「いや〜楽しかったね〜」
そういって俺と愛さんは部活終わりにお腹を満たしに愛のおばあさんがやっているモンジャ屋さんに向かっていた。
今日はクリスマスイブで男女バスケットボール部の主将たちがクリスマスだからって、白黒つけようじゃねーかとのことで,バスケをすることになったらしい。そこで俺たちが呼ばれたらしい。結果は一勝一敗一分けここまで綺麗になると、流石に俺も笑えてくる。
「そうそう主将同士付き合ってるらしいよ〜」
「え?!なのそれ愛さん聞きたい!」
彼女は歩きながら目を輝かせる。
「そんな目で見られても…俺も聞いた情報なんだけどさ,一緒に歩いてるの見たとか,しかもあの2人幼馴染なんだとさ。」
「そうなの?!腐れ縁みたいな感じか〜」
「そうだね。腐れ縁か〜太一と快斗もそうらしい。」
「あっ、あの2人もか〜あの2人といえばこないだの…」
その言いかけた言葉を俺は静止させる。そして愛の口元にしっーとした
「それ以上はダメだよ。あれは終わったことだからね,蒸し返すのはやめた方はいい。」
「あっ…ごめん…」
「愛さんのモンジャ楽しみなんだよね〜美味しいって評判だから。」
「うん!期待してていいよ!愛さん今から燃えてきたよ!!」
「期待してるよ。」
俺はわかりやすく,話を逸らしたが、彼女は気にすることなく、愛さんは話を進めた。
そして,モンジャ屋みやしたに着いた。外見は昭和の建物そのまんまだった。
「ばあちゃん!ただいま〜」
「お邪魔します。」
「朱衣,そんな固くならなくてもいいよ〜ちょっと待っててね,着替えて来るから。」
「あ、う、うん。」
そう言って彼女は二階へ上がって行った。
(え、ここからどうすればいい?!)
そんなことを思ってると,愛さんのおばあさんにしては若い人に声をかけられた。
「君が愛ちゃんが言ってた彼氏さん?」
「え,あ,はい!碧朱衣です。愛さんにはいつもお世話になってます。えっと…」
(あれ、愛さんがおばあちゃんって言ってる人ってもしかして、おばさんってことなのかな?でも、おばさんにしても若いし、お姉さんっていうには、髪の色とかも違うから…ん〜)
「そんなに固くならないで。私は川本美里。血は繋がってないけど,愛ちゃんのお姉さん的存在かな。よろしくね。」
その人は愛さんのようにギャップがあるわけではなく,見たまんま、一目でいい人だとわかる。話してみても思うけど,いい人だ。
「さぁ,ここ座って。メニューどうぞー。」
「あ,ありがとうございます。」
「で,彼氏くんにしか見せない愛ちゃんの事聞きたいな〜」
「そう言われましても…僕たち一緒にいること少ないと言いますか…」
「そうなの?」
「はい。僕も愛さんと同じで、部活の助っ人してるので。2人の日程が合うことがあまりないと言いますか。」
「そうなんだ〜2人とも大変なのね〜」
「すみません。ご希望に添えなくて」
「いいや,すこし安心したから,いいのよ。」
「安心ですか?」
「えぇ,愛ちゃんがいい人と付き合ってるか確かめたかったんだけどね,期待以上にいい人だったから。」
「あ〜,ありがとうございます。//」
「お待たせ〜ってお姉ちゃん!朱衣と何話してたの?」
「ん〜?なんでもないよ〜さぁ〜邪魔者は退散しますか〜カレカノの濃厚な時間をお楽しみに〜」
「ちょ,お、お姉ちゃん!!//」
「愛さん,顔赤いよ?」
「ふぇ?そ,そんなことないよ?」
「……可愛いな〜もう」
俺は愛の方を見て、少し微笑み,そういう時彼女の顔はさらに赤くなった。
「…//」
「ごめん。悪化させちゃったね。」
「ほんとだよ!もう。//」
彼女はそう言って俺の腕をぽこっと殴った。
「で,注文何がいい?」
三つ折りになっているメニューを開くと,俺はあるものに目を引かれた。“看板娘おすすめ”と書いてあるメニューがあった。
「この看板娘って,愛さんと美里さんどっちかな?」
「お姉ちゃんは大体裏方で,おばあちゃんの手伝いしてるから,愛さんだよ!」
「じゃあ、この愛さんのおすすめかな。」
「それだけでいいの?」
「まぁ〜とりあえずは,それだけでいいかな。」
「わかった!ちょっと待っててね。」
そして彼女はオーダーを言いに行って,帰ってきたと思ったら,その手には混ぜる前のモンジャを持っていた。
「こんなに早くできるもんなんだね。」
「いや,そんなことないんだけどさ,お姉ちゃんが勘で作ってたみたいでさ〜予知できるのかって愛さんもびっくりだよ!」
そして美里さんの方を見ると,彼女は俺に向かってウインクをした。
(この人,俺のこと試したな。少し怖いんだが…)
そんなことを考えてるうちに,愛さんは黙々とモンジャを作っていく。
それからしばらくして,モンジャができたらしく,愛さんが顔をあげる。
「ふーふー,はい。あーん…熱いから気をつけて」
「…その愛さん?それは…//」
「?…はぁ!ご,ごめん!」
彼女は自分のしてることに気づいていなかったらしく,少しあたふたする。彼女が手に持ったヘラを皿に置こうとした時,俺はその腕を掴んで,そのヘラを自分の口へ運ぶ。
「んん,美味しい♪」
「はぁ…あわわわ、顔が熱い//」
「また顔赤いもん。」
「これは鉄板のせいだもん!!」
「それじゃ,お返し」
俺は愛さんからヘラを取り,モンジャをつけ,愛さんに突きつける。
愛さんは少し怯みながらも,右の髪を耳に掬い上げ,ヘラを口にするl
「美味しい?」
「…我ながら…美味しい//」
「そっか。」
俺はそう言ってニヒッと笑う。愛さんは不服そうに俺を見つめる。
「ごちそうさま。美味しかったよ。ありがとう」
「うん//」
「まだ照れてる〜」
「照れてないもん!あ〜悔しい!!」
「あははは!」
「朱衣!上来て!!」
そして俺は言われるがまま,彼女についていく。
「で,仕返しでもするのか〜?」
俺はこの時完全に舐めていた。
「そうだよ?もう,これ以上やられっぱなしは,愛さんプライドが許さないから!」
「やってみなさいや〜まぁ〜どこからでもかかって…んっ」
俺の首は上から押さえつけられ,無理矢理下に向く。そして俺の唇に彼女の唇が重なる。俺は一瞬動けなかった。気づいた時には唇は離れていた。
「へへ,これが愛さんの本気だよ!!」
「………//」
「はは〜ん?顔赤くない?」
「……っ参りました。」
「どうだ〜!」
彼女はドヤ顔をする。そして俺はそんな彼女がたまらなく愛おしかった。
「愛さん…いや,あ,愛//」
「朱衣………?」
俺は名前を呼び,彼女の頬に触れる。そのまま顔を近づける。その後再び,唇を重ねる。
「…これからも,呼び捨てがいいな…//」
「ああ,愛」
「うん!」
彼女は満面の笑みで微笑んだ。やはり俺の彼女はギャップがあり,それに負ける俺なのである。