タイトル不穏すぎるンゴ
「私思った事をなんでも言っちゃうの緑谷ちゃん。」
「あ!?はい!?蛙吹さん!!」「梅雨ちゃんって呼んで」
「あなたの"個性"オールマイトに似てる。」
「!!!そそそそそうかな!?いや僕はそのえー…」
バスの中は緑谷の個性の話題で盛り上がっている。
しかし、そんなことを考えている暇などなかった創は先程の現象を思い出す。
今回の訓練を行う際に、コスチュームに着替えることができ、緑谷だけコスチュームが
ボロボロだったため体操服だが、ほとんどのみんなはコスチュームに着替えている。
もちろん創も。
そしてバス移動となるので、バスの停めてある場所まで歩いていると、ある異変が生じる。
頭痛だ。それもかなりのもの。いきなりだったので歩みが止まり、頭を抑える。
「ん?創、大丈夫?」
「オイオイ大丈夫かよ?保健室行くか?」
一緒に来ていたメンバーが全員心配そうに近寄ってくる。
そんな中、何かが頭に響く。誰かの声?のようなものだ。
「…………はじ…………きけ……………けて!…………」
ノイズのようなものが走り、まともに聞こえない。
でも本能的に何かを感じ取った。これは警鐘だと。何かが近くに起こると。
(一体なんだってんだよ………すぐに痛みは引いたから良かったものを…)
(でもこの頭痛……どこかで………)
「もう着くぞ。いい加減にしとけよ…」
「「「「「ハイ!!」」」」」
そして今日。Aクラスははじめて本物の"悪"に触れることになる。
「すっげーーー!!USJかよ!!?」
「水難事故、土砂災害、火事……etc.」
「あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も……」
「ウソの災害や事故ルーム!!」
(((((USJだった!!)))))
スペースヒーロー13号。災害救助などで活躍しているヒーローである。
個性は「ブラックホール」どんなものでも吸い込める。
そして簡単に人を"殺せる力"であると説明した。実際にそういう個性のやつはAクラスにもいる。
もちろん俺もだ。しかし、ヒーローは救うために個性を振るう。殺すのはダメだ。
でもヴィランはお構い無し。それじゃあいつ均衡が崩れるかわかったもんじゃない。
その均衡をただひとりで保たせているオールマイトはすごいだろうが、そこが折れたらおしまいだ。
はあ、全くもって面倒なシステムだと思う。ヒーローというのは
「以上!ご静聴ありがとうございました。」
「おお〜〜!!」(パチパチ)
「そんじゃあまずは…」
と、口にした相澤は噴水広場に目を向ける。そこには小さな黒い淀み。
そこからどんどんでかくなっていき、何者かが淀みから現れる。
そして相澤は見た。敵を
「ひとかたまりになって動くな!!13号!!生徒を守れ!」
淀みは更に大きくなって人を排出していく。
脳が剥き出しのもの。カメレオンのような見た目のもの。
鋸のようなものを持ったもの。女性もいる。
「なんだありゃ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
創も最初はそう思ったそのひとりであったがしかし中央の手を体中に付けたものの目を見る。
完全に感覚だ。だが、その目には強い野望のようなものを感じる。あれは本物だと。
「動くなあれは…ヴィランだ!!!!」
そうして悪夢は始まる。
「13号に…イレイザーヘッドですか……先日頂いた教師側のカリキュラムでは
"オールマイト"がここにいるはずなのですが…」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか。」
「…やっぱそうか。」((ボソッ…
「どこだよ…せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ…オールマイト…平和の象徴…いないなんて…
子どもを殺せば来るのかな?」
-ゾワッ…
それはAクラスのほとんどが感じた悪寒。
背筋が凍る程の"悪意"である。しかしひとりだけ何かが違う。
笑っていたのだ。おもちゃを見つけたように。
そして何か違和感があると思うと、ふと口元に手を当てる。
(あれ……なんで俺……笑ってんだ?)
「ヴィラン!?バカだろ!?」
「ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!」
「先生、侵入用のセンサーは!」 「もちろんありますが…」
「センサーが反応しないってことは、そういうことができる"個性"がいるってことだ。
校舎と離れた隔離空間。そこに少人数が入る時間割。バカだがアホじゃねぇ。
用意周到に画策された奇襲だ。」
相澤の指示により13号は避難誘導。上鳴は個性で連絡するが無駄に終わる。
そして相澤が前に出る。完全に戦闘態勢でゴーグルをつけている。
「先生は!?1人で戦うんですか!?あの数じゃいくら"個性"を消すっていっても…正面戦闘は…」
「一芸だけじゃヒーローは務まらん。」
そして大衆の前に出た。首に巻いていた捕縛布を利用し、
どんどん敵をなぎ倒していく。さすがプロヒーローだ。
13号の誘導の元移動を開始するが、そうは問屋が卸さない。
目の前に先程広場で見た黒い淀みが現れ、言葉を発する。
「させませんよ。」
「初めまして我々はヴィラン連合。僭越ながら…この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは
"平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思いまして"
本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ…ですが何か変更あったのでしょうか?
