ザフト一般兵転生録~ジンさえあれば何も言わない~ 作:カニタマックス
やっとこの時が来た...夢にまでみたガンダムSEEDのMS達が目の前にズラっと並んでいる。茶髪の青年があまりの興奮に自然とガッツポーズをしていた。
「俺が...フリーダムを倒す! ジンが最強と言うことを世に知らしめるんだ...!」
軍学校の正門前でなかなか頭イカれたことを言っているこの男はガイ・ランディア16歳コーディネーターだ
ガイはザフト穏健派の議員である父を持ち母はMSのエンジニアでジンの関節を作った人である。
両親ともコズミックイラ世界に置いては凄い人たちに思えるがシーゲルの側近とか一から1人でジンの関節を作り出した訳ではないので名前を調べれば出てくる人位..ただそこそこ裕福と言うだけの家庭環境に育った。
ガイが8歳の時、母が持ち帰っていた資料が目に入ると
「MS開発報告書」と書かれていた。まだ8歳の為msしか読めなかったが、その文字を読んだとき猛烈な頭痛が走りそのまま気絶してしまった。
家政婦さんが見つけてくれたので大事には至らなかったが目が覚めた瞬間、前世の記憶が甦っていた。
前世は平凡な就活に喘ぐ大学生だったが狂気のジン好きで、夏休みにプレハブ小屋をまるまるジオラマにしてヤキンドゥーエを再現しようとして一週間休まず作業に没頭して死ぬくらいである。正気の沙汰ではない。
ガンダムSEEDのことになると厄介オタクになるため手がつけられない。ジンを語らせると更に加速する。
フリーダムに並々ならぬ恨みを持っておりそれもそのはず、ジンはフリーダムに瞬時にバラバラにされるからである。
10歳の時には今がどの時系列か父と母の職場関係を独自に調べ尽くした。そしてひたすら勉強とトレーニングを重ね、13歳の時両親に軍人になりたいと話した。両親は複雑な顔をしていたので自分から何でもないと伝えた。
15歳の自宅で趣味の格闘技をやっていると血相を変えた両親から呼び出された。何事かと居間へ向かうとテレビでは幾度となくみたユニウスセブンの爆発が目に飛び込んできた。母は泣いていた...友人が巻き込まれたらしい...父は急いで議会に登院する準備をしながらいつになく真剣な眼差しで俺の両肩をがっしり掴んで口を開いた。
「これをみても本当に軍人になりたいと思うなら止めはしない。これからナチュラルと戦争になるだろう...ガイどうする? 今決めろ。」
「.....やるよおれは。俺は戦争に行きたい訳でもないしナチュラルとかコーディネーターとかどうでも良いけど俺は母さんが手掛けるMSに乗って父さんが信じる世界を守っていけたらって...それに父さんが何時も言ってるじゃないか。例え死んだとしても後悔の残る死に方だけはするなって...此処で有象無象に紛れたら絶対に後悔する...そう思ったんだ。」
父はそうか..と納得したように肩から手を下ろした。
母は父に支えられながら立ち上がり、「ガイが乗るなら
最高の物を作らないとね!」声を震わせながら目に涙を残しながら明るく笑った。
ガイは2人の手を握り、芯の入った声で両親に語った。
「この中で誰が死んでも後悔は残さない。死ぬ一秒まで全力で生きよう。」
三人は各々を見つめながら黙って頷いた。
ガイはそれから12月の軍学校試験まで必死に勉強し、筆記、適性検査、面接と次々にパスしていった。努力の甲斐もあり、総合8位を取ることが出来た。血のバレンタインから急激に忙しくなりげっそりして帰ってくる両親だが合格通知と成績優秀賞が届いた日は生気を取り戻し盛大に祝ってくれた。
そして今、その軍学校の門を叩こうとしていると聞いたことのある声を聞いた。どうやら親御さんと別れの挨拶をしているようだ。...お。どうやら終わったらしい此方に向かって歩いてくる。
ちらっと後ろを確認するとやはりそうだ。特徴的な緑の髪、幼さが残る中性的な容姿に目を惹かれる。元の世界では32回回想で殺された男として界隈で有名になった。有名人を見かけた時のように長時間凝視してしまい
それに気づいたニコルはガイの元へ寄ってきた。話しかけてくるつもりだ...正直に言うわけにもいかないしどうするか...
