呪われた世界に足付ける崩壊。   作:じだだらぼっち

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普通にポ剣盾の世界に浸ってたわよ。
フェローチェLv100にするの頑張ってました。最高に可愛い。
今回律者の名前や神の鍵が出てくるんですが、其れの簡単な説明を後書きに記載しておきます。
後、オチョナンは検索するべからず。(だったはず、確か怖い系の奴)
多分オチョナンさん俺が書いた奴で認識あってるはず、間違っていたら申し訳ない。

後、相変わらず展開が駆け足に見えるかも。俺も見える。不思議。


易く、易い方へ。

「此処が道中お話した廃病院です。」

「うわぁ臭っ。成程ね、強くないけど多いパターンな、了解。」

 

実際に臭い訳では無い。咄嗟にそう言ってしまいそうになる程負が濃密なだけ。

事実真喜は四級なので高い等級の任務は相当に不足な状態でなければ割り当てられる事は無い。只、低い等級とは言え本来人類単体が保有するには濃密な負が一ヵ所に集合している。

だからこそ、臭くないのに臭い。

 

「では、帳は私が出しますので、お願いします。」

「あいよーっ。」

 

簡単なやり取りを行い、廃病院に入る。

 

「あぁせや、今後話判り易くする為にも負の塊の認識を正式に呪霊に変えとくか。見た目で判断された奴とか負の塊の認識やと意味わからんしな。」

 

頭に手を当て『自身が認識する『負の塊』を『呪霊』へと変換する為』思い付いた案を即行する。

負の塊の認識を呪霊へと変え、感じる負のみを呪霊が発する呪力へ変えず、そのままにしておく。

何より呪力なんかより負の方が認識し慣れている。

 

「いっそ崩壊ENとか使ってみるか。良いね、俺の能力が確り活きてくる。」

 

一階に負の塊(以後呪霊)の存在が認識出来ない為、のんびりと能力の駆使を考えつつ進む。

 

崩壊EN(エネルギー)は本来耐性の無い者が触れたり、耐性がある者でも許容値を超えれば身体に悪的影響を及ぼし、最終的に死に至らしめる決して良いとは言えないENである。

其れを、呪霊を殺す為のENとして改造し、使用する。

 

「言うてもそんなん怠いし、適当に崩壊ENで殴打された奴が分解されるように仕組むか。」

 

実際神の鍵である黒淵は死の律者のコアを組み込まれて作られており、その所為かあらゆるものを分解する特徴を持つ槍となっている。真喜はその黒淵の特徴を崩壊ENの存在そのものに注ぎ込む、そうすることによって崩壊ENを纏った拳で相手を殴れば容易く分解・殺害が可能になる。

 

「此れが、最高。」

 

一通りセッティングが済んだ事で二階へと歩を進める。

 

「病院って広いから案外沢山いると思ったんだけどなぁ。」

 

三階建ての廃病院、一階には居ない為に二階と三階に集中している事は想像に易い。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「これで三体目、後強いの二体と弱いの二体か。」

 

あれから、結局リーチがある方が安全と言う考えに変わり、黒淵を持って呪霊と対峙することにした。

黒淵の分解能力の御蔭で切り裂いたり突き刺したりすれば易く死ぬ為、危なっかしい場面何一つ無く呪霊を殺せている。

 

「二階部分は此れで終わってるから、次は三階かぁ。何か強いの怖いなぁ...。」

 

前は負の塊として認識してた為何とも思ってもいなかったが、呪霊として認識してる今、弱小呪霊でさえ奇怪な容姿をしており、強弱が変わればより見た目が変わると思うと、怖いものが苦手な真喜としては余り気が進まなかった。

 

そのまま三階に上がり直にある、左横の扉を開け、廃れた病室に入る。

 

「左奥、影とかに隠れてるタイプか?疑似空間干渉はなぁ、面の数が多いと強いんだよなぁ...。」

 

