ハイスクール・フリート 菊の艦隊   作:Aa_おにぎり

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開戦の兆し

新しくなった菊花艦隊が演習を行ってから数週間が経った頃、静は皇立航空兵学校東京分校やって来ていた

 

「おお、来てくれたか」

 

「はい、先輩のお誘いを断る理由なんてありませんよ」

 

「ははっ、その言い方はよしてくれよ」

 

そう言って校門で待っていた古畑は静を誘って校内の視察をした

 

「しかし、艦隊から人が来ると聞いた時は驚いたよ。なんせ此処の教師は殆どが老兵ばかりだったからな。嬉しい限りだ」

 

「ええ、私も驚きました。まさかあんなにも希望者が多くいるとは思っていませんでしたし。何より今年の予算の割合が増えましたからね」

 

「ああ、今度空港も台北近郊にできるんだろ?」

 

「はい、台湾桃園空港ですね」

 

「どんどん航空路線が増えるな」

 

「政府にも、海外からの国際便の要望が多いそうですよ」

 

「だろうな、航空路線があるだけで経済需要が生まれる。それに航空路線があればそれだけで他国よりも優位性を保てる。それだけ航空機と言う存在は特別なんだ」

 

「ですね、それだけ情報機密は守らなければいけませんね」

 

そう言って二人は座学を行なっている教室等についた

 

「あれは?」

 

「ああ、あれは普通の座学ですよ。あの学年の実機を使った訓練は再来月だからね。お、そろそろ航空隊が戻ってくる頃だ。見ていくかい?」

 

「はい、ぜひ」

 

そう言って二人は航空兵学校の屋上に向かうと古畑は

 

「今年で二年目になるがあの子達を見ていると来年には艦上訓練だ。もう陸での訓練も慣れた様子だよ」

 

「頼もしいですね。未来ある若い子が航空機と言う物を手にして夢を手にして行くんですから」

 

「ああ、そうだな」

 

そう言っていると遠くからブォォォォォン!と言うエンジン音が聞こえ、空から主脚を出して深緑色に塗装された一機の電征と白色に塗装された五機の電征が先々月完成した第二滑走路に着陸をした

 

「訓練生は白塗装なんですね」

 

「ああ、間違いない様にな。さぁ、降りるぞ。ついでだ格納庫の整備科訓練生を見て行こう」

 

そう言って二人は帰ってきた電征隊を入れた格納庫に向かった

 

「うーん、どうだ?」

 

「おい!こっちスパナもってこい!!」

 

「遅くなるとドヤられるぞ!!」

 

「こっちは終わったぞ。次に回れ!」

 

格納庫の中では訓練生が電征隊の発動機の点検を行っていた

 

「へぇ、もう点検作業ですか」

 

「あの子達は一年生の時に叩き込まれた優秀な子達だ。すでに実機の点検もできるさ」

 

「頼もしいですね」

 

そう言っていると一人の生徒が二人に気づいた

 

「あ、敬礼!」

 

「ああ、大丈夫だ。作業を続けてくれ」

 

「は!」

 

そう言って一旦、格納庫にいた訓練生全員が敬礼をしたが古畑がそれを止めた。そして二人は格納庫外に行くとそこで懐かしい人物に出会った

 

「あ!司令じゃないですか。今日は視察ですか?」

 

「あら、近藤じゃないか。久々だな」

 

そう言って静に声をかけたのは武見雷第二航空隊隊長をしていた近藤紀夫であった

 

「ああ、そうか近藤教官は武御雷にいたか」

 

「はい、まさか司令が来ているとは思っていませんでした」

 

「しかし、艦隊でモヤシって言われていた近藤がねぇ」

 

「司令、それは言わないで下さいよ」

 

そう言っていると遠くから走ってくる一人の人物がいた

 

「教官〜!」

 

「ん、おお武田か。どうした?」

 

「さっきあっちで・・・って校長先生!!」

 

そう言って武田と呼ばれた生徒は古畑を見て驚いていた

 

「ああ、ついでだ。紹介するよ、この人は菊花艦隊司令長官大石 静中将だ」

 

「お前が行きたい場所の人だぞ」

 

「そ、そうでしたか。は、初めまして武田 勝訓練生です!よろしくお願いします!!」

 

そう言って武田は勢いよく礼をした

 

「ああ、成る程ね。いいよ、そういうのは」

 

「そ、そうですか?」

 

「ええ、君が艦隊に来ればよくわかるわよ」

 

そう言って静は艦隊のことを話すと武田は近藤を連れて去って行った

 

「ああいうのを見ていると初々しいわね」

 

「なに、再来年には君のところに来るんじゃないか?中々実技は優秀だぞ?」

 

「ああ言ったのがきてくれると嬉しいわね」

 

そう言って静と古畑はこの後は軽く施設を見ていくと静は軍令部に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南朝鮮 泰安沖 西100km近海 哨戒艇チャムスリ艦橋

 

「今の所、目立った変化は見られません」

 

「よし、司令部に報告だ」

 

そう言ってチャムスリ艦長が軍司令部に報告を入れようとした時だった、ソナー要員が報告を入れた

 

「ソナーに感あり!感ニつ!魚雷です!!」

 

「何!?」

 

そう言った瞬間であった。魚雷がチャムスリの船体に当たり、爆発をした

 

「うわぁ!!」

 

「か、艦尾に命中!浸水も起こっています。さらに二つ当たります!!」

 

そう言った直後、チャムスリは爆炎と共に沈んで行った。生存者はただ一人といなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この哨戒艇撃沈のニュースは世界に衝撃をもたらした。そして此処から後に中国南北戦争と呼ばれる戦闘へと加速して行くのであった

静の士官学校時代は必要か否か

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