「ボクをジロジロ見て、なにかありましたか?」
「いや、すまない。綺麗な声が聞こえたから気になってな...」
「はぁ...? そうですか..貴方もここに入校するんですよね? ニコル・アマルフィです。どうぞ宜しくお願いします。」
「ああ...丁寧にどうも。ガイ・ランディアだ。よろしく。」
「ランディア....? どこかで............」
ニコルが俺の名前を聞いた瞬間、若干顔が険しくなり考え事を始めてしまった。どういうことだろう? するとニコルが閃いたようでニコニコしながら話しかけてきた。
「あっ! 思い出しましたよ! もしかしてお父さんは穏健派のランディア議員ですか? たしかランディア議員の奥さんはジンを開発したteamの1人だったような
驚いた...ニコルが博識キャラなのはアニメを見たら誰もが感じることだろうが何故知っているのかわからない
実際自分でも両親をネットで調べたことがあるが案外出てこない。裏方役みたいなものと父さんも母さんも言っていたしそう言うことなんだろうと納得したが一体何処まで知られているのだろう...?
「良く知ってるな。家は目立つ感じじゃないんだが
「軍に入るって決めた頃色々調べたんですよ。偶々覚えていただけなのであんまり深い意味はないです。」
「なんだそうなのか。おれはてっきり....ん?」
後ろの方で軽い人だかりが出来ている...どうやら人が喧嘩をしているようだ。巻き込まれるのは面倒だが見る分には面白い。
「誰かが口喧嘩になっているみたいですね。」
「みたいだな。ちょっと見に行こう」
「ええっ! ちょっと!」
ニコルを引き連れ人だかりに近づく...一応原作キャラが居ないか確認するため人の隙間から中心を覗くと、そもそも喧嘩しているのはイザークとアスランだった。
てかこれ喧嘩っていうよりアスランがボコボコに言われてるだけだわ。めっちゃ啖呵切ってる。圧が凄い。
要するに成績が2番だったからひねてるようだ。しかもアスランが煮え切らない感じの対応だから火に油を注いでる状態だわ。....ん? 向かいにいるのディアッカだ!
あのニヤつきかた楽しんでるなぁ...因みにミゲルは期が違うため居ない。今頃エース級の戦果を挙げているころだろう。そんなことを考えているとニコルが話しかけられていた....だれだ?
「なぁなぁ。なんの人だかりなんだ? これ。」
「え? ああなんか喧嘩みたいですよ」
「ん? 誰と話してるんだ? ....なっ! ラスティ!
「うぉ! なんでおれの名前を知ってんだよ!」
「え! あ! いや...そう! 顔が瓜二つのラスティっていう友達がいてなぁ! そいつはラスティ・マックイーンって言うんだ! 不思議なこともあるもんだなぁ! ハハハハ...」
「へぇ...? 確かに不思議だな? まぁいいか! おれはラスティ・マッケンジーっていうんだ宜しくな!
「俺はガイ・ランディアだ。よろしく。」
「ボクはニコル・アマルフィって言います。よろしくお願いしますね。」
それなりな握手をして俺たちは校内の案内に沿って手続きを進め、制服の採寸や備品の受領をして終わった。その後学生が住む部屋に案内された。二人部屋配分のようで部屋割りはアスランとラスティ、イザークとディアッカ、ニコルと俺になった。危なかった...イザークと一緒になったら目も当てられない。説教されるのは御免だ
因みにこの3部屋隣通しである。入試成績上位者を固めるのには何か訳があるのだろうか? まぁ明らかにクルーゼ隊メンバーの奴らは優秀だから、講義の内容が分からなかったら直ぐ相談できるのがいい点か...今日はもう寝よう...
