サラブレッドに生まれ変わったので、最速を目指します 作:Budge
一応この小説では、「復帰前の勝利数もカウントされる」と扱いますが・・・詳しい方がいらっしゃったら教えてほしいです。
高松宮記念、パドックでジュンペーの身に異変が・・・?
(3/3追記)
どうやら通算成績は途中で騎手免許を失効しても、騎手として復帰すれば合算となるようです!ご協力ありがとうございました!
高松宮記念まで、あと数日ー。
俺は中京の芝コースで行われる最終追いきりに臨もうとしていたのだが。
『おっしゃあああ!やってやるぜぇぇぇ!』
いざ調教を始めようかとコースに入った瞬間に、全体に轟き渡っているのではという程の声量を持った謎の声が辺り一面に広がった。
できるならばあれは一体誰なんだと関わり合いになりたくなかったところだったが、残念ながら声色に聞き覚えがあるんだよなあ、うん。
今日も思わず伏せたくなる位に優秀な
あぁ、間違いなく昨日会ったばっかりのショウナンカンプだ。
『あいつ、相変わらず元気だな・・・なあ、ジュンペー』
遠くを駆けているにも関わらず聞こえてくるその声に苦笑いしつつ、俺は背中に跨った相棒に鼻を鳴らして問いかけた。
「ん?セキト、あの馬が気になるのかい?確かにいい動きだね・・・」
俺の視線を見て、ライバルと思ったと勘違いしたのかその動向を警戒するジュンペー。
いや、確かに史実の勝ち馬ではあるけど、俺はあの元気爆発っぷりに呆れてただけなんだけどなぁ。
・・・んん?でもそれって、つまり絶好調?割と俺の目の付け所って、間違ってなかった感じか?
「あっ、トロットスター!」
頭の中でぐるんぐるんと思考をしていると、ふとジュンペーが馬場の入口を見ながら言った。
トロットスターか、美浦で併せ馬をしてくれたおっさんが『別馬のようだった』って言ってたけど・・・流石に急激に衰えたってわけじゃ・・・。
『・・・おいおいおい・・・』
約半年ぶりに見たトロットスターは、いや、何というか。一体何があったんだってレベルでヤバいことになっていた。
『やあ、セキトバクソウオー・・・久しぶりだね』
馬体の張りこそ失われてないものの、声には覇気が無く、これじゃあ勝てっこないなんて下手したらデビュー前の新馬にだって分かる。
『ちょ、おま・・・何があったんだよ、そんなしょぼくれて』
思わず話を聞けば、スプリンターズステークスで俺に負けて以降イマイチ調子が上がらないそうだ。
マイルチャンピオンシップでは12着、年が明けてのシルクロードステークスでは6着と良いところなく一番人気を裏切ってしまったんだとか。
『うーん・・・僕にもよくわからないんだけど・・・前と比べると力が入らないっていうか・・・でも、僕は僕なりにやれたから、満足してない訳でもないしね』
成程、競走馬にとっての衰えってのはこういうことなのかもしれないな・・・。自分でも知らず知らずの内に、年齢と共に競走を勝ち抜くための力が無くなっていく・・・。
そのキッカケは敗北かもしれないし、満足感かもしれない。
ただ、その瞬間はすべての競走馬に遅かれ早かれやってくるって事実だけは、ひっくり返せないんだよな。おー、怖い。
脚がダメになったら一生苦労するから、無理はするなよとトロットスターに一声かけて別れた後、俺はいつもよりちょっとだけ勢いを抑えて追いきりに励んだのだった。
第32回 高松宮記念(G1)
XX02年 3月24日
芝1200m 中京 天候☼ 馬場状態 良
| 枠 | 番号 | 馬 名 | 性齢 | 鞍 上 | 斤量 |
1 1 ノボリユキオー 牡6 伊 藤 57
2 (外)ゲイリーフラッシュ 牡9 加 藤 57
2 3 シャンハイダロン 牡6 下 田 57
4 (父)トウショウリープ 牡5 大 倉 57
3 5 (父)ショウナンカンプ 牡4 萩 川 57
6 サイキョウサンデー 牡6 江 戸 57
4 7 (父)セキトバクソウオー 牡5 岡 田 57
8 メジロダーリング 牝6 大 田 55
5 9 アドマイヤコジーン 牡6 前 頭 57
10 エアトゥーレ 牝5 幸 長 55
6 11 (父)ラムジェットシチー 牡6 氷 室 57
12 トロットスター 牡6 蛇 井 57
