艦内に突入した静たち海兵隊と晴風の突入隊は一同ミーナの指示通りに艦橋と機関室に向かっていった
「こっちは機関室に行く、艦橋はそちらに任せた。」
『了解!』
と言って廊下を進んでいると数人の生徒が道を塞いでいた
「ゔゔゔ〜」
静が格闘技で抑えようとすると万里小路が前に出て長い袋から薙刀を取り出した
「万里小路流薙刀術・・・」
「ゔがあ!」
生徒が襲って来ると万理小路は目を開いて
「当たると・・・痛いですよ!」
と言って薙刀で3人の生徒を叩き飛ばした
「うおー!凄いっす!」
青木が感想を述べると
「凄いけど・・・凄い・・凄い・・痛そう・・・」
と言って叩き飛ばされた生徒を見てご愁傷様と思っていると後ろからまた生徒が出てきて今度は静が対処をした
「・・・・ふっ!」
というと追いかけてきた生徒を壁に叩きつけていた
「うわぁ〜・・・」
『大丈夫かな?あの生徒死んでないよね・・・』
と思って顔面が真っ赤になって気絶している生徒を見た
「其れじゃあ、こっちはこのまま機関室に向かう!そっちは艦橋へ!」
「了解!」
と言って突入班は二手に分かれ、青木はネズミを追いかけた五十六を追って行った、その頃制圧しきった甲板では佐渡が生徒達にワクチンを打っていた
「こっちは制圧しました!また生徒が運ばれてきます!」
「よし!こっちは終わった、今からそちらに向かうからワクチンを持ってこい!」
「はい、師匠!」
と鏑木が言って佐渡の後について行った
艦橋についたミーナ達は艦橋に立っていた自分の艦長の名を叫んだ
「テア!」
テアと呼ばれた艦長は振り向くと感染している事を確認し、襲いかかってきて
「うう〜いやぁ〜!」
と言って回し蹴りをするが体格が小さい影響かすぐに取り押さえることができた
「帰ってきましたよ・・・」
ドイツ語でそう話すとテアはその隙にワクチンを打たれそのままミーナの腕の中で眠ってしまった
機関部の制圧も終わりマストから白旗が上がると作戦は終了した
全生徒のワクチン接種が終わると撃たれたが特に被害がなかった日本武尊の甲板で懇親会の準備をしている中、静達は各々の自己紹介をしていた
「明乃、静さん、此方がシュペーの艦長・・・」
「テア・クロイツェルだ、今回は私の艦の副長が世話になったのと我が艦の危機を救ってくれた事に感謝する。」
「晴風艦長の岬 明乃です」
「日本武尊艦長の雷樹 静です」
と自己紹介を済ますと
「静殿、私はあなたに会えて光栄です。」と言ってテアが手を握ってきた
「お、おう。こちらこそ“マリア”の自慢の子に会えて嬉しいよ。」
「「え!」」
静の発言にテアとミーナは驚いた
「は、母上を知っているのですか!」
「ああ、よく知っているよマリアとはよくヨーロッパでお世話になったしね」
と言って欧州での思い出を話した
「・・・へえ、母上のことをよく知っているのですね。」
と言ってテアは返事をした
「あの、テアさん?」
静との話がひと段落すると明乃が聞いた
「ん、何だ?」
「あの、シュペーはこの後どうなるんですか?」
と、テアに今後の予定を聞いた
「この後はゼーアドラー基地で修理と補給を行う予定だ」
「じゃあ、ミーナさんは・・・」
「無論、我々と共に行く」
その言葉を聞いて納沙は衝撃を受けて静かに晴風の自室へと戻って行った
少しして準備ができると
「ご飯の準備ができました!!」
と言って懇親会が始まった、用意されたテーブルには所狭しと料理が並べられていた
「これは・・・一体誰が・・・」
などとテアが思っていると
『私たちが作りました』
と言って伊良子と杵崎姉妹とシュペーの給糧員と田嶋達日本武尊の給糧員が出てきた
「これは・・・凄いな・・」
と言って『寿』と書かれて巻き寿司を見ていた
「ドイツ艦の子も頑張って日本料理を作っていましたよ」
と、田嶋がシュペーの給糧員のいる方を指さすと、其処には満足げな顔をしたシュペーの給糧員の子達がいた
「・・・艦長、そろそろ」
「ん、ああ。」
このまま料理に夢中になっていても料理が食べられないのでミーナに促されてテアは壇上に立った
「今回、我々の普段の努力により艦と自らの心を取り戻した、このめでたい日に感謝し、日本武尊の艦長に音頭をとっていただきたい」
「え!?」
その時、丁度コップをもらっていた静は思わずコップを落としそうになった、まずは飲み物をもらって静は壇上に立った
「えっと・・じゃあ乾杯!」
『乾杯!』
『プロージット!』
静の音頭とともに懇親会が始まった
懇親会が始まり日本料理とドイツ料理の二つの国の料理が振る舞われた、そんな中テアの取ったザワークラウトの量に美波がドン引きし、シュペーの給糧員の作った捜索寿司は晴風のなかで賛否両論があったりしている中
