春告精は古代より春を運ぶ   作:柿乃種

3 / 14
 どうも、嬉しい気持ちでいっぱいの柿乃種です。
 感想、評価をくださった方々ありがとうございます。
 この場で、お礼申し上げます。

 では、今回もゆっくり読んでいってください。



第二話 八意永琳と春

 薄暗い路地を銀髪の少女と手を繋いで進む。しばらく進むと、明るい大通りに出た。

 

 「あっ!ここ前にきた道だ!」

 

 銀髪の少女もとい永琳は、ここがどこ知っている様だ。

 

 「リリー、私の家はこっちだよ!」

 

 永琳は、私の手を引っ張って歩く。どうやら、家までの道を思い出したらしい。

 永琳に手を引かれつつ私は、良かったと内心で安堵した。

 

 「リリー、ここが私の家だよ!」

 

 大通りを少し歩くと永琳が立ち止まり、私に言った。

 視線を上げると私の目の前には、大きな屋敷があった。

 

 「おっ大きくて、立派な家だね」

 

 私は、その大きさに驚きながら永琳に言った。

 

 「ありがとう!」

 

 永琳は、褒められたことが嬉しかったのか笑顔でそう言った。

 

 「リリー、いくよ」

 

 永琳が、私の手を引っ張る。

 

 「えっ!?私も一緒にいくの?」

 

 「そうだよ。お父様とお母様にリリーのこと紹介するんだ~」

 

 驚く私をよそにし永琳は、そう答えた。

 永琳以外の人とは話したことがない私は、すごく緊張しながらその家の門をくぐった。

 

 「ただいま~!」

 

 永琳がそう言うと、屋敷の奥から女性が歩いてきた。

 

 「永琳!あなたどこに行っていたのですか。心配しましたよ」

 

 「ごめんなさいお母様。ちょっと道に迷ったの」

 

 女性は、永琳の母親らしい。

 永琳は叱られたが、すでに反省していたのかすぐさま謝った。

 

 「もう心配掛けさせないでくださいね。ところで永琳、そちらの方は?」

 

 永琳の母親は、私を見てそう言った。

 

 「どうも、リリーホワイトといいます」

 

 「リリーが、道に迷った私を助けてくれたの」

 

 「それはそれは、永琳を助けていただきありがとうございます」

 

 永琳の母親が、私に深々とお礼をした。

 

 「いえいえ、偶然通りかかったもので」

 

 「そんなに、ご謙遜なさらず。どうぞ、上がっていってください」

 

 そう言われた私は、お言葉に甘えて永琳の家に上がらせてもらった。

 

 「では、こちらでお待ちください」

 

 永琳の母親は、私を部屋へ案内するとそう言い残し出ていった。

 

 「ねぇ、リリーはどこに住んでるの?」

 

 二人きりになったとたん永琳は、私にそう尋ねた。

 

 「私は、この町の人じゃないよ。とっても遠くから旅をしてきたんだよ」

 

 そう私は、自分はどこからきたのかわからない程遠く長い旅をしてきた。

 

 「この町に住むの?」

 

 「それも、いいかもね」

 

 私は、今まで何処かに住むという経験がなかったが、この町に住むのもいいかもしれないと思った。

 

 「それじゃ、私の家に住みましょう!」

 

 「えっ!?それは…」

 

 私がその提案を断ろうとした時、部屋の襖が開いた。

 

 「お待たせいたしました。夫がぜひ、お礼したいとのことなので連れて参りました」

 

 「この度は、娘を助けてくださりありがとうございました」

 

 そうして紹介された男性もとい永琳の父親は、私に深々と礼をした。

 

 「ひいては、謝礼をしたいと思っておりますが、何かご希望ございますか?」

 

 「いえ、謝礼だなんて…」

 

 私がそう断ろうとした時…。

 

 「お父様」

 

 「なんだい、永琳」

 

 永琳が口を開いた。

 

 「リリーは、遠くから旅をしてきたの。でね、この町に住もうと思っているけど、住む場所がなくて困っているみたいなの」

 

 それを聞いた永琳の父親は。

 

 「でしたら、ぜひ我が家を使ってください!」

 

 「そうね。それはいい考えですね!」

 

 「リリー、一緒に住もう?」

 

 私が断る暇もなくその提案は、満場一致で可決された。

 そして私は、この日から永琳の家に住むことになった。




 今回も、読んでいただきありがとうございました。
 永琳の家に居候することになった主人公。次回は、永琳との暮らしをお送りします。
 また、次回も読んでいただけたら幸いです。

 10/7 追記 永琳の主人公に対する呼び方が前回と違っていたので お姉さん→リリー に変更しました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。