貨物船内
「いたか?」
「いや、密航者めどこに行った?」
貨物船の中で逃げ隠れをする少女がいた。
アル・シャハル 貨物置場
「・・・」
『ハヤテ、ハヤテ・インメルマン、ちょっと事務所まで来い』
と主任に呼び出されるハヤテ。はぁ今度は何を言われるんだ?と思いながら事務所まで向かった。
「ほらよ、今日までの明細だ」
「クビっすか?」
「当然だろ、天気が良ければ気分がいいからってサボるわ、雨が降れば気分が悪いからってサボるわ・・・」
「少な、ん?」
主任から文句を言われるがそれを聞き流している、すると警察の車両がドローンを引き連れて奥の貨物コンテナの方へ向かって行った。
「密航犯だと、ヴァールだ、暴動だ、きな臭ぇこった、とにかく最後くらいきちんと働いていけ、ったく腕はいいのによ・・・」
ハヤテは面倒に思いながらも最後だからということで作業用のドロイドの元へ向かう。
♪♪~♪♪~
「最後くらいはか・・・」
ハヤテはドロイドを起動させコンテナを運ぶ作業を行う。ドロイドはコンテナの持ち手の部分をアームで持ちコンテナ二つを運ぶ。だがただ運んでいるわけではなかった。
ジクジクねジュクジュク~ゾワゾワッかなりギョワギョワ~
なんと音楽に合わせ踊りながらコンテナを運んでいたのだ。コンテナを運んでいると右から同じくコンテナを運んでいるドロイドが現れるがそれをステップでかわすが
「アブねぇだろ!」
向こうもいきなりのことでかなり驚いている、それに他の人たちからも
「踊ってやがる」
「積み荷落とすなよー」
などと言われているがハヤテ本人は全く気にせずに作業を続ける。
コンテナ内
時々、ドキドキッ、ドクドクッて~そんなわたしは知らない~
「音が、踊ってる、青?白?うんうんこの音、風の音!!」
少女は独特な表現をし歌を歌いだした。
曖昧、I MY ME&YOU これはガタガタ誤作動~
コンテナを運んでいるとどこからか歌声が聞こえた。
「え?」
ハヤテは持っていたコンテナを下し扉を開ける、するとそこにはフードとデカい荷物を持った少女がいた。
「ひぃぃぃ-!!、ご、ごめんなさい!見逃してくれんかねぇ?!」
「はぁ?密航犯って、こいつのことかよ・・・」
先ほどの話を思い出した、密航犯が来たと聞いていたがまさかこんなに若いやつが・・・。
「ほら、行きなよ、訳ありなんだろ?」
「ッ!、ありがとうございますぅ~~~!」
すると少女は泣き出し、聞いてもいないのに己のここまでのできごとを語りだした。
「そうなんよ、訳ありなんよ、『14にもなってふらふらしとるなんて許さん!リンゴ農家の次男坊と結婚しろ!』って村長さんが、いやっていったらダメって言われて、思い切って船に忍び込んだら、お尻は痛いし、トイレは大変だし・・・、あっ、申し遅れました、私、フレイヤ・ヴィオンと申します。この度は、ほんに、ほんに~(ぐぐぐぅぅ)、腹減った~」
「お、おう」
怒ったり落ち込んだり丁寧だったり腹減ったりって、自由すぎないかこの子・・・
「はむ、はむ!いやーずっとリンゴばっか食べれんかったから、体にしみるねぇ~」
「しかし結婚したくないからって密航ねぇ?」
今時そんなことをする奴なんているんだなと思いながらおにぎりを頬張るフレイヤを見る。
「ふふふ、それだけじゃないんよぉ、ジャンじゃじゃーん」
するとフレイヤはポケットから携帯音楽端末を取り出し電源を入れると音楽が流れてきた。
のぼせてScreaming! もう止まれないの~
この歌って・・・
「これって、歌でヴァールを鎮圧するとかっていう・・・」
「そう、ワルキューレの新曲、恋!ハレーションTHE WAR!」
「へぇ、で?」
「にひひ、実は来週このラグナ星でワルキューレの新メンバーのオーディションがあるんよ!」
「ふーん、でもここラグナ星じゃないぞ」
