掃除を終えた護と影夜は、応接室のようなものに招かれた。長いテーブルを挟んだ形でレミリアと向かい合っている。
「まず、今回の戦いを考えたのは私よ」
「先ほども仰いましたね。一体何故?」
「実は、護が赤髪の男と戦っているのを、咲夜が知らせてくれたのよ」
「なっ……! 見られていたんですか」
護はガックリと肩を落とす。一体いつ頃から見られてたんだろうか?もし最初からいたならば、是非とも助けて欲しかった。まぁ、自分も戦ったことで能力と向き合うことができたのだから結果オーライだ。
「貴方には鎧のようになる力がある。まるで別の生き物の力を借りてるかのように……」
「まぁ、確かにこれは何かの甲殻らしいですけど」
「そういえば、私のこのブレードも、金属ではなく何か生々しい感じがしますね」
「そこよ。影夜が私と初めて会った時、能力を見せたでしょ? その時に感じた力と戦わせたらどうなるか……。それを試したかったのよ」
「それで、結果は?」
レミリアはそっと自分の手の平を見つめる。一体何を見たのだろうか?かなり真剣な様子だ。
「貴方は私の想像通り、能力を使って応戦したわ。その時に感じたのよ。影夜のとは『違うようで同じ力』を」
「違うようで同じ? お嬢様、それは一体?」
「こう、強大な力だってのはわかるのよ。ただ・・・雰囲気が違うのよ」
「雰囲気が?」
「もし仮に貴方たちが生き物の力を借りていた場合、それは、種類は違えど同じ異世界に住む生き物の力を使ってることになるわ」
「「異世界……」」
何を馬鹿なと言いたくなるが、護は早苗が言っていた「幻想郷では常識にとらわれていてはいけないんです!」という言葉を思い出した。あの時のドヤ顔は、なぜか分からないが腹が立った。
しかし、本当に生き物の力を使ってるならば、その生き物はどれだけ強いのだろうか?
「(力に潰されないようにしないとな)」
護は自分の手を握り締め、もっと強くなろうと誓った。
紅魔館の外門。そこでは影夜が護を送っていた。広い館を歩き回ると迷子になってしまうため、それといきなり襲い掛かってしまったお詫びだと言って、影夜が道案内を引き受けたのだ。
「ここから先は自分で帰れる。送ってくれてありがとな、影夜」
「あ、待ってください!」
「?」
「あの……私と、友達になってくれませんか?」
「え?」
話を聞くと、影夜も外の世界から来たのだという。幼い頃、能力を抑えきれず、周りから避けられていたのだとか。
「心を開くことが出来たのは、そんな私を拾ってくださったお嬢様たちだけだったのですが・・・貴方が初めてだったのです。同年代で私の姿を受け入れてくれたのは」
「なるほどねぇ……。俺もさ、実は友達少なかったんだ」
「え?」
「お前と同じようなもんだよ。まぁ、よろしく頼むぜ」
「はいっ!」
二人はガッチリと握手をする。影夜は満面の笑みで、護はフッと優しく笑っていた。
「うぅ~影夜~! 良かったよ~!」
「全く、美鈴は感動し過ぎよ」
「そういう咲夜さんだって、目が真っ赤じゃないですか~」
「当たり前よ。私達の、大切な
遠くで、美鈴と咲夜は感動のあまり泣いていたという。