おまけに今回オリキャラの男子の出番が多めです。
なるべく投稿ペースを上げて、キャラもうまいこと動かしたいです・・・。
「おやー?アリス達はっけーん!!ワンダーランドに連れて行かなきゃ☆」
「ココアちゃん!」
「アリスに出てくる時計ウサギね」
「アリス達よ、こちらの不思議の国にどうぞ・・・」
「この声チノだ!」
「テーマもココアと被ってるの!?」
ココアとチノ達の学校の学園祭の日、どうやらみんなクラスで拮抗しているみたいだ。
「どっちから行けば・・・」
「大丈夫。私のクラスにくれば全部解決♪」
「千夜も!?」
「ワンダーランドが多すぎる!!」
「6名様ご案内~」
チノとココアがいつも通りの争いをしている間、そのまま流れで千夜のクラスに行くことになった。
千夜のホラーなアリス館も見終わり、いきなりお化け扮する千夜が襲ってきたり千夜が千夜のお母さんが見物に来るなど一波乱あったのち。
「ラビットハウスも・・・忘れないでください・・・・・」
「きゃーっ!!」
今度は白兎の被り物をしたチノから逃げて、辿り着いた先は。
「マッド・ティーパーティーへようこそ☆だぜ」
チノ&フユの喫茶店でした。
マヤと神紗姉妹たちが私たちのクラスの喫茶店にやって来た。早速お出迎え・・・。
「フユ!その格好・・・!」
「執事風チェシャ猫!?」
やっぱり、この格好じゃ恥ずかしい・・・・・。
「女子たちの鶴の一声で、女子は男装やろうってことになって。変・・・?」
「ううん!すごくかわいい!」
「エル、こういう時はかっこいいって言わなきゃ」
「う、でもエルとナツメの衣装も・・・」
この間のフルールみたいに颯爽と応対したいのに恥ずかしさが勝っちゃう。友達同士ゆえの気恥ずかしさって言うか。
「ねえ・・・これ本当に付けなきゃダメ?」
「君はアリスの世界観を壊す気かい?」
「神紗姉妹のメルヘンドレスコードがここでは正しいのが悔しい!」
案の定、マヤがケモ耳を着けて恥ずかしがっていた。少しかわいい・・・かも。
「でもテーマパークの時みたいで楽しいよ~」
「それは・・・まあ」
メグはいつも通りみたいだけど。
「ほら、それくらい着こなせないと不思議の国の住人にはなれないよ。マヤ」
「なっ!自分がかわいいからってバカにしやがって!!」
「むっ!マヤだってその耳十分すぎるほど似合ってる癖に!!」
「お互い褒め合ってることに気づいてないのかな?」
「不思議の国の不思議な力のせいかもね~」
「でもこの空間ホッとする~」
「さっきまでお化け屋敷だったせいかもな」
どうやらみんなには好評みたい。良かった。
でもあと問題は・・・。
「みなさん。ようこそ・・・です」
「「「「えっ」」」」
そこに現れたのは着ぐるみから着替えたチノ。
それもフリフリなメルヘンなドレスに女装したチノだった。
「チノさん・・・その格好・・・・・」
「や、やっぱり変・・・ですかね・・・・・?」
流石に恥ずかしいのか縮こまってプルプル震えている。可愛いと思えてしまうけど、そんなこと考えている場合じゃ・・・。
「すごい!チノさん女の子の服も着こなせるんだ!!」
「顔立ちが可愛いからあんまり違和感ないよ!」
「そ、そう・・・ですか・・・・・?」
神紗姉妹からは好評だった。
「なあフユ。もしかしてここ、男女逆転喫茶なのか?」
「うん。女子たちの鶴の一声でやろうって話になった」
「ごめんなさい・・・。うちの店長のせいなんです・・・・・」
うちのクラスの喫茶はフルールに全面協力してもらってる。
でもこの間のチノの女装接客を見た女子たちが興奮して、そのまま勢いで押し切ってしまった。
「チノ君、お疲れ様だよ~」
「どうだー?普段からそんな服着てる私たちの気持ち少しは理解したかー?」
「はい・・・。結構大変ですねこれ・・・・・」
そんな大変な中でも誰かのために頑張っている。
本当にチノはすごい人だよ。
「お帰りなさいませー!お嬢様方―!!」
『!?』
「あんま大きな声出さないの。香風くんの友達ビックリしてるじゃん」
そう言って出てきたのは、クラスの男子二人。チノの男友達。
二人ともメイド服姿だけど、恥ずかしがることなくノリノリだ。
「あ、チノ、この人たちは・・・」