7 13 (父)テンシノキセキ 牝4 梅 原 55
14 ディヴァインライト 牡7 立 川 57
15 リキアイタイカン 牡4 谷 総 57
8 16 スティンガー 牝6 真 中 55
17 (外)テネシーガール 牝5 谷 町 55
18 (外)トキオパーフェクト 牡7 都 田 57
『相変わらずのお客さんだな』
高松宮当日。G1独特の雰囲気が漂うパドックも、俺にとってはすっかり慣れたもんだ。周回しながら空の雲の数を数えてみようとしたら本日の中京競馬場の空の殆どは青い色を見せていて。これはまた見事な好天としか言いようがないな。
さて。俺の方はご覧の通り余裕綽々、少なくともいつも通りに力を発揮できる自信はある。
ところが、俺の耳に入ってくる評価は『あー・・・これは、緊張してますかね』とか、『固くなってますねぇ』といったマイナス評価。
アレ?と思いながら歩いていたら、その内ピンときた。これ、俺への評価じゃないな。
じゃあ一体なんの評価だって?それは俺の背中を見てもらえば一目瞭然だろう。
『・・・ジュンペー・・・』
ひょいと首を回せば、そこには思ったとおりガッチガチのこちんこちん、絶対零度の冷凍庫から助け出されたばかりと言わんばかりに固まったジュンペーの姿が。
「あの、ジュンペー君、おーい?」
さっきから馬口さんが色々と話しかけてはいるものの、当のジュンペーは全くの無反応。おいおい。困ったもんだな。今朝、厩舎で真剣な顔をしながら「絶対に勝とうな」って息巻いていたのは一体誰だよ。
そうそう、復帰後のジュンペーの成績だが、センセイが気を回したり復帰祝いとして一応数鞍の依頼があったみたいだが、勝ちを上げるには至らなかったのは残念だ。
ただ二桁人気に乗っての惜しい2着はあったらしいからな。このあたりが『天才』たる所以であるし、その技術は失われたわけじゃねえと安心できたのは何よりだったな。
しかし、復帰してから初めて重賞に騎乗するのがこの高松宮と来りゃなあ。そりゃ心臓に毛が生えでもしていなけりゃこうなるのは分かるけどさ。
『ブルル・・・』
それでももう少しくらいはしっかりしてくれよと呆れを含んだ俺の大きなため息が、鼻息として消えていく。
本馬場入場したらもう一回振り落として活を入れてやろうかとも思ったが、日本の芝って地盤がカッチカチなんだよな。
この時代が既にそうかどうかは知らんが、ウッドコースよりも数段危険なのは間違いない。またケガをされても嫌だからそれは止めておくとして。
一体どうやってジュンペーの緊張を解いたものかと思考して・・・閃いた。そうだ、アレをこうしてやろう。
後はジュンペーが察してくれるかどうかだが・・・俺にとっての無二の相棒なんだ、このくらいは分かってくれないと困るぜ?と我ながら見事な作戦に口角が上がる。
『あれ、セキトバクソウオーさん、そんなにニヤついてどうしたんスか?』
そんな俺の様子に気づいたのか、2つ前を歩くショウナンカンプがこちらを振り返りながら尋ねてきた。
『なあに、俺の相棒がガチガチになってるからほぐしてやろうと思ってな』
人馬ともに死力を尽くすG1レース。100%とは言わないが、80%くらいは貢献してくれなきゃあ勝てるものも勝てないからな。
「前へー!」
『・・・おっ、いよいよか』
その時、パドックに本馬場入場が近づいていることを知らせる勇ましい声が響き渡った。
「・・・セキト、行こう」
とうとうこれといった反応を見せることの無かったジュンペーに、馬口さんもこれは駄目かという顔をしながら、地下馬道へと向かう。
まあ、そんなに悲観なさんな。我に秘策あり。なんてね。
『何をする気なんだ・・・?』
不思議そうな顔をするショウナンカンプ共々、俺たち出走馬18頭は一旦日陰へと姿を消した。
『・・・さあ迎えました短距離決戦春の陣、高松宮記念。今年もスプリント王を目指して18頭が集いました。寒さが残るこの季節、一足早く春が訪れるのはどの馬か!?実況は私
『今日のレース、なんかいつもと違うけど、力の限りはやりましょうか!』
「こいつも、力を引き出してやればかなりやれる馬の筈だ・・・!」
『ここまで苦節28戦、昨年の熱き夏を思い出せば春の風に雪解けの気配!一枠一番G1一着へと勢い十分ノボリユキオーと
