なんか執筆してたら知らん内にメジロラモーヌ追加とサトノクラウン・シュヴァルグラン情報公開とかいうやべーことが起きてた。
なに?アルダン繋がりでシングレの方でもラモーヌ出てくんの?
完全にイベントはノーマークだったんで、唐突過ぎてマジで声出た。
てかだいぶ前からファンがサトノクラウンとシュヴァルグラン当ててたのやべー。
あとコミックもめっちゃ楽しみになってきた。もしかしたら連載開始までにマベサンが実装される可能性がワンチャン・・・?
今回は、書きたいこと詰め込んだらいつもよりも長くなりました。
コントレイルの容姿について少し補足です。
髪:青鹿毛のロング。
耳飾り:右耳に赤と水色のリボンを付けている。
最後に、本当は出す予定はなかったんですが、でもやっぱり出したくなったので出すことにしました。
誰とは言いませんが。
「というわけで、今日から期待の新人、コントレイルがうちに入ることになりましたー!」
「コントレイルです。よろしくお願いします」
「イッカクです。よろしくね、コントレイルさん」
午後のトレーナー室にて、イッカクとコントレイルが初顔合わせとなった。
コントレイルは初めて会った時と変わらない丁寧な態度だったけど、イッカクの方はちょっと距離を感じる。警戒している、というかコントレイルを見極めようとしている感じだ。
まぁ、それはいい。ハッキリ言って想定の範囲内だ。
どちらかと言えば問題なのは、
「それで、須川さん。なんでそんな死にそうな顔してるの?せっかくの新人なんだから、もっと明るくいこうよ」
さっきから須川さんの顔が、この世の終わりとまではいかなくとも長期休暇明けの学生みたいな感じになってる。
なに?なんか嫌なことでもあったの?
「はぁ・・・いや、今夜おハナに呼び出されることになっただけだ。気にするな」
そう言えば、コントレイルをスカウトした後、なんかすれ違いざまに言ってたね。
「今夜、あそこに来い」って言ってたけど、あそこってどこのことなんだろう。
「なに、飲みにでも行くの?」
「だろうな。んで、グチグチ言われんだろうな。沖野も一緒に」
「なんで沖野さんが出てくんの?」
「あいつも、リギルから引き抜いたことがあるんだよ。ミスターシービーとか、サイレンススズカとか、その辺の癖というか我が強い奴らが。まぁ、それに関しては性格の不一致ってことでおハナも納得してるだろうが、今回は完全に横取りするような形になっちまったからなぁ」
もちろんコントレイルの意思は尊重するけど、それはそれ、これはこれってことか。
「骨は拾っといてあげるね」
「もしもの時は沖野を生贄にしてでも逃げるから安心しとけ」
「あぁ、なら大丈夫そうですね。沖野さんなら身代わりにちょうどいいですし」
「それはそれでどうなんですか・・・?」
ここに来たばかりのコントレイルは何がなんだかわかってなさそうだけど、あの人は平然とウマ娘にセクハラするうえに異次元の頑丈さを持っているから、身代わりにちょうどいい人材だ。いっそのこと、ついでにあの人のセクハラ癖も治してもらおう。
「それで、今日は何するの?」
「今日は軽くトレーニングと併走を、と思ってたんだが・・・さっき沖野からおハナのことで事情を説明しろって連絡が来てな。ついでに併走でもどうだと誘いが来た」
「それ、大丈夫なの?」
「一応、スピカにも新しいメンバーが入ったらしいが、新メンバーを除けば全員がドリームトロフィーリーグ入りしてるから、走りを見られたからといってすぐにどうこうなることはない。それに、スピカにはダービーウマ娘が5人いる。お前のダービーを見据えて、今回は先輩に胸を貸してもらっとけ」
