ダイパリメイクをやっていた為、更新が遅くなりました。
申し訳ありません。m(_ _)m
なお、今後も厳選作業で忙しい予定です。m(_ _)m
皆様の暇つぶしになれば幸いです(^^)
個性『兎』と『ライフル』
月と桜の組み合わせは
陰暦とは
つまり何が言いたいかというと、この国では古来より月と桜の組み合わせの妙はそれ単体で季節を表す程に親しまれてきたという事だ。
私は引き攣る口元をなんとか微笑みへと変えて、桜の木の上で月を背負い立つ
小難しい事を考えてみた所で、やはり目の前の現実は欠片も変わらない。
私はそんな無情な現実を直視しつつ出来ることなら目を反らしたいと思う。
思ったのだから、行動に移して見れば、やはり文句が間髪を入れずに飛んできた。
「おい!どこ見てんだ?このヒーロー・
「…私、何も言っていないのですがねえ」
「じゃあッ、なんか言えッ‼」
「…ええ」
夜桜見物の為に河川敷を歩いていた私の目の前に突如として“跳んで”きた
ミルコは美しいヒーローだ。
鍛え上げられ、しなやかでありながらも隠し切れない豊満な身体。月夜に映える白く美しい長い髪。そして、何よりも口元に浮かぶ勝ち気な笑顔が堪らない。
その外見は、私好みである現役女性ヒーローランキングに置いて、不動の一位とは比べるべくもないが、マンダレイやMs.ジョークに次いで第四位に入る。
だからこそ、この出会いが、歓迎すべきものであることに間違いはないのだが、時期と状況が悪かった。
私の身体は万全ではない。昨年の秋にオールマイトとの戦いで四肢断裂しかけた身体は、治崎の
だから、できれば戦闘は避けたい所ではあるのだが、ミルコにはやる気が満ち満ちていることは一目見れば分かる。
「ムーンビーストッ‼」
ミルコが桜の木から跳び降りてくる。手を伸ばせば届くほどの距離に着地したミルコは、血の様に鮮やかな紅い眼で私を見ている。口元に浮かぶ笑みはやはり素晴らしく、彼女の存在に吸い込まれそうになる。
そして、何よりも彼女のヒーローコスチュームが煩悩を刺激する。蹴りを主体とする戦闘スタイルだから、仕方のない事なのだが、鼠径部の部分がきわどく、私には目に毒だ。
「探したぜッ、ようやく見つけた‼」
「アハハ、それはそれは、貴女の如く美しい女性に求められようとは、男冥利に尽きましょう。それで、私に何の用でしょうか?食事のお誘いなら、オススメの中国料理店がありますよ?」
「そうかッ、じゃあ、とりあえず蹴っ飛ばすッ‼」
戦闘は避けたいという私の思いも虚しく、ミルコの蹴撃が右側頭部を襲う。
私は右腕にギロチンの刃を形成してそれを防ごうとするが、その動作をみたミルコが蹴撃の軌道を変える。
全力で振られたと思われる蹴りが、途中で一瞬だけ静止してから、僅かに引っ込められて、腹部へと
私は右腹部を蹴りぬかれて、吹き飛んだ。
「カフッ!?」
そして、三度のバウンドを経て勢いを殺して、立ち上がれば、ミルコは非常に楽しそうな顔で私をジッと見ている。
「ハハッ、流石はオールマイトと殴り合っただけのことはあるな!頑丈だ!…いいねぇ」
月夜に光る紅い眼は軽くホラーで私はビビる。
今の一撃を見ても病み上がりの身体で戦うべきではないヒーローであることは明らかだが、やはり状況はそうも言っていられない事態らしい。
勿論、私は
「…戦う為の個性が、枷に等しい。いやはや、あの夜以来、更に使い辛い個性になってしまいましたねえ」
ミルコに聞こえない様に弱音を吐いた私だが、それに対してミルコの
「なんだ?お前、本調子じゃねェのか?」
ラビットヒーロー・ミルコの個性は『兎』。
私は自分に不利になる情報を漏らした愚かさに内心で舌打ちをしながら、強がりつつ口元を吊り上げる。
「ええ、まあ、オールマイトに千切られかけた四肢は形こそ繋がっていますが、体調は万全ではありません。私の個性も、貴女と相性が悪い。しかしッ、それがどうしたというのでありましょうかッ‼具合が悪い?個性が使えない?そんなことでえッ、私の正義は、砕けない‼」
