本編どぞー
たいして寝心地のよくないベッドに慣れた今日。ただでさえ白い天井が目が霞むせいでさらに白く見える。一定のリズムを刻む電子音はだんだん遅くなっていく気がする。もう点滴の針の痛みも感じない。
(あぁ…もう……死ぬのか……)
今日まで生きてこれてよかった…
その時白い天井でうっすら彩りが見えた気がする。きっと人生で一番多くみた顔だ。
「あんた、夫としてやりきったかい?」
「節郎。誕生日プレゼント何がいい?」
高校入学を控え、もうすぐ誕生日の春に音楽界では革命が起こった。
日本で本格的ロックバンド、『不適切JAPAN』が誕生した。それまでは演歌や水着姿のアイドルが流行っていた世間を否定した楽曲を次々とリリース。
感じたことのない速いテクニックのギター。品が欠けた荒々しいドラム。常人を逸脱する高さで歌うボーカル。これが若者の胸を撃ち抜いたのだ。
さてその後に来るのが空前絶後の楽器ブームだ。特にギターの売れ行きは凄かったらしい…
ではこんな世の中で俺は何を頼むかと言うと…
「ギターがいい!」
当然っといえば当然かもしれない。
「わかった、ギターね!」
今思えば快くOKする家庭は珍しいと思う。ブームとはいえ高いものは高い。いくら可愛い子どもでも限度がある。でも反対されるよりかははるかにいい。ほんと素晴らしいお母さんのもとに生まれたよ。そう感じていられたのはわずか1週間だけだったとは…
「はぁ…」
街を歩く人達のほとんどはギターケースをしょっている。俺、都築節郎(ふしろう)もその1人だ。ただ…
「みんなかっこいいギターを持っているんだろうなぁ。」
赤、青、黒などなど想像しただけでも羨ましい。
じゃああんたは何を持っているんだと。
「これじゃあみんなに自慢できるのかできないのか分からないや。」
実を言うと、もうクラス内でもギターを持っている人は5人もいる。ギターケースを持っていれば、「都築くんも持ってるんだいいな〜」と羨ましがられるだけで見せてまでとは要求しない。それがありがたいのか残念なのか。
「ブームに乗っかった俺が言うのもあれだけど、ブームじゃなかったら普通に自慢できたかなぁ?」
俺が持っているのは木の茶色が輝いている少し丸っぽいギター……つまりアコースティックギターだ。
いや確かに俺はギターが欲しいって言った。言ったけど違うそうじゃない。
ロックに憧れてエレギで早弾きとかにチャレンジしたかったのに、アコギでロックなんて無理でしょ?逆にクールでダンディっぽい演奏しかできないはそれはそれでいい!
そこまで文句があるなら親に言えばいいんじゃねと?2つ返事で買ってきてくれたのにまた買い直せなんて言えるわけがない!
ロックバンドは確かに流行っているものの、それは若者だけで中年層の人達は全くと言っていいほど無関心なのだ。だからギターはアコギしかないというイメージが根付いてしまったため誕生日プレゼントはアコギになってしまった。
ちゃんと説明しなかった俺に非があるし、こいつはこいつでいい音が出るからいいんだよ!でも期待してたのもあるから少々気分が落ちていることは許して欲しい。
さて俺が通っている近所の高校、花咲学園は複数の空き教室がある。その空き教室は何の目的でも使ってもいい(不純なことや、暴力的なことはもちろんダメ)ので、俺は放課後少しだけそこでギターを弾こうと思っている。これならスタジオとかの代金はかからないし、家だと親とかの進歩状況をありのまま話す必要がない。
「よし、じゃあやりますか!」
独学でやってみるが、まぁ何とかなるでしょ!
少し弦を手で触れると優しい音がなる。
「ギターの音?」
廊下で誰かの声がする。そしてドアが開くと、1人の女の子が入ってくる。白髪のショートがよく似合った子だ。
「あんた誰?」
久しぶりにいいネタが浮かんだので投稿しますた。意外にオーナーがヒロインの小説ってなかったんですねビックリ。
途中かけも更新したいのですが、期間開けすぎたせいで内容忘れてたしまいました。なのでしばらくはこの作品に専念しようかと思います。
この作品はオーナーに怒られないようやりきりたいですw
ではまたいつか