「はい、艦長」
「あぐ!、ムグムグ・・・・・」
ミーナがテアにソーセージを食べさせていた
「それ、ソーセージ?」
と明乃が今テアの食べている物を聞いた
「我が船特製のブルストじゃ!これがずっと食べたくてなー」
と言ってミーナはブルストを食べていた
「はむ、ムグムグ・・・なかなか行けますね!」
さらに残ったブルストを万里小路が絶賛しながら食べた、そんな様子を見て真白はブルストを取ろうとした時
「ぬうー、パク!」
と言って五十六が掠め取って行った
「あっ・・・」
ここでマシロの不運が炸裂し、周囲からは笑い声が聞こえた
懇親会が進んでいくとある場所に人だかりができていた
「ん?どうしたんだろう?」
と言って明乃が見にいくと其処にはシュペーの生徒に囲まれている静かがいた
「本物だ〜!」
「写真撮ってください!」
「握手お願いできますか?」
「ここにサインください!」
などとまさにライブ会場のようであった、そんな中静は1人ずつちゃんと要望に答えれる限りのことをしていた
「凄い、あんな人気があるなんて・・」
そんな静の様子を見て明乃はそんな感想を言っていた
「まあ、静さんはドイツでは英雄みたいな人だからな。」
「あれ?テアさん。」
突然出てきたテアに明乃はミーナはどうしたんだろうと思った。
「ミーちゃんは?」
「ああ、ヴィルへミーナはあっちに行っておる・・さて静さんがヨーロッパで英雄になった理由は知っておるか?」
「ううん」
「そうか・・・じゃあ貴官はノルウェー海事件を知っておるか?」
「うん、知ってるよ教科書に出てきたから」
「そうか・・その事件の内容は知っているな」
ノルウェー海事件、当時世界初となる攻撃型飛行船の輸送をしていた船団が海賊に襲われ、護衛についていた護衛艦一隻もそのまま海賊の手に渡ってしまい周辺地域で略奪などが行われた、すぐさまノルウェー海軍やブルーマーメイド艦艇を派遣したが、ことごとくが海賊によって奪われた護衛艦に返り討ちにされ、いよいよドイツやイギリスなどの欧州に到達するかと思われた時、丁度ポーツマスで補給を行なっていた日本の遠洋派遣艦隊が最新鋭の噴進弾で護衛艦を海底に沈め、鹵獲された戦闘飛行船は機銃で撃ち落とすという荒技で海賊を一網打尽にした事件である、その時艦隊の司令をしていた静がさまざまな国から表彰や勲章を貰った。
「その時、遠洋派遣艦隊の司令をしていた静さんがその海賊を一網打尽にしたんだ。」
「へえ〜」
初めて知った静の過去に明乃は内心驚いた感じで感想を述べた
「まあ,私も初めて会った時は興奮してしまったよ」
と言って先程の光景を思い出していた
「静さんってそんな凄い人だったんだ。私あんまりそういうの聞かなかったから・・」
「そうなのか?」
「あんまりそういうのを自慢しないですからね、あの人は。」
「貴方は?」
突然背後から出てきた女性にテアは誰だと聞き
「私は日本武尊副長 二宮 香織よ、よろしく。」
「おお、まさか死神の右腕までいるとは・・・」
「あんまそういうのは言わないでほしいなぁ〜」
と言ってテア達の隣に座った
「死神の右腕って?」
テアの言った言葉に質問をすると
「遠洋派遣艦隊の副司令で私が乗っていたのよ、艦長の近くでずっと支援をしていたからね、いつのまにか誰かが勝手に言い始めたのよ。」
と言って解説をした
「じゃあ、静さんと香織さんはどっちも凄い人だったんですね」
と言って明乃がキラキラした目で香りに言った
「まあ、あまりこのことは言わないで。」
と言って口に人差し指を置いた、そしてそのまま懇親会のお開きも近くなって行った
シュペーの相手をし終わって日本武尊の艦長室で静と香織は休憩していた
「ああ、疲れたー」
「お疲れです、艦長!」
「待ったく、どうして私だけこんなに人気なんだろう」
「それは艦長がいい人だからじゃないですか?」
「よく言うよ」
静は先程の生徒の相手に疲れて執務室で休憩をしていた
「しかし、この後は硫黄島か・・・」
この懇親会が終わると静達は改装の終わった武御雷に乗艦するために、この後硫黄島要塞へ向かう予定を思い出していた
「寂しくなりますか?」
「・・・どうだろう、でもまたあの晴風には会える気がすると思っているよ」
「・・・そうですね」
静と香織はまた晴風に会えると思ってとりあえずは最後に晴風との時間を楽しもうと思い再び甲板に出た
静の士官学校時代は必要か否か
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読みたい!!
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要らない