『駆ける舞台が砂であろうが、芝であろうが最早私のやることは変わらない・・・!』
「流石の落ち着きだな、安心して回ってこれそうだ!」
『明くる日も、明くる日も走り続けてこれがなんとキャリア64戦目!鋼鉄の馬体は、初めてのG1に磨けば光るいぶし銀。9歳馬ゲイリーフラッシュと
『なんかよくわからんけどすげぇやつがいっぱいいるー!?』
「なんとか滑り込んだけれど・・・凄まじいメンバーだ、正直厳しいか・・・!?」
『これが初めての重賞、これが初めての大舞台!その名に抱いた都市の名が如く栄華へと舞い上がれ!シャンハイダロンと
『いざ、時は来ました、勝利に向かって・・・バクシーーン!!』
「勢いがあるのはいいけど、ちょっと落ち着けって!」
『セキトバクソウオーとショウナンカンプ、その2頭に続くサクラバクシンオー産駒第三の矢、実績なけれど侮るなかれ、その身に流るるは最強スプリンターの血だ!トウショウリープと
『これが、G1!これが、オレが勝つべき舞台なんスね!萩川さん!』
「お前の実力ならやれる・・・勝ちに行くぞ、カンプ!」
『こちらはサクラバクシンオー産駒の本命の一角!前走オーシャンステークス快勝は、昨年の2着馬と同じです。その赤い風に一気に追いつき追い越すのか!?ショウナンカンプと
『最っ強はぁ・・・オレだあああああ!』
「そうだ!咆えろ、怒れ!それが勝利への力になるんだ!」
『2年間の雌伏の果てに、ファイナルステークスで見事蘇った不屈の栗毛!最強の名のもとに、引き下がるわけには行かないぞ!?サイキョウサンデーと
『さぁ、行こうぜ・・・って重症だなあ・・・手がかかるぜ、まったく』
「セ、セキト!か、か、か・・・勝つよ!!?」
『さぁ続きまして秋のスプリント王セキトバクソウオー!今日も変わらず悠然と!鞍上変わっておかえりなさいの
『わ、私は最速女王なのよ・・・!こんなところで、負けてられない、のに・・・!』
「まずいな・・・以前のキレがない」
『昨年は自ら作り出したハイペースに泣かされました、しかしここで諦める女王ではありません、明けて6歳、健在ぶりを示せるか!メジロダーリングと
『いける・・・これはいけるで前頭はん!』
「調子が良さそうだね、ここは頂いちゃおうか!!」
『父から受け継いだ芦毛にも、一層白さを増してきました2歳王者が、今年に入って重賞連勝、G1の大舞台にて復活の時近し、アドマイヤコジーンと
『あら?随分と久しい方が乗っておりますのね。どうでもいいですが上手くエスコートしてくださいまし』
「やっぱりいい馬だなぁ、ここでいい成績を出して、なんとか次も乗りたいな・・・」
『一方こちらは名マイラーの母から芦毛を継承、血に秘められた能力が開花するか!?芦毛の令嬢エアトゥーレ!鞍上は
『き、今日は大丈夫だもんね!』
「あ、あわわ・・・ぼ、僕、初めて、G1」
『最後に勝利を上げたのは昨年の4月、乗り代わった
『走れる内は・・・全力で行くよ!』
「まさか、半年でここまで衰えるとはな・・・どうか、もう一咲きさせてやるから、辛抱してくれよ!」
『続いては昨年の覇者の登場です、栄光から遠ざかる日々はもうおしまい、歓喜の舞台に勝利の星はもう一度煌めいて!トロットスターと
『んーっ、しっかり走れそう!』
「のびのびしてるな、いい感じだ」
『昨年は思うように走れませんでしたが、デビューから三連勝でG3を制した快速牝馬です、その小さな翼に奇跡は舞い降りて!テンシノキセキと
『今日こそ・・・勝つ!!』
「いい手応えだ!このまま行くぞ!」
『屈腱炎、G1二着に惜敗続き。試練はもう沢山だ、自ら持てる輝きで道を照らせ、ディヴァインライト!鞍上は
『ここでボクが勝てば、みんな驚くよね?』
「重賞馬なのに人気なさすぎだよ。ま、その分色々やりやすいけどね」
『昨年のCBC賞の覇者が堂々入場リキアイタイカン、名前の通りに、黄金に輝く馬体通りに戴冠式へと一番乗りだ!鞍上は
『これが最後・・・せめて悔いのないようにやらないと、ね!』
「ラストレース、勝って終わるぞ、スティンガー!」
『どんなときでも追い込み一本、そのスタイルで重賞4勝、2歳女王の座も射止めたスティンガー、これが引退レースです。その鋭い切れ味は最後まで!鞍上は
