フミダイ・リサイクル ~ヘンダーソン氏の福音を 二次創作~   作:舞 麻浦

107 / 160
 
※前話の前書きを一部修正しています(サソリは通常は卵生ではなく胎生でした……)。
※今回エーリヒくん視点です。

===

◆前話
ウビオルム伯アグリッピナ女史とドナースマルク侯グンダハール氏が、発展著しい中東のハッシャーシュの地まで視察にやってきたよ! あと現地の神群の天空の神(おとなりのカミナリメテオおやじ)による天罰(「コラッ!」)でマックス君の身体が燃え尽きたけど、直ぐに復活したから些末事だね!

金髪従僕「えぇ……??」(なんで生きてるんだコイツ……(ドン引き))
隧道方伯/魔導副伯「神の御加護です」(キミも入信しよう!(熱烈歓迎))

※ “エーリヒくんの周りには「どうすれば殺せるんだコイツ??」みたいなエネミーが集まりがち” 問題、あると思います!(特に帝都編)
 


26/n 実験魔導炉と沙漠開拓と……-4((エーリヒ)彼女(ナケイシャ)の潜入任務)

 

 宿敵同士が同じ船に乗る(Bitter enemies in the same boat.)……こちらの世界にも “呉越同舟” じみた諺はある。

 確か、“竜の前では獅子と狼も爪を揃える” とかそういうニュアンスのものだったはずだ。

 

 私ことケーニヒスシュトゥールのエーリヒは、異国の闇夜における思わぬ出会いにそのような事を思った。

 

「……こんばんは」

 

 状況的に何とも間抜けだが、挨拶は大事だ。

 私はばったりと鉢合わせた、長大な異形の下半身を持つ美女へと言葉を投げた。蜂蜜色の肌、紫水晶の瞳、橙の髪。春の頃に腕の二本や三本を切り離してやった、百足人(センチピードニィ)の密偵へと。

 

「こんばんは。良い夜ですね」

 

 そしてまた彼女も、何とも場違いに玲瓏な声で挨拶を返した。

 ここが帝城の控室になったかのように錯覚するほどに、彼女の礼は完璧だった。

 

 もちろんここは、遥か東の荒野……いや、()荒野の異国の地でしかないのだが。

 その荒野は、いまや人工大河を基盤とした穀倉地帯にして工業・商業地帯へと生まれ変わりつつある。

 

 

 暗闇に溶け込む色の()()()に身を包んだ百足人(センチピードニィ)の彼女を前に、私は半ば無意識に愛剣 “送り狼(シュッツヴォルフ)” の柄を撫でた。

 何せついこの間、私の雇用主であるアグリッピナ・フォン・ウビオルム魔導宮中伯の所領であるウビオルム伯爵領を巡る陰謀でぶつかったばかりだ。

 警戒するのは当然のこと。しかもこちらも今宵は雇用主から一仕事申しつけられていた矢先の邂逅だからなおのこと。

 

()()()味方ですよ」

 

 百足人(センチピードニィ)特有のマナーとして、ムカデのごとき大顎を納めた口腔内を晒さない、まるで腹話術のように口を動かさないしゃべり方で彼女が──── ドナースマルク侯配下の密偵、ナケイシャ嬢が告げる。

 整いすぎて逆に特徴のない美貌は、まるで能面のように感じられた。

 

「今回は?」

 

「ええ、今回は」

 

 我らの主同士は敵対しているのではなかったか。訝しむ私に、ナケイシャ嬢は諭すように語る。微かな優越が感じられるのは気のせいだろうか?

 

「お互いの主は今宵は手を組んだようですよ。私としては、貴方(あなた)とやり合う日を心待ちにもしていますけれど。ええ、ええ、残念ながら、今宵は味方ということです」

 

「……ということは、お互いに目指すものは同じだ、と?」

 

「ご賢察のとおりです。我が主からは、この地に秘されたものを暴くように、と仰せつかっています」

 

 ──── それは貴方(あなた)も同じなのでは? と水を向けられれば、私は頷くしかなかった。

 

 私もまた、雇用主であるアグリッピナ氏の命により、この異国の地で夜に歩いていたのだ。この地を治めるハッシャーシュ氏族の隠しごとを暴くようにと。

 ここはマックス何某が婿入りした友邦ではあれど、完全な属国ではなく、魔導師にして神官であるマックス何某の手により急速に力をつけつつある場所だ。そして彼の正気は疑わしい。落日派というのもマイナスポイントだ。

 帝国としては、この地の弱みの一つ二つは握っておきたいのだろう。離反を防ぐためにも。あるいは、莫大な生産力を持つこの地との交易を優位に進めるためにも。

 

 そして昼間の視察では多くのことをさらけ出していたかに見えたマックス何某だったが、アグリッピナ氏とドナースマルク侯がそれぞれの政治的嗅覚でもって隠しごとを嗅ぎ取り、自らの手札に探らせることを決めたのであれば、やはりこの地には秘された何かがあるのだろう。

 

 しかしアグリッピナ氏は私を送り出すときにニヤニヤと笑っていたが、まさかナケイシャ嬢と鉢合わせることになろうとは……。

 

 

 

「あれだけの腕を持っていて、密偵の流儀には疎いのですね」

 

