ハイスクール・フリート 菊の艦隊   作:Aa_おにぎり

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浸水

新橋の中に入った香織達は直ちに異変に気が付いた

 

「スプリンクラーが動いてない・・・」

 

「故障でしょうか。」

 

「ええ!じゃあ非常用システムが作動してないって事?」

 

「そう言うことになるな」

 

と言って新橋の非常用システムが動いていないことに危機感を抱いた

 

「それって・・・」

 

「この船って・・・」

 

「火災が起こると直ぐに火だるまね、さっさと避難させちゃおう」

 

と言って残っている人たちの避難を始めた

 

 

 

 

 

日本武尊にはさまざまな情報が入って来た

 

「現在新橋は左舷中央部から浸水、亀裂の大きさからしてさらに浸水は進むでしょう、火災は確認されておらず晴風が直接接岸し救助を行っています」

 

「わかった、晴風には岩礁に注意せよと伝えて」

 

「了解」

 

と言って通信員が去って行った

 

「・・・ふへぇ〜」

 

「なんか艦長も行きたがっているみたいですね。」

 

としおりが言うが

 

「そうかね?」

 

「そう顔が言っていますよ」

 

「そうか・・・艦長としてここにいないといけないのは分かるが、やっぱり現場に行って直接確認したいと思っているのかもね。」

 

と言いながら香織たちの無事を祈った

 

「艦長・・・」

 

静の顔を見てしおりは少し心配した。

 

 

 

 

 

「間も無く避難が終わります。」

 

「了解あなた達は直ぐに内火艇に乗って離れてて下さい」

 

「了解」

 

と言って最後の乗員を避難させ終わって自分も内火艇に乗ろうとした時後ろから声をかけられた

 

「あ、あの・・・多聞丸と鈴丸がいないんです」

 

『え!』

 

「気づいたら近くにいなくて・・・」

 

「小さい子ですか?」

 

「はい・・」

 

「捜索していないのは第五区画だけだ!」

 

「行きましょう!」

 

と言って真白と香織とミーナは第五区画へと走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「乗員の避難完了」

 

「ダイバー隊も引き上げました!!」

 

「了解、怪我人は医療テントに避難した人には温かい物と毛布を」

 

と収容した避難民に指示をしていた、その時

 

「艦長!現在新橋で副長らが艦尾方向に捜索を開始したとの報告あり!」

 

「何ですって!」

 

と言って新橋を見た、現在新橋は沈みかけており非常に危険だった、咄嗟に静は香織に連絡をとった

 

「香織!聞こえる?」

 

『艦長、何でしょう?』

 

「急いで新橋から離れて!沈むわよ!」

 

『りょ、了解!』

 

と言って通信を切った

 

 

 

 

 

 

 

第五区画を捜索していた真白と香織はコンビニの近くに2匹の猫がいることに気がつき、其処には『TAMONMARU』と『SUZUMARU』と書かれていた

 

「なんだ、この猫だったのか」

 

と言って見つかった事をミーナに伝えた、すると静からの通信が入った

 

『香織!聞こえる?』

 

「艦長、何でしょう?」

 

『急いで新橋から離れて!、沈むわよ!』

 

「りょ、了解!」

 

と静の通信に急いで離れようとした時、突如上の屋根が落ちて来て咄嗟に真白を突き放した

 

 

 

 

 

 

「艦長!新橋が転覆しています!」

 

「何ですって!副長達は?」

 

「はっ!ミーナさんはすでに離れていますが副長と晴風の副長はまだ中に・・・」

 

「何ですって!」

 

と言いながら新橋を見た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛ったぁ!はっ!香織さんは!」

 

と言って見渡すと頭から血を流して倒れている香織がいた

 

「香織さん!香織さん!」

 

と言って揺さぶると香織が「ううっ」と言う声を出して上半身を起こした

 

「ま・・・・・真白・・・さん?」

 

「大丈夫ですか?」

 

「わ・・・私は・・大丈夫」

 

「待っていてください!すぐに手当てします!」

 

と言って近くにあった医療キットを取りに行こうとした時、足を掴まれた

 

「あなたは・・・今すぐこの子達を連れて・・・外に出て・・・」

 

と言って多聞丸と鈴丸を指差した

 

「そ、そんな事・・・出来るわけないじゃないですか!」

 

と香織を置いて出ていく事を拒否したが

 

