ザフト一般兵転生録~ジンさえあれば何も言わない~ 作:カニタマックス
朝...黒タンクトップにOD色のズボンに身を包み俺たちは屋外訓練場に出ていた。月の一週目は格闘とナイフ技術である。
MSの操縦ではまだ人が見えないからか人を殺す技術を学んでいるのだと実感させられる。目の前にリアルな訓練用のナイフが置いてあるので尚更だ。
こう言う命を簡単に奪える日常的に使われている世界に来てしまったんだなぁと思うとやるせない気持ちで一杯になる。だが入隊する時両親と誓ったのだ...後悔はしないと。
「よぉし!今日も始めるぞ!」
教官の気合の入った号令で今日も訓練が始まる。因みに
教官はシミュレーターの教官とは別の人である。どの教官も熱い漢なのだろうかと思っていた所でウォーミングアップ兼打ち込みが始まった。実の所これが肉体的に一番キツい。何やかんやで体は鍛えられているがそれでもキツいし実際殆どが付いていけてない。それもその筈まだ3日目なので体中筋肉痛だらけなのだ。でもイザークは何時でも元気だ...弱音を吐くのが嫌なのだろう。
「どうした!キサマら!動きが鈍いぞ!」
「そりゃ無いぜイザーク。ここにいる奴ら全員カラダガタガタだってのに。」
「うるさい!言い訳何ぞ、聞きたくもないわ!」
厳しいだけに見えるイザークだが、何だかんだ言っても面倒見が良く、これまでも怪我や疲労で動けなくなった学生に罵声浴びせてるようで励ましてたり教官に通報して対処してもらったりと実際助けて貰っている学生は日に日に数を増している。休日には俺らのクラスにはいない一個下らしい女学生をチンピラから助けたのを見た同期がいたそうな。まぁディアッカなんだけど。
「良し!並べ!準備が出来たらペアを作れ!組み手を始めるぞ!手を抜いたものや負けたものは罰を受けて貰う!」
「俺はどうしようかな....っとニコルとラスティはやったからなぁ。ディア...は今ニコルと組んだなぁ..となると、あの二人が残るんだよなやっぱり。アスラン!」
「今日はガイか...よろしくな。」
どうせなら最強にコテンパンされたほうが潔いだろう。
うん...初日に圧倒的な強さを見せつけたイザークとアスランだが二日目には誰も寄り付かなくなり、それならばと二人で組んだ所大体互角なのだがイザークの動きがアスランに読まれてしまい後半は負けていた為アスランが学生の中で一位ということになった。力はイザークの方が強いが、原作でカガリにやっていた通り技の繋がりに無駄が無く合気の如く投げられては無力化されてしまうのでどうしようもない。イザーク程圧は凄くないが強者達を倒してきたオーラを感じる。
「(だが俺だって格闘技をやってきた身、幾ら相手がアスランだろうと捩じ伏せる!)...お手柔らかに」
「フッ...どうかな!」
初日に格闘技をやっていたものはあまり技術を使わないようにと言われているが、そんな甘い事など言ってられない!確実に倒す!そして罰ゲーム回避するんだ!
迫りくるアスラン!キレのあるストレートをスウェーで回避しジャブを繰り出す。
「!!そう言えばお前、格闘技やってなかったっけ!」
「なんの事だが!セイ!フン!」
「うおっ!しまった!?」
出ました被弾ボイス!思ったことが口に出るのは良くない癖だなぁ!貰ったァ!
バランスが崩れたアスランの腕を抜けられない様にがっちりホールドし背負い投げを決める。勝ったな!アスラン罰ゲーム確定!
「うおおおおおおお!!!」
「へっ?うわぁ!」
気づいたら通常の倍の勢いで投げられていた。全く何が起きたかわからなかったが後から聞いた話だと投げられたアスランがしゃがむように着地しそのまま投げに移行したという、流れるような動きでマウントをとられ訓練用ナイフを突きつけられた。そんなんありかよ....
「油断したな、ガイ。俺の勝ちだ。」
「いちいち...控えめなドヤ顔なのがムカつく。」
「えっ!?そんなつもりじゃ...」
「解ってるよ。お前のそれは天性の物だ。」
本気で気づいてなかったのか...その後もボコボコにやられたので当然俺含む敗北者が罰ゲームの対象となった。広大な屋外訓練場(グラウンド)の整備である。トレーニングと称してダッシュでの整備だった。整備を終えた俺たちは即時解散となった。
夕飯をとる前に浴場に行くのが今週のルーティンになっているので部屋も近い事もありディアッカ、ラスティ、俺で浴場に向かった。
プラントではシャワーで済ますのが一般的だがその昔は
湯船に浸かる人も一定数いたそうな。元日本人の俺としては非常有り難いが、コズミックイラでは入浴の習慣がオーブが主で連合も若干あるため、ナチュラルの遅れた習慣だとする声が多く人気がない。ここも取り壊しの話が出ているほどだ。こんなに疲れたカラダに有効だというのに勿体ない...
