皆さんは正月の無料十連は何か良いもの当たりましたか?
作者はサポカ含めてボーノだけです。
…作者としては、そろそろダート要員にスマートファルコンやアグネスデジタルが欲しいところですね
いい加減マルゼンスキーをダートから解放したいので…
カコーン…
(…結局)
あの後、実はここの温泉が混浴だったことが分かったマヤは、トレーナーちゃんを許したんだけど…
(…う~、なんでマヤあんなこと言っちゃったんだろ?)
そう思いながらマヤは身動ぎする。
…そうだ、その後が問題なのだ。
騒動が収まってから、
改めて謝罪して温泉から出ようとするトレーナーちゃんを、何故かマヤは引き留めてしまったのだ。
「………混浴なんだから…一緒に入ろ?トレーナーちゃん…
…寒いでしょ?」
…こんな言葉が、立ち去ろうとしていたトレーナーちゃんの背中を見ていたマヤの口から、勝手にするりと出たのだ。
正直、自分でも驚いた。マヤの一体どこからそんな言葉が出たかのか、ホントにわからない。
だけど、出してしまった以上引っ込みも付かなくなって、結果…
(う、う、後ろにトレーナーちゃんが…)
…妥協案として、お互いに背中合わせで温泉に入るというところで話し合いが決着し、今の状況に至る。
…でも、いくらお互いに見ないようにしているからと言っても、後ろを振り向けばすぐに触れられる距離にトレーナーちゃんが、しかもほとんど裸のトレーナーちゃんがいるってことは、間違いなくて…
(…あわわわわ~!!)
そう考えると、途端に体が熱くなる。
それは勿論、温かい温泉に入ってるっていうのもあるけど、何より…
(…す、すっごくオトナなことしてるよね!今のマヤ達!?)
そう、タオル一枚のほとんど裸の状況で、同じお湯に浸かる。
それはまさにマヤの憧れるオトナのするような行為ではあったけど、だからこそ何だか誇らしいような、嬉しいような、恥ずかしいような、良く分からない感情が頭の中で無駄に空転する。
そして、それに拍車をかけるのが…
(…そ、そう言えば、トレーナーちゃんの裸なんて初めて見たな…)
ふと、そんな思考の迷路の中で思ったその思いつきに引きずられて、脳から引き出されるのは、さっき見たトレーナーちゃんの裸体。
幸い、腰はタオルで隠されていたけどそれ以外、例えば上半身なんかは普通に観察できた。だからこそ、その時に見た意外に引き締まったその厚い胸板を思い出してしまって…
(…~!!)
ボンッ!
と頭から湯気が出そうなほどに、顔が熱くなる。そして、体もまた火が出そうな程に熱くなるから…
(…こ、このままじゃ、マヤのぼせちゃうよ…)
そんな洒落にならないことを本気で思い始めた時だった。
「…ははっ」
後ろからそんな微かな笑い声が聞こえてきたから
「…?」
それを怪訝に思ったマヤに気付いたのか、トレーナーちゃんが続けたのは
「…いや、何こういうのって随分久しぶりな気がしてな」
そんな言葉で、だからこそ
「…何だかあの貯水槽の上で再開した時以来だよな?」
そう言われて、マヤも納得する
そう、確かにこのやり取りはあの時のやり取りに似ている。
それは、あの模擬レースの日から少し経って、また貯水槽の上で偶然再開した時のことで…
「…そうだね」
その時のことを思い出すと、少し懐かしくなる。
そう、確かあの時は…
「…お互いの第一声が――…」
「――…「あ~!!」だったよな?」
マヤの言葉を引き継いで台詞を続けたトレーナーちゃんが、そう言いながら笑う。
まぁ、でもそれは当然の話で…
「だって初対面が頭突きだったもんね、マヤ達。
ふっ飛ばした側のマヤからしたら、気まずいったらないよ!」
そう言うマヤに
「おいおい、気まずいのはこっちだぜ?
