ポケモンの新作をやっていたら時間が凄い勢いで過ぎていました。
今後、ランクマにも潜る予定なので投稿が遅くなるかも知れません。
m(_ _)m
個性『予知』
人口密集地域、
ある日の昼下がり、駅前に雑居ビルの一つで営業していたネットカフェの窓から、窓ガラスを割り店外へ人々が飛ばされていた。
三十六発のパンチで三十五人を病院送りにした
「ブモおぉぉッ‼
そんな危険極まりない
ウシファーの右ストレートを受けながらも、持ち前の『個性』で病院送りを免れた
「・・・此所が、どこだか分かっているのかだよ?此所は、“灰色勢力”が始まった場所ッ!かのムーンビーストとステインが出会った聖地だよ!お前のような
「なんだと‼差別は許せん!
「かひゅぅッ!?」
重量球はウシファーの
ウシファーは再び高らかに笑う。
「ブモおぉぉッ‼何が聖地。下らぬことをッ、あの日ッ、
“象徴”の不在。少し前までなら、こんな昼下がりから
その理由は無論、オールマイトの事実上の引退とムーンビーストの逮捕を切っ掛けに起きた反発。偉大なる背中で世を照らしていた“平和の象徴”も、
抑圧されていた
民衆が神野区での大事件以来を悪夢の時代と呼ぶ日は近い。
「最早ッ、誰にも悪夢は止められぬのだああああああッ‼」
無論、そんな筈がない。
「―――先制必縛」
たとえ“
“
「ウルシ鎖牢ッ‼」
「な、なんだとおおお!?」
先手必勝。絶対拘束。通報を受けて駆けつけてきたシンリンカムイの必殺技によってウシファーは拘束さえた。
ウシファーを捕らえたシンリンカムイは辺りの惨状に苦い思いを抱きながら、すぐさま個性『樹木』で両手を樹に変化させて根を伸ばし、被害者達の救護に当たろうとするが、それを遮るように捕らえられている筈のウシファーが雄々しく吠える。
「
「キャニオンカノンッ‼」
―――だああああああ!?」
ウルシ鎖牢の拘束を引きちぎる為に筋肉を膨脹させ身長2mから3mへと膨脹したウシファーを、ウシファーより更に大きな体躯を持つ美しい女性ヒーロー-
「先輩!油断しないでください!」
「あ、ああ、すまない。助かったぞ。Mt.レディ」
「お礼はいいです。その為のチームアップですから!」
どこか親密さを感じさせる二人がそんなやりとりをする最中、ウシファーが蹴り飛ばされた方向から爆発音がなる。
シンリンカムイとMt.レディが驚き、視線を送った先では流れている汗を蒸発させるほどの熱を帯びた真っ赤な筋肉を纏うウシファーが立っていた。
「嘘でしょ!いまのを受けてなんで無事なのよ!」
「Mt.レディ!構えろ!こいつは只の
「ブモおぉぉッ‼どうやら、お前達は我を本気にさせてしまったようだな!恐れおののき後悔するがいいッ!これこそが我が真の姿ッ‼
「このッ、来るなら、来なさいよッ!」
構えるMt.レディに向けてウシファーが雄叫びと共に
「
轟音と共にウシファーの頭部が地面に叩きつけられる。
コンクリートの地面に刻まれたクレーターの中心でウシファーは眼を回して気絶していた。
ウシファーを只の
「お、お前は!ミルコッ‼指名手配犯であるお前が何故、こんな所にッ!?
シンリンカムイに名前を呼ばれたミルコは美しい顔に凶暴性を感じさせる笑みを浮かべながらに言う。
「お、ま、え?お~ま~え~だ~と~?」
「あ・・・いや・・・その、ミルコ、さん」
「もう!先輩ってば、なにをビビってんですか!
