神のミスによって転生した少年。お詫びで貰った力はなんとレベル十億! 最強無敵の少年による異世界無双が今始まる。



……と思った?

なろうでも

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テンプレ物!


短編 レベル十億の俺にとってレベル千の魔王ですら初期の村周辺の雑魚同然!! 間抜けな神の手違いで転生した俺こと最強無敵の転生者による異世界無双!!  ~新しい人生は光り輝く薔薇色間違い無し~

 ……おや、これは新しいお客様か。こんにちは、おはよう、こんばんは。ようこそ、人間の皆様。私は神だ。ああ、こういった小説の冒頭に登場するのならミスで人間を殺してしまった間抜けで、チート能力を持たせて転生させるのをお詫びだって言うタイプだろうって?

 

 

「ミスで死んだだってっ!? 神なんだからどうにかなるだろっ!?」

 

 確かに現在の状況はそうだね。私の目の前にはトラックに牽かれて死んでしまったごく普通の男子高校生。ここ、重要だよ。彼は極々普通の高校生で、実は夜な夜な化け物と戦う退魔士だったり五人と毛色の違う途中参加の仲間と力を合わせて侵略宇宙人と戦うヒーローでもない。本当に普通に学校に行って勉強や遊びに時間を費やす一般人だ。

 

「申し訳無いが無理なんだ。一度死が確定した者を蘇らせる事は不可能なんだ」

 

 地球の宗教じゃ一度死んだ信仰対象の人間が復活したってのも有るけれど、彼がその手の信者じゃなくて助かったよ。蘇った例がある訳だしね。でも信仰心が有るなら神に対しての態度は別物になるか。他教の神は神じゃないってパターンも有るだろうけれど、目の前の少年は信仰心なんて持ち合わせているとは思えないしさ。

 

 ……生意気だから地獄に落とすとか考えないのかな? 我、神ぞ? もう少し態度を改めろ。

 

 まあ、今回はそんな事を思っても態度には出しはしない。神が人間相手に謝意も恋慕も憎悪も友愛も憐憫も抱きはしないけれど、彼に同情し謝意を表明して取引を申し込む。

 

「せめてものお詫びに君に新しい人生を与えよう。別世界で不安だろうから最強の力を与えてね。分かり易く言うとレベル十億だ。今の最強がレベル千程度だからどれだけ凄いか分かるだろう?」

 

 おやおや、チートを手に入れて創作物の主人公っぽい立場を得るのが嬉しいらしいね。家族も友人も今までの人生の全てに未練が無いって感じだな。

 

 

 滑稽だとは思わないか? 終末世界で天涯孤独だとか毒親と級友からの壮絶なイジメとかなら分かるけれど、普通に暮らしていた者がそれらに拘らないものかな? ハイになっているのか完全に諦めて開き直っているのか……もしくはそんな彼だからこそ周囲の者の態度も同じ感じだったのか。

 

 

「それじゃあ良い人生を」

 

 手を振って彼を送り出す。そうそう、画面の前の諸君に言っておこう。死の運命を無かった事に出来ないとか、ミスで死なせたとか彼には伝えたが……全部嘘だ。

 

 はは、はははは、本当に人間はおめでたい。何処までも神を都合の良い存在だと考える連中が多いんだから。これなら無神論者の方が礼儀正しいとさえ思えてくる程だ。

 

 

 さて、どうせチート無双で俺Tueeeeeeee、か、自分、大した事無いです、か、厄介事に関わりたくないぜ、やれやれ(積極的に関わる)だろうって思っているんだろう? ははは、そんなに甘くはないさ。人生とは厳しい物なのさ。規格外の力を持っていても。いや、規格外の力を持っているからこそ。

 

 

 どういう事かは直ぐに分かるさ。ほら、転生した肉体で目覚める頃だ。ちょっと場面を変えてみようか。

 

 

 草原で寝ころんでいた彼は起き上がるなり荷物の中の鏡で自分の顔を確かめる。金髪オッドアイの美形だ。

 

「ステータス! おおっ! マジで十億だ。これなら生き延びられるな。やれやれ、面倒な事態は勘弁してくれよ?」

 

 待った待った、ブラウザバックはちょっと待って欲しい。見知らぬ体で目覚めた少年……今後は主人公君とでも呼ぼうか。(笑)を心の中で付け足しても良いが、元とは違う顔と声になっても平然としているし、ゲーム感覚なのかレベルを確かめて大喜びだ。

 

 ゲームと言えば少し前に引き籠もりをゲームキャラの肉体にして異世界に送り込んだっけ。主人公君と違って認識を弄くっていない彼は違う顔と名前に精神を病み始めて仮面と声変えで誤魔化していたけれど、彼は幸せなパターンだね。だって鏡に向かって”お前は誰だって”言い続けるのと同じなんだからさ。

 

「よーし! 試しに走ってみるか」

 

 おや、動き出すみたいだね。さて、これが規格外の力を手にした主人公君の……特定外来生物による災害の始まりだ。

 

「よーい、どん!」

 

 勢いを付けて走り出した瞬間、彼は音速を超えた。そりゃそうだ。剣と魔法の世界で最強だった奴の百万倍なんだぜ? マッハ二桁は行けるさ。特に自分のスペックに慣れていないのならね。

 

 