少し厄介なタイプの呪霊に当たった事に眉を顰めるが、一つ思いつき、廃病院前迄送ってくれた男性の補助監督に電話を掛ける。

 

「すんません監督、此の廃病院って潰しても良え奴?」

「はい、本来なら早くに取り壊し予定だったのですが、怪奇現象と共に人が死んでしまうと言う事で取り壊しが無期延期になっていたんです、ついでに壊しておいて貰えると助かります。」

「あいよーっんだら病院木端微塵にするんで離れといてくれさい、最悪余波で死ぬ。」

「畏まりました。」

 

相手の呪霊は未だ襲い掛かってくる気配は無い、恐らく一定の範囲に入る事によって襲い掛かってくるタイプなんだろう。なのであれば不用意に刺激する事無く、外に出て廃病院ごと潰す。したいけど。

 

「まぁ、多分無理。どうせ呪力無いと殺せんし。まま、ええわな、さっさ外出て病院壊そ。」

 

隠れている呪霊を刺激しない様に病院の外へと出て行く真喜。

廃病院前に着くと病院を前に壊す範囲を確認する。

 

「う~ん、約束の律者で結界張ればええか。」

 

瞬間出現した、廃病院の区画を的確に包む淡く光る金色の半球膜。此れより中は崩壊ENを始めとしたありとあらゆるENを無効化する為、ENに分類される全ては意味をなさない。因みに人類が約束の律者の結界内に居ると、生命活動に必須な生体電気が消滅する為、人間のみならず生物全ては機能不全で生命活動を終える。

 

「まぁね、おっさんはね、チート君なんでね、俺の放つENは無効化されませんのよ。」

 

黒淵の矛先に崩壊ENを纏わせ、左から右に掛けて一閃する。黒淵の矛先から放出された崩壊ENは黒淵の性質を孕んだ儘廃病院の一階部分、支えを悉く破壊し、分解していく。

 

大きな音を立て崩れる廃病院、勿論呪霊は死んでいないだろう。

 

「ん、やっぱり出て来たか、先ずは二体。」

 

瓦礫から這い出て来たのは六脚多眼の呪霊と左に弓形に体を曲げた腕と顔の無い呪霊。

 

「~~~~~~!!」

「~~、~~~~~、~~...。」

「あ?何言うてるか解らへんぞ。」

 

兎にも角にも猪突猛進な六脚多眼の呪霊を交わし、一切合切の攻撃手段が無い弓形の呪霊を十字に切り裂き分解して殺す。次に、矛先に崩壊ENを纏わせた儘黒淵を高速で回転させ、輪っか状の斬撃を形成し、今にも真喜を嚙み砕かんと口を大きく開け突進をかましてくる六脚多眼の呪霊に向けて放つ。

 

六脚多眼の呪霊は左上から右下に掛けて斜めに両断され、そのまま分解される。

 

「よぉし、此れで終わり。」

 

真喜が廃病院だった瓦礫に背を向けた途端、瓦礫が幾らか吹き飛び真喜に飛来する。

 

「あぁ、せやな余りもんおったなぁ~。」

 

真喜はその飛来した瓦礫片を黒淵で難なく分解する。

 

先に殺したのは残っていた弱呪霊、今出て来たのは此処では若干強い呪霊。真喜はその存在を忘れていた。

先の呪霊は等級にして四級、今這い出て来た呪霊は四級以上の推定三級の呪霊。心成しか四級より少し小さく形が整っている様にも見える。

 

「う~ん、あれか?呪霊も強くなればなるほど身体の形も人類に近づいて洗練された肉体を持ったりするんか?まぁ、それがテンプレートなお決まり展開よなぁ。」

 

そういうのは何処の世界にも居る共通存在なのかと真喜は再認識させられる。

 