「久米美夏(くめみなつ)です。香風くんの友達やらせてもらってます」
「山川錠(やまがわじょう)でーす!ジョーって呼んでくださーい!!」
眼鏡かけてる大人しそうな方が久米君。活発で元気な方が山川君。何となくマヤとメグに似ているような気も・・・するようなしないような・・・・・。
「ったく、香風はいいよなー。保登先輩と付き合ってるどころか宇治松先輩や風衣葉とも仲良くて、お嬢様学校の女子たちとも知り合いなんだからよー」
「いや、別にそんな・・・」
「ジョー、ひがんでる暇あったら応対しないと」
二人ともメイド服姿でチノとべったり絡んでいる。
男子同士ゆえの距離感なんだろうけど、少し嫉妬してしまう。
「チノ・・・お前・・・・・」
「男友達いたんだねー・・・」
「いますよ!僕を何だと思ってたんですか!?」
「うんうん、チノも健全な男子の友人ができたのか」
「男子からないがしろにされてたらどうしようかと・・・」
「泣くほど!?」
「ナツメちゃん、男の子同士の友情っていいね・・・」
「エル!?何かいけないものに目覚めかけてない!?」
不思議なアリスの国が一気に騒がしくなってしまった。
でもこれも、人を惹きつけるチノの才能あってこそなんだろうな。
「では最後に・・・」
『?』
「至福のお茶会を過ごせるように俺らからおまじないかけまーす!」
「香風君の台詞取らないで上げて」
「ルック♤ミー」
「チェンジミー♢!」
「ドリンク♧ミー♡」
「「「ワンダー!!」」」
「ではごゆっくり」
「指名したいときは言ってくださいねー!」
「そういうお店じゃないからここ」
「チノ、変わったなぁ・・・」
「新しい友達が出来て遠く感じるよー・・・」
「絶対ドン引きされてます・・・」
「原作にある単語だから大丈夫だよ」
「ポーズ決めんの結構楽しかったな!今度は何かの勝利のポーズでも考えようぜ!!」
「二人ともありがとうございます。僕の友達のご注文に付き合ってくれて」
新しいクラスに入って友達になってくれた二人。男友達ができるか不安だったけど、こうして付き合ってくれて感謝しかない。
「別にー。可愛い女の子と話せるなんて役得でしかないからなー」
「ぶっきらぼうに言わないの」
二人は昔からの幼馴染らしい。だからか会話のやり取りもツーカーだ。何だかマヤさんとメグさんを思い出す。
「まあ流石に女子の目の前でこのメイド服は恥ずかしかったけど」
「あーあ、香風がフルールでメイド服着てなきゃ俺らは執事服でカッコよく応対できたのになー」
「すみません・・・・・」
あの日フルールでメイド服姿で注文を聞いていたら、それを見た女子の皆さんがいたく興奮してしまいこうなってしまった。女子の勢いには逆らえませんでした・・・。責任を感じてしまう・・・。
「冗談だよジョーダン。これも結構楽しいって」
「文化祭なんて9割ノリだからさ。あんま気にしてる人いないよ」
「ジョーさん、ミナツさん・・・。ありがとうございます」
二人とも優しくて友達思いだ。
いや、この街の人たちはみんなそうだ。
そんな人たちがやってくる文化祭、たくさん楽しんでもらわなきゃ。
「でも女子たちのメイド服が見れなかったのは心残りなんだよなー。香風もそう思うだろ?」
「いや、僕は別に・・・」
「ジョー、香風君は普段から保登先輩や風衣葉さんのそういう姿見慣れてるから特別感ないんだよ」
「そんなこと断じてありません!!」
「フユちゃん、あの計画準備万端だよ」
「香風君の休憩時間に合わせて一緒に文化祭回るんだよね」
「・・・うん」
本当はこんなことしちゃいけない。
ココ姉にも悪いのは勿論、どうせなら中学が一緒だったマヤとメグに一緒に回ってもらった方がチノのためになるからだ。
だからこれは完全な私の我儘。
私はいつの間にか悪い子になってしまったみたいだ。
「大丈夫だよフユちゃん」
「たまにはさ、にぶちんの香風君に私もあなたのことが好きです、ってことを分からせてあげないと」
「二人とも・・・」
「それに実行委員頑張ってくれたお礼に協力したい!」
「フユちゃんと仲良くなれて嬉しいし!」
「ありがとう・・・」
こんな悪い恋を応援してくれる友達がいる。
悪い私に優しくしてくれる人たちがいる。
そんな人たちに報いたい・・・!