~翌朝~
「んお...まだ5時半か。起床まであと30分...起きるか。」
ニコルはまだすやすやと寝ている。毛布が若干崩れておりニコルの意外な一面が見えたところで交付された衣類の手入れや身支度を済ませる。一通り終わったところで
ニコルを見るとまだ起きない。あまり大きい音は出さないように注意はしたものの振動や音は少なからず出ているので起きてもおかしくはない。初日でここまでぐっすり眠れるのは最早才能である。そして起床を促すサイレンがなった。
「んん...おはようございます..」
「おはようニコル。朝、弱いのか?」
「はい...あんまり得意では...」
「そうか...兎に角着替えろ。点呼に出てから飯にいくぞ。」
ニコルはそんなに早くはないながらも的確な動きで身支度をぱっぱと済ませ健康状態の異常の有無を報告すると直ぐ様食堂に向かった。用意されているトレーを受け取り空いている席にさっと座る。ニコルは一口目から顔が渋くなった。
「....それなりですね。ここのご飯は。」
「口に合わないってか? おれはそこそこだと思うけど...」
「口に合わない程じゃないですけど美味しい訳じゃないですよね。」
「まぁな。栄養重視で味は二の次なんだよ。たぶんね。」
食堂の朝食について、あれやこれや話していると隣に誰か座ってきた。反射的にそちらを向いたらラスティともう1人...誰だ? 全くわからない主要キャラではないだろう。滅茶苦茶顔が厳ついってこと以外わからん
「よっ! ガイ! ニコル! 隣いいか?」
「別にいいけど、もう座ってるじゃないか...」
「隣の方は?」
ラスティ「コイツは俺のルームメイトでゴルドリオって言うんだ。なかなか威圧感あるやつだが話せばなかなか面白いやつだぜ!」
「ゴルドリオ・エヴァンスだよろしく頼む。」
「ガイ・ランディアだ。よろしくな。」
「ニコル・アマルフィです。よろしく。」
「挨拶が済んだところでさっさと食おうぜ。飯が冷めちまう。」
時間も押していた為急いで朝食を食べ、講義に向かった
今日は初日という事で施設の説明やカリキュラムのスケジュール等の確認で1日が終わった。次の日から座学が始まったがザフトの歴史やMSの基本構造いわゆるロボット工学である。また学生からやり直すのは面倒かと思っていたが意外と楽しめている。暗記系の学問は得意だしMSについて学ぶのは全ガンダムファンの夢でもある
そして一週間が過ぎた頃、遂に来た...MSシミュレーターの時間である。機体設定はプロトジンである。基本操作と最後にメビウスを撃墜するという内容だった。当然ながら未来のクルーゼ隊はぶっちぎりだった。アスランが歴代新記録でメビウスを撃墜し、イザークがそれにミリ単位で届かずキレていた。次点でディアッカ、ラスティ、ニコルって感じだった。大体5秒刻みでアスランと差がある。モニターで見ててわかったが、めっちゃ自由度が高い戦場の絆ってとこだろう。はっきり言ってメチャメチャ楽しそうだ。それにしてもゴルドリオ上手いな
お...倒した。てことは次は俺の番か。
「7番ガイ! シミュレーターに着け!」
「はい!」
先ずは起動から諸々立ち上げていく。講義を寝ていなければ簡単である。見たことあるコックピット画面が出てきた。実際叫びたいくらいテンション上がっている。周りの目があるので流石に我慢したが。基礎操作は歩く、止まる、ブースト、視点操作、コンテナ運搬、マシンガンを的に撃つ、重斬刀をふる、最後の2つがカッコ良すぎて涙がでそうだった。いよいよメビウスが出てきた。
このメビウス意外と動くマシンガンで落とそうとすると時間がかかる。だがガン前ブーなら直ぐ追い付けるので
片手に刀、片手にマシンガンで突っ込む作戦にした。メビウスが来るまでに武器を持ち、作戦区域の真ん中に陣取る。すると間もなく教官からメビウスの作戦区域侵入を通知される。
俺はレーダーに敵機が反応するとスラスターを目一杯吹かし有効射程に入るメビウスに向かってマシンガンを乱射する。メビウスは戦闘機の持ち味を生かしバレルロールで弾丸を回避しながら近づいてくる。ワンマガジン使ったところでマシンガンを捨て、格闘圏内まで接近する
メビウスが機体を水平にし、レールガンが火を吹こうとしたところで砲身にむかって斬りかかった。
「うおおおぉぉぉぉ!!」
メビウスの砲身は綺麗に真っ二つになり、そのまま横薙ぎにメビウスを横一閃に切り裂かれ爆散した。
「そこまで! いい腕だ! ガイ学生、暫定3位!」
周りの学生から歓声があがる。ニコニコしながら歓声に応える。めっちゃ余裕な感じを醸し出しているが、内心あまりの興奮に悶絶していた。
「(ヤバヤバヤバカッコ良すぎんか! 何今のあんなんジオラマ確定のカッコ良さやんけ! やっぱジン最高!