「わわっ!? ジャンプしちまった!?」

 

 まあ、そんな速度で地面を蹴ればどうなるか。地面を再度踏みしめる前に足が地面から離れて前に吹っ飛ぶのさ。勿論十億の男の肉体だから平気だ。踏み締められた地面は吹き飛び、音速を超えた速度が地上で発生したんだから周囲は衝撃波で吹き飛んだけれど前しか見ていない前向きな主人公君は気にしちゃいない。

 

「早く着地しないかな? 空とか飛べる魔法があれば良いんだけれど。……ん?」

 

 中々降りられそうにない空の旅に主人公君が早くも飽きた時、向かっている方角に盗賊らしき連中に襲われている馬車が見えた。展開は分かっている? ご明察。お忍びで出掛けた美少女のお嬢様と護衛がピンチなんだ。

 

「おっし! 助けるか。やれやれ、面倒は勘弁だが見て見ぬ振りは出来ないしな。取り敢えず魔法で吹き飛ばそう。使い方は何となく理解出来るしな」

 

 所で質問があるんだけれど、君は赤の他人が襲われそうな人を見かけたとして、鉄パイプやナイフで犯人を倒せるかい? 力とかの問題じゃなく、精神的な理由でだ。他人を死ぬ可能性のある方法で攻撃可能かって質問だ。

 

 

 無理? そりゃそうだ。それが普通だろうさ。自分や家族なら兎も角、普通は簡単に……。

 

「フレイムアロー!」

 

 出来るのは主人公君みたいな人だけなんだろうね。未だゲーム感覚なのか炎の矢を盗賊達に向かって平気で放つ。周囲に水は見当たらないし、服が燃えるだけで死の危険が有るけれど平気な顔でだ。

 

「あれ? ちょっと大きい?」

 

 何せ始めての魔法だ。魔力の加減を間違ったのか炎の矢は塔ほどに大きく、それでも狙った方角に向かって行くから主人公君は安堵した。ちゃんと盗賊の方に飛んで行き、弾けて燃え広がった炎は助ける筈だった馬車まで飲み込んで、一気に周囲に燃え広がった。

 

「……え?」

 

 呆然とした表情のまま主人公は火の海の中に落下する。まあ、レベル十億だ。炎なんかで焼けはしないさ。

 

「ゴッホ! い、息が……」

 

 まあ、レベル十億だろうと煙が充満していたら呼吸は無理だよね。うずくまって咳をしながら……おっと、新しい魔法を使うらしい。

 

 

 

「ブリザード!」

 

 水は洪水でも起きるかもってさっきので学習したのかな? 結果、周囲は炎と共に凍り付いて周囲一帯は史上最悪の冷害に晒されるんだけれど彼は知らない話さ。

 

「い、生きているよな? 死んだりしていないよな?」

 

 さっき盗賊らしい連中は殺そうとした彼だけれど落ち着いたのかお嬢様達が居た方に歩き出す。結果、彼が目にしたのは残骸すら残さず燃え尽きたのか焦げ跡のみが残った上で凍り付いた地面。彼、本当に幸運だね。人殺しをしたって自覚する材料が無くなったんだから。

 

 

 

「と、取り敢えず町を目指そう。服も手に入れなくちゃ……」

 

 因みに最初の時点で空気の摩擦熱と衝撃波で服も靴も完全に残骸すら残っちゃいない。まあ、レベル十億になったのに普段と同じ調節で動いたらそうもなるさ。

 

 

 

 

 

「おい、その格好はどうしたんだ!」

 

 その後、何度も何度も力加減を間違って破壊を、時偶に村や町を巻き込んで彼は力加減を学ぶ事にしたが……まあ、考えてご覧よ。レベル十億だ。今までの何十何百何千万何億倍の力なんだろう? つまりはそれだけ分の一の力で動けば良いって事で……無理ゲーって奴だね。

 

 それだけの肉体だから肺活量も桁違い。息ですら人を殺しかねない。だからダッシュに失敗してジャンプしちゃった後、着地時に足に力を入れちゃって村を吹っ飛ばした所で動くのを止めた。当然素っ裸でだ。

 

 そんな村の様子を見に来た兵士達。不審に思った彼等は当然近付く。彼の精神状態なんて知らないし、特定外来生物で桁違いの危険生物だって知りもせずに。

 

 

「ひっ! 来るな!」

 

 哀れな事に(嘘)彼は大勢を殺しちゃって流石に心に来ていたのか怯えちゃって、武器を持ったまま兵士を突き飛ばしてしまったよ。ああ、全力でね。

 

 

 当然、肉体も鎧も一瞬でミンチ状だ。弾け飛んだ破片は周りの兵士達を貫通し、またしても気持ちの悪い死体の山の完成だ。

 

 

「……はは、ひははははははははっ!」

 

 あっ、遂に壊れてしまった。残念残念。彼は此処までか。いや、この世界が、だな。

 

 

 

 

 

 私の目的? 実験だよ、実験。異物を送り込み、その結果どんな異物でどんな世界ならどんな影響が出るのか様々なパターンを分析、僅かな違いを考察する。

 

 

 仕事かって? いやいや、趣味だ。管理世界は数兆有るんだし、その中の幾つかがどうかなり何京の人が死んだって……神様だから全然平気なのさ。




そんな訳が無かった!

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