「おっ、それはいいね」
改めて見ると、スピカのメンバーってめちゃくちゃ豪華だな。
というわけで、急遽スピカとの合同練習が決まった。
まぁ、普通はあり得ないんだけどね。コントレイルの理解が追い付いてない程度には。
* * *
「それにしても、こんな簡単に併走とか合同トレーニングって決まるものなんですか?」
スピカのチーム部屋に向かう途中で、コントレイルがこんなことを尋ねてきた。
う~ん、決まるものかどうかって聞かれると・・・
「決まるはずがないよねぇ」
「普通はないかな」
「むしろ、あってたまるかって話だ」
「やっぱりそうですよね」
コントレイルもわかった上での質問だったらしい。まぁ、そりゃそうか。
「それでも、須川トレーナーが受け入れるのは、さっきの理由でまだわかります。ですけど、スピカのトレーナーはどうしてそんな提案をしたんですか?」
「そうだな・・・まず沖野、あぁ、スピカのトレーナーな。あいつも、さっき俺が言った事情を理解してるってのもある。だがそれ以上に、あいつはウマ娘の気持ちや自主性を第一に、よほど問題がない限りは担当の好きにさせている。放任主義とも言えるが、モチベーションは保ちやすいから一長一短だな」
「あくまで多分だけど、発案者はスぺ先輩かなぁ・・・あ、スペシャルウィーク先輩のことね。寮は違うけど、あの人とは去年の聖蹄祭で大食い大会してから一緒にご飯食べに行くようになったんだよね」
その時はだいたいオグリ先輩も一緒だけどね。んで、新しいお店を開拓しては出禁をくらってる。私たちが何をしたというのか。
「そういうわけだから、コントレイルもスピカの同級生と仲良くしてみたら?もしかしたら、長い付き合いになるかもしれないし」
「そういうことなら・・・考えておきます」
うんうん、コントレイルも素直でいい子だね。
ポテンシャルが高くて素直とか最高か?
「っと、ここがスピカのチーム部屋だな」
「なんというか・・・立派だね?」
比較対象がないからわかんないけど、道中で見かけたプレハブ小屋みたいなやつと比べればけっこう大きい。
「リギルほど大規模なチームじゃないが、その代わりに少数精鋭で揃っているからな。まぁ、1人1人の癖は強いが・・・実力者揃いなのはたしかだ」
あ~・・・たしかゴルシ先輩ってスピカの中でも古参って聞いてた気がするし、あんなウマ娘たちが揃っていると考えると・・・控えめに言って魔境かな?
「一応言っておくが、別にゴールドシップほどぶっ飛んでる奴は他にいないからな」
「それはよかった」
救いはあったか。
「んじゃ、さっさと入っちゃお。お邪魔しまーす」
善は急げということで、ドアをノックしてさっそく中にお邪魔した。
「イダダダダダダダダ!!ちょっ、ギブギブっ、マジでタンマ!」
「あぁ!?するわけねぇだろうがよ!」
「ギャアーーーーー!!」
中に入ると、目の前で沖野さんが栗毛のウマ娘にプロレス技をかけられていた。
なんだっけ、あれ。たしか、タワーブリッジだっけ?
周囲で止めるどころか「いけー!オルフェーヴルー!」「そこですわ、オルフェーヴルさん!」「いけぇ、やっちまえ!」「まだまだ、あんたならもっとやれるわ!」って野次を飛ばしているスピカのメンバーも大概だけど、ウマ娘の力でやられて人の形を保ってられるって、やっぱ沖野さんって頑丈なんだね。一応、黒髪のウマ娘は止めようとしているけど、多勢に無勢すぎて手を出せないでいる。てかプロレス技かけてるウマ娘にビビって近づけないでいる。てかゴルシ先輩どこ?あの人なんでいないの?