興奮もつかの間イザークがイライラしながら此方に向かってくる。説教タイムだろう。
「キサマ! なんだあの戦いかたは! 遊び感覚で戦場に出る気か!」
「おい! イザーク! ....」
アスランが俺を庇いに来ようとした瞬間に教官がわざとらしい咳払いで場を止めた。そしてわざと周りに聞こえるように俺に話しかけた。
「ランディア学生! 君の攻めかたは目を見張る物があった。後学の為何故あの様な攻めかたをしたのか聞きたい!」
「はっはい! 観戦モニターで前の学生の戦闘を見る限り敵機は回避を優先することに気づきました。」
「ほう...確かにそうだ。それで?」
「なので弾で牽制して回避させ、体制が崩れた所で武装を無力化、他に敵が居ないのでそのまま撃墜しました。」
「素晴らしい! ここで周りの学生諸君に問題だが、先にやったザラ学生以下とランディア学生の決定的な違いがある。それは何か...わかった者挙手!」
ざわ...ざわ...と近くの人たちと相談しあう学生たち。
なかなか手が上がらない中でニコルがはっと閃いた顔で
手を上げる。すると教官がビシッと指名した。
「よし! アマルフィ学生!」
「敵を意識した行動が出来ているかどうかではないでしょうか。」
「その心は?」
「僕らはメビウスを一体倒せば良いと油断して動いていました。実際の戦闘なら急な増援等で有利が不利になる可能性があります。その点ランディア学生は敵の脅威を排除してから撃墜させていたのでそこが違う点だと思います。」
「よし! 今年の学生は優秀だな! 因みに本教育課程の最後にMS小隊練度判定と言うものがある。5人一組で
ジンに搭乗し、ペイント弾で模擬戦闘を正規部隊とやるというものだ! 今言ったことが意識出来てないと戦闘にもならないぞ! 今のうちに意識しておくように! よし! じゃあ次!」
「クソッ! あいつ!」
「イザーク落ち着けよ。取り敢えずお前の方が順位は上なんだしさ。そうイラつくなって。」
「イラついてなどないわ!」
イザークイメージとまんまだな...ディアッカ楽しんでるじゃん。クルーゼ隊の空間に癒されているとラスティ
ゴルドリオ、ニコルが寄ってきた。ラスティはやたらニコニコしてる。
「凄いじゃないか! どうやったらあんな動きができるんだ!?」
「MSの構造が理解できればわけないよ。」
「ガイのお母さんはジンの設計チームの方でしたね。」
「む!? そうだったのか...あとで師事を頼めないだろうか。」
「座学ならニコルの方が適任だぜ?」
「いや、MSの格闘戦についてだ...座学は間に合っている。」
「あ、そう...でもシミュレーターが使え無いんじゃあ...」
「そこまで! よし! 全員終了したな。後日掲示板に結果を貼り出しておくので確認するように! 加えてシミュレーターは明日から課業外でも使用可能とするのでどんどん使うように! だが使用状況が悪い場合使用禁止とするので心しておくように! 以上解散!」
解散の号令がかかり他の学生が続々と居室に帰る中、俺に目を光らせるゴルドリオ、明日の俺を察して苦笑いするニコル、ニヤリと笑って俺を見るラスティ。ラスティが俺の肩にポンと手を置き、去り際に「明日からヨロシクな♪」と一言添えて帰っていった。ゴルドリオもラスティに付いていった。
「ボクも協力しますよ。勉強になりそうですし。」
「ああ...頼む。俺たちも戻ろうか...」
ショボくれる俺に慰めてくれるニコル。普通に染みた。
ニコル良い子やホントに...原作だと生意気な感じが若干感じられたけども優しさが身に染みる。明日から地獄の千本ノックみたいなことに付き合うと思うと足が重い
取り敢えず休もうと居室に向かって歩きだした所でCV石田彰に呼び止められた。何だよ全く...
「あの! ちょっといいかな...」
「...何か用事カナ?」
あまりの精神的疲労度にカタコトになっていたがまだいける...まだ大丈夫と言い聞かせた。
「さっき教官が小隊での試験があると言っていただろ?」
「....そうだな。」
「だから..その...俺も組に入れて欲しい!」
「それに関してはニコルは誘おうと思っていたくらいだから問題ないが...続きがありそうだな。」
「それにともなって俺も明日の特訓に入れて貰えないか!」
ガイ「なん....だと....(気絶」
「わっ! ガイ!」
ただでさえ勉強と訓練で忙しいのにコイツらの面倒なんか見ていられない...あまりのプレッシャーにストレスがマッハになってしまい気絶してしまった。夜には目が覚めたので取り敢えず良しである。流石に倒れた次の日から無理させないだろうと淡い期待を持っていたがいとも容易く打ち砕かれ時間ギリギリまでやらされた。おかげでMSでのバレルロールが死ぬほど上手くなったよクソが。俺の受難はまだまだ続く...
セリフの前にキャラ名あったほうがいいですかね?
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ほしい!
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いらぬわ愚か者がぁ!