チノはフユと仲良くやってるみたい。

 「あの二人仲いいんだね」

 「チノも変わったなー」

 昔は私たちやココア以外とはあまり話さなかったのに。

 何だか少し寂しいけど、友達の成長は嬉しいな。

 「試合お疲れ様です。フユさんと一緒に頑張ってくれてありがとうございます」

 「うん、こっちこそありがとう。チノ君・・・」

 「皆さんもどうぞ。たくさん作ってきたので」

 「マジ!?サンキュー香風君!!」

 「良い奴だねー香風!」

 「「・・・・・・・・・・」」

 試合を終えた他の女の子たちにもコーヒーを配っていた。

 「なあメグ」

 「何―?」

 「あいついつからあんな女たらしに成長したんだ?」

 「さあ?」

 自分たちでもビックリするくらい冷たい声が出ていた。

 

 

 

 女子の部の試合も終わり、男子の部が始まった。僕の選んだサッカーの試合も始まろうとしています。

 フユさんもココアさんもいない場で頑張らないといけない。

 やっぱり少し緊張するな・・・。

 「チノー頑張れー!」「チノくーん!」

 その瞬間、マヤさんとメグさんの応援が聞こえてきた。

 「チノさーんしっかりー!」「勝ったらお婿さんになってー!」「チノ・・・頑張れ・・・・・!!」

 ナツメさんエルさん、フユさんの応援も。

 「チノすけー、後輩どもー、ファイト―!」

 生徒会長の応援も。

 「私の!弟の!チノくーん!!お姉ちゃんは見守ってるよー!!」

 そして大好きな、ココアさんの応援もグラウンドに響いた。

 たくさんの人たちが助けてくれてる。

 その応援に答えなくちゃ。

 

 「香風君、一人だけ青春アニメの主人公みたいだ・・・」

 「何で香風だけ何で香風だけ何で香風だけ・・・・・」

 「え?」

 「よし、敵チームも味方チームも全員で香風に向かうぞ」

 「あれ!?」

 何故かその場の男子全員から凄まじい殺気を向けられていた。

 

 

 色々とあったけど、ようやく試合も終盤になった。最後は僕と敵チームのGKによるPK勝負だ。

 ここで外したら僕たちのチームの負けとなってしまう。

 責任重大です。

 「香風ー!ハーレムアニメの主人公なら負けんじゃねえぞー!!」

 「あまり香風君にプレッシャー与えないの」

 味方チームの男子の皆さんも鼓舞(?)してきます。尚更外せない・・・。

 「チノ君!!頑張れー!!!」

 「!!」

 グラウンドにひと際大きい声が響いた。

 ココアさんが応援してくれている。

 ・・・・・絶対に外すもんか。

 「今こそ必殺技を使います」

 「必殺技?」

 「元軍人のお父さんを持つ僕の教官から直々に教えてもらった必殺技です」

 「そ、そんな技、一般人相手に使う気か!?」

 今、僕はたくさんの人たちの思いを背負ってここにいる。

 負けることなんて考えない。

 全力で勝つ!

 

 「あ、あの・・・俺はこういう二次創作に欠片も出てきちゃいけないモブ男子Aだけど、ちゃんと命があるんで手加減してもらえると嬉しいです・・・・・」

 「何の話!?」

 

 それでは気を取り直して。

 「パトリオットシュート!!!」

 

 

 

 「チノ君お疲れ様」

 「ココアさんも、応援ありがとうございます」

 試合の終わったチノ君、運動した後だからか少し汗ばんでいた。

 額から汗が顔の輪郭に沿って流れて、顎からポタっと落ちる。

 いつものチノ君と違ってワイルドかも・・・・・。

 って!仮にも授業中にそんなこと考えちゃダメ私!!

 「どうしました?ココアさん?」

 「うっ、ううん!何でもない!!」

 気取られないように顔を背ける。そんなこと考えてるの分かったらいくら彼氏でもドン引きされちゃう・・・。

 「チノ君かっこよかったわよ」

 「高校でもしっかりやれてるようで安心したわ」

 「千夜さん、シャロさん。ありがとうございます」

 「チノ!ようやく技が決まったな~!!」

 「ゴールにめり込んでたよ~」

 「泣くほど!?」

 「チノさん!男子のサッカーってすごいドラマなんだね!」

 「またエルは何かの影響受けて・・・」

 「あはは」

 「チノ、お疲れ様」

 「フユさん、お疲れ様です」

 「・・・かっこよかったよ」

 「ありがとうございます」

 みんなチノ君の活躍を見て興奮したみたい。

 流石私の弟兼後輩兼彼氏だね!

 「皆さんの応援があったから、頑張れたんです」

 「また似合わねーかっこいいこと言ってー」

 「また男子のみんなに嫉妬されちゃうよー」

 昔はチノ君、弟みたいに小さくてかわいかったのに。

 「あっ、そうだ。僕ちょっと行ってきます」

 「え?どこに?」

 「一緒に試合した皆さんに。コーヒーの差し入れです」

 今はちゃんと男の子してて、かっこよく見える。

 「チノ君、別のクラスでも上手くやれてるじゃない」

 「心配しすぎる必要なかったわね♪」

 「・・・うん」

 弟の成長はとっても嬉しいけど。

 まだまだ小さいままでいてほしいと思っている私もいる。

 自分勝手かな。

 「ココ姉、チノが」

 「え」

 「手ぇ振ってるよ」

 チノ君はグラウンドで大きく手を振っていた。

 ・・・心配しなくても大丈夫みたい。

 大きくなっても、チノ君は戻ってきてくれる。

いつまでも、チノ君は私の自慢の弟で。

 私の大好きな人だから。

 

 

 

 「皆さんお疲れ様です。アイスコーヒー、良かったらどうぞ」

 「ありがと香風君。あっ、美味しい」

 「流石コーヒー屋やってるだけのことはあるな!」

 「ありがとうございます。たくさん作ってきたので全員分ありますよ」

 「ありがとな!香風!!」

 「うぅ、ごめんな。お前のこといつもハーレム囲ってる女たらし野郎なんて思ってて・・・」

 「香風、お前良い奴だなー・・・」

 「そんな風に思われてたんですか!?」

 

 「ナツメちゃん!あれがうわさに聞く男同士の友情なんだね!!」

 「エルはさ、どこでそんなの覚えてくるの・・・・・」

 

 




チノちゃんをチノ君にした以上共学なので、男子の描写も書くことになりました。違和感がなければいいのですが・・・。
出るにしても作品の世界観を壊さない程度にさせていただくのでご容赦のほどを・・・。


質問
男子生徒とチノ君の絡みの番外小話も軽く書いてみたい、という気持ちもあるんですが皆さん読みたいでしょうか?オリキャラ二人くらいの絡みで。
ごちうさ感よりオリジナル色が強くなりそうなのでちょっと・・・という方がいれば書かないようにします。
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