『はぁ、はぁ、なんだかしんどいけど・・・走れと言われたなら、そうするしかないでしょ!』
「・・・そろそろここら辺、かな」
『最近は調子が上がりませんが、華麗な逃走劇は健在です、今日こそG1馬たちを出し抜くか!テネシーガールと
『ふー、僕もキツイけど、あの子もしんどそうだなぁ・・・』
「パーフェクト、頼む、頑張れ・・・!」
『今年もまだまだ現役続行、キャリアの数字を重ねていく最強世代の生きる伝説、トキオパーフェクトと
『以上18頭が、春のスプリント王の座を巡って激しく争います・・・』
「・・・なんだ?なんだかおかしいぞ・・・」
高松宮記念の返し馬の最中、順平は愛馬セキトバクソウオーの異変を感じ取っていた。
数日前の追いきり調教ではいいタイムを出していたにも関わらず、いざ本番の今日はいまいち走りにゆとりがない。
まるでなにかに締め付けられているように、苦しそうに走るセキトを何とかしてやりたくて首を撫ぜたり、声をかけたりしているもののまるで効果がなくて。
まさか故障したのか!?と疑いをかけるも脚のリズムはきちんとしているしどうにも違う。
ならば何がセキトの走りを縛り付けているのだろうか?順平には皆目検討がつかないまま返し馬を続けていると、スタンドの前でセキトバクソウオーが急に立ち止まった。
「なっ、ちょ、どうしたんだセキト。お前、ちょっと今日はおかしいぞ」
手綱を引っ張っても、緩めても、全く動かない膠着状態になったセキトバクソウオーにざわめくスタンド。
そんな中で、セキトバクソウオーは順平を見つめながら何かを訴えるように『ブルルッ』と短く鳴いた。
「セキト・・・?」
その意図が理解できず、困惑する順平。
その時。
「バカヤローー!!やっぱりずっと休んでたんじゃ馬もロクに扱えねーんだな!!」
スタンドから順平の耳に、心無いヤジが突き刺さった。
「ッ・・・!」
2年間、好きで馬に乗らなかったのではない。しかし事情を知らないファンから見ればそう映るだろうと。厩舎に帰ったあの日、太島にそう言われ、覚悟はしていた。
しかし、いざこうして直接的にその感情をぶつけられると、なかなかどうして、悔しさと、そしてセキトが動かない今、その通りだと認めてしまいたくなる気持ちが交差して。
身体を震わせながら、俯き、耐えるしかない。
「どーせセキトバに乗れたのもコネなんだろー!!?」
「馬を動かせないなら騎手なんて辞めちまえーー!!」
すると、先程のヤジから誘爆するように、スタンドから次々と暴力的な言葉の数々が放たれる。
「・・・ッ、く・・・!」
最初こそこんなことをいう客もいるのかと愕然としていた順平であったが。
次第に『ふざけるな』という感情が湧いてきて。
「ふざけ・・・」
『ブルブオオォォォォォーン!!』
思わず、言葉をそのまま口に出しそうになった瞬間、鞍上の意思を代弁するかのようにセキトバクソウオーが大きく嘶いた。
・・・いや。嘶きと言うよりは、雄叫びに近いその叫びは、人間が言葉を放つよりも遥かに大きな声量となって、競馬場を一瞬しん、と静まり返らせる。
「セキト・・・」
そして、順平があっけに取られているうちに、セキトバクソウオーはあれほど動かなかったのが嘘のように、スタート地点に向けて走り出した。
順平にとってはそれが、まるで『気にするな、あいつらを一緒に見返してやろう』と言ってくれているようでなんとも頼もしく思えて。
「・・・いいぞ!セキトバクソウオー!!」
それからワンテンポ遅れるようにして、スタンドからは拍手喝采、まるで鞍上のために怒った様なセキトバクソウオーへの賛辞と順平への檄が飛ぶ。
「ジュンペーもやってやれー!!」
・・・そこで、ようやく・・・本当にようやく。ハッとした。
僕たちは今日、「勝つため」にここにいる―。
「そうか、セキト・・・そういうことか、嫌なヤジを聞かせてごめんな」
順平のその言葉を聞いたセキトバクソウオーは、満足げに『ブルルンッ』と鳴いて、再び走りに集中する。
先程のギクシャクした動きがまるで嘘のような、セキトバクソウオー本来の伸びやかな動きだった。
その心地よい振動を全身で受けながら順平は胸の内を吐露し、風に溶かしていく。
