輝くはフォーマルハウト   作:月侍

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 死にかけのペガサスです。書けたので更新します。ブライアンの高難度コース、1度クリアできたっきりです。難し過ぎでは?


幕間:今年度のチーム

 『フォーマルハウト』が結成されてから、数日後。生徒会室では、届け出された資料が纏められていた。

 

「今年も、チームの振り分けが落ち着いたね。新たなチームも現れた。」

 

「そうですね。しかし、新しいチーム……ですか。」

 

 エアグルーヴのその呟きに、シンボリルドルフの視線は机上に置かれたひとつのファイルに向けられる。そして、彼女は『トレセン学園・チーム』と書かれたラベルの貼られたファイルを手に取った。

 

───────

 

 チーム『カノープス』。担当トレーナーは南坂。

 主な所属メンバーは、ツインターボやナイスネイチャ、イクノディクタス、マチカネタンホイザ。というか、今現在はその4名しかメンバーはいない。

 

 「とても強い」とは言い切れないが、何よりもメンバーの個性がブッ飛んでいると言えそうなチーム。しかし、舐めてかかってはいけないチームでもある。

 

 大きな実績はないが、多くの積み上げがある。

 

 

 

 チーム『リギル』。担当トレーナーは東条。

 主な所属メンバーは、会長であるシンボリルドルフをはじめ、ヒシアマゾンやマルゼンスキー、テイエムオペラオーにエルコンドルパサーなど。走る場所は様々ながら、どのメンバーも強い才能や実力を持っている。

 

 トレセン学園最強と言っても差し支えないどころか、事実であるとも言えるチーム。まず簡単に勝とう・入ろうなどと思うものでは無い。

 

 憧れと嫉妬を同時に背負う、最強のチーム。

 

 

 

 チーム『スピカ』。担当トレーナーは沖野。

 主な所属メンバーは、ゴールドシップにメジロマックイーン、トウカイテイオーやサイレンススズカなど。基本的に皆中距離を走れ、何より長距離を走るステイヤーが多いのが特徴的だ。

 

 ルドルフの所属する『リギル』とは対照的に、各個人の個性を伸ばすような方針のチーム。『カノープス』に負けず劣らずの個性大爆発だが、同時にしっかりとした実力も持つ。

 

 夢を追う者達に実力を与える、乙女達の階段。

 

 

──────

 

「スズカは、元々我等リギルに所属していたな」

 

「ええ。ですが……スピカで走っている方が、スズカらしい表情と言いますか……」

 

「いや、いいんだ。適材適所、ここはトレセン学園。そういうものだ。」

 

 ルドルフは、次々にファイルを捲る。

 

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 チーム『アルタイル』。担当トレーナーは来船(キフネ)

 主な所属メンバーは、メイショウドトウやナリタタイシン、ステイゴールド、クロフネ等。『カノープス』や『スピカ』とはまた違う変わり者達が多い。

 

 距離も脚質も性格もバラバラな、ある意味で「ひねくれた」チーム。来船トレーナーは中堅に差し掛かりかけというくらいの女性トレーナーだが、この学園において心のケアにかけては彼女の右に出る者はいないだろう。だからこそ、気難しいタイシンや卑屈気味なドトウが、走ろうと思えるのだと思われる。

 

 どれだけ捻れようとも、根底に持つ情熱は真っ直ぐに。

 

 

 

 チーム『シリウス』。担当トレーナーはメインがヒカリトレーナー、サブに北原トレーナー。昨年までは北原がメインだった。

 主な所属メンバーは、ナリタブライアンにウイニングチケット、オグリキャップ、ライスシャワーなど。こちらもこちらで、暗いのだか明るいのだか分からない面子だ。

 

 しかし、「昼空にすら輝く一等星」のチーム名は伊達ではなく、"怪物"ナリタブライアンに"葦毛の怪物"オグリキャップをはじめ、全員が全員「怪物」と呼ばれかねない実力を持つチーム。ヒカリトレーナーは珍しいウマ娘のトレーナーであり、去年頃に中央のライセンスを勝ち取ってやってきたばかりの新人だ。トレーナーとしての腕の高さと本人の温かい気質もあり、彼女に学びたいというウマ娘の話もちょくちょく耳にする。

 

 星の輝きは時に、希望の導にも絶望の熱線にもなり得る。

 

─────

 

「しかし、ブライアンがシリウスに入ったのは意外でしたね。」

 

「ヒカリトレーナーに何か感じたのだってね。」

 

「確かに、ウマ娘のトレーナーは珍しいですが……」

 

 てっきり『リギル』に入るものだと思っていた人物は多く、このルドルフもグルーヴもその1人だったりする。

 そのためか、中には嫉妬からか何からか、ブライアンや『シリウス』のことを中傷する者達も出てきていたりする。しかし、だいたいは『シリウス』の実績によって黙らされてしまう。

 

 

 次のページ、ファイルの最終ページを捲った時、ルドルフの表情はなんとも言えないものとなっていた。

 

──────

 

 チーム『フォーマルハウト』。担当トレーナーは山野。

 所属メンバーは、ハルウララやアグネスデジタル、ヒシアケボノにビワハヤヒデ、セイウンスカイ。チーム全体としてみるならば、バランスよく様々な距離を走るようなメンバーだ。個性はバランス良くなどない。

 

 実力は未知数、結成されたばかりのチーム。担当トレーナーの山野も今年来たばかりの新人であり、まさか新たなチームを立ち上げるような人物だとは思われていなかったので驚きだ。

 

 未だ測れぬ外なるモノ達が、虎視眈々と狙い来るのか。

 

─────

 

「フォーマルハウト……みなみのうお座の一等星か」

 

「16番目に明るい一等星、でしたね。また不思議なところから名前をとったな……しかし、担当は山野トレーナー?でしたっけ」

 

「新人トレーナーだね。つい先日来たばかりだそうだ」

 

 まさかこんな新人がチームを興すとは。第1の感想は皆これだった。

 

 白いメッシュが多く入った、マロンブラウンの髪をひとまとめにした男。パッと見はどちらかと言うと頼りない感じの見た目であり、見かけた時の第一印象は「気力弱めの怪しい優男」だった。

 

 一応ルドルフや1部のウマ娘やトレーナーは彼の「姉」には世話になったことがあるため、頼りない人物では無いことはなんとなく分かっている。それでも信じられないものは信じられないのだ。

 

 

 しかし、メンバーはいずれもこの「先」を感じさせる者ばかり。

 

「……呑花臥酒、楽しみだ。」

 

「……ですね」

 

 新たなライバルとなるであろう者達の成長を想像し、ルドルフとグルーヴは笑った。




 絶対なにか間違ってそうな気がしてます、作者です。
 主人公の山野をはじめ、来船トレーナー、ヒカリトレーナーはオリジナルのキャラクターとなっております。元ネタわかるかな系です。山野は姉が誰か、ですが。
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