やはり俺が歌姫達を守るのは間違って・・・ないな   作:むぅち

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STAGE29 出発

 雪ノ下達の件が終わり、更にアイテールの修理が終了した為俺は出発する準備をしていた。

 

「持っていくものはこれぐらいでいいか」

 

 前回は突然の出来事だったせいで向こうには最低限の荷物しか置いていなかったから自分の部屋から本とか色々な物をカバンに詰めていた。すると親父が部屋にやって来た。

 

「八幡、ちょっといいか?」

「どうしたんだよ親父」

「ちょっとな・・・」

 

 そう言われ俺は親父について行きリビングに来た。

 

「あれ?部屋で準備してたんじゃ?」

「親父が用があるって言ってて」

「八幡、お前にこれを渡しておく」

 

 親父が出してきたのは黒い金属製の正方形の箱だった。だがこの箱開ける場所がない、なんなんだこの箱?

 

「これは?」

「分からない、だがこの箱は家に代々伝わる箱なんだそうだ」

「家ってそんなに歴史あるの?」

「家系図が本当ならいちばん古くて平安時代まで遡れるらしい」

「は?」

「まあ俺もそれが本当なのか分からない、何せ俺の爺さん、お前の曾祖父さんから聞かされた話だからなあ。それにこの手紙を」

 

 更に親父は新しめの手紙を渡してきた。

 

 

『子孫達へ、もし私の子孫の中で神隠しにあった者が出てきた時この手紙と箱を渡して欲しい。決して途切れさせないでくれ』

 

「いやいや親父この手紙明らかに今風な言い方じゃねぇかよ」

「それは親父、じゃなくて爺さんが今風に書き直したんだ。昔はもっと古い紙で書かれてたんだよ。しかも書いてある内容も意味不明だったのは覚えてる。俺がそれを爺さんに言ったら書き直してくれたんだよ」

「でもこれ金属の箱だろ?明治大正なら分からなくもないけど平安まで行くと嘘っぽく感じるぜ?」

「それは俺も思っただけど本当らしいんだ、これを見てくれ」

 

 そういい親父は一枚の写真を見せてきた、白黒の写真で1人の男性がたって映っていた。

 

「この人は?」

「お前の曾曾曾祖父さん」

「マジで?でも何となく親父に似てるな」

「問題はその人の右手に持ってるものを見てみろ?」

「?・・・あ」

 

 白黒の写真で分かりずらいが箱らしき物を持っていた。じゃあ最悪でも江戸後期から明治時代にはあったってことか

 

「まあとりあえず受け取れ、この箱を後々に継がせろって爺さんにもきつく言われてたからな、これで気にしなくて良くなったな!」

「面倒事押し付けただけじゃん、な、なんだ?!」

 

 俺は箱を受け取った。すると突然箱が光出し真ん中から開いた。

 

「俺が触っても何ともなかったのに・・・どうなってんだ?」

「ハチマン、中には何が?」

「えっと、ん?なんだこれ?」

 

 箱の中には銀のプレートと写真らしきものが入っていた。俺はまずプレートの方を手に取った。何か彫ってある。これって・・・

 

「宇宙語、か?」

「なんだって?」

「カナメさん、これ調べられますか?」

「ちょっと待ってね」

 

 カナメさんに調べてもらおうとプレートを渡そうとした瞬間ミラージュに止められじっと見られた。

 

「こ、これって・・・」

「知ってるのか?」

「あっているか分かりませんけど、このプレート、『愛・覚えていますか』の歌詞のプレートじゃありませんか?昔、お祖母様に見せてもらった物と似てるんですけど」

「っ?!カナメさん!」

「どうやらミラージュさんの言った通りね、このプレートに書かれてること『愛・覚えていますか』の歌詞の内容よ」

 

「「「「えぇ!!」」」」

 

「すみません、その『愛・覚えていますか』とは?」

「ああ、それは・・・」

 

 そう言えば前に少し調べたことがあったな、と言っても俺が調べてたのは第1次星間戦争の事を調べた時にそういう話があったっていうのを知ってるくらいだけど。でもなんでそんなものが家に?

 

「もしかしてハチさんってプロトカルチャーの子孫やったりして・・・」

「「「「・・・」」」」

 

 フレイヤの質問に対して誰も答えられない、まぁ、まさかな。そんな事ないだろ。

 

 

 次の日

 

 色々あったが準備を済ませ再び銚子にやってきた。

 

「八幡、元気でいなさいよ?」

「ああ、わかってる」

「死ぬなよ?」

「保証できないけどな」

「そこは嘘でも死なないって言えよ・・・」

「まぁ、そのあれだ、最悪専業主婦になるし、問題ない」

「相手がいない時点で無理だな」

 

 ぐっ!痛いところを着くじゃないか。

 

「所で、小町は?」

「あぁ、小町なら・・・」

「・・・」

「小町の事はどうにかしておいたから、安心して」

「そうか・・・」

 

 最後くらい、会いたかったな。八幡は少し後悔していた、この間のことまだ謝れてないのに、そのまま別れてしまうなんて。

 

「おーい、ハチマン。そろそろ」

「・・・はい」

 

 俺は振り返らずそのままアイテールまで向かった、だって、振り返ったら、戻りたくなるだろ?