「ふぇ?」
「アル・シャハル、ラグナは30光年隣だ」
「へ?えええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
フレイヤは顔を真っ青になり絶望の叫びをあげた。
「や、やっちまった・・・」
「残念、まぁ諦めるんだな、ほら、食えよ」
ハヤテはおにぎりをフレイヤに差し出す、だがフレイヤは諦めるつもりがないらしく
「いいんや、諦めん、絶対、ラグナに行って、ワルキューレに・・・なるかんねぇ!!」
「なんでそこまで」
「決まっとるやろ・・・」
フレイヤは空いてるコンテナを駆け上がり
「ワルキューレが、好きだから!!、歌が、好きだから!!」
自分が好きを叫ぶ、そんな姿にハヤテは唖然としていた。
「歌ってると生きてるーって感じるんよ、ルンが、ぴっかー!!ってなるくらい」
同時にイラつきを覚えた。自分とは違って生きる意味を持っていたから。
「ふん、くだらない、オーディションだって落ちるにきまってる」
「絶対落ちん!、風に乗れば飛べる!そんくらい大事なもんあなたにだってあるやろ?」
「ないな」
「へ?、趣味とか恋人とかは?」
「ない」
「はぁ~、それで生きてて楽しいんかね?」
「ッ!、大きなお世話d、!!」
フレイヤに反論しようとするがそこへ捜索用のドローンがやってきた。
『居やがった!!』
フレイヤはすぐにコンテナから降りて梯子を下って逃げて行った。おいこの荷物どうすんだよ・・・
シャハルシティ
「こちら異常なし、マキナとレイナとハチマンの方はどう?」
『こちらマキマキ、シャハルシティ以上ナーシ、ッ?!104式リガードちゃん、ん~きゃわ!』
『こちら比企谷、街中も異常ありません、これうまいな』
アル・シャハル潜入組と衛星軌道からの捜索組ははそれぞれの捜査担当地区の経過報告をする。美雲さんは空港エリア、マキナさんはホテル、俺は街中(食事をしながら)、チャックさんとレイナは衛星軌道上から複合センサーによる捜索をしている。
「こちらレイナ、複合センサー異常なし」
「今度うちの店で辛みそクラゲ餃子ってのを作るんだけど、よかったr「いい」」
「クラゲは生が一番」
アイテール
「任務中だぞチャック」
『ウーラサッ、でもよ、本当にヴァールは現れるのかね?』
「このひと月の間に10件のヴァール症候群が確認されている、その内3件で生体フォールド波の異常を感知』
「15時間前、シャルシティの近辺で探知されているわ」
「そこでそいつの正体をつかめっていうのが、レディMからのご命令だ、で、美雲さんうちの真っ直ぐ娘はどうだ?」
アラドは今回美雲と組んでいるミラージュのことを聞いたが。
「さぁ?あの子と一緒じゃ潜入捜査なんてできないわ」
『たまには一緒にいてくださいよさっきから俺の方に連絡が来るんですけど、しかも5分置きぐらいに・・・」
もうメンヘラ彼女かってくらいに・・・、いや居たことないから分からんけど。
「ふふ、仲いいわね?」
こっちは迷惑被っているんだけど、何回か任務中に探し出したりしたせいで俺とワンセットになってるせいか俺に連絡すれば美雲さんと連絡出来るんじゃないかって思ってるだから。
駅ナカ
そしてその噂の人はイラつきながら美雲に連絡を取ろうとしていた。
「美雲さん応答してください!美雲さん!!、全くいつもこれだから!、ハチマン!?」
『だから俺に聞くなって、担当地区が真逆なんだから』
しょうがないじゃないですかいつも任務の時一緒にいるから・・・
八幡サイド
はぁ、ようやく収まった。俺はさっきから通信をやたらとしてくるミラージュに少しうんざりしていたのだがようやく通信が収まって気が楽になった。
「さて、日が暮れ始めたな、何か買って食うk「ハチマン!!」・・・」
え?何でここにいるの?もしかして俺のおかっけ始めたの?