まあそれはとは関係なく、私の役目はこれ」
そういった瞬間に爆発音が響く。
「その前に俺たちにやられることは考えてなかったか!?」
「危ない危ない……そう…生徒といえ優秀な金の卵。」
「ダメだどきなさい!!2人とも!!」
「散らして嬲り殺すこと。」
その一言で黒いモヤは一気に拡大され、クラス全体を囲む。
そうして景色が一変した。そして意識が戻る。周りは山岳地帯のようだ。
(なんかめっちゃボーっとしてたわ。)
桜井創はさっきまでのやり取りになぜ参加しなかったのか。
それは混乱して、取り乱していたからではない。
何も感じなかったのだ。ヴィランに襲われていたはずなのに。
「良かった!創いた!」
声の方に振り返ると、そこには耳郎、上鳴、八百万の顔が映る。
「おお、仲良しメンツ揃ったな。」
「呑気な事言ってる場合じゃねえって!!周り囲まれてる!!」
「だからなんだよ?」
「……どういうことですの?」
「全員強く無さそうだから余裕だって。」
「余裕って……作戦でもあるの?」
「俺の近くで自分の事を守ることだけ考えてくれてれば大丈夫。」
「なに話してるか知らねえが知ったこっちゃねえ!!女もいるし最高だなぁ!!」
そういって複数人が襲いかかってくる。
目を瞑り、変身する。その姿は、
「あ、あの時の!!」
「"腕"が伸びていた方ですわね。」
実家でもある「麺天飯食堂」の看板娘。
特徴は何をいってもバネのような両腕。その先にはドラゴンの頭がついてある。
名は「ミェンミェン」2回目の登場である。
「な、なんだ!?姿が変わった!?だからって止まるわけねぇけどな!!」
そうして突っ込んでくる複数のヴィラン。
しかし近づく間もなく吹っ飛んでいく。殴られたのだ。まだ数メートルもあるのに。
「な、なんだよあいつの腕!!これじゃあ近づけねえ!!」
「その腕…あんな威力あるのかよ…」
やったことはただ単純に殴っただけ。それなのにヴィランはその威力に怯む。
「なら遠距離からならどうだ!!」
それならいけると思い何人かで一斉に砲撃をする。
近くにいる3人もこれは万事休すかと思い、ミェンミェンの顔を見てみる。すると
笑っていた。まるでいたずらに成功した少年のように。
そして着弾する寸前、両腕を地面に置き綺麗なサマーソルトキックを繰り出す。
-キィン
その音と共に遠くにいるヴィランが全員吹っ飛んだ。
その一撃でほとんどのヴィランがダウンした。
「な、なんなんだよあいつ!!跳ね返してきやがった!!ふざけんな!!」
そうして焦った残り数人も攻めてくる。岩のような男もいるが関係ない。
右手のアームをドラゴンからホットリングへ。
そして1番高い攻撃力のメガボルトへ変え、グググッと溜める動作をする。
その丸い鉄球のような何かがバチバチと電気を帯びていく。
そして殴る。硬いなど関係ない。そうして吹っ飛んだヴィランたちは岩でできた壁に激突しダウンした。
「謝謝!!」
その一言で、この場は終了した。
「なんつーか、ちょっと可哀想だったわ。」
「何もさせてくれなかったからね。」
「あの女の子がここまで強かったなんて…」
「その話は置いといて早く合流しよう。ここから結構広場まであるよな。」
「でしたら私が望遠鏡を創造しますわ。それで1度様子を確認しましょう。」
そうしてお腹あたりから作り出した望遠鏡を借り、創は広場を覗く。
そこに映っていたものを確認すると同時にまたもや異常が発生した。
目が熱い。燃えるように熱いのだ。望遠鏡から顔を離しカクンッと下をむいた。
「桜井さん。どうしましたの?一体何が……!?」
「そうだよ桜井早くみ……せ……ろ…………よ……………」
「ん?どうしたの2人とも。創の顔見て急に黙りこくっちゃって。創も何か言ってよ!」
そうして耳郎は顔を覗き込む。顔面蒼白になり後ずさると尻もちを着く。
「…あんた……なんて顔をしてるのよ………」
そう言われてようやく顔をあげた。その方向は広場の方を向いたまま。
いつも綺麗な目は、獄炎の炎のように燃え盛り十時のマークはそのままだ。
顔は今まで見たことの無いほど口角が上がり、笑顔を作っている。
そのまま何も喋らずにソニックに変身し、広場の方へと向かっていった。
この一連の行動を見ていた3人は、何も出来ずにいた。
そしてある感情を共に抱いていた。
"恐怖"
それは最初に来たヴィランと比べ物にならないほどの恐怖であった。
ミェンミェン再登場!!
まあ、前はあまり活躍できなかったので許してあげてください!!
まあ実際乱闘のミェンミェンは強すぎるんですが…
そして主人公の様子が一変!
そしてどのファイターが活躍するのか!
次回でUSJ編は終了ですので、次回までお待ちください!!