(^ν^)
感想・評価をくださる方にこの場を借りて感謝を申し上げます!
とても励みになっています!\(^o^)/
今後も皆様の暇つぶしになれば幸いですm(__)m
声がした。“僕”を呼ぶ声がした。目を開ければ傍らには昔に読んだコミックが転がっていて、思わず視線を向けた。そのコミックは丁度、ヒーローと
“僕”は昔から、その勝利にではなく“残りのページ”に興味が引かれる
コミックはヒーローの勝利を最終ページにして終わらない。残るページでヒーローのその後が画かれる。
それの多くはハッピーENDであり、あるいは
兎も角としてヒーローには“その後”があるのだ。
戦いの後もヒーローの
幼い頃の“僕”はヒーローの勝利よりも、ヒーローの残りの人生に興味があった。
“勝利”よりも、“勝利”の果てにヒーローが望むモノが知りたかった。
ヒロインとのハッピーENDを望むのなら、それは素晴らしいことだ。“僕”だって拍手喝采を贈りたい。
恒久的な世界平和。そんなモノも良い。続くかどうかは別にして、主人公が生きて居る限り悪が栄えないとするのなら、彼は時代の救世主。憧れずには居られない。
“何も望まない”。
“只、
・・・・・・・・・それは駄目だ。許せない。だって、それは、その言葉は、あの
漫画に対して憤る“僕”に父がかけてくれた言葉を、“僕”は忘れない。
『正義。人は、許せない時は怒ってもいいんだ。許したくなければ、許さなくていいんだ。そして、時としてその怒りは正義をも、越える。そうなった時、身を焦がす程の怒りに焼かれた時、お前の“個性”は―――』
続く言葉を”私“は忘れてしまった。
物静かで厳格であった父が、私の前で一度だけ漏らした非道な言葉。
親として子にかける言葉を間違えていたその姿に私は親もまた人であることを知った。
「死の間際に、走馬灯を見るのは・・・何度目でしょうねぇ」
情けなくなる。何度も死にかける程に、私は弱く矮小だった。
ヒーローは偉大だ。その偉大さは大きな父の背中のようだ。
私の背中には何がある。弱く小さい私は、何を背負いヒーローの前に立っている。
あるいはヒーロー達の様に私にも“正義”はあるのか。
“殺人”に正義はあるのか。
答えのない問いに足を止めてしまう。
その背中に誰かの手が添えられた。
その温かさが私の背を押す。
―――立ち止まるなよ。“魔王”。
ああ、憎らしい声だ。
貴方
―――思い出せよ。君が殺した命!その全てがヒーローの勝利なんていうつまらない結末に釣り合っていると言えるのかい!ステインにレディ・ナガン。僕の死を経て尚も、世間は何一つ変わっちゃいない。テレビの前の視聴者は、面白おかしく
五月蠅いですねえ。ゴチャゴチャと。
―――必要なものは当事者意識さ。誰しもが被害者になりうる。誰しもが“加害者”になりうる。だから、“命は大事”に。そんな
負け犬の遠吠えほど、滑稽なものもありますまい。
―――だから、殺そう。オールマイトを!彼の死はどうあれ時代の節目になる。君が新しい象徴になる時だ。さあ、オールマイトを殺せ。“正義の象徴”。大丈夫。君はまだ立ち上がれる。大丈夫さ。“僕”がいる。
死柄木弔は兎も角として、私にまで貴方の復讐を押しつけないで頂きたい。
―――君は、今は亡き者の無念を晴らすのだろう?ムーンビースト。夢半ばで君に殺された僕は、とっても無念だったぜ。
・・・・・・・・・ぐぅ。
元魔王の甘言にぐぅの音しか出なくなったところで思いっきり後頭部を殴打されたと勘違いするほどの衝撃が脳髄をかける。
―――ハァ、ハァァァアア、無様。
おおっ!やはり貴方はまだ居てくれたのですねぇ!
いつの間にか見なくなっていたデフォルメされた姿のステインが腕を組み胡座で空中に浮かび、クルクルと回っていた。
可愛らしい姿だが、彼の眼孔は私を射殺さんばかりに鋭い。
―――馬鹿者。ハァァァ、大馬鹿者め。こんな者の思いまで受け入れ、貴様は、何が、したい?
私の所為にしないで頂きたい。
貴方達とは違い、彼は勝手に私の内に巣くったガン細胞のようなものですからねえ。
―――酷い言い草だ。君が節操ナシなだけだろう。
―――貴様に隙があるから、ハァ、こういうことに成る。
元魔王に嘲笑われ、親友に蔑まれる。
何だコレ。どうしておっさんに囲まれてネチネチと嫌味を言われなければならないのか。
責任者はどこかッ!
救いはないのですかッ!