「ガイはまた浸かってんの?ナチュラルの習慣なんて意味あんのかよ?」
「そんなに気になるならお前もどうた?ディアッカ。」
「俺は遠慮しとく...ってラスティもかよ!」
「俺は今週までだ...あぁ~効くわこれ。」
「チッ、わかったよお前らに話があるし入るよ!」
最初こそラスティも渋っていたが勧めて入れたら沼の如くハマっていった。まぁ元々差別が強い方でもないしな
ディアッカはあと少しだな...それよりディアッカが話とは珍しい。大体色恋沙汰なのは間違いないが今俺らの中でアツい恋愛事情はヤツについての情報が入ったに違いない。
「まさか追加の情報が...?」
「ああ...しかも特大のネタだ。」
「ホントか?この前もそう言ってしょうもないネタだったじゃないか。」
「まぁ聞けよ...先週の休養日イザークが助けた学生は隣のプラントから来ている軍学校の学生だったってのは言ったよな?なんとこの前の休養日に奇跡的にまた会ったんだよ!」
「何!そのはなしもっとkwsk。」
「ガイ、なんだ?その喋り方。」
「すまん。ちょっとネイティブが出た。続けてくれ。」
これはひょっとしなくてもイザークとシホの馴れ初めが聞ける可能性があるな...良いぞ、あのカップリングは一番優遇されていたとは言え結局あんまり掘り下げられなかったカプだからなぁ(ニチャ...ここで全ての真相を明かす時が来たって訳だ!HAHAHA!
「んで?その後どうしたんだよ?この前と違ってお前と一緒に出掛けてたんだろ?良い雰囲気にはならないんじゃないか?」
「ところがニコルから全然関係ない電話がかかってきたんだ。」
「ああ、端末貸して返ってこないってぶーたれてたな。
俺も近くにいたから覚えてるよ。」
「ん?お前まさか...尾けたか?」
「ビンゴ!そのまさかよ!ニコルに呼ばれたと言って帰ったふりをして後をつけたんだ。」
「おお!でかした!」
果てしなく盛り上がるテンション。忘れていたが前世の歳を含まなければうら若き中高生。この手の話題は大好物である。しかもターゲットがまったくイメージに無い
イザークと言うのも話題性を高める。本人にバレるのを防ぐため、この話しはクルーゼ組に留めているがバレれば一貫の終わりであるのは間違いないのでデリケートな話題でもある。
それでもガイとラスティは鬼気迫る勢いで根掘り葉掘り聞き出した。その後目の前の喫茶店に入っていったらしい。そして偶々持っていた双眼鏡のようなバイザーで監視したそうな。なぜそんなものを持っているのか甚だ疑問だが此方としては助かっているので追及はしない。ディアッカの物ではなくゴルドリオの私物らしい...借りパク魔なのか?コイツ...?
「お前の覚悟が凄いことはわかったし、イザークが渋くコーヒーブラックで決めてたのはわかった!それがどうした!?このままじゃいつもと同じじゃないか!」
「落ち着けガイ!あまり騒げば気取られる!」
「ぐっ...そうだな。すまない...」
依然としてシャワーゾーン以外には人は来てない。まばらに人がいるのは確認しているが同期はいないし前世のサウナルームのようにドア一つ隔たれているので抜かりはない。だが時間がそこそこ経っているのでそろそろ混む時間帯だ。イザークは平均的にこの時間が多いのが気になるところだ。
「だがそろそろ時間がヤバイ。結果的に何が起こったんだ?」
「ああ、イザークはその女性から手紙らしきもの受け取っていたんだ...」
「なん...だと...?」
「あのイザークに....?」
「明日は槍か?」
「?プラントに槍が降るわけないだろ?」
「ああいや言葉のあやだよ。ショック死するまえにあがるとするか。」
「全くだ...一年分くらい驚いてもうお腹いっぱいだぜ
吹っ切れたような清々しい良い顔つきで浴場を後にする三人だった。その異様な後ろ姿に周りの好奇な視線が刺さりまくっていたが賢者タイムガンギマリだったので彼らを止められる者はいなかった。優雅に食堂に入り夕飯を食べ解散した。二人とも用事があるそうで1人になってしまった。特にやりたいことも無いので部屋に戻ろうと歩いていると前からイザークが来た...無駄に緊張してしまう。
「ようイザーク。購買でも行くのか?」
「ガイか...お前ちょっと付き合えよ。」
「え!?あぁ...良いよ。何かするのか?」
「とりあえず来い。話しはそれからだ。」
いつになく落ち着いて見えるイザークに一抹の不安を覚えながらも後をついていく。めちゃめちゃ平静を装っているが内心バクバクで俺らのコミュニティの存在がバレたのか...?とかビビり倒しながらも逆に開き直ってイザークが渡されたラブレターの相談をしてくるんじゃないかと自分に言い聞かせた。イザークが足を止める。
「ここは....シミュレータールーム?」
なぁんだよ...もっと浮わついた話を期待してたが、これは稀に頼まれるシミュレーターの相手だな?MSの操縦に関してはトントンだが奴は攻めっ気が強すぎるから相手するのが疲れるんだよなぁ...