中に入っただけなのに情報量が多いなぁ。これがスピカか。
ちなみに、沖野さんの処刑現場については私はすでに蹴ったことがあるから冷静に見ていられるけど、初見のイッカクとコントレイルは目を点にしていた。
「あっ、ハヤテちゃん!」
「スペ先輩、お久しぶりです」
私に気付いたスぺ先輩が、沖野さんを避けるように遠回りで私たちの方に近づいてきた。
「すみません、騒がしくて」
「いえ、それはいいんですけど・・・何があったんですか?噂の新メンバーにセクハラでもしたんですか?」
「えっと、それとはまた別で・・・」
つまり、セクハラはすでにしたと。相変わらず懲りないなぁ、このゴミトレ。
ゴミを見る眼差しで沖野さんを見てると、誰かに気付いたコントレイルが声をかけた。
「タクト」
「あっ、コンちゃん!」
「コンちゃん?」
コンちゃん呼びも気になるけど、コントレイルに呼ばれて駆け寄ってきたのは、コントレイルと同じ青鹿毛に一等星のような白い流星が特徴のウマ娘だった。頭には水色のスカーフのような髪飾りと、左耳の近くに三ツ星ようなの耳飾りがついている。
「知り合い?」
「えっと、はい。クラスメイトで寮でも同室です」
「どうも初めまして!デアリングタクトです!」
「そうなんですか!?すごい偶然ですね!」
まさかのミラクルにスぺ先輩のテンションが上がる。
そんな盛り上がったスぺ先輩の声で、ようやく沖野さんが私たちの方に気が付いた。
「お、おぉ!須川にクラマハヤテか!頼む、助けてくれ!」
「沖野さんが何をしでかしたのかによります。スぺ先輩、状況説明をお願いします」
「あっはい!了解です!」
スぺ先輩が可愛らしく敬礼した。てか可愛い。
「えっと、今日はタクトちゃんの歓迎会をするつもりで、じゃあせっかくだしハヤテちゃんの方も新メンバーがいたら誘って一緒にやろうって話をしたんです。ゴールドシップさんの提案で」
「その時点でまぁまぁ飛躍してますね」
どっからじゃあが出てきた?ゴルシ先輩ならそんなもんか。
「ちなみに、そのゴルシ先輩は?」
「お祝いのためにカニを獲りに行くって言って、昨日からどこかに行きました」
「買いに」じゃなくて「獲りに」って辺りにゴルシ先輩らしさを感じる。あのハジケリストならおかしくない。
「で、それとは別でニンジンバーグも一緒に作ろうって話になったんですよ」
「あぁ、いいですねニンジンバーグ」
ニンジンバーグとは、ハンバーグにニンジンをぶっ刺した、ウマ娘なら誰もが大好きな料理である。お祝いの席に出すのも頷ける。
「ただ、その・・・肝心のニンジンがないってことに気付かないまま準備しちゃって、気づいた時にはハンバーグのタネを作っちゃったんですよ」
「でも、それなら買いに行けばいいだけじゃないですか?」
「それが・・・ちょうどトレーナーさん、お金がなかったみたいで・・・『しょうがないし、ニンジン抜きでやるしかないか』って言ったら、オルフェーヴルさんがすごい怒っちゃって、今に至るって感じです」
「なるほど・・・」
ていうか、プロレス技かけてたのオルフェーヴル先輩だったのか。私でも名前知ってるよ。
まぁ、それはさておき、
「沖野さん、ギルティ」
「えっ!?」
もう一度言うが、ニンジンバーグはウマ娘の大好物だ。ヒトの子供がカレー好きなのと同じようなものだ。
まぁ、厳密に言えば甘いものが好きで、ニンジンはご飯として食べれる中で甘いから好きというだけだ。まぁ、葉物と根菜は熱を通せばだいたい甘くなるけど。
それはさておき、例えばカレーが大好きなヒトの子供がいたとしよう。
今日の夕飯はカレーだと言われて楽しみにしていたのに、作り始めてたから「ごめんね、カレールゥを忘れちゃったから、やっぱり今日は肉じゃがね」と言われたら、果たしてどうなるか。
そりゃあキレるに決まってる。
「せっかくなんで、違う技をかけてもらってください。お願いします、オルフェーヴル先輩」
「おらよぉ!!」
「ちょっ待っ、ギィエアアアア!!」
今度はロメロ・スペシャルか。バリエーションが豊富だなぁ。
せっかくなんで私も反りに反った沖野さんの腹を手打ち太鼓のように叩いてみる。思ったよりいい音が鳴るね。
ちなみに、沖野さんへのお仕置きはゴルシ先輩がカニを含めた諸々の海産物をダイビングスーツにシュノーケル装備の海女さんスタイルで持ってくるまで続いた。ニンジンは須川さんのお金で私がたらふく買ってきた。
てかゴルシ先輩、カニはカニでも磯の方のカニを獲ってきたんかい。
あといろんなもん獲ってきてるけど大丈夫?それ密漁とかじゃないよね?
