それでも、誰も殺さないと決めた   作:最上 イズモ

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カエデ「あのーマスターさん?」

主「ごめぇーーーーーーん自動車学校とかバイト諸々あって2月から投稿できなかったぁー」

カエデ「なんか少しずつ投稿頻度遅くなってて最終的に未完で終わるかなと思いましたよ」

主「ほんとごめんね」

カエデ「まあマスターが謝り続けるのもあれですし早速続き投稿してくださいよ」

主「わかった(´•ω•`)」


∅21 自由と責任

ユウキと話し合い、子どもたちは引き続き自由学園で学ばせ、成長した後にそれぞれの進路を選ばせる方針が決まった。

それが最善だと理解していても、胸の奥に小さな痛みが残る。

 

学園の中庭。

別れを告げる時が来たと分かった瞬間、空気が一変した。

 

国へ帰ると伝えた途端、子どもたちは堪えていた感情を一気に溢れさせ、大粒の涙を流し始める。

 

セリオス(綾音)「ごめんね、みんな。国で待ってる人がいるから」

 

クロエ「先生……行っちゃやだ……」

 

必死に袖を掴む小さな手が震えている。

 

ケンヤ「くろっち、引き止めちゃだめだよ……」

 

言葉とは裏腹に、ケンヤ自身も唇を噛み締めていた。

 

アリス「……そうよ。さっさと行きなさいよ」

 

強がった声の奥に、はっきりと寂しさが滲んでいる。

 

セリオス(綾音)「ユウキさん。この子たちを任せるね」

 

ユウキ「ええ。責任を持って預かります」

 

その瞬間、クロエが我慢の限界を超えたように飛び込み、綾音に抱きついた。

 

セリオス(綾音)「……わかった」

 

セリオス(綾音)「クロエちゃんには、これをあげるね」

 

手渡したのは、一つの仮面。

淡く光を宿し、ただの装飾品ではないことが分かる。

 

セリオス(綾音)「これを、また返しに来て」

 

クロエは何度も頷き、仮面を強く抱きしめた。

 

セリオス(綾音)「あと、アリスたちにはクデュックの技術を使った防具をあげる」

 

セリオス(綾音)「取説はポケットに入ってるから、ちゃんと読んでね」

 

ケンヤ「おー、すげぇ……」

 

アリス「かわいい……」

 

セリオス(綾音)「世界に一つだけだよ」

 

セリオス(綾音)「基礎は同じだけど、使う魔法や宿した聖霊で機能が変わるから、いろいろ試してみて」

 

セリオス(綾音)「私、転生前にいろんな世界を巡ったんだけど、その時に分かったことがあるの」

 

セリオス(綾音)「さよならは、また会うためのおまじない」

 

セリオス(綾音)「本当の別れはまだ先。寂しいけど、また巡り会えるって信じてる」

 

ケンヤ「……わかった」

 

アリス「卒業したら、会いに行ってもいいんだからね」

 

セリオス(綾音)「うん。歓迎するよ。じゃあ、またね」

 

全員「また会うときまでー」

 

VTOLは静かに浮上し、学園から離れていった。

窓の外で手を振る小さな影が見えなくなった、その直後だった。

 

機体が激しく揺れ、警報が鳴り響く。

 

セリオス(綾音)「!?」

 

カエデ「未知の魔法攻撃を受け、吸気機能が阻害されました。強制落下します」

 

大賢者「空間系結界により、行動範囲が封じられています」

 

カエデ「リムルで非常事態発生。アンチマジックシールドにより通信不能。非常電力へ切り替え。最大稼働時間九十八時間」

 

カエデ「自動防衛モード起動」

 

カエデ「一般市民の地下避難完了を確認」

 

カエデ「衛星通信、全て途絶」

 

セリオス(綾音)「……ありがとう」

 

短く息を吐き、状況を整理する。

 

セリオス(綾音)「やっぱり、策略か」

 

カエデ「避難所にて大量虐殺事件発生。損害多数。内部に敵性存在を複数確認」

 

セリオス(綾音)「警備ロボットは?」

 

カエデ「全滅です」

 

セリオス(綾音)「……なら、さっさと終わらせて行かなきゃね」

 

虚空から、冷たい声が響いた。

 

???「初めてかな。もうすぐさようならだけど」

 

???「君の町が邪魔だから、潰すことにしたの」

 

セリオス(綾音)「なるほど。宣戦布告と受け取っていいみたいね」

 

???「ええ、もちろん」

 

セリオス(綾音)「どっかの大国みたいなことするねぇ、君たち」

 

???「そろそろいいかな?」

 

セリオス(綾音)「その前に、名前くらい教えてくれない?」

 

ヒナタ「神聖法皇国ルペリオス法皇直属近衛師団筆頭騎士兼、西方教会聖騎士団長。ヒナタ・サカクチ」

 

ヒナタ「短い付き合いになると思うけど、よろしく」

 

セリオス(綾音)「同じ日本人同士でも、手加減はしないよ」

 

セリオス(綾音)「まあ、殺しはしないけどね」

 

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