次にミルコに先手を取られれば終わると経験が教えてくれる。だから、私は足にギロチンの刃を形成して、刃を落とす衝撃でミルコの懐まで跳躍する。
攻勢にでた私に目を丸くしている隙に、先ほどのお返しとばかりに左足での蹴撃を繰り出す。
跳躍と同じくギロチンの衝撃を用いたハイキックで顎を狙うが、上体を僅かに下げることで避けられる。勿論、こんな攻撃が避けられるのは分かっていたので、次いで繰り出すのは唯一地面に付けられている右足を用いた一撃。
バランスを無視した曲芸の様なその一撃に威力は無い。
しかし、だからこそ、虚を突いてミルコの左側頭部へと命中した。
「アハハ!一撃をお返しいたしましょう‼」
「チッ、てめえッ‼やってくれるじゃねェか‼」
ミルコはそう言いながら、本当に楽しそうに笑っている。そして、バランスを崩した私の右足を掴み放り投げる。空中で姿勢を直す私の元にミルコが笑いながらに飛んでくる。
その勝ち気な笑顔を見ていると、私もなんだか楽しくなってくる。
確実に彼女の魅力に頭がやられ始めていると自覚しつつ、戦いを止めるなんて野暮な真似はしない。してしまえば、この笑顔をもう見れなくなってしまう。
「“
「“
隕石の様な踵堕としを両腕の振り上げで相殺するが、ギロチンの刃は無常にも砕けて散った。次の刃を形成するまでの間に繰り出される蹴りは、もう勘で避けるしかない。
五発の内の二発が命中して意識が飛びかけるのを何とか堪えて、形成したギロチンを振るう。
勿論、ただ
だから、狙うのは着地の瞬間、空を
刃物と蹴撃という武器の違いこそあるが、彼女と私の戦い方は、実はよく似ている。
地面と桜並木の空間を縦横無尽に跳ねまわるミルコ。
狙いを八度目の跳躍の着地の瞬間に絞る。
「知っていますかあッ、八は良い数字!末広がりで、ハッピーなのですッ‼」
「なあ!?チッ、クソ」
ギロチンの刃がミルコを捕らえる。今のギロチンの切れ味は包丁程度にしか切れないが、ミルコの皮膚一枚を斬る程度のことは出来た。オールマイト相手では、こうは行かなかっただろう。
ミルコの動きが止まる。右肩から流れる血を見ながらに、その顔にはやはり笑みが浮かんでいる。
「はは、お前、やるじゃん」
戦いを心底、楽しんでいると言った様子に私の頭に疑問が一つ浮かぶ。
「…さて、ミルコ。他のヒーローは、何時になったら到着するのですかねえ?」
「…来ねーよ。呼んでねェもん」
「貴女は、私を捕らえる為に来たのではないのですか?」
私の問いかけにミルコは腕を組んで少しだけ考える素振りを見せた後、何故か顔を背けつつ恥ずかしそうに言う。
「テレビ、見たぜ。お前とオールマイトの戦い。リアルタイムじゃなくて、年末特番でやってた奴だけどな。…正直、痺れた」
その言葉に対して、私は訝しむ様に言う。
「トップヒーローである貴女が、私の正義に共感したと?」
確かに私は復讐と言う正義を世に知らしめる為にオールマイトと戦った。その結果、私に声なき善意を向けてくれる人々は増えているらしい。
ベッドの上から動け無かった頃、看病をしてくれたレディ・ナガンが、その中にヒーローも少なからず存在していると呆れた様に教えてくれたのは記憶に新しい。
しかし、トップヒーローである彼女が揺らぐとは考えにくい。
「…ヒーロー飽和時代、確かに明確な意思を持たず憧れのみでヒーローになった者が、眩さに目をくらまされることもありましょう。しかし、トップヒーローであるなら、話は別でしょう。其処に意志があるからだ。オールマイトやエンデヴァー、ベストジーニストを見れば分かる。彼らは揺るがない。その胸に、
正義とは、信じるものではなく成すものであると言うのが私の考え。
神の
しかし、それが誰かからの借りものである以上、私はそれを推奨しない。
正義とは、言葉では語り得ぬものなのだから、間違いであれ、弱くても、各々が思い描き、考え動いて見つけるべきだ。
そう思うからこそ、ミルコの言葉は信じられない。