え?ちゃんと許可とったし資格も持ってる?あっ、そうでしたか・・・。
* * *
「と、いうわけで、スピカへデアリングタクトが、須川トレーナーへコントレイルが加入したことを祝って、乾杯!」
「「「「「かんぱーい!」」」」」
まるで何事もなかったかのように沖野さんが音頭を取り、私たちとスピカ合同の歓迎会が開かれた。
よくもまぁ、こんなことができたもんだ。ゴルシ先輩から気に入られていたのはなんとなくわかってたけど、まさかスピカから誘われるとは思わなかったなぁ。
「・・・今更ですけど、僕たちがここにいてよかったんですか?」
コントレイルの言うことももっともだけど、私は「まぁ、あのゴルシ先輩がいるチームだし」で片付けている。
とはいえ、ゴルシ先輩個人はともかく、トレーナーとチームとしての意見は気になるから、私も沖野さんの方を見て説明を促した。
「俺としては、お前たちがいいなら別に構わんぞ。こう言ったらなんだが、うちはデアリングタクト以外はドリームトロフィーリーグが主戦場だからな。今すぐ競い合うわけでもないなら、一緒に遊びに行ったりご飯を食べたりするくらいは問題ない。それに、須川とその担当のウマ娘なら、うちに何か変なことはしないって信じてるからな」
「・・・ずいぶんと俺たちのことを買ってるな」
「そりゃあ、お前とは昔からの付き合いだしな。それに、ゴールドシップやスペシャルウィークからクラマハヤテの話はよく聞いてるから、悪い奴じゃないってのもわかる。そして、その2人が選んだウマ娘なら、俺たちも歓迎するさ」
「それはなんというか、どうも」
なんか、知らないところでスピカの私に対する評価が爆上がりしてた。
ゴルシ先輩とスぺ先輩、私のことをどういう風に話してたんだろ?
「後はまぁ、俺個人の純粋な興味もある」
「え、何です?まさか、また私の脚を触りたいとでも言うつもりですか?」
「なに?トレーナーあんた、他所様のウマ娘の脚まで勝手に触ったの?」
「さすがにそれはアウトだろ」
私の侮蔑を込めた言葉に反応したのは、ダイワスカーレット先輩とウオッカ先輩だ。
ダイワスカーレット先輩は長い栗毛をツインテールにした人で、連対率100%で歴代2位の連続連対記録を持っているというすげー先輩だ。ちなみに胸がめちゃデカい。
ウオッカ先輩は鹿毛に少し欠けている流星が特徴の先輩で、G1レース7勝に加えてティアラ路線からダービーに出走し勝ったという異色の経歴を持っている。
この2人は同室でありライバルでもあるらしくて、事あるごとに張り合ってるんだけど一周回って仲良くしてるように見える。
「ちょっ、クラマハヤテの脚には触ってねぇって!いやたしかに触る前に蹴られて触れなかったから興味はあるけども!」
「つまり、触ろうとはしたし出来ることなら触りたいってことだよね?」
「まったく、この人はいつも・・・」
沖野さんに呆れた視線を向けているのは、ポニーテールにした鹿毛と三日月のような流星が特徴のトウカイテイオー先輩だ。3度の骨折を乗り越えてターフで走り続けた奇跡のウマ娘で、会長のことが大好きらしい。そのためか、私に対して対抗心を剥き出しにしている部分がある。たぶんオグリ先輩に対してもそうなんだろうね。あと半角カタカナみたいな口調が癖になりそう。
ため息を吐いているのはメジロマックイーン先輩で、少し青みがかった芦毛のウマ娘だ。あの歴史あるメジロ家のご令嬢で、歴代でも最強クラスのステイヤーでもある。関係ない話だけど、時折野球のスタジアムで目撃証言があるらしい。野球ファンの令嬢とかわけわかんねぇな?