「行け!このままじゃお前も死ぬぞ!!」

 

と言って香織の剣幕に真白は渋々ダクトを通って船外に出た

 

 

 

 

 

 

その頃日本武尊では

 

「艦長!ブルーマーメイドが到着しました!」

 

と言って上の飛行船を指さした、そのあとスキッパーからブルーマーメイドの隊員が乗ってきた

 

「ブルーマーメイドの岸間です、救助活動に来ました今の状況を詳しく教えて貰えますか?」

 

と言って静はまだ中に真白と香織がいる事を話した

 

「了解しました、では救助に向かいます。」

 

「よろしくお願いします。」

 

と言ってスキッパーは新橋へ向かった

 

 

 

 

その頃ダクトを通っていた真白は懐中電灯をつけて進んでいた、すると懐中電灯の電池が切れ灯が消えてしまった

 

「うう、ついてない・・・・・・クソッ!」

 

と言って懐中電灯を上に叩きつけた

 

 

 

「ん!何か叩く物!何でも良い!急げ!」と言ってハンマーで船体を叩くと返事がありすぐさまバーナーで船体を焼き切り真白の救出に成功した。救助された真白は

 

「早く助けてください!このダクトの先にもう1人の怪我人がいます!」

 

と言って聞いたブルーマーメイドの隊員がダクトの中を通り怪我をしている香織を発見し救助をした。

 

 

 

 

 

 

 

「そう、香織は頭を打ったが軽症と」

 

「はい!佐渡先生のお墨付きです。特に日常生活も問題なく出来るとの事です」

 

葵からの報告を聞いた静はほっとしていた

 

「とりあえず良かったわ、大きな怪我もせずにできて。」

 

と香織の怪我について感想を述べ

 

「それに新しい仲間も連れてきてくれたしね」

 

と言って香織が救助された時に一緒にいた一匹のキジトラ柄の猫を思い出していた

 

 

 

 

「シロちゃぁぁぁぁん!よかった無事で・・・」

 

「艦長!」

 

「よかった、心配したんだよ!」

 

と言って真白に飛びかかってきた明乃に真白は驚いていた、そんな姿を横目に静はブルーマーメイドの隊員に担がれている香織にあった

 

「海軍としての職務を果たせたな・・・」

 

「はい、艦長・・」

 

そうしていると香織の足元に一匹の猫が寄ってきた

 

「おや、君は?」

 

と言って静はこの猫がどこから来たのか不思議に思っていると

 

「嗚呼、その猫ですか?」

 

と香織が言ってその猫が救助者である事を伝えた

 

「なるほど、そう言うことかじゃあ飼い主に渡さないとな」

 

と言って、飼い主を探した

 

「鈴丸!」

 

「よかった無事だったんだな!」

 

「はい、この通り。」

 

と言って鈴丸を引き渡そうとしたが、鈴丸は離れようとせず、ずっと香織に引っ付いたままだった。

 

「どうした?鈴丸?ほら、飼い主さんだよ」

 

と言うが一向に鈴丸は離れようとしなかった

 

「凄い懐いてる、私達ですら余り懐かなかったのに・・・」

 

と飼い主が言って鈴丸の様子を見て

 

「あの・・・・よかったらそちらで預かってもらっても良いですか?」

 

「え?」

 

「その子がそんなに懐くなんて初めての事ですし、良いでしょうか?」

 

と、夫婦の言葉に少し香織は考えたのち

 

「・・・・・・・・・・わかりました、私が責任を持ってお預かりします。」

 

と言って静を振り返ると

 

「すいません艦長、仲間が一匹増えても良いでしょうか?」

 

というと静は満面の笑みで

 

「いいですよ、丁度クロにも会いますし、一匹くらいいいでしょう。」

 

と言った、静の言ったクロとは静達が武御雷に乗って大湊にいる時に武御雷に乗り込んでいた黒猫の事である。その猫はとても輝に懐いていたので今は輝が飼っている。

 

 

 

 

そんな中佐渡と鏑木はウイルスのワクチンの生産の書いた紙をブルーマーメイドの隊員に渡していた

 

「これを、横須賀女子にお願いします。」

 

と言って岸間が封筒を受け取りスキッパーに乗って帰っていった

 

「あとは量産のみだ」

 

「そうですね師匠」

 

と言って走り去るスキッパーを見た

静の士官学校時代は必要か否か

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