推定三級の呪霊二体。

四本腕のさながらカイリキーの様な体系とオチョナンの様な、目と口が縦になっている奇怪な顔。

もう片方は、下半身同士を断面を合わせ前後逆に合体させたかのような形をしており、上を向いた後ろ向きの下半身の脚の間から首から上が生えており、顔は継ぎ接ぎで目や口は無い。

 

ホラーゲームに出てきそうな風貌の呪霊達は襲い掛かって来る様子は無い、恐らく病院内で見た一定範囲内に入らない限り襲い掛かってこないタイプの呪霊何だろう。

 

好機、その一定範囲外から強力な一撃を当て、一瞬で殺せばいいだけ。

 

「遠距離から...!そうか、天火聖裁の能力で呪霊の居る狭範囲を焼き尽くそうや。それが良い!」

 

言うが否や、理の律者の力で神の鍵である、炎の律者のコアを用いて造られた天火聖裁を作り出し形態変化。天火大剣へと姿を変化させ刃を形成、両手で柄と成った天火聖裁を握り顔の前に刃の腹が来るように真っすぐ構える。

 

「第零定格出力...はやり過ぎよな?」

 

空の律者の能力で空中に桃色に淡く光る極薄の円盤状の足場を形成しそこに足を付ける。

 

「発想を変えよう、天火大剣で放たれる炎を一時刃に渦巻く様に纏わせて、一定値で火炎放射の様に放って呪霊の居る半径六の狭範囲を焼き払う、其れで良き。」

 

一通り考えを呟くと天火大剣の切っ先を二体の呪霊に向け、炎を切っ先に蓄積させる。

 

蓄積され渦巻く炎は一定値に達し、棒立ちの呪霊に放たれる。

 

「~~!~~~~~~~!」

「~~~....。」

「相っ変わらず何言うてんのか分からへん。」

 

轟音を立て、爆裂する烈灼は本来焼くはずだった半径六を大幅に超え、十二程焼き払ってしまう。

そのまま立ち昇る烈灼は約束の律者の結界と帳を破壊し、尚天へと昇る。

 

「オーマイガッ...まま、ええか。」

「大きな音が聞こえましたが!大丈夫ですか!?」

 

帳の外で待機していた監督が焦った様子で駆けつけて来た。

 

「帳がいきなり破壊されて驚きましたよ。」

「あぁ、すまんの、俺の所為や。」

「はぁ...一体何をしたんですか?」

「うんや、巨大な炎で呪霊を焼き払ったらな、思いの外威力凄まじくてな。帳もパキィンした。」

「成程、帳を破壊するほどの攻撃には驚きますが何より無事でよかったです。帰りましょう。」

「ん、夜やしな。寝たい。」

 

そのまま車へと乗りこむ真喜と補助監督。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「それが貴方の武器ですか?」

 

真喜を京都校へと送る道、補助監督はバックミラー越しに真喜が抱える黒淵と天火聖裁を見る。

 

「うん、双銃の方が天火聖裁、真っ黒な槍が黒淵。黒淵の方は片割れに白花って言う白い槍があってな。二振り合わせて黒淵白花やねん。ま、槍は未完成の状態って事やな。」

「その、武器を作り出すのが貴方の力なんですか?」

「うんにゃ、基本俺の脳内でイメージ出来る事は何でもできる、只俺が力の使い方をこう云う風に縛ってるだけ。これ以外に上手い使い方知らんし。」

「成程、悪い方向に使われないだけマシ、でしょうね。」

「この世界の人類とか滅ぼしても何の得にもならんがね。悪い方向には使わんよ。」

「そうしてくれると助かります。.....もうすぐ着きます。」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「それでは、御疲れ様でした。」

「あい、お互いさまで。」

 

京都校に着いた補助監督と真喜は挨拶をし、別れる。

 

「戻ったのね、御疲れ様。」

 

帰った真喜を出迎えたのは歌姫だった。

 