「ま、まぁまぁ!トレーナーさんだって、悪気とかやましい気持ちがあってやってるわけじゃありませんし!」
「いやぁ、トレーナーというか人としてダメだろ。もっとうちらで監視した方がいいんでないの?」
必死に沖野さんを擁護するのは、黒い毛に白い流星のキタサンブラック先輩だ。この人もマックイーン先輩に並ぶ最強格のステイヤーで、数少ない菊花賞を逃げで制覇したウマ娘だ。たぶん、これからキタちゃん先輩のレースを参考にする機会が多くなるかもしれない。余談だけど“お助けキタちゃん”を自称していて、よく人助けをしているらしい。
そして、気だるげに物騒な提案をしたのは、さっき沖野さんにプロレス技をかけていたオルフェーヴル先輩で、黄金色に近い栗毛をぼさぼさに伸ばしている。何を隠そう、このウマ娘は歴代で7人目のクラシック三冠ウマ娘で、さらに日本で唯一、世界最高峰の芝レースである凱旋門賞で連続2着になった、もはや2人の無敗三冠ウマ娘に並ぶほどの伝説級のウマ娘だ。その見た目と走りから『金色の暴君』とも呼ばれている。
ちなみに、さっきよりも大人しくなっているのはマスクを着けているからで、マスクの有無でノーマルモードと暴君モードに切り替わるらしい。二重人格かな?
そして、ここにはいないけど、スピカにはさらに2人のウマ娘が在籍している。
1人は、こちらも言わずと知れたクラシック三冠ウマ娘であるミスターシービー先輩。良い意味でファンの期待を裏切り、その走りで多くのファンを虜にさせた『偉大なるターフの演出家』だ。ここにいないのは、生徒会の方で用事があったからとかトラブルがあったわけじゃなくて、そういう人なんだと。基本的に自由人で、知らない間にふらりとどっかに行くらしい。ゴルシ先輩の亜種かな?
もう1人は、大逃げウマ娘の第一人者で『異次元の逃亡者』『“逃げて差す”走り』と言われたサイレンススズカ先輩。天皇賞秋で骨折してからしばらくはレースから身を引いていたけど、現在では海外で暴れ回っている。今回は会えなかったけど、メンバーが増えたということで近々帰ってくる予定みたいだから、運が良ければ会えるかもしれない。
これにゴルシ先輩とスぺ先輩を加えた10名が、錚々たるスピカのメンバーとなる。数ではリギルに劣るけど、質で言えばタメを張っている、何気にヤバいチームだ。
まぁ・・・癖は強すぎるけどね。現在ここにいる良心がスペ先輩とキタちゃん先輩くらいしかいない。できればデアリングタクトはスピカの負の側面に染まらないでほしいかなぁ。
・・・あ、デアリングタクトと言えば、
「そういえばさ、なんでデアリングタクトはスピカに入ったの?なんていうか、こう・・・あんなチームだけど」
私の視線の先にあるのは、チーム募集のプラカードだ。なぜかメンバーが犬神家のように埋まっている。何がしたいの?
それを聞かれたデアリングタクトは、プラカードの方には目を向けずにスペ先輩の方を見た。
「えっと、実は私、選抜レースで上手く走れなくて、トレーナーさんと契約できなかったんですけど、スペシャルウィーク先輩が誘ってくれたんです」
「そうなんですか?」
「はい!放っておけないというか、なんとなく縁を感じた気がしたので!」
なんというか、いい人だなぁ。
私は、そう言う縁というか運命的なものは感じたことがないからなぁ。
・・・もしかしたら、私が転生者ってことと関係してるのかな?