「なんだよイザーク。勿体ぶらずシミュレーターの相手をしてくれって言えばいいのに。」
「うるさい!.....行くぞ。」
「........なんだぁ?」
あまりにも様子がおかしい。カリカリしているのは何時もだが、決死の覚悟に溢れた顔をしている。まるでこれから戦場にいくかのよう。実際俺らは戦場で生きる為に日々訓練しているのだが...何であれイザークが話さなければわからない。黙ってシミュレータールームに入る
するとイザークは此方に向き直り芯のある目で目を合わせた。
「ガイ...お前に頼みがある。」
「...普段なら軽口の一つや二つ言うところだが、生半可な頼みではなさそうだな。要件を聞こう。」
「俺にMS戦闘の特訓を頼みたい!」
「..........は?ちょっと待て。何故おれなんだ?」
予想外の依頼に気の抜けた返事をしてしまう。普段のイザークなら叱責が飛んでくる所だがイザークはそのまま
誠意の強い眼差しをぶつける。
「確かに成績だけで言えばアスランや俺の方が高いがそれはお前が奇抜な戦術、戦闘を使うからだ。実際俺とお前では...悔しいがガイの方が強いと感じる。」
「いやいや待て待て!確かに試験で教範に無い戦法を試したりするが...操縦に関してはイザークが差を感じていたとしても俺が教える立場になる程ではないだろ!?
「ガイ!...頼む。」
「...........」
原作崩壊て言うレベルじゃないぞこれ!めちゃめちゃ低姿勢じゃねぇか!?一体何があったんだ?シホと何か関係が進展したからか?クソ!全然情報が足りない!こうなったらイザークを練習台にするしかないな。
「何か理由があるんだな...わかった。時間限り付き合う。だが後でどう言うことか教えてくれよ?」
黙って頷きシミュレーターに乗り設定をするイザーク。俺も習って設定を始める。機体と敵情報以外はイザークに任せているので特に弄らない。機体はジンのバズーカ装備で一番無難な物を選んだ。するとイザークの設定が終わったようで地形が表示される。デブリがそこそこある宇宙で普通に闘う分には可もなく不可もない地形で味方はイザークのみ。おや?デブリの密集具合が良い感じの様子、ガンダムファンとして確かめる事が一つある...イザークには悪いが楽しませてもらおう。
「イザーク!俺が指揮を執らせてもらう。ついてきてくれ。」
「あんまり上から物を言われるのは好きじゃないが、わかった。」
作戦内容は2km先のアガメムノン級の戦艦を撃沈させること。その防衛には3機のメビウスを配置している。相手のレベルは高くないが一定時間にメビウスが倍に増える。三倍で打ち止めだが減った瞬間すぐ出てくるのでメビウスを相手にするなら一気に倒さないと詰んでしまう
こちらの弾は無限だがエネルギーは有限に設定しているのであまり時間をかけられない。ジンの稼働時間を考えると敵陣に突っ込んで一気に破壊するほか無いのだ。
因みに設定はしたが気分で敵マシマシにしたので対策があるわけではない。行き当たりばったりである。
「接敵するまであと1000だが今のうちに伝えておくよ
絶対に油断するなよ?」
「なんだ?ていうかお前そんな助言するくらいだからこの設定で突破したことがあるのか?」
「いや若干緩いやつならあるが...」
「フン!所詮は雑魚の集まりだろ?相手になるのか?」
「確かに三機程度なら俺たち二人で封殺しながら撃沈させることが出来るかもしれないが...それじゃ意味がない。そう簡単に行かないように設定しているさ。」
「ほう?ならお手並み拝見といこうか。ガイ!」
「良いとこまで耐えて見せるさ。そろそろだ!...きた!」
アガメムノン級からメビウスが発進し、主砲のロックが来たためアラート音がけたたましく響く。離れているため実際そこまでの脅威は無いが、隙を見せて主砲を撃ち込まれれば当然一発アウトなので油断はできない。それにメビウス隊も無視は出来ない。実は最初のウェーブと
