年末年始は忙しいので、更新があまりできません。
申し訳ございません。
皆様の暇つぶしになれば幸いですm(_ _)m
桜の花が満開を迎えた頃、私は余子浜市にある拠点の一つのリビングルームで、電話越しの相手から、とても重要な事についての連絡を受けていた。
「…ええ、…はいはい、なるほど…それはとても喜ばしいことですねえ。…はい、手筈通りにお願いします。………会えるか?うーん、暫くは厳しいかとおッ!?…い、いえ、何でもありません。では、また。………なにをするのですかねえ?」
スマホでの通話中、唐突に後頭部に衝撃を受けた私が恨みがましい視線と共に後ろを振り返れば、そこには某有名球団の野球帽を被り、バットを持った小さな少女‐壊理が「アワワ」と口を開けながらに立っていた。視線を下に落とせば、床に転がるボールがあった。
どうやら壊理が打ったボールが私の後頭部に直撃したらしい。
私はボールを拾いながらに声をかける。
「壊理さん。なにをするのですかねえ?というか、室内で野球をしないで頂きたい」
「アワワ、ほ、ホームラン!お、お
私と目が合った壊理はピューという擬音が聞こえて来る様な勢いで逃げ出していった。おそらく別の部屋に居る治崎の元へと向かったのだろう。
私は別にボールをぶつけられたぐらいで怒りはしないのだが、本気で怯えた顔で逃げていった壊理の様子を見てしまえば心が傷つく。子供に嫌われると言うのは、存外に辛いものだ。
「いやはや、アレが反抗期という奴ですか。私には反抗期がありませんでしたから、よくわかりませんが、あれでは治崎も大変でしょうねえ」
「…ハァ…お前は、ただ、嫌われているだけだ」
リビングのソファーに座り、テーブルの上に足を投げ出しているステインから、そんな辛辣な言葉が飛んでくる。
私はステインの向かいのソファーに座り、首を横に振る。
「いやいや、嫌われているなどとは、まさかまさかです。私は子供受けは良い方なのですよ?笑顔が素敵ですからね」
「その胡散臭い笑顔で騙されるのは、馬鹿だけだ。…あれは、敏い。…ハァ…お前も言っていただろう?忘れたのか?」
「覚えていますとも、敏いと知るが故に信じるのです。私の笑顔が本物であるとッ、あの子が理解しているのだと!ならば、禍根など全て流してくれているに決まっているではありませんか‼ですので、私はもう嫌われてはいない筈なのです‼」
それなりの期間を代えがたい仲間として過ごして居るにも関わらず、私がまだ壊理に嫌われているという風評被害を覆すに足る、私の理路整然とした理論的な正論に対して、ステインは何故だか心底哀れみを含んだ眼で私を見ながらに溜息を吐く。
「…ハァ…お前の笑顔が本物なら、やはり世の中は贋物ばかりだ…」
「アハハ、相も変わらず貴方は手厳しい」
そんな風に私とステインがふざけ合いつつ楽しく会話をしている所に、飲み物を用意してくれていたレディ・ナガンがダイニングキッチンからやって来る。
「あんた達、また馬鹿な会話してるの?」
レディ・ナガンはお盆に乗せて持った来た飲み物とお菓子をテーブルの上に置き、私の横に座ると、自分がいない間に姿を消した壊理を気にする素振りをしながら言う。
「エリちゃんと、ついでに治崎は?」
「壊理さんは先ほど、治崎の元に向かいました。治崎が何処に居るのかは知りませんが、貴女が折角用意してくれたのです。そろそろお茶の時間に致しましょう」
私は何処かの部屋に居る治崎に向けて大きな声で呼びかける。
「治崎くーん‼おやつですよー‼」
すると、少ししてから治崎が壊理と一緒にリビングまでやってきた。
壊理は治崎の袖の裾を掴んでおり、治崎は何故かゴム手袋をしてスポンジを持っていた。
治崎の冷めた視線が私に向けられる。
「今のは、なんだ?俺は犬か?喧嘩を売っているのか?」
「アハハ、まさか、言葉以上の意味は無く、ただお茶にしましょうと言うだけです。レディ・ナガンが準備をしてくれました。手作りのクッキーもありますよ?最高でしょう?加えて貴方とステインには紅茶を、私と壊理さんにはコーラを準備してくれていますよ?流石の気配りです。本当に彼女は最高の
褒めているのにレディ・ナガンにお盆で後頭部を殴打された。解せない。
そんな様子を終始冷めた目で見ていた治崎とは対照的に、壊理は猫型のクッキーをキラキラとした眼で見ながらに食べたそうにウズウズしている。そんな壊理に引っ張られるように治崎はステインの横に座り、壊理は治崎の膝の上に座った。
壊理が治崎の膝の上からクッキーに手を伸ばす。
「エリ、少し待て」
「あ、うん。お
治崎はそれに待ったをかけつつ付けていたゴム手袋を外し、持っていたスポンジと一緒に、ポケットから取り出したビニール袋に入れて口を縛る。そして、除菌シートを壊理に渡す。
壊理は手指消毒を終えてから、クッキーを美味しそうに頬張った。
「相変わらず、貴方は彼女に対して過保護ですねえ」
「そうでもない。今時はこれくらいは普通だ。それより、俺たちを此処に集めた理由について話してくれないか?話が長くなるだろうから、泊まる準備もして来いとも言っておきながら、お前がなかなか喋らないから、俺は焦れて風呂掃除を始めてしまったんだぞ?」
「何処に行ったかと思えば、そんなことをしていたのですか。ありがとうございました。一番風呂は貴方にお譲りいたしますね」
「当然だ。一番風呂は俺とエリが貰う」
「ええ、ご随意に。………って、二人で一緒に入るのですか?」
「ああ、エリが
私がチラリと治崎の膝の上に乗る壊理に目を向ければ、その顔は真っ赤に染まっていた。
「…いえいえ、どうぞお好きに。それよりも、話でしたね。ええ、お茶をしながらに話しましょう。と言っても、内容の察しは付いているでしょう?我々の共通目的である“オール・フォー・ワン”について、ある筋から興味深い情報が耳に入ってきたのです」
“オール・フォー・ワン”。
その単語を出した事で、場の空気が温度を下げる。
私は努めて明るく笑いながら、口を開く。
「どうやら、彼には息子がいる様です。血の繋がりは不明ですが、息子の様に可愛がっている者がいるとの事。そして、彼とその息子の当面の目的は
「…ハァ…“オールマイト”」
「ええ、その通りです。半年ぶりに集った我々ですが、期せずして再び偉大なる彼の居る場所に赴かねばならないようだ。舞台は、オールマイトが教鞭をとる場所。私の母校。雄英ヒーロー科」
因果とは、よく言ったものだと思う。断ち切ったと思っていても、始まりは其処なのだから、結局は戻ってきてしまう。
しかし、それでも裁かねばならない巨悪がある。
故に私は笑いながらに、彼らに問いかける。
「さて、どうやって裁きましょうか」
巨悪を喰らう悪と成れ。“灰色勢力”は動き出す。
余子浜市の拠点で行われた灰色勢力の会合から、しばらくした後のある日、私は雄英高校を眺めていた。
雄英高校は小高い山の上にある。学校を取り囲む山々には索敵に長けた個性を持つ警備員が巡回をしており、彼らの目を掻い潜り校内に入り込もうとしても“雄英バリア”と名高いセンサー式のセキュリティが広大な敷地全てに張り巡らされていて、侵入は不可能。
私は学生だった頃に配られたパンフレットに書かれていた内容を思い出しつつ、ビルの屋上から、懐かしき母校を眺めながらに考える。
悪しき考えを持つ者が雄英高校を狙う場合、その手段はどうしても強引なものになるだろう。雄英高校の先生方が、その強引さに流されるほど弱くないことを私は身をもって知っている。
正面突破など無理。ならば、搦め手を使うべきは何処であるのか———考えは直ぐに纏まった。
基本的に校舎内で授業を行っている普通科・経営科・サポート科の生徒を狙うのは難しい。