「んぉ、庵先生。お疲れ様、お仕事は?」

「大きいのは終わってるわ、貴方の方は大丈夫だったの?」

「自分は武器があるんで。」

「そんなの持ってなかったわよね?」

「自分の力で生み出せるんで、其れですね。」

 

任務が無事終了した事、武器を自由に生み出せる事、真喜の知らなかった事を知り、最初の一つを除きメモを増やす。

 

「それ、書く必要あります?」

「一応よ、貴方は完全にイレギュラーな存在なんだから。いざって時に簡単に説明できるように材料を整えておかないと。」

「....?成程?」

「もう、遅いし寮に戻りなさい。」

「はい。」

 

歌姫に促される儘に寮へと歩を進める真喜。

 

 

 

 

 




以下の説明は紹介ページや俺のメモ帳から引用し、ほんのり文章を変えて記載してます。


第一律者/理の律者:構造を理解している物体を無から生成する能力を有する律者。無制限な分生成する量が多い程に、生成する物質が大きければ大きい程に崩壊Enが急速に身体を侵蝕する。
真喜の場合は存在さえ認識していれば構造理解の過程を無視して創造出来る。(こうでもしないと真喜が理の律者の力を使用できない為)

第二律者/空の律者:虚数空間を掌握し、空間の狭間を生み出す能力を有する律者。
瞬間移動やワームホールの生成を可能にし、崩壊獣の召喚と使役に加え崩壊現象の操作も可能。

第六律者/死の律者:あらゆるものを活性化させ再生・腐敗させる能力を持つ律者。

第七律者/炎の律者:分子運動を操作し、あらゆるものから熱や火を起こす能力を有する律者。大陸一つを火の海にすることも可能。

第十一律者/約束の律者:半径100km圏内に崩壊Enを含むありとあらゆるEnを無効化する結界を生み出す能力を有する律者。結界内では武器はおろか、生物に流れる微弱な電磁波すらも停止させるため、生物は機能不全に陥り生命活動を終える。

『神の鍵』黒淵/白花/黒淵白花:『創生の鍵』死の律者のコアが組み込まれた武器。対象を分解する黒淵と対象を治療する白花が存在しており、此の二槍を合体させることにより、黒淵白花となる。黒淵によって受けた負傷は白花でしか治療出来ないとされており、そう易々と攻撃を受けられない。
後、多分本編の黒淵は此の小説内程バグった性能してない。確実にこの小説の性能は盛られてる。(真喜調べ)

第零定格出力: 『聖槍・百年草』 対象が生きていれば、どんな瀕死からも完治させる圧倒的な治癒能力。

第一定格出力: 『聖槍開花』 広範囲攻撃だと思われる木々が鬱蒼とする。詳細は明らかになっていない。(真喜調べ)

第二定格出力: 『聖槍逆流』 名の通り力の働きを逆流、又は逆転させる力?こちらも明らかになっていない(真喜調べ)

聖血開放・白花都血:嘗ての使用者の家系、シャニアテ家の生まれのみが使える技、聖血の性質を持つ血色の巨大な槍を生成して放ち、対象の崩壊ENを消滅させる。

天火聖裁/天火大剣:『破壊の鍵』炎の律者のコアが組み込まれていて、神の鍵屈指の破壊力を持つ。普段は双銃状態でコアを分割し出力を抑えているが双銃を合体させ、大剣状態にすると、上昇するリスクに比例し威力も跳ね上がる。そのリスクは単純で反動で使用者自身も天火聖裁の炎で焼き焦がされる事。リスクを無視して使用できるのはとある審判級崩壊獣のDNAを持った人たちだけである。
天火大剣の状態でリミッターが解除されると、さらに変形し『劫滅』と呼ばれる最強の形態に変貌する。

劫滅:此の状態の最大出力は通常の三倍にも及び、周囲は決して無事では済まない。

第零定格出力:『天火出鞘』劫滅形態で放つ炎を纏った超火力の一撃。詳細は明らかになっていない(真喜調べ)

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