■【 】レン・クローズ
私の必殺スキルは《
例えば、キメラを作る際に本来なら形を作れないような相性最悪の組み合わせでも無理矢理成立させたり、その身に合わない力を無理矢理注ぎ込む事が出来る。
今回行ったのは自身とキメラとの適合性を最大まで引き上げた。そこに数十体の
肉体は悲鳴を上げ詠唱するのも厳しいが続ける。
『──天よ。ただ万物の生を見定める天罰の化身よ』
一節一節を言うごとに凄まじい量のMPとHPが持っていかれる。
『──ここに死を振りまく悪食があり』
一節言うごとに魂をすり減らすような激痛を感じながら私は願う
『──この者が悪であるならば』
気に食わない節があるが仕方がない。
『──因果応報の報いが齎されん事を』
このようなことを起こしたことに彼女達に罪は無いのだから
『来たれ──
そして、完成するのは本来なら個人が行う代物ではない大規模魔法──天罰術式を
「《ハイヒール》《ハイヒール》」
「……何秒気絶した?」
「ほんの一瞬だ」
体が湿気ってるのでポーションをかけ続けた上で魔法で回復もしてくれていたらしい。まあ、死にかけていただろうし、それくらいやらなきゃ死んでたか。
「魔法拡張スキルで小規模にして良かった。じゃなきゃ死んでたな」
「フッ。見ろまだ死んでいない」
言われた方向を見ると大地が浄化されそれ自体ももはや呪いはほとんど感じられないレベルまで消えていた。
「やだ! 「死にたくない」私達は! 「お母さん」何も! 「生きたかった」成し遂げてない! 「もっと遊びたい」」
一つの体から様々な子供の声が混ざって聞こえる。
「グランドリア。下がってろ。お前もボロボロだろう?」
「……お前よりはマシだ」
「ハッ! 笑わせる。攻撃を躊躇ってたの知ってんだぞ?」
「……」
こいつは詠唱終わるまでずっと避けずに叩き潰すか受けるだけしかやってなかった。全力で潰せば子供を三人は殺せただろう(私を守りながらでも)
「あとは私がやる」
「……頼んだ」
そうして、ゆっくりと敵──彼女達に近づく。
「……君達はもうすぐ死ぬ。それは決定したことだ」
と私は強く言った。目の前の少女は酷く怯えた表情になる。
「君達は二つの選択肢がある。ここから逃げて誰にも愛されずに死ぬか──私の
「「え?」」と子供の声が重なったように返してきて正直不気味だったが続けて言う。
「私はね。これでも
「私の家族にならないか?」
少女は泣きそうになっていた。彼女──彼女達の正体は殺された子供の怨念の集合体である。この屋敷に住んで居た貴族はいわゆるサイコパスだった。適当に拐ってきた子供を孕ませて産ませて拷問し最後には殺した。28人目にして美しい女が産まれた。本来なら子供を産ませてすぐに拷問によって死ぬのだがこの女だけは長生きした方だった。彼女はこの環境故か、もしくは天性の才能ゆえか。どちらかは分からないが怨念をダイレクトに感じることが出来た。
そして、彼女が死んだときに彼女は莫大な怨念をその身に受け入れた。それが突然発生した神話級UBM【アンファンロズ】の正体である。
「あー。戦闘用に作った訳でもないのに異常に怖くて逆らえない奴が居るんだがそいつの料理は上手いぞ? まあ、わざと部屋を汚したりしたら殺しにかかってくるけど」
とヘラヘラ笑いながら家族構成を語っていく。愉快そうに話していく俺を見た彼女は満足そうに立ち上がった。
「……今のお前達を殺す。痛み無く一瞬で。起きた時は激痛で泣きわめくだろうがな」
剣に《聖別の銀光》を纏わせながらそう言うと
「フフ」
「どうした?」
「それじゃあ分からないよ。父さん」
「うるさい」
そうして、彼女達は死んだ。
UBM【無垢惨殺 アンファンロズ】
突然変異発生した神話級のUBM。
呪いを振り撒きテリトリーを広げ無差別に殺し哀れな子供を増やし続ける。もしも、早期発見されていなかったら《超級》が居なければ国が滅んでいた可能性すらもある。
本当の厄介なところは本体の子供が死んでも他の子供が本体となるところ。《天罰の柱》によって皆殺しにしたためこの能力は無意味だった。