「それはありません」
「そうですか、んで?何でこっちに来たんだ?」
「いえそれが、密航犯がこっちに逃げてきたらしいので探していたらハチマンがいたので」
「・・・じゃあ俺は裏路地にいくかr「ではいきますよ?」ねぇ、きいて?」
もうケイオスの人間全員俺の扱いに慣れすぎじゃない?なんなら発言権もないまであるな。
そして俺たちは裏路地に入りその密航犯?の捜索を始めた、やばいな任務のこと忘れそう・・・、すると。
どっさーん!!
何か大きなものが落ちた音がした。
「ハチマン!」
「あぁ、行くぞ!」
俺たちは音のした方へ走っていった。
「っ?!」
その時俺たちが見た光景は・・・、若い男が女の子を押し倒していたのだ。
「えぇっと、爆発しろ?」
「何言ってるんですか?!そこの男動くな!」
だってしょうがないじゃん、誰だって男女がそうゆうことをしようとするならそれを呪うのが非リア充の義務なんだから、言ってて悲しくなってくるな、なんでだろう?ってそんなこと考えてる場合じゃないな、とりあえずミラージュを落ち着かせるか。
「落ち着けミラージュ、もしかしら合意の上でそうゆうプレイをしているのかもしれないだろ?」
「そ、そう、なの、ですか?」
「「ち、ちがう!!」」
「違うじゃないですか?!とにかくあなたは拘束させていただきます!」
ミラージュはそう言い男を拘束していた、うわぁ痛そう、まぁあれも受けたことあるけど・・・違うからね?こっちでだから、
「ミラージュ、多分そいつ密航犯じゃないぞ?」
「は、はい!密航犯は、私です!!」
「「え?」」
と女の子が男を助けようと自ら密航犯だと名乗った。そして男は解放された。
「すみませんでした」
「・・・あんたら、空港の警備員じゃないな、ナニモンだ?」
「はい、私たちはケイオスラグナ第三戦闘航空団デルタ小隊所属のミラージュ・
「同じくデルタ小隊所属の比企谷八幡少尉だ」
「え?!デルタ小隊!?」
「苦情でしたら広報に・・・」
「いや、この場で言われた方がいいな、これはほぼ個人間の問題だ、こんなこと隊長に知られてみろ」
「ど、どうなるんだ?」
「酒の肴の当てにされる、なんなら俺も巻き込まれる」
ほんと勘弁してほしい、ミラージュだけなら隊長にいじられるだけだけど俺はメッサー中尉にもいろいろ言われるんだから。
「で、デルタ小隊って、ワルキューレと一緒に飛んどる?!」
「え、ええそうですが・・・」
「はぁ~、ゴリゴリ~!」
「な、なんなんですか?」
「ファンなんだと、
「ファン?」
「この感じからして俺たちっていうかワルキューレのファンなんだろうな」
「ほいな!」
さっきから思ってたけど、この子結構訛ってるな・・・こっちに来ていろんな星に行ったけど言葉が訛ってるの初めて聞いたな。するとハヤテが八幡に質問をしてきた。
「てかあんた、さっきはよくわかったな俺が密航犯じゃないって?」
「ん?あぁ、まぁ憶測だけど服装でそう思ったんだ」
「服装?」
「あぁ、密航してくるって割には軽装だし目立つからな、どっちかっていうとあの子の方がそれに当てはまっていたからな」
「よく見てるんだな」
「俺の108ある特技の一つだからな、なんだったら常にやってるまである」
「お、おう」
聞いといて引くなよ。八幡がそう考えていると
「ッ?!」
「え?」
「なんだ?!」
「歌?」
うっすらだが歌が聞こえたそれに八幡、ハヤテ、フレイヤ、そして美雲が反応した。
ふぅ、やっと書けた。想定してたより長く書いてしまったのは申し訳ありません。しかも「戦場のプロローグ」を2話に分けてしまった。
とりあえず次の話も「戦場のプロローグ」の続きを書きます。
もうすぐ、もうすぐだ・・・・