「あんたたち部活の出し物と時間被ってるよ!?」
「げっ忘れてた!」「ごめんフユちゃん!!」
「ああ無情!!」
「僕なら休憩なしで大丈夫ですよ?」
「そ、そっか・・・」
よく考えるとこれで良かったのかもしれない。
こんな浮気じみた行動、一途なチノは了承しないだろうし。
これで完全に諦めがついた。
「ごめんチノ、このままお願・・・」
「「何がごめんなの?」」
「!」
「おらーチノー!!」
「高校生になってまでクソボケ発揮してちゃダメだよー!!」
「えっ、えっ!?」
エルとナツメ、マヤとメグまでアリスの国で働こうとしてる。
「ほらほら、早くチノさんと楽しんできて」
「帰ってきたら恋バナたくさん聞かせてね♪」
「いざとなったらフォローは任せろ」
「フルールの経験を生かす時が来たわね」
リゼさんシャロさんまで足りない接客の側に回ろうとしてくれてる。
私なんかのために・・・。
「・・・!チノっ!一緒に来てっ!!」
「フユさん!?」
私はチノの手を無理やり引っ張って、教室の外へと飛び出した。
「フユの奴、活発になったなー」
「チノ君相手だからねー」
「え、えっと、おまじないはっ、る、ルックミーッ・・・」
「頑張るのそこ!?」
「ルックミー♡あなた好みにチェンジミ―♡でもキリングミー♡」
「アレンジするな」
「おいおい、お嬢様学校の女子たちが接客に回るなんて、俺らにもチャンスが向いてきたんじゃねえのか!?」
「でもしゃしゃり出ない方がいいよ。オリキャラが目立っちゃ燃えちゃうから」
「・・・・・何の話?」
「ふ、フユさんちょっと・・・っ!」
フユさんに力強く手を引っ張られ、教室の外まで出てきてしまった。
「はぁっはぁっ、ちっ、チノっ」
「は、はいっ」
息を荒げてこちらを向き直るフユさん。頬も上気してて汗もかいているほどだ。
そんな様子に少しドキッとしてしまった・・・。
「私と・・・文化祭まわってほしい・・・!」
「えっ・・・」
それはあれだろうか。もちろん友達としてだろうか。
いや、この爛々とした目・・・。
「・・・・・・」
僕にはココアさんがいる。
断った方がいい、というか断るべきだ。
答えをはっきりさせないと、むしろ中途半端はフユさんを傷つけてしまうだろう。
でも、こんなに頑張ってくれて・・・。
実行委員もあんなに頑張ってて・・・。
「・・・分かりました」
「!」
「一緒にまわるの、僕も楽しみです」
「うんっ!!」
ごめんなさいココアさん。僕は悪い恋人です。
でも、ココアさんが僕でもきっとこうしましたよね。
後で絶対埋め合わせはします。
「・・・大丈夫だよチノ」
「え?」
「ココ姉には了承済み・・・」
「えっ!?」
「ふふっ」
気のせいかフユさんの目の奥に、妖しい光がギラっと光ったような・・・。
「リゼ先輩ちょっとこっち来てください」
「ん?」
「窓の外に二人が見えますよ」
「見られてるって気づいてないな」
「こうして見ると、あの二人が恋人みたい・・・」
「私たち、ココアに悪いことしちゃってるな」
「多分ココアだったら、私もフユちゃんとデートしたいー!って言うと思います」
「言えてるな」
「ココアは誰にでも優しいですから、きっと嫉妬したりしませんよ」
「そうだな・・・」
「・・・・・・・・」
「恋って、思ってるより大変だな」
「ええ」
「香風君!風衣葉さん!うちのお菓子美味しいよ!食べていかない!?」
「ええ、じゃあせっかくなので」
「おお香風!風衣葉!今からうちのクラスで劇をやるんだ!見に来ないか!?」
「楽しそう、チノ行ってみよう」
「色んなクラスが色んな出し物やってますね」
「みんな生き生きとしてて楽しいね」
ここの学校を選んでよかった。
みんな自分らしく輝いている。
「帰ったら、うちのクラスも負けないようにしないとですね」
「・・・・・・・」
「フユさん?」
「デートしてる最中に、仕事の話しないで・・・」
ちょっと顔をむくれさせてしまう。
クラスのみんな、私たちのために頑張ってくれてるのに。
私はとんでもない悪い子だ。
「ごめんなさいフユさん」
「チノ・・・」
「今はフユさんとの学園祭、目いっぱい楽しみますね」
こっちを真っ直ぐな目で見つめてくる。
そんな純粋な目で見られちゃどんなことでも許してしまう。
チノはずるいよ。
「チノ・・・」
「フユさん・・・」
お互い夢中になって見つめ合ってた。その時・・・。
「ママー!チューしてる人がいるよー!」
「「!!?」」
ちびっ子の大声で我に返った。
「こらっ!すみません邪魔しちゃって!!」
「「い、いえ・・・」」
お母さんがペコペコと謝って子供を連れ去って行った。
「・・・・・・」
「・・・つ、次はあのクラス行ってみましょうか!」
「・・・・・・うん」
ココ姉ごめんね・・・。
今はチノとベンチで休憩中。
「マッドハッターの帽子可愛い。見せて?」
「いいですよ」
チノから帽子を受け取って眺めようとする。すると・・・。
バサッ ドサッ
「? 手品帽子?」
軽いのに色々と仕込めるんだ。ビックリ。
「・・・・・・」
「チノ?」
チノがぷるぷると震えている。どうしたんだろう。
「ココアさんの帽子、持ってきちゃいました・・・」
「えっ」
「今朝準備ギリギリだったから・・・焦って・・・・・」
ココ姉は手品が得意。
きっと出し物でも手品をする。
でもタネになる帽子が無かったら・・・。
「届けなきゃ!」
「大変ですー!!」
山川錠(やまがわじょう)くんと久米美夏(くめみなつ)くんはそれぞれマヤちゃんとメグちゃんの名前のアナグラムです。
チマメ隊全員男子にしようかという案もあったのでその名残です。
チノちゃんがチノ君になってるので男友達も出さないと不自然と思い作りましたが、原作の雰囲気を壊さないためにも出番は少なめにしようと思うのでお許しください。