「彼らに並ぶ貴女が、私程度の正義に共感したと?それは質の悪い冗談でしょう?本気なら、私は貴女が嫌いになりそうだ」
げんなりする私にミルコは、しかし、あっけらかんとした様子で手を振る。
「いやいや、私はお前のイカれた思想にゃ興味ねェよ?やられたらやり返すとか、この世には死んだ方がいい悪人が居るってのは解るけどよ。お前、自分の意思で人を殺したんじゃない奴まで、まとめて殺してんだろ?誰かに殺しを強要されたとか、切羽詰まってヤッちまった、
ミルコが初めて笑顔を消して、
どうやら、私はまだ彼女を好きで居られるらしく、嬉しく思う。
「では、私の何に痺れたと?外見ですか?まあ、私は結構、良い見た目をしていますからねえ」
「あー、見てくれは、うん、悪くないけど、長髪がウザイな」
「ガーン」
学生時代、香山先生に羨ましがられた髪を貶されて私は声に出してしまう程にショックを受けた。
「た、確かに、レディ・ナガンからも鬱陶しいから髪を切れと何度も言われていますが、これは、赤い眼鏡と同じく私のトレードマークなのですが…」
「いや、私も人のことは言えねェし、好きにしろよ。そんなどうでもいいことじゃなくて、私が言いたいのは、お前の生き方に痺れたって話だ」
「生き方、ですか?」
「おう。欲望のままに生きて何が悪いッつーか、なんか、そんな感じの気概をビシバシ感じたんだよ。我がままに強欲に、自由気ままに自分のやりたいことをやるッ!そういうの、好きなんだ」
ミルコが紅い眼で真っ直ぐと私を見ながらに笑っている。
なにやら、斜め上の方向から私は彼女に好かれているらしい。
「意外ですねえ。ヒーローである貴女が、欲望を肯定しますか」
「意外でもねェさ。私はやりたいからヒーローやってんだ。これも欲望の一つだろう?人間、死ぬときゃ死ぬんだ。だから、私はいつ死んでも後悔しないよう毎日、死ぬ気で息してる!」
「後悔の無い人生を、ですか。なる程、その考えの中で、私を捕らえる為に他のヒーローを呼ばないという選択が生まれたのですか?」
「特番を見てお前と会いたくなった。だから、跳んできた。
ミルコの口が三日月の様に釣り上がる。
月夜に輝く紅い瞳。白いウサ耳の毛が逆立ち、全身のしなやかな筋肉が呼吸しているのが解る。
「…なるほど、
月には兎が住んでいる。そんなことは小学生でも知っている常識だ。
では、月に住む兎の元に、もし地上の獣が跳んできたのなら、兎はどうするだろうか。
答えは考えるまでも無い。ミルコが行動で示している。
「いいでしょう。最早、私も逃走など考えますまい。貴女の気が済むまで、お付き合いいたしましょうッ‼」
「
「アハハ!そんな嬉しそうな顔で心配の言葉など吐かないで頂きたいッ、
「へへ、ならッ!今夜は寝かせねェぜ‼」
ミルコが喜び勇み、私の胸まで跳んでくる。
私はそれを喜び受け止めるだろう。
そうして私とミルコの血沸き肉躍る
余子浜市某所にある海を望む一軒家。
ムーンビーストの活動拠点の一つである家のベッドルームで、レディ・ナガンは瓶ビールを片手に持ちながら、ベッドに腰を掛けて溜息を吐いた。
腰を掛けたベッドで寝息を立てているのは、此処の家主であるムーンビースト当人だ。
現在、ムーンビーストは重傷を負っている。
暫く眼を覚ます事は無いだろうと理解しつつも、暢気に寝ている顔に苛ついて、レディ・ナガンはムーンビーストにデコピンをした。
ムーンビーストは眉間に皺を寄せて、反対方向に寝返る。その様子に笑いを堪えつつ、レディ・ナガンが思い出すのは、つい先ほど会話をしたヒーローのことだった。
ヒーロー名、ミルコ。現役女性ヒーローの中でトップを張る、間違いなくトップヒーローである彼女と病み上がりのムーンビーストが戦闘をしているのを見た時には肝が冷えた。
本気の戦闘も覚悟したレディ・ナガンだったが、事態は彼女の考えの斜め上を行き決着した。
レディ・ナガンは、その過程を思い出すと頭痛がするので詳しくは語らないが、結果的にミルコは立ったまま気絶したムーンビーストの唇を乱暴に奪った後に何処かへ