キツくなってくる5ウェーブのメビウス隊を結構強めに設定している。イザークが此処で舐めてかかると一瞬で
落とされる。しっかり援護しなければ。
「そんな動きで!墜ちろ!」
「援護する!」
綺麗な編隊飛行で向かってくるメビウスをマシンガンを一斉射撃で散らす。バラけた所をイザークが左に逃げたメビウスを追い込み数を減らしにかかる。実際MS戦闘の教範でもジン1機にメビウス3機で対等の戦力なので
各個撃破が望ましいと言った文もある。だがこの場合
パイロットの技量がその差を埋める。
「でぃええええええい!」
イザークの駆るジンがメビウスに向けて斬り込んでいく
複雑な機動で相手の射線を合わさせないようにしながら
巧くメビウスの下をとり唐竹割りでスラスターを勢い良く吹かして必殺の一撃を放つ。イザークの得意技である
シミュレーターではこれまでメビウス相手に避けられた
事はない。だが重斬刀は空を切った。
「なんだと!?」
「イザーク!止まるな!右!」
「ええい!クソォ!」
必殺の一撃が避けられた衝撃の事実に数秒動きが止まってしまった。その隙を逃さないメビウス隊、突出したイザークのジンに小型ミサイルを多方面から間髪いれずに浴びせかける。遠中近と角度や距離を最大限活用した完璧なミサイルの雨。並みのパイロットなら動けもせず撃墜されていることだろう。だが気合の回避とマシンガンで何とか捌いていく。しかし残り3発の所でマガジンがきれてしまった。
「何!?ぐぅぅぅぅ!ナメた真似を!」
「イザーク!うぉ!?」
イザークを援護しようと全速力で近づこうとするがアガメムノン級の砲撃がそれを阻む。メビウスもいつの間にか後ろに一機回られていた。追い込み漁が如くリニアガンで追い込まれる。
「クッ...不味いな。ピッタリついてきやがるし...こうなったら!うぉぉぉぉ!」
競馬の騎手のようにリニアガンを流してくるメビウス。
イザークも凄まじい機動のメビウス二機に防戦一方。何とか状況を打開するべく賭けに出る。弾を当てられないギリギリまでメビウスを引き付けて急速でバク転の要領で一時的に上を取る。直ぐ様自分の中心にマシンガンを弾が無くなるまで撃ちまくる。動き自体は個人的にめちゃめちゃ練習しているが攻撃に使うことはしていなかったため有効打は与えられなかった。それでもメビウスは装甲が薄いため、若干動きが遅くなっていた。この動きを息を吐くように出来る主人公がどれだけヤバイかわかる。
「良し!後ろを取れば此方の物よ!チェェストォォ!」
マシンガンを乱射しながら動きを抑制して重斬刀を叩き込む。メビウスもバレルロールで避けようとするがスラスターの出力が足りず回転が遅くなってしまい片側のスラスターを斬られ撃墜された。
「イザークは!おお!流石だな!」
「キサマ!感心してる場合か!早く援護しろ!」
「任せとけって!」
イザークはあれから反撃こそ出来てないがダメージも食らっていない状態だった。冷静に一つ一つ回避してこれ以上損傷を出さないように立ち回っている。熱くなりやすいだけで普段はクールな性格が功を奏しているのだろうか。だが窮地に立たされているのは変わらないので牽制射撃で散らす。ここまでは何時も通り、ここで攻めいっても返り討ちに合う可能性がある。どうするべきか..
「!!これだ!イザーク!デブリに引き付けろ!」
「なにぃ!?今仕掛けなくて何時仕掛ける!」
「良いから!時間がない!」
「チィ!これでしょうもない策だったら只じゃ置かんぞ!」
戦闘しているうちにデブリ帯の近くにいることに気づいた。そろそろ倒しきらなくては増援が来てしまう。状況は依然として不利だが若干流れが此方に傾き始めている
量産機×デブリのパターンはアレしか考えられない。こういう時の為に猛特訓したのだ。失敗は許されない。
デフリが近づく、イザークはメビウス2機を引き連れて一歩遅れて此方に来ている。マガジン良し。スラスター良し。パチもん彗星の始まりだ!
