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では、今回もゆっくり読んでいってください。
永琳達が地上を旅立った日から幾ばくかの時が流れた。
そんなある日、長い間眠り続けていた春がようやく目覚めようとしていた。
「うっ、うぅん~」
私は、日の暖かさを肌に感じて目覚がめた。
ぼんやりとした意識の中、重い身体を起こす。少しぼやけた視界で辺りを見渡すとそこは、荒れ果てた土地だった。
「あれ?なんで、こんな所で寝て…」
はじめのうちは寝ぼけていたが、少しするとだんだん意識がはっきりしてきた。
「あぁ…戦い疲れて寝ちゃたんだ」
私は、すべて思い出した。永琳と別れたこと、妖怪と戦ったこと、そして気を失ったこと。
「永琳…」
それと同時に、永琳と別れた悲しさや寂しさがこみ上げてきた。
「うっ……うぅ……」
この時私は、生まれてはじめて泣いた。大切な友人、永琳との別れを惜しんで…。
しばらくの間、泣いていた私だが、別れ際に永琳に伝えた言葉を思い出した。
「またね」だ。再会の意を込めて伝えたこの言葉、永琳なら理解してくれるだろう。
そんなことを考えていると、悲しかった感情がだいぶ和らいできた。
「よしっ、旅を再開しよう!」
心に余裕ができた私は、一時中断していた春告げの旅を再開することにした。
目的地はないが再び永琳に会うその日まで、長く気ままな旅が始まった。
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そして、春告げの旅を再開してから数十年が経過した。
私は、各地を転々とし『サメの上を跳ぶ兎』や『連なった八つの山』など様々な景色を見た。人里も何度か見かけた。
人里を発見する度に私は、数日から長い時で数年程滞在した。永琳のいた街よりも規模が小さく、発展もまだまだ途中だが、人との暮らしに私は心が暖かくなった。
「次は、どこに行こうかな?」
現在、滞在している人里もかれこれ一年近くになったので、そろそろ移動することにした。
「あっちの大きな湖に行ってみよう!」
そうして私は、大きな湖のある方へ飛んでいった。
その湖は私が思っていたよりも近くにあり、わりとすぐに到着した。
「おぉー!おっきーい!…あれ?」
湖に到着した私は、その大きさに感嘆の声を洩らしたが、ふと視線を下にさげると湖岸に人里があることに気付いた。
その人里は、永琳と暮らしていた街と同じぐらいの大規模なものだった。
「よしっ、次はここに住もう!」
そう言って私は人里の外れに降り、そこからは徒歩で移動した。
「あっ、見えてきた!」
少し歩くと、里を囲っている柵と簡素な門が見えてきた。門に人は、おらず簡単に里の中に入ることができた。
「いい感じのところだなー」
里の中は、まだまだ発展途上だが、すごく活気に溢れておりとても居心地の良さそうな場所だった。
「どこに住もうかな?」
この土地の雰囲気が気に入った私は、住む場所を見つけるため里の探索を開始した。
今回も読んでいただきありがとうございました。
タイトルからわかる通り、リリーが新しく訪れた場所は諏訪の国です。という訳で次回は、あの神様が登場予定です。
また、次回も読んでいただけたら幸いです。