「それで、コンちゃんはなんでクラマハヤテ先輩のところに?」
「そういえば、私が今のクラシックで一番強いから、ってのは聞いたけど、その辺の詳しい理由は私たちもまだだったね。せっかくだし教えてよ」
「えぇと・・・わかりました」
『今のクラシックで一番強いウマ娘がいるから』ってのは聞いたけど、その答えに至った理由まではまだ聞いてない。
尋ねられたコントレイルは、少し遠慮がちに話し始めた。
「その、大した理由じゃないんですけど・・・僕はどうしても、クラシックレースに勝ちたいんです」
「それってもしかして、あのディープインパクト繋がりで?」
「はい。僕も、あの『英雄』と呼ばれたディープインパクトさんのようになりたいんです。それで、今のクラシックレースで一番強いウマ娘の下で、その空気を感じながらトレーニングをすることができれば、僕もあの人に近づけるんじゃないかって、そう思ったんです」
「へぇ~、そっかぁ。じゃあボクと同じだね!」
コントレイルの告白に深く賛同したのはテイオー先輩だ。
「そうなんですか?」
「うん!ボクもカイチョ―みたいなウマ娘を目指して走ってたからね!まぁ、思った通りにはいかなかったけど・・・」
・・・なんか、テイオー先輩がそんなしみじみと言うと説得力が段違いだなぁ。
骨折によって無敗の三冠ウマ娘の道を断たれ、距離適性を前に無敗のウマ娘の夢を断たれ、その後も二度の骨折で競争人生すら断たれそうになりながら、それでも諦めずに走り続けたテイオー先輩。
なんというか、主人公適性が半端ない。こんな生き方ができるウマ娘なんて、他に何人いるか。
「だから、ボクはコントレイルのこと応援するから、頑張ってね!」
「・・・ありがとうございます」
テイオー先輩から激励を受けて、コントレイルは嬉しそうにはにかみながら頬を緩ませる。
あーもう!可愛いなぁ!
「それで、テイオー先輩はどうして会長に憧れるようになったんですか?」
「ふふん、いいよ!特別に教えてあげてしんぜよう!カイチョーはね・・・」
そっからはコントレイルとテイオー先輩による憧れ語りが始まった。スピカのメンバーは慣れてるのかうまい具合に聞き流しているけど、私はペタンと耳を下げて目の前の料理に集中した。イッカクに関してはむしろ鬱陶しそうな表情を隠してすらいない。
にしても・・・地味に私への期待が重いなぁ。
コントレイルの目標としてディープインパクトを引き出されると、ダービーの重圧が倍プッシュされそうだよ。
そうなんだよなぁ・・・今更だけど、私も世間からは無敗の三冠を期待されてるんだよなぁ。
それは今までの取材からも散々言われてきたことでもある。
『ファンからは、あのディープインパクト以来史上3人目の無敗の三冠ウマ娘を期待されていますが、次走の日本ダービー、自信はどれほどでしょうか?』
いや知るかって感じだよ。
そんなもん、走ってみなければわからない。お願いだからプレッシャーかけてくんなとすら思う。
まぁ、さすがに記者を前にそんなことは言えないから、無難に「レースが始まらないとわかりませんが、全力を尽くすつもりです」って答えたけど。
まぁ・・・出来る限りそういうのは考えないようにしよう。
私は、私のは知りたいように走る。それだけだ、結果は私が走り抜けた後に追いついてくるだろう。
だから、できることなら私に変な期待は持たないでほしいかな、コントレイル。
お祝いの後は、1回だけスピカのダービーウマ娘と併走をした。
もちろん私のボロ負けだけど、この経験が日本ダービーで活かされることを信じよう。
はい、デアリングタクトに加えてオルフェーヴルも出しちゃいました。
いや、正直迷ったんですよ、オルフェーヴルを出すかどうか。
本当に、初期段階はもちろん、路線変更した時点ですら出す予定はありませんでした。
でも、ステマ繋がりでゴルシと相性がいいし、キャラもけっこうスピカに寄ってるし、そもそも史実からして好きだし、じゃあ出しちゃおうって。
あと、今はまだ名前だけですがディープインパクトもどっかで出す予定なんで、ならもう1人くらい原案だけのウマ娘を出してもいいかなって思ったのもあります。
もうほとんどノリと勢いです。後悔はありません。今後出てくるかどうかもわかりません。
まぁ、出したからには今回限りの出演なんてことにはならないようにします。
ていうか・・・アニメ原作に加えてシービーとオルフェとタクト追加しちゃったら、スピカがリギルに負けず劣らず厨パになっちゃった。
本作スピカメンバー
シービー・ゴルシ・ウオッカ・ダスカ・スズカ・スぺ・テイオー・マック・オルフェ・キタちゃん・タクト
成績だけ見るとリギルとどっこいどっこいなんだよなぁ、これ。
ちなみに、こっちでのディープがどういう扱いなのかは、また追々書いていきます。
余談 オルフェのプロレス技はマックが直々に教えた。