 全員が乗り込んだことを確認しアイテールは海底から上昇、フォールドの準備を開始する。

 

「ハチマン」

「はい?」

「ちょっと飛んでこい」

 

 隊長は八幡に自分の翼を見せてこいと言わんばかりにニヤリと笑いながら言ってきた。ほんと自分の成長を親に見せるほど恥ずかしい事なんてないんだけどな。

 

「・・・了解!」

 

 俺はジークフリートに乗り込み出撃、直ぐにバトロイドに変形し両親の近くまでよる。

 

「八幡・・・」

「っ!達者でな!」

 

 八幡は両親の言葉に言葉で返さずただ静かに敬礼をし再びファイターに変形、フォールドゲートに入ろうとしているアイテールに追いつきそのままフォールドゲートに入っていった。

 

 

 じゃあな、親父、母ちゃん、今までありがとう・・・

 

 

 

 心の中で両親への感謝を述べた、でも、最後くらい小町の顔を見たかったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なら、見てみる?」

 

 

「は?」

「やっほー!お兄ちゃん!」

「は、え、ちょ、な、なんで?!」

 

 アイテールとの通信をするための画面に何故か小町が映っていた。

 

「な、なんで小町が?!今、家にいるはずじゃ・・・」

 

 すると八幡は先程の両親との会話を思い出した。

 

『小町の事はどうにかしておいたから』

 

『どうにかしておいたから』

 

『しておいたから』

 

 そういうことだったのか!!なんか変だなって思ったんだよ、俺もそうだけど両親も小町のことを溺愛してる、なら俺との別れに連れてこないはずがないのに。

 

「はははっ!ビックリしたかハチマン?」

「いや、なんで小町がアイテールにいるんですか?!」

「まあ、スカウトしたからな」

「は?スカウト?」

「ごめんね?それを提案したのは私なの」

 

 とカナメさんも通信に入ってきた。カナメさんは先日俺と喧嘩して小町が部屋に閉じこもった時にその話をして、俺がこっちに戻る話をした後に隊長と親とでこの話をみたいで、さすがの親も渋ってたらしいが小町が覚悟を見せた事で親もOKを出したらしい。

 

「いいのか小町、死ぬかもしれないんだぞ?」

「お兄ちゃんもお母さん達と同じこと聞いてくるね、そりゃ怖いけど、お兄ちゃんが知らないうちにまた死んじゃう方が辛いよ、もう勝手にいなくなって欲しくないから・・・」

「小町・・・」

「今の小町的にポイントたかーい!」

 

 最後ので台無しだっつーの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

ラグナに帰還後の格納庫

 

「ん?なんだこのダンボールの山」

「いつの間にこんなのが」

「どうしたんだ?」

「あ、アラド隊長、実は・・・」

 

 アラド隊長を筆頭に他のデルタ小隊のメンバーとワルキューレもやってきた。すると小町が

 

「あーこれお兄ちゃんのですね」

「ハチマンの?一体なんなんですかこれ」

「お兄ちゃん、買いだめしすぎでしょ・・・」

「しょうがないじゃん、こっちじゃマッ缶なんてないんだから。それにもう帰れないかもしれないし」

「それで、この箱の中身はなんなんだ?」

「コーヒーですよ、滅茶苦茶甘い」

「皆さんも飲んでみます?」

 

 小町がそう言うと箱からマッ缶を取り出しみんなに配りだした、ちょっと小町ちゃん?数が少ないんだからあんまり配らないで欲しいんだけど。

 そして全員が一斉に飲むと

 

「「「「「甘っま!!!」」」」」

 

「おいなんだよこれ、滅茶苦茶甘いじゃねぇかよ!」

「よくこんなの飲めるな」

「・・・・」

「体壊しますよ?!」

「もはやコーヒーじゃねぇ!」

 

 とデルタ小隊には不評だったが

 

「ん〜美味し〜」

「仕事で疲れた時に飲む分にはいいかも」

「甘いわね」

「甘々」

「ゴリうま〜」

 

 意外とワルキューレに好評だった。




 ここでオリジナルの話は終了です、私のわがままに付き合わせてしまい申し訳ございませんでした。これからまたオリジナルの話を書くとすれば幕間とかその後とかですね。
 そしてこの話が今年最後の投稿とさせていただきます。それでは皆さん良いお年を〜
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