白くて、何故かウマ娘のオッスに転生してしまった俺の話 作:沼りぴょい
神は言った。
「お前、来世はウマ娘な」
「はぁ?」
現実は小説より奇なりとは言うが、流石にこれはヤヴァイ。気づいた時には俺は誰かの腕の中に抱かれてオギャオギャ言っていた。
いわゆる転生である。赤さんの俺がそう確信している。
前世の俺は……まぁうん。別にそんな面白いことは無かったよ。趣味でオリジナルの小説とか書いてて、小説家〇なろうとか、カ〇ヨムとかで何回かはランキング一位を取ったが、書籍化打診のメールは終ぞ来なかった。なぜ。
脱線したな。ま、そんな俺でも唯一ハマっていたものがある。それが、『ウマ娘プリティダービー』というゲームである。最初は「まじ?」とか思っていたが、やり始めると存外面白く、どハマりしてしまった。最初にマルゼンスキーでうまぴょい伝説聞いた時は思わず泣いたなぁ……。
ま、そんなわけでそのままズブズブとウマ娘にハマり、そのままの勢いで競馬の沼にもハマってしまった。毎週日曜日の午後三時は競馬〇EATを見るのが生きがいとなっていたが……うん、まぁ死んだよ。
ネットで知り合ったweb作家さんと一緒にジャパンカップを見に行った。生で競馬を見るのは初めてなのと、ようやく誕生日を迎えた二十歳になったばかりなので、その人から馬券の買い方とかを教えてもらった。結果? それはきくな。泣くぞ。
そして帰り道。俺はトラックに引かれた。呆気なくな。一緒にいたあの人は大丈夫だっただろうか、なーんて遠のく意識の中思っていたら────冒頭のアレである。
あの神の言う通りなら、俺は今世はウマ娘である。素直にいえば嬉しい。嬉しいんだけど……俺って女の子なんだよな?
神様……ウマ娘の世界に転生するなら俺さ、ウマ娘と恋愛したかったよ。俺の最推しマンハッタンカフェと出来るなら恋愛したかったよ! 実装は生きてる間にされなかったけどな!!!
ということで気づけば俺は一歳になっていた。一歳にもなれば多少は目も見えるようになり、立てるようにもなった。
ということで、俺はどんな美人さんになったのか鏡で自分の顔を確認してみようと思う。ウマ娘は総じてみんな可愛い。だから俺も可愛いはずなのである。はずなのである……
さて、ではいよいよ俺の顔とごたいめーん!
「…………おぉ?」
まず目に入ったのはフサフサとした白毛。そして、透き通るようなアイスブルーの瞳。うむうむ、これだけ見れば完璧美少女────いや、まだ少女という年齢ではないが……まぁ将来可愛くなるのは約束されたもんだろう。
問題は顔である。この俺の顔。見れば見るだけ違和感を感じる。何と言うか……あまり女の子っぽくないような……。
ふと閃いた! 俺は徐にズボンのへと手を伸ばした! これで前世一度も使われることがなかった我が息子が無ければ、俺は将来フジキセキみたいなイケメン美少女になる路線になるに違いないと。
俺は、意気揚々とズボンをガバァ! と広げた。するとそこには、あまりの小ささに思わず微笑んでしまう我がベイビーが────―あれぇ?
鏡を見て耳を触る。普通の人の部分に耳はないが、頭の上にぴょこんと白い耳が存在を主張している。
しりを見る。そこからは白くフサフサした尻尾がたらーんと力なく垂れている。
もう一度ズボンの中身を見る。可愛らしい我が息子がいた。
「…………ぴにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
泣いた。ビックリして泣いた。
ホワイトドンナー。それが今世の俺の名前である。
作者は例によれず忙しいので、亀更新となります。具体的には三日に一回は出せたらいいなと思います。