“雄英バリア”は伊達ではない。しかし、狙うべき生徒が、オールマイトが授業を受け持つヒーロー科の生徒であるなら、“綻び”は僅かに存在する。
「課外授業。あるいは本校舎から離れた場所にある訓練場での授業であるなら、引率の先生は一人か二人、狙えるかもしれませんねえ。そして、狙うのならばインターンなどの実戦経験の少ない一年生でしょう。嫌ですねえ、弱者を狙う。その思考は、嫌いです」
吐き捨てる様に、そう呟いて、煙草を咥えて火を点ける。紫煙をくゆらせながらにスマホを取り出し、メッセージアプリを起動すれば、そこには
可愛らしいオタマジャクシのアイコンに癒される。
「今日、
そんな事を考えている最中に突如として右腕が疼く。私が中学二年生時代に封印した筈の右腕の邪竜が七年の眠りから覚めて暴れ出したかと思ったが、勿論、そんな筈はなく『ギロチン』という個性が疼いているだけだった。
現時刻、午前7時33分。
「誰かッ、誰かッ!せめて娘だけでも、誰か、助けてッ‼」
「うるせえ!騒ぐんじゃねえ!ヒーローもッ、近づくんじゃねえ‼追ってくるんじゃねえぞ‼」
平日の朝方、通勤の為に駅に向かう人も増え始めた頃、天気に見合う爽やかな朝になる筈の日常を悲鳴で彩る殺すべき対象が、パトカーのサイレンが導く先にいた。
肥大した
常人を遥かに超える大柄な身体の小脇には、人質だろう三人家族が抱えられているのが見える。
僧帽ヘッドギアはそれなりに強い
私は背後から近づき、人質を助けようとして失敗して、吹き飛ばされてきたヒーローを受け止めつつ声を掛ける。
「大丈夫ですか?シンリンカムイ」
「
「アハハ、無事なら、よかった。
「ま、待て!止すんだッ‼」
「せ、先輩?どうしたんですか?」
僧帽ヘッドギアを相手にしていた時の比ではない
そのヒーローの姿を見て、私はシンリンカムイも隅に置けない男だと思う。
美しい女性のヒーローだ。体躯がデカいのも私的にはポイントが高い。見覚えが無いので、新人ヒーローだろう。
事を終えたらヒーロー情報サイトで調べようと決めて、右腕にギロチンの刃を形成する。
躊躇は無い。終始は一瞬で終わる。
即ち、僧帽ヘッドギアの懐に踏み込んでの斬首。
「正義、執行ッ」
僧帽ヘッドギアの目にも留まらず、人質に危害を加えさせる隙など与えず、絶命させる。
僧帽筋の膨れ上がった歪な首がクルクルと宙を舞って地面に落ちる。力を失い倒れる僧帽ヘッドギアの身体から、人質だった三人家族が解放される。身体は返り血で真っ赤に染まっているが、怪我一つない彼らに向けて私はニッコリと笑顔を向ける。
「大丈夫でしたか?勿論、お礼はいりませんよ?私は私の成すべき正義を果たしたまでです!アハハ、アハハ!」
人質だった三人家族は何故か、そう言った直後に顔を青くして卒倒した。
「はて」と首を傾げる私の周りを僧帽ヘッドギアを捕らえる為に集まっていたヒーロー達が取り囲む。
「こ、殺しやがったぞ」
「なんなのよ、コイツ。取り合えず、殴ろうかしら」
「
戦闘態勢を取るヒーロー達を制する様にシンリンカムイの怒声が飛ぶ。
その声で集まっていたヒーロー達が固まった。
「コイツが、“狂気のムーンビースト”‼」
「どうして、こんな朝からッ、活動時間は夜じゃないの‼」
「奴のギロチンの射程範囲では勝ち目はないぞ!距離を取るんだッ‼」
私との交戦経験のあるシンリンカムイが指揮を取りつつ、三人のヒーローが私を囲む。
美しい女性ヒーローのヒーロー名は
「私に、戦う意思はありませんよ?正義執行すべき者は既に死んだ。果たすべき復讐は終えましたので、私はこの後、用事もありますし逃げさせて頂きます。只の通りがかりなのです。では、これにて」
「はいそうですかと、言える訳がないだろうにッ!先制必縛ッウルシ鎖ろ———」
瞬間、私の直感が迫りくる脅威を感じ取る。それは勿論、目の前のシンリンカムイから放たれる攻撃などではなく、背後から迫りくる偉大なる足音だった。
「
「イッ!?