苛立ちのあまりもう一度、彼らの首を刎ねてやろうかと考えたところで花の様な香りが私を包んだ。
後ろから抱きしめられている感覚。確認するまでもない。
彼女もまた、私の中に居てくれていた。
―――・・・。
何も言ってはくれませんか。当然ですねえ。私は未だに道半ば。貴女の声を聞く資格など、まだないのでしょう。
何も言わない彼女。
私は背後から回された彼女の右手に触れる。
―――・・・。
大丈夫です。大丈夫。奇しくも彼の言うとおり、私はまだ立ち止まれない。貴女の死を、ステインの死を無駄にはしない。人殺しに正義など無くとも、人を殺すほどの正義を社会に思い知らせてやりますとも。貴女が奪って来た悪の芽の命。ステインが奪って来た
「太陽に変わる。象徴になる」
眼を疑った。アメリカ№1ヒーロー、スターアンドストライプはこの時に初めてムーンビーストに恐怖を覚えた。
天の怒り。裁きの
突き上げられたムーンビーストの右腕。その腕は肘から先が狙撃銃へと変形していた。
天へと掲げられた狙撃銃。
それが避雷針の役割を果たし、ムーンビーストの身体を襲った雷撃から彼を守っていた。
その“個性”をスターは知っている。
だからこその恐怖。その慧眼が最悪の未来を映す。
「・・・
ムーンビーストの個性『ギロチン』は、更なる進化を遂げていた。
受け入れ難い
「恥ずべきことなど何もなく、貴女は最高のヒーローでした。最後まで私を殺さずに捕らえようとした貴女の強さに敬服し、私は己の信念を曲げましょう。コレは
「HAHAHA・・・笑えないね。勝った気になるなよ!
投げやりな罵倒。動揺を勢いで制して構えたスターにムーンビーストは舌を出す。
それを見て何かに勘付いて動き出したスターは流石だったが、それより早くムーンビーストは左手に形成したギロチンの刃に付着していたスターの血液を舐めとる。
個性『凝血』がスターの動きを止めた。
「・・・ッ⁉・・・ッ、・・・ゥッ、ムー・・・ン・・・ビー、スト」
「まだ喋れるとは、流石ですねえ。私がステインにやられた時は、喋ることなど出来なかったと言うのに」
「そ・・・のッ・・・ゥ・・・
「ええ、その考えの通りですねえ。奇しくも私の個性はオール・フォー・ワンのモノと同じ進化を遂げた」
“今のムーンビーストは、ギロチンで首を刈った者の個性を扱える”。
「それが彼を殺した所為か、あるいは全ての個性が行き着く
個性を奪う最悪の個性。
因果か。運命か。
此所に魔王は再来した。
ムーンビーストは動けないスターの頸にギロチンの刃をかける。
「つまり此所で貴女の頸を刈れば、個性『新秩序』は私のモノになる」
見せつけるそれは実行する気などない只のパフォーマンス。
しかし、彼は最悪のエンターテイナーであるが故に現場を映す報道ヘリを通じてテレビの前の人々に最悪の未来を幻視させる。
「私が
ヒーローも、
「私が
刎ねられた首に歓喜した民衆。
その数を数え十字を切った者はごく僅か。
大勢は数えもしない。膨大に過ぎた。
「これを見ている罪人よ。恐怖を伝えろ。これを見ている諸人よ。恐怖を抱け。私のギロチンは罪を赦しはしない。己が悪であるか否か、胸に手を当て考えろ。心当たりがあるのなら―――
それは神のみぞ知る。
次はお前だ。震えて眠れ」
故に人は神を恐れたのだ。
原作キャラ。元魔王。
投稿者がコミック派なので原作で深堀りされた彼の行動原理を投稿者が知らないまま活躍し退場した為、生まれてしまった例のあの人。
残念ながらこの物語の中では主人公応援団に加入中。
原作キャラ、心の親友ーステイン。
デフォルメ人形化されたステイン。とても可愛い。主人公の相棒ポジションだが、常に主人公には辛辣。ツンデレではない。
原作キャラ、後ろから抱きしめてくれる人。
ムーンビースト最大の心の傷。その為、まだ正面から彼女の顔が見られない。声も聞こえない。でも、触れられる場所に彼女はいる。それがムーンビースト最大の心の支え。
”血の徴収"。
元ネタはエルデンリング。プレイ中に思いつき、使ってやろうと考えているウチに二年以上が経過した。
そのせいでトンデモ性能化。ムーンビーストがチート野郎になる羽目に。でも、オールマイトがいるので問題はないはず。、、、ないよね?
"狙撃銃が避雷針になった”。
狙撃銃にそんな効果はない。でも、なんとかなった。
最近、漫画『シグルイ』を読みました。
ムーンビーストも永洸院の竜が守ってくれたと流してください。もしくは愛のなせる奇跡です。