幸い何ともなかったとはいえ、初対面でいきなり会心の一撃と、痛快な空の旅をプレゼントしてくれたウマ娘が隣にいるんだぜ?最初は本当にどんな顔して良いか分からなかったぜ」
とトレーナーちゃんは苦笑する。
…あぁ、そうだ。
思えばマヤ達の出会いは、ある意味運命的だった。
偶然。そう、本当に偶然の事故の被害者と加害者。
幸いお互いなんともなかったから良かったものの、そんな強烈な出会い方をしたからこそ、再開した時の気まずさはかなりのもので、お互いに最初は相手に話しかけようとしては止め、チラチラ相手を見ては、たまに目が合うとそらす、とそんな感じだったのだ。
でも
「…思えばあそこからここまで来たんだよね…」
そう言いながら、マヤは空を見上げる。そこには、真ん丸な月がのんびりと浮かんでいる。
…あぁ、そんな一番最初の頃のやり取りを思い出すと、今ではちょっとだけ感慨深い。そんな風に、お互いおっかなびっくりの状況から始まったマヤ達も今では
「…そうだな。俺たちはあそこからここまで来たんだ」
マヤの言葉に、トレーナーちゃんもまた、感慨深げに頷く。
…そう、最初はそんなふうにお互い気まずくて気まずくて仕方がなかったマヤ達だったけど、それでもそんなマヤ達も、今ではクラシック三冠の一つである菊花賞をはじめとし、いくつものG1を勝ち抜いた歴戦のウマ娘とそのトレーナーというのだから、人生というものは分からない。
だからこそ
「…ありがとね、トレーナーちゃん」
マヤの口から出るのは純粋な感謝で
「今までマヤのことを支えてくれて」
そして
「これからも、よろしくね!」
続くのは、改めてこれからも一緒に走っていこう、という言葉だったからこそ
「…あぁ!こちらこそ、よろしくな!マヤ!!」
それを聞いたトレーナーちゃんも、力強く返事をしてくれる。
顔は見えないけど、きっと笑顔で微笑んでくれている。
そんなトレーナーちゃんの声を聞いていると、さっきまでの緊張は、気が付けばどこかに飛んでいってしまっていたから…
「…それにしても、今日は楽しかったね!トレーナーちゃん!!」
「…そうだな!マヤはどこが一番楽しかった?」
「う~ん…全部かな?」
「おいおい、そりゃねぇだろ…
それは確かにそうだけど、こう言う時は、その中でも特に何が楽しかったってのをあげるもんだろ?」
「それは分かってるんだけど…でもでも!全部楽しかったから仕方ないじゃん!!」
「まったく、欲張りなやつだな~」
なんて、すっかりいつもの調子を取り戻したマヤとトレーナーちゃんは、お互いに温泉で背中合わせになりながら、それでも今日の旅行についての感想を語り合う。
それは、穏やかで暖かい時間。
温泉街で見つけた猫がかわいかったとマヤが言えば、ナイスネイチャなら骨抜きにされてたかもな、なんてトレーナーちゃんが笑い、逆に蜜柑ジュースの飲み比べでいかに自分が味の違いがわかる良いオトコだったかを力説するトレーナーちゃんに、でもトレーナーちゃん蜜柑と伊予柑のジュースどっちがどっちだがわかってなかったよね?とマヤがツッコミを入れる。
暗い夜に、ぽっかりと月が浮かぶ寂しい夜。それでも、暖かい温泉に浸かりながら旅の思い出を二人で語り合うその時間は、マヤとトレーナーちゃんにとっては、とても確かな、かけがえのない絆を感じる時間だったから…
カコーン…
…だから、特に何か考えがあったわけじゃない。
「…そう言えばトレーナーちゃん」
「うん?何だ?」
旅行の思い出の話が、とりとめのない雑談になった頃、ふとマヤは思いつき口を開く。
そう、それはほんの些細な疑問。
そう言えば聞いたことがなかったな、程度の軽い疑問で、だからこそ
「マヤの夢は何回か言ったことあるけど――…」
特に何の感慨もなく口に出した言葉は…
「…――トレーナーちゃんってなんでトレーナーになろうと思ったの?」
ちなみに、作者の初温泉は確かヒシアマ姉さんです。
特に狙ってたわけではないのですが、ガチャ引くと出たので育ててみたところ、
一発目で温泉+二つ名+無敗+トリプルティアラ+Aランクだったので流石に驚きました。
姉さんつぉい…