 “おかわいいこと”、とでも言いたげなナケイシャ嬢の表情……は人形のように変わらない無表情だが、なんとなくそういう雰囲気だ。

 だが密偵の流儀に疎いも何も、そもそも私は丁稚である。よしんば丁稚ではなく従僕であったとしても、密偵ではありえない。

 ……そのくせ雇用主のあの外道(アグリッピナ氏)は、私のことを便利使いしてくるが。疲労回復の特性を付けた魔導ベルト(マックス何某のプレゼント)のお陰もあり、なまじ24時間働けてしまうのも良くないのだろうか。

 

 それはさておき、私にだって密偵の心得については聞き覚えくらいはあるというものだ。 

 

「─────── 隠密同心(おんみつどうしん) 心得之條(こころえのじょう)()(いのち)()(もの)(おも)わず、武門之儀(ぶもんのぎ) ()くまで(かげ)にて、(おのれ)器量(きりょう)()し、御下命(ごかめい) 如何(いか)にても(はた)()し。(なお) ()して(しかばね)(ひろ)(もの)()し。

 ………そういうものだとは知っていますよ」

 

 影働きの心得など、古今東西そう変わるものでもない。そう考えれば、かつての仇敵と手を結ぶくらいはありふれているということなのだろう。

 前世の時代劇での言葉を帝国語で古語調に(そら)んじてみせれば、ナケイシャ嬢は「なるほど」と頷いた。

 

「それがウビオルム伯が懐剣たる貴方に与えた心得(おきて)ですか。良き覚悟ですね」

 

 いや違うが? こちとら単なる丁稚だが?? とは言い出せない雰囲気だ。

 ま、まあ良いだろう。

 

「………それで、ナケイシャ嬢。目的は同じということは」

 

「ええ、忍び込むのであれば、やはりここでしょう。一番警備が厳重なようですから」

 

 私とナケイシャ嬢が見やった夜闇の先には、厳重に壁に囲まれた何か大きな建物があった。

 いかにも怪しく、外部の者の侵入を拒むようなそれが。

 

 

 

§

 

 

 

 まるで監獄のようだ、と、私はその壁に囲まれた場所を見て感じた。

 機密を扱う研究所あるいは秘密工場ということであれば、中での作業性を確保しつつ外に逃がさない……という意味では、監獄と機能が似るのかもしれないが。

 

 なおこの世界では労役刑や拘禁刑というのは一般ではなく、肉刑や罰金刑が主体なため、長期に囚人を拘禁しておくような “刑務所” というのはまだ存在しない。

 一時的な拘留場所としての牢屋はある。機能としては修道院が近いかもしれないが、若干違う。

 いわゆる刑務所というのは、時計が普及してきて、時間の概念が浸透し、“人生の内の貴重な時間を浪費させることが罰になる” というコンセンサスが社会に芽生えて初めて生まれるものなのかもしれない。

 

 さて、そして厳重に出入りが管理された秘密工場のような場所に侵入するためにはどうすれば良いか、だが……。

 

「やはり這入(はい)りこむならば、水縁(みずべり)を伝ってに限りますね」

 

「こういう時に百足人(センチピードニィ)の方は頼りになりますね。流石です、ナケイシャ嬢」

 

「魔術的な仕掛けの方は任せましたよ、貴方(あなた)。今宵は協力して、役割分担と参りましょう」

 

 普通にヒトが入るのに使っている通用門などの出入り口は、厳重に管理されている。

 だが、中で何かしらの作業などをしている以上は、他にも外部への開口部は存在する。

 それは例えば、上水の取水口や、下水の排水口だ。

 

「壁を伝って入れれば面倒もなかったのですが」

 

 ナケイシャ嬢が己のムカデの下半身にぞろりと生えそろう節足を見た。

 彼女のムカデの肢にかかれば、壁も天井も、床と相違なく歩くことができるのだ。

 

「見た限りですと、一抱えほどの大きさの大蟹たちが複数、音もなく空を飛んで哨戒していました。地上部からは無理があるでしょう」

 

 おそらくはいつぞやに帝都地下下水道で、ミカやセス嬢をかっさらっていった巨蟹鬼の眷属だろう。

 重力操作で空を飛び、夜間でも見張れるように何らかの機能拡張が施されているか、専用の機材を持たされているに違いない。

 

「貴方の “飛ぶ斬撃” であれば、空飛ぶ蟹くらいは斬り落とせるでしょうに」

 

「ナケイシャ嬢の分銅術でも似たようなことはできるでしょう?」

 

 きっとナケイシャ嬢も遠距離からの捕縛用に、いつもの得物とはまた別に分銅(ボーラ)くらい持ち歩いているだろうに。

 お互いにUFOみたいに空飛ぶ大蟹を無力化する手札は持っている。

 だが……。

 

「一匹を絡め落としたところで、他の大蟹が連鎖反応してくるのは目に見えています」

 

「私が斬り落としても同じですよ。群体的な運用をしているでしょうからね……」

 

 流石に侵入時点では、静かに、バレないように行く必要がある。

 

「もし見つかってここから逃げる時なら、地上部分を強行突破というのも選択肢に入るかもしれませんが」

 

「最悪の場合はそうしましょう。その時はそれぞれ二手に分かれるということで」

 

「あら、薄情ですね貴方。協力した方がよいのではないでしょうか」

 

 まあ確かに相手が動員できるであろう物量── マックス何某の秘密工場ともなればドローンのように空飛ぶ大蟹たちだけでも三桁は追跡に投入してくるