お気に入り登録、誤字脱字報告をしてくださった方々、ありがとうございます。
では、今回もゆっくり読んでいってください。
これ以上、永琳達の提案を断るのは失礼かと思った私は、お言葉に甘えてこの家でお世話になることにした。
「私は、リリーホワイトといいます。今日からお世話になります」
「ご丁寧にどうも、私は永琳の父の八意
「八意
自己紹介も無事に終わり、私は住む場所を手に入れた。この日から私と八意家との新しい生活が始まった。
あの日以降の新しい生活は、とても楽しいものだった。
私は、永琳と毎日遊んだ。たまに、私の旅のことを話したり、逆に永琳から今までのことを聞いたりもした。
こんな毎日を送っているうちに私と永琳は姉妹のように仲が良くなった。
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そして、私が八意家に住み始めてから十年の月日が流れた。
永琳は、『都市の頭脳』と謳われる程の秀才となり、都市の運営に携わるようになった。それと同時に都随一の美人としてもその名を轟かせていた。
「リリー、少し話があるの」
「どうしたの?永琳」
永琳がいつになく真剣な面持ちで、私に話してきた。
「実は、一ヶ月後に都市を他の所に移すことになったの」
「あぁ~。最近、妖怪が活発になってきたからだね」
妖怪とは、数年前から現れ始めた人ならざる者のことでありここ最近、活動の活発化が問題となっている。
「そのとおりよ。少し遠くの街が妖怪に攻め滅ぼされたらしいわ」
私の考察は、的を射ていたようだ。自慢じゃないが永琳と暮らしているうちに、私も少しは賢くなった。身長は、抜かされたが…。
「それで?どこに移住するの?」
「 “月” よ」
「えっ!?」
永琳の予想外な発言に私は、愕然とした。
「そっそれは、どういう意味?」
「そのままの意味よ」
聞き違いかと思ったが、そんなことはなかった。
「それでね?リリーは、どうしたいの?」
「どう、とは?」
「このまま、一緒に月に移住するのか?それともここに残るのかよ?」
「…… 」
私は、その問いをすぐに答えることができなかった。
「私としては、リリーには一緒にいて欲しいけど…」
「ごめんね永琳…。月には、いけないわ」
私は、“地上” に『春を告げる妖精』それゆえ、地上から離れて暮らすことはできない。
「そう…仕方ないわね。自分のことは自分で決めるべきだもの」
永琳は、すごく悲しそうな顔でそう言った。
私だって悲しかった。しかし私には、力がなかった…月でも暮らせる力が…。
その日から一ヶ月間、私は永琳と一緒にいる時間を大切に過ごした。永琳が仕事のとき以外は、食事も入浴も一緒にし、寝るときは同じ布団で眠った。まるで別れを惜しむかのように…。
今回も、読んでいただきありがとうございました。
永琳の両親に名前をつけましたが、もう出番はないと思います。
次回は、苦手ですが少しシリアスを入れます。タグに『ほのぼの』と書いてあるのに、申し訳ありません。
また、次回も読んでいただけたら幸いです。