そうして残されたムーンビーストをレディ・ナガンが担いで帰って来たのが、
「…兎は年中発情期って、そんな簡単な話でもないんだろうけどさ」
レディ・ナガンは瓶ビールの蓋を栓抜きで外しつつ何処か冷たい視線でムーンビーストを見下ろす。
「心配した私の身にもなれってんだよ」
レディ・ナガンは舌打ちをしながらビールを喉に流し込む。喉の奥に苦みが広がる。レディ・ナガンはビールは余り好きではないが、呑まねばやってられない状況はある。
今がそうだとレディ・ナガンは思う。
「あんたは、自分の置かれた状況を理解してない。あんたの身体は、もう自分一人だけのものじゃないんだよ」
去年の秋、ムーンビーストとオールマイトのぶつかり合い以来、世の中は少しだけ変わりつつある。
光と影。ヒーローと
国会ではヒーローが暴れる
今年の初めに映画の宣伝の為に来日したアメリカの有名な俳優が、ムーンビーストについてインタビューで聞かれた際には、こんな言葉を返してもいる。
『復讐してもしなくても、大切な人は帰って来ないので、復讐した方がスッキリするんじゃないかな?』
実にヒーローの本場であり、同時に
世の中は変わろうとしている。オールマイトに次ぐ抑止力として、ムーンビーストという“正義”を受け入れつつある。
だからこそ、本来ならムーンビーストは、
しかし、ムーンビーストはそれを良しとはしなかった。
それは、それなりの付き合いのレディ・ナガンからすればわかっていた事だ。
彼は月に向かって跳ぶ獣。逃げも隠れもするが、空を見上げて立ち続けるのだ。
レディ・ナガンがいくら心配した所で、それを意に介していない。
「ムカつくな。大体、どうして私がこんな奴の面倒を見てやらなきゃならないのさ」
レディ・ナガンは不快感を隠そうともせず愚痴を漏らす。
ビールが進む。
「顔が知られて、私が居なきゃ、煙草も買いに行けなくなった癖に…ああ、そうだ。煙草だよ。私はあんたの煙草の匂い、嫌いじゃなかったのにさ、それが
酔いが回りつつある口から漏れるのは、普段のレディ・ナガンなら絶対に言わないくだらない文句の数々だった。
「年だって、十九才って、未成年が煙草は駄目なんだぞ。…一回り以上、下じゃんか」
レディ・ナガンは短いながらもムーンビーストとは、それなりに付き合いが深いと思っていた。しかし、ムーンビーストが一度逮捕されて情報が報道されるまで、レディ・ナガンはムーンビーストの本名も年齢も知らなかった。
それがショックだったとは言わない。過去にあまり踏み込まない様にすることが、人付き合いで大切なことであるとレディ・ナガンは知っている。ムーンビーストもまたレディ・ナガンに
しかし、それでも、どうしても目を反らせないものもある。
「…ヒーロー、ミッドナイト。私より、ちょい年下か…」
ミッドナイトの年齢は三十一歳。レディ・ナガンは三十ゴニョニョ。
「って、私は何を気にしてんのさ。…まさか、こいつに惚れてる?」
レディ・ナガンは寝ているムーンビーストの顔を見て、顔が熱くなるのを感じた。
それをアルコールの所為にしつつレディ・ナガンは理性的に考える。
確かにレディ・ナガンはムーンビーストに救われた。公安時代、レディ・ナガンを雁字搦めにしていた鎖を笑いながらに引き千切ったのはムーンビーストだ。そのことには感謝している。だから、力を貸してきた。
そして、ムーンビーストとオールマイトが戦った日には本気で彼を心配もした。
逮捕された彼を助ける為に、率先して彼の
その為にオールマイトに敗北したことでムーンビーストを見限ろうとしていた治崎を説得し、「仲間なんかじゃない」とツンデレを発揮して動こうとしなかったステインの尻を蹴っ飛ばしたのも彼女だ。
しかし、だからといってレディ・ナガンがムーンビーストに惚れているという事にはならない。
ーーーと考えた所でムーンビーストが目を覚ました。
「んん?へ、あ、ああ、どうやら、良く寝てしまったようだ。しかし、寝起きの眼にも貴女は美しく映るのですね。レディ・ナガン。………はて、どうしたのです?何故、顔を反らしているのですかねえ?」
