怪物の伴侶   作:悪魔野郎

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呪いの怪物

■【 】レン・クローズ

 

窓から飛び降りた瞬間に大量の槍が襲ってきたが全て叩き壊す。

 

「フー。危ない危ないーー《聖別の銀光》」

 

「《聖別の銀光》」

 

私達が本体を見た瞬間に《聖別の銀光》と言う聖騎士の固有スキルを使用する。それを武器や防具だけではなく肉体に纏わせる。この技術はグランドリアから教えてもらった技だが普段は使わない。理由は二つ。防具にだけやればそれで事足りること。もう一つMP消費が尋常じゃなくキツイ。

 

だが、デメリットを無視して使う必要があると認識した。

 

理由は二つ。目の前の本体は地面を汚染していた。レベルが二百台の者はこれでほぼ動けなくなる程の強力な呪いで汚染されていた。いくらレベルが五百をとうに越えている二人でも動きに支障を来すのは良くない。

その理由こそが二つ目。

 

「……伝説級……ではないな」

 

「初めてだけど……多分、神話級」

 

そう、目の前の本体はUBMの中でも頂点に立つ化物だった。

 

「あれ?屋敷の中に居たのに死ななかったんだ。ならーー

 

外見は中学生くらいの少女だった。綺麗な銀髪に赤い目。顔も整っており十人中十人が美少女と言う外見だった。

 

(グランドリアに殺させるのは駄目だな。子供が居るから剣が鈍るだろうし殺せるとしてもこっちが苦しい)

 

「きっと丈夫なオモチャだよね?私達」

 

……そんな歪んだ笑みをするな。気色悪い。子供は素直に笑うべきものを

 

「隊長!こちらに居ましたか!屋敷の浄化完了しましたが本体が見当たりまーーっ!全員抜刀!」

 

遅れてきた小隊が陣形と抜刀をする。

 

「《聖別の銀光》を全身に纏え。出来ない者は後ろに下がって負傷者の浄化と回復に専念しろ」

 

グランドリアが言うと小隊は指示に従って何人か下がり《聖別の銀光》を纏う。

 

「全員。安心して死ね。内臓ぐちゃぐちゃになってても直してやるから安心して突っ込めよ」

 

……おい、俺なりのエールなのだが。青ざめた表情するな。マジでキメラの材料にしてやろうか?

 

「話は終わったー?」

 

「律儀にありがとーーさん」

 

返答している最中に槍が飛んでくる。しかも、屋敷の槍よりずっと速い。手動でやっているからだろうか?

 

「《解放(バーン)》」

 

「ッ!えげつねぇ。何人やられた!」

 

飛んできた槍を叩き潰すと《解放》と言う言葉をキーにして槍が爆発した。恐らく【暗黒騎士】のスキルに近い呪いのアイテムを爆発させるスキルだろう。一時的に呪いは強くなるし《聖別の銀光》を纏っていない肉体の内側にでもやられたらまともに食らうハメになる

 

「負傷者5名!死亡者は居ません!」

 

「後ろにぶん投げとけ!回復させろ!絶対に死なせるな!」

 

簡単に指示を出して私もスキルを発動させる。

 

「《瞬間装備》ーー【大いなる巨人の手】(ギガントマキア)!」

 

俺の腕が巨人の腕に変わる。純粋に威力を出すとしたらこれが最適だ。

《聖別の銀光》を纏った腕が振り落とされる。

それだけで大地は浄化され本来の姿へ戻るが

 

「チッ!速いな」

 

まあまあのスピード(AGIにすれば9000以上)のはずなのだが

 

「私達も忘れて貰っては困る」

 

いつの間にか敵の背後に居た騎士達が剣を掲げる。

 

「「「累ね《グランドクロス》」」」

 

ベテラン三人の聖騎士の奥義の累ねに加えて

 

「ハァァァ!」

 

その超級職の男が全力の攻撃を加えるーーなのに

 

「……ヤバイな。回復が速い」

 

「……お前らは下がれ。呪いに侵されているだろう?せめて浄化してから戻ってこい」

 

グランドリアの命令に小隊全員が駆け出した。

 

「良い仲間だな」

 

「ああ、それよりもどうする?アンデットの特効である聖騎士達の全力の攻撃を行っても削りきれずに倒しきれない。あの回復速度は異常だ」

 

「……」

 

飛んでくる槍を避けながら俺たちは考え続ける。

 

(まず、呪いと状態異常について。周りに放出している呪いによる耐性やバットステータスによって槍に当てようとしているのは分かる。あの槍がメインの攻撃か?ならあれを避け続けて人海戦術を行えばーー

 

「あーあー。面白くない。あっそうだ!皆出ておいで!」

 

「ッ!」

 

「……ヤバイな」

 

呪われた大地から子供達が生まれる。恐らくそれぞれが本体と同じステータスを持っているだろう。軽く見積もって一体一体が上級マスターに匹敵する。もしこれらが戦闘経験を積めば恐ろしいことになる。一刻も早く殺すべきだし、何より大地の侵食が早くなった。恐らく子供の人数に比例するのだろう。

 

「……我は今ここに聖域を望むーー《聖城》」

 

もしもの為にと屋敷中に貼っておいた魔方陣を使って聖属性の結界を張る。

 

「ちょっと、死線に付き合え」

 

「了解した」

 

そんな信用の無いような言葉にグランドリアは躊躇無く従う。

 

「七分……いや5分でやる。HPは三割は残しとけ」

 

「了解した」

 

そうして、グランドリアは俺を守るように前に出る。

 

「行くぞ」

 

『了解。マスター』

 

「《喚起》ーー《怪物の伴侶(フランケンシュタイン)

 

必殺スキルを発動した。




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