「僕たちは、僕たちだ。獅童さんとは、また違う。負けたら負けたでいいのかもしれない。でも、今日ばかりはそれは悔しいな」
・・・本来は、「勝てない馬」を「勝てる馬」へと変えるのが、騎手の仕事だ。
そして、それは今の自分のように緊張している者には到底成し遂げることなどできない大仕事。寧ろ、本来の勝者を敗者に貶めてしまう可能性の方が大きいくらいだろう。
「(だったら、僕にできることは・・・)」
そうして己の本懐を思い出した順平は、大きく息を吸った。愛馬が纏う草と獣が入り混じったような、独特で、不思議な臭いが胸一杯に取り込まれ、それが不思議と妙な安心感をもたらし。
「・・・よしっ!」
愛馬と同じ景色を見る眼差しには、勝負に望む者らしい炎が宿っていた。
その時、順平の脳裏に己の初G1制覇は一番人気のプレッシャーを跳ね返しての勝利だったな、と懐かしい思い出がよぎる。
なんとなく今の人気が気になり、ちらっと掲示板を見やれば乗り替わりが嫌われたか今日のセキトバクソウオーは4番人気に評価を落としていて。
つまり、その上位3頭分、自分はセキトバクソウオーの足を引っ張っていると思われている訳だ、と順平は即座に理解する。
「・・・やってやろうじゃないか。なぁ、セキト」
だったら、自分はそれ程衰えてはいないぞ。この場で証明されるのは、お前たちの節穴だ。そんな好戦的な思考を抱きながら順平は笑みを浮かべ。
その言葉と声色に、セキトバクソウオーは耳をピクリと動かし、短い鳴き声で応えたのだった。
セキト、ゴルシ化が止まらない!
質の悪い連中にヤジらせる内容がなかなか思いつかなかったですw
そして実は出馬表云々カンヌンは投稿前日に急ピッチで作ったのですが・・・意外とテンプレがあればなんとかなるもんなんですね。
以下はいつもの被害史実馬の紹介になります。
・今回の史実被害馬
・エピグラフ 牡 鹿毛
父 Seeking the Gold
母 Via Borghese
母父 シアトルダンサーⅡ
・被害ポイント
高松宮記念15着→除外
・史実戦績
24戦5勝
・主な勝ち鞍
キーンランドC(OP)
・史実解説
アメリカ生まれの快速(外)ホース。1999年7月、函館の新馬戦(ダ1000)で一番人気に応えてデビュー勝ちを収める。
続く函館3歳ステークス(G3)でも一番人気に支持されるが、4着に敗れた。
次走はダートに戻して500万下のもちのき賞(ダ1400)に出走するも、3番人気の13着と大敗。続いてのレースは何を思ったか強気に交流競走の兵庫ジュニアグランプリ(G3)に出走するも、またしても3番人気を裏切り、9馬身差のシンガリ負け。一着の馬から見れば実に5秒遅れてのゴールインだった。
ここから半年以上間隔を開け、7月の函館、4歳上500万下(ダ1000)に出走すると、ここでは2番人気を覆して一年ぶりの勝利を飾る。
続く函館の七重浜特別(900万下 ダ1000)でも勝利し連勝。尚このレースのタイムは57.7秒で、現在でも函館ダート1000mのレコードタイムである。
ここから1600万下のジャニュアリーステークス(中山 ダ1200)4着、橿原ステークス(京都 ダ1200)4着、鳴門ステークス(阪神 ダ1400)11着、ブラッドストーンステークス(中山 ダ1200)5着、なにわステークス(阪神 ダ1200)9着と、勝利を挙げられないまま降級を迎えた。
しかしこの馬の場合、この降級が功を奏し次走の潮騒特別(1000万下 函館 芝1200)で2着に入ると、次の長万部特別(1000万下 函館 芝1200)で勝利し、3勝目を飾ると、次走のキーンランドカップ(OP)でも一着をもぎ取った。
その勢いのまま高松宮記念(G1)にも出走したが流石に力が足りなかったか16番人気の15着と派手に散る。
その後は3戦して勝利を挙げられないままホッカイドウ競馬に移籍。
だが、キーンランドカップ(OP)の勝利が一世一代の走りだったのか5戦して勝利を上げることもなく、最後は2003年の札幌日刊スポーツ杯に出走し、先頭から4秒差のシンガリに破れて現役を引退した。
某掲示板の書き込みも2014年を最後に途絶えており、引退後の行き先、現在については全くの不明である。