———
———
反射的に背後に放った全力の一撃が相殺される。住宅街に広がった衝撃波。砂煙が晴れた後、私が目にしたのは僧帽ヘッドギアに人質に取られていた三人家族を、私の傍から遠ざけつつ立つオールマイトの姿だった。
「あの一瞬で彼らの安全を確保しましたか。相変わらずで何よりです。オールマイト」
オールマイトは気を失っている三人家族をシンリンカムイ達に引き渡しつつ、地面に転がる僧帽ヘッドギアの首を見て、険しい表情を私に向ける。
「君も、相変わらずのようで残念だよ。また罪を重ねてしまったんだね。
「その名は、止めて頂きたい。私はムーンビーストだ」
「ああ…そうだったね」
オールマイトが僅かに右手を引く。あの十五夜の再現に、私の頬を冷や汗が流れる。
この事態は予想していなかった。不幸中の幸いは、オールマイトがヒーローコスチュームではなくスーツ姿だと言う事だ。
あの十五夜の時の様に、万全を期して私の前に現れた訳ではない。おそらく私と同じようにトラブルの匂いを嗅ぎ取り飛んできたのだろう。
「…その服装、通勤なのでは?新社会人が、私などを相手にして、遅刻などしていいのですかねえ?」
「痛い所を突くね。しかし、君を放置する訳には、いかないよ」
そう言い笑うオールマイトの表情に私は少しの違和感を覚える。何やら余裕がない様に感じた。
そして、私は今日、雄英高校ヒーロー科にて行われる
だとするなら、あの少しの違和感を感じさせる笑顔にも納得がいった。
私は生還への活路を見出し、笑う。
「まるで、時間制限でもあるかのようだ。再度、問いましょう。私を相手に出来る時間など、今の貴方にはないのでは?」
私の言葉にオールマイトはやはり顔を引きつらせた。
「君は、どこまで知っているのかな?」
「アハハ!何でもッ!私は何でも知っているのですッ!無論、噓ですがッ、私には善意を持ち協力してくれる第三者がいる。彼らから得られる情報があれば、推察など容易いことです」
私でも至れた襲撃への可能性にオールマイトが気付かない筈が無いと言えば、オールマイトの眉間の皺は更に深くなる。
「私の情報を、君に流している者がいると?」
まるで雄英高校ヒーロー科に在籍する私の協力者が、オールマイト個人の秘密でも握っていて、それを私に伝えたのではないかとでも言いたげな言葉に疑問を持ちつつも、とりあえずは勢いで乗り切る事にする。
「そういうことも、さもありなんッ‼」
「ッ!?まさか、そんな筈がッ」
オールマイトは何故か特大の衝撃を受けた顔をした。私はその隙に逃走を開始する。
両足にギロチンの刃を形成して、刃を落とす衝撃で跳んで逃げる。
「あ、待つんだッ!首台少年ッ‼」
「私はムーンビーストだと、何度言ったらわかるのですッ‼そして、今の貴方に私を追う時間などないでしょうッ‼」
「ああ、そんなッ、本当に君は知ってしまって———」
「いるのでしょうねえッ‼」
途中まで聞こえてきたオールマイトの言葉に適当な返事をして、その場を後にする。
そして、オールマイトがUSJでの授業の引率を受け持つことを知ってしまえば、私がそこに向かう必要は無くなった。
悪意を持ちヒーロー社会の崩壊を企むオール・フォー・ワンの息子の顔を一目見ておきたい気持ちはあるが、オールマイトが居るなら、そこに向かうのは捕まりに行くようなものだ。
襲撃もオールマイトさえいるのなら、安心だろう。
被害など出る筈が無い。
そんな気持ちで私は今日の予定を取りやめに———する筈もない。
捕まるからなんだと言うのだ。
オールマイトが居るから、なんだと言うのだ。
