霊夢、早苗、魔理沙、そして天狗達は混乱していた。なぜなら……
「「イエーーーイ!!」」
さっきまで殴っていた二人が、今度は笑顔(殴った痕付き)でハイタッチをしているのだから。
「久しぶりだなぁ、
「それはこっちの台詞だぜ! どんだけ寂しい思いをしたと思ってんだ!?」
「なんだお前、泣いてるのか?」
「う、うるせえ!」
互いに拳をぶつけ合って友情を確認する二人。訳がわからない状況に、我慢できずに霊夢が叫んだ。
「あーもう! 護、そいつは誰なのか説明しなさい!」
叫び声に気付いた二人は顔を見合わせると、自己紹介をしていない事に気付いた。
「―――――という訳で、コイツは俺と一緒にバカをやった仲間の、
「護とはよく、そこらへんのチンピラに喧嘩売ってたよなぁ」
「主にお前が喧嘩を売って、俺が巻き込まれる側だったけどな」
「お前もイイ笑顔で相手をボコッてたじゃねえか!」
すると魔理沙が、ずっと思っていた疑問を口にした。
「お前らって、結構ワルだったのか?」
「「そうですが何か?」」
即答だった。霊夢と魔理沙は信じられなかった。普段は真面目に修行などをしていたりする護が、実は喧嘩をしまくっていたとは思わなかったからだ。
一方早苗は、思い出したようにポンと手を叩く。
「そういえば、護さんって私と初めて会ったときも目付きが凄かったですよね?」
「え? そうか?」
「はい。すれ違う人たちが、ほとんど怖がってましたよ」
「あぁー…。今思い出すと、あの頃の俺は荒れてたからな~」
昔を思い出している護は放っておき、霊夢は白斗に幻想郷の説明をする。
「え~と、要するに? この世界には妖怪やら神様やらがいて、俺のような変な力を持ってる奴も受け入れてくれると?」
「大方そんな感じよ」
「いや、ここにいる奴らが翼生やしてたり空飛んでたりするからまさかと思ったけど……
夢じゃないんだな」
「そうよ。それで、どうするの? ここで暮らす?」
「当たり前だ。護とも会えたんだ。どうせ俺が帰ったところで、家族は俺を除け者扱いさ」
すると、魔理沙が一番大切なことを口にする。
「そういえばさ、お前、住む場所どうするんだよ?」
「人里に決まってるでしょ?」
霊夢が当たり前のように答える。だが、魔理沙は頬をポリポリと掻いて苦い顔をする。
「いや、もう空き家が無い感じなんだよなぁ。リオのやつで最後だったらしい」
「えっ、じゃあどうすれば良いんだ?」
「霊夢は……無理か。飯を出せるか怪しいぜ」
「止めて。哀れみの目で私を見ないで!!」
白斗は、目の前のピンチに冷や汗を流す。さすがに野宿は勘弁したい。というのも、この天狗の里に来る前に、さまざまな妖怪やモンスターに襲われたのだ。
能力をつかって逃げれたものの、いつまでも能力を使えるとは限らない。そのためにも住むところを探さなければならないのだ。
「う~ん・・・。それじゃあ、私の家に来るか? 魔法の森にあるんだけど」
「良いのか!?」
「あぁ! だけど、条件があるぜ?」
「条件?」
「私はよく薬を作ったりすることがあるから、それの手伝いをして欲しいんだ」
「よ、よし……。やってやるよ。こう見えても理科は得意だったんだ」
「決まりだな」
こうして白斗は、魔理沙の家に住む事になった。
白斗が喜んでいると、霊夢が同情するかのような目で肩を叩いた。
「白斗、覚悟した方が良いわよ。魔理沙の家は凄い散らかってるから」
「えっ!?」
「それはもうゴミ屋敷レベルよ」
その後、魔理沙の家に入ってその散らかり具合に唖然とした白斗は、魔理沙と共に掃除をしたのは別の話……。