「なんでもないよ。…それより身体は大丈夫?一応、手当てはしたけどさ、どこか違和感あるなら明日にでも治崎を呼ぶけど」
「いえいえ、それには及びません。彼の個性に頼りきるのも、どうかと思いますしねえ。この程度の怪我、オールマイトの時を思えばかすり傷です」
「あっそ。なら、良いけどさ。取り合えず暫くは大人しく寝てなよ。何かして欲しいことがあれば、言っていいからさ」
「アハハ!本当にどうしたのです?今日は随分とお優しい。貴女にそんな献身的な態度を取られてしまっては、私も調子に乗ってしまいますよ!ん?今何でもするって言いましたよね?ならッ、添い寝でもして頂きましょうか‼」
可哀想な事にミルコに蹴られたことで頭が馬鹿になってしまったムーンビーストが嬉々としてだいぶ最低な事を言ったのだが、どういう訳かレディ・ナガンからある筈の
レディ・ナガンは「はて?」と首を傾げるムーンビーストを見ながら、呆れた様に溜息を吐いた。
そして、手に持っていた瓶ビールを飲み干すと羽織っていた上着を脱ぎ、ノースリーブ姿に成りつつムーンビーストに向けて言う。
「いいよ。添い寝すればいいの?」
それを受けて先ほどまで楽し気に笑っていたムーンビーストの表情が固まる。
張り付けた笑みが崩れ、驚きで目が開き金眼が覗いている。
そして、よく見なければわからないが、表情に羞恥が見えた。
その瞬間、レディ・ナガンの中で何かが生まれた。
レディ・ナガンはそのナニカに突き動かされるまま、ムーンビーストを揶揄うことにした。
「シャワーは浴びて来ようか?それとも、このままの方がいい?私の匂いが好きって、前に言ってたもんね」
「…いえ、やはり、その、止めておきましょう。貴女はどうやら酔っている」
「ビール一本で酔えるほどに軟じゃないよ。大丈夫。あとから文句を言ったりしないさ」
「…だとしても、ですねえ。…ミルコとの戦いで、私はどうやら高ぶっています。それ以上に近寄られては、我慢できる自信がない」
「別に我慢しなくてもいいよ。じゃなきゃ、添い寝なんてしてやらないさ。別に初めてじゃないし。あんたは?初めて?」
「………」
「なんだ、可愛いとこも、あるじゃん」
「ッ!?!?に、にせもの、さては偽物ですねえ!?こんな理想的な展開はあり得ない‼私に幸せが訪れる筈が無いッ‼」
「…さらっと寂しいことを言うなよ。反応に困るだろ。というか、そこまで拒否されると少し傷つくんだけど」
「あ…いえ、申し訳ございません」
「うん。許す。代わりに責任取れよな」
「アッハイ」
ムーンビーストとレディ・ナガンの身体が重なり合っている。
レディ・ナガンはムーンビーストを見下ろしながらに思う。
彼は抱えきれない憤怒を抱いて、それを正義と呼びながら、撒き散らす意志で世界を変えようと膨らみ続けている。
彼は、何時か破裂する風船だとレディ・ナガンは思う。
風船自身も破裂することを望んでいる。しかし、破裂する場所は何処でもいい訳じゃない。
たった一度の散り様で、世界を変えるのは簡単な事ではない。
それなら、私が———
「ねえ、今だけ、
「ッ!?」
「私の事も、
———あんたを最後の場所に運んであげる。
彼はキレイではないと
けれど、かわいく思えてしまう自分の男の趣味は本当に悪いと、彼女は自嘲するのだった。
ヒーロー名、マンダレイ。原作キャラ。
みんな大好きプッシャーキャッツのメンバーの一人。
私服姿の破壊力がヤバい人。今後、登場させたいヒーロー。
ヒーロー名、Msジョーク。原作キャラ。
傑物学園高校の教師。笑顔の破壊力がヤバい人。
原作で所々に登場しているこの人を探すのが楽しい。
是非、相澤先生と笑顔の耐えない家庭を築いて欲しい。
レディ・ナガンとのイチャイチャ?
アンケートを取ったので、書かねばならぬと書いた。完全に趣向の産物。でもまあ、二次創作自体が趣味だし、趣味に趣向が出るのは仕方ないよね!
ごめんなさい(_ _;)何でもします。