そう言う損得勘定で動いていては、正義は正義足りえないと私は思う。
「正義とは、躊躇しないもの。故、取り合えず向かう事にしましょう。オールマイトとて、よもや私が引き返し雄英高校に向かうとは思わないでしょう」
目的地にオールマイトがいる。それでも依然、変わりなく、私は微笑みながら足取り軽く雄英ヒーロー科1年A組が
考えすぎであればよかった。無駄な心配をしてしまったと笑えたのなら、どれ程に良かったかとオールマイトはムーンビーストが姿を消した方向を見ながらに思う。
その影響力は凄まじく、驚異的な速度を以って社会を蝕みつつある。ムーンビーストが騙る善意の第三者。
つまり彼のシンパは、彼が事件を起こす度に増え続けている。
その影は例年、倍率300倍を超える雄英高校ヒーロー科への入学試験でも姿を見せていた。
いや、あれは影などという隠し通せるものでは無かったとオールマイトは思い出す。
入学試験を受ける中学生たちの中に、隠すこともなく
それが唯のファッションでないことは明らかだったが、当人たちが唯のファッションだと言い切ってしまえば、「試験中は鞄に仕舞っておきなさい」以外に言える言葉など無かった。
そして、勿論、その事実は職員会議にて協議された。
入学試験を終えて雄英高校ヒーロー科に入学することの出来る定員は、推薦入学者を除けば、A組とB組の二つのクラスを合わせて36名。
通常、それは筆記試験で合格点を出した者の中から、実技試験の得点の高い上位36名が選ばれる。
しかし、今回、その上位の中に例のペンダントをしている者が二名いた。
その二人をどうするべきか、会議は紛糾した。
『危険分子を内に抱え込むことは、合理的じゃない。あの二人は除外するべきだ』
『俺っちも同意見だZE。これから、世の中が荒れるのは見えてんDA。心配事を増やすのは、まずいだろ』
『しかし、それは我々の使命を放棄することになるのでは?教職者としては、間違った道に憧れる子供こそ、導くべきでは?』
『…私も、そう思います。子供達が間違った道に堕ちるのを、見ているだけなんてできません』
『だが、しかし———』
『それでも———』
『皆の思いは、よくわかったのさ』
結果として根津校長の鶴の一声があり、雄英高校はムーンビーストのシンパかも知れない学生二人を、特別面接を行った上で受け入れることに決めた。
その二人の生徒はそれぞれA組とB組に一名づつ割り振られ、担任教諭が秘密裏に目を光らせ、監視している。
「…まったく、君は、本当に手の掛かる少年だよ」
オールマイトが、思わず漏らしてしまった弱音を掻き消す様に、別の場所で助けを求める人の声がする。
世情は悪い。ヒーロー飽和社会にありながら、犯罪が日常的に起きてしまっている。
スーツ姿のオールマイトは、人々の不安を掻き消す為、跳躍した。
余談であるが、ムーンビーストがオールマイトに寄せる信頼とは裏腹に、オールマイトの
世界七不思議にも数えられる彼の個性は『ワン・フォー・オール』。
一人の人間が生涯を賭けて力を培い、その力を一人へ渡し、また培い次へ託す。
そうして脈々と受け継がれてきた力の結晶こそが、オールマイトの個性の正体。
そして、オールマイトは既に、その聖火の如く引き継がれる
託した少年の名は、
だから、既にオールマイトには残り火程度の
それをムーンビーストが知るのはまだ先の話。
そして、それをムーンビーストに知られているというオールマイトの勘違いが解けるのは、更に先の話だ。
全ては下弦の月の夜。決着の半分が其処で着く。
感想を読むのが疲れる夜勤の楽しみです(^ν^)