「イザーク!逸れろ!うぉぉぉぉ!三倍だぁ!」
「速い!?何なんだよ!あの動きは!?」
デフリに侵入させた瞬間、スラスターを全開で吹かしメビウスに突撃する。イザークは引き腰、俺は突っ込んでくるとなれば撃墜対象は俺に変更、リニアガンでバンバン撃ってくる。普通に回避すればデフリの中被弾は免れない。
小惑星や戦艦の大きい残骸を足場にしながらピョンピョン飛び移り通常の三倍の加速で弾を回避し移動する。赤い彗星のシャアがやっていた戦法である。
実際今やってるのは2倍しか加速出来ていない。踏み切りとブーストその他諸々全てが噛み合わないと上手く加速出来ないのだ。それを連発する赤い彗星は超人的な存在なのだと思い知らされた。だがメビウスを翻弄するには十分な動きをしているのでどんどん攻めたてていく。
「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!!貰ったァ!」
一点突破で1直線に飛び出したメビウスを発見しこれは逃すまいと五段飛びで一気に真横まで詰めより六回目で
加速をパワーに変えて神速の蹴りを喰らわした。おもいっきり吹き飛んだメビウスはデブリに当たりながら最後はドレイク級の残骸に刺さり爆発した。
「よし!ラスト一機!ってあれ?」
まさかの最後のメビウスが取った行動がイザークを狙うでも此方を狙うでもなくアガメムノン級に全速力で逃げていった。
「何!?腰抜けがァ!」
「ヤバい!もう時間が!」
此方も全速力で追いかける。戦艦をフリーにして攻撃しないと次の部隊が湧いてしまう。その前に仕留めてブリッジに2マガジン程度叩き込まなければジリ貧になる。
デブリ帯を抜けたところでリニアガンが大量に飛んできた。
「うぉぉぉぉ!?間に合わなかったか!?」
ガイの想像通り増援の時間が来てしまい4機のメビウス
が反撃してきた。そこからは良いとこ無しで何とか粘っていたが1機撃墜するころにはまた増援でジリ貧に加えて被弾も増え、集中力もゴリゴリと削られていった。
精神をすり減らしながらの戦闘だったが最後はバッテリー切れで敗北となった。シミュレーターから降ると、そこにはガイを探しに来たニコルがいた。
「なかなか帰ってこないと思ったらシミュレーターで特訓していたんですね。」
「ああ、ニコルか。悪いな何も連絡せずに。」
「いえ、ディアッカに聞いたらイザークもいないと言うんで大体アタリはつけれましたよ。にしても凄い想定ですねこれ。ドリンク持ってきておいて正解でした。」
「すまない。あの程度捌けなければまだまだだ。」
「ありがとうニコル。設定したのは俺だがイザークに頼まれなければこんなこの世の終わりみたいな設定にはしてないさ。」
「へぇそうなんですか。最近のイザークはやけに努力家ですね。好きな人でも出来たんですか?」
「ちょ!おま....!」
「そういう訳じゃない。似たような理由ではあるがな
「......!!(な!ナンダッテー!」
三人であの手この手で調べようとしていた事がニコルの純粋無垢な問いかけで謎の真相が解明されていく。俺はイザークを誤解していたようだ。絶対キレると思っていた。
「それって今噂の喫茶店デートの娘ですか?」
「何ィ!?キサマ!それ誰から聞いた!」
オイオイオイ終わったわ。何で最後の最後に核爆弾投下するんだよお前はよ!え?て言うことは俺らの中の誰かがバラしてるって事かよ!はぁ~マジでやってくれたな
当人のイザーク目の前にいるんだけど!やめてくれ!ニコル!はぐらかしてくれ!俺の第2の人生原作始まる前に終わりそうなんだけど!めっちゃアイコンタクトしてるんだけど気づいて!早く!
「うわぁ!何でそんなに怒るんですか!ディアッカとラスティですよ!」
「............(チーン」
「アァイィツゥラァァァァァ!!!」
猛ダッシュで犯罪グループを叩きのめしにいったイザークの後ろ姿を俺は見守ることしか出来なかった。鬼神のごときオーラを放っている事から間違いなく生き残れないと確信出来る。俺が生き残れる唯一の手はアイツらが仲間意識で俺を名前を出さない事だが確率はほぼゼロだろう。さて辞世の句でも書いておくか...
戦闘描写はノリノリで書くとワケわかんなくなりがち