「しかし、だな、Mt.レディ。元とはいえ先達では有るわけだし・・・美人だからこそ、怒った顔が恐ろしいし・・・」
「おい、シンリンカムイ。お前、誰の顔が怖いって?」
「いえッ!?ごめんなさい‼」
「だからッ!謝らないでください‼先輩は凄いんだから、もっと堂々としていてくださいよ!」
二十メートルを超す美女から責められるという一部のマニアが
「ハハッ、冗談だよ。呼び方なんてどうでもいいさ。それに生意気な奴は嫌いじゃない」
そう言いながら両手を広げて戦う意思が無い事をアピールするミルコに対して、シンリンカムイとMt.レディの二人は顔を見合わせた後、コソコソと内緒話を始める。
「先輩。これはどういう状況です?公安が探しても尻尾も掴ませなかったミルコがどうして私たちの前に?タイミングよく
「違うだろう。・・・身を晒すリスクを考えれば、今のミルコには、我々を助ける理由が無い。何か理由が有るはずだ」
「ふん
「いやいやいやいやいやいや、相手はエンデヴァーやホークスに並ぶ実力を持つ元トップヒーローだ。流石に厳しい」
「先輩だってこの前のビルボードチャートで6位だったじゃないですか」
「人気と実力はイコールじゃないだろう。いや、ヒーローとしてイコールを目指すべきなのは理解しているが、俺にはまだ早い。まだ無理だ」
巨体を屈めて顔を寄せるMt.レディとシンリンカムイの内緒話は兎以上の聴力を持つミルコからは筒抜けだったが、其処に突っ込む事はせずミルコは成り行きを見守っていた。
そして、ミルコに対する方針を決めたシンリンカムイとMt.レディの二人は戦闘態勢を解いた。
そして、シンリンカムイがミルコに対して提案をする。
「・・・近くに私の事務所がある。もし話があるのなら、そこで聞くが?」
ミルコは笑みを浮かべながらに頷いた。
場所は移り某所-シンリンカムイの事務所。
人払いを済ませた其処でミルコが語るのは曰く“最悪の未来を回避する方法について”だった。
「ムーンビーストが言った“後悔することになる”って言葉は、最後の脅し文句じゃねえ。どういう理屈かは分かんねぇが、アイツは確信を持っている様だった。このまま進めば未曾有の大災害に近い事が起こるらしい。私はそれを止めたいと思っている」
ミルコが語ったのは根拠の無い話だった。結果として起こるという事も未曾有の大災害なんていう曖昧なもの。
平時であれば妄言と言って良いミルコの話をシンリンカムイとMt.レディが、いぶかしみながらも無視できないのは、二人も世の中が悪い方向へ向かって行っているのかも知れないという不安を抱えているからだった。
互いに正反対でありながら、確かな
加えてムーンビーストがまき散らしていた
更に最近になり巷で再
社会が過激な方向へと向かっていることは明らかだった。
「だが・・・起きてもいない事件を解決は出来ないだろう?未曾有の大災害などと、明言を避けている時点で、あなたの言葉に信憑性は乏しい」
「いいや。事件は起きる前に解決するのが一番良いに決まっている。その為に態々、危険を冒してまでこの私が会いに来てんだから、信じろ」
「どうしてそこまでするのかしら?捕まってしまうかも知れないのに」
Mt.レディの疑問をミルコは笑い飛ばす。
「私はなあ、抑止力であろうとしたムーンビーストに共感してヒーローを辞めてんだ」
ミルコが語ったのは今まで誰にも明かしていなかったヒーローを辞めた理由だった。
「人助けをする奴がヒーローと呼ばれる前の時代。
けれど、それでも照らせない闇はある。
ヒーロー達がヒーローである限り、彼らを縛る鎖が無数にある。
ヒーローはそれを理解しながらも、ヒーローであるのだからそれに縛られ続けることになる。
「それが息苦しいって思っていた」
後悔しないように毎日を死ぬ気で息をしている彼女だから感じていた息苦しさ。
何故、目の前で人を殺した
其処に答えを持って現れたのが、ムーンビーストだった。
「アイツはな、自分じゃ馬鹿みたいな数の人間を殺してやがる癖に、私には人を殺すなって言うのさ。正義執行の対象は手足へし折って生きたまま連れて来いってよ。殺すのは自分がやるからって。アイツは只の
ミルコは笑っていた。
端正な顔を歪ませながら、美しい白い髪を掻きむしりながら、赤い眼を輝かせながらムーンビーストの不理解を笑い飛ばす。
「私は、都合の良い女でいてやるつもりはねぇ。だから、アイツが居ない間は私がアイツの代わりをやる。月の獣はもう一匹いるって
大笑しているミルコに対して、ドン引きしているシンリンカムイとは違い、Mt.レディは少しだけミルコの事が理解できた。
Mt.レディは隣でドン引きしているシンリンカムイを横目で見ながら、ミルコに問う。
「好きなんですね。その人の事が」
「ああ、わかりやすいだろ?私はわかりやすいのが好きなんだ。二つの意味でな!」
「自分で言いますかね、それ。まあ、いいですけど。先輩。どうやらこの話は信じていいっぽいですよ」
Mt.レディの言葉にシンリンカムイは驚愕する。
「いいのか⁉私には全く意味がわからないのだが・・・」
「女が好きな人の名前を出したんですから、信じるのが女ってもんです」
「そうなのか⁉・・・理解しがたいな、女という生き物は」
「それ、性差別ですよ。先輩ってばサイテー」
「最低だな!お前!」
「ええ⁉私が悪いのか⁉」
「それで私たちは何をすればいいのかしら?言っておくけど、先輩も私も犯罪の片棒は担がないわよ」
「お前らにして欲しいのは、あるヒーローに、刑務所にいるムーンビーストが面会を望んでいるって伝えて欲しいだけ。流石に私から直接じゃ、罠にしか見えねえからな」
「誰よ。そのヒーローって」
「サー・ナイトアイだ」
個人的にシンリンカムイとMt.レディは良い関係で居て欲しいものです。
”鯨偶蹄目”。
牛は鯨偶蹄目に分類されるそうです。Wikipediaで知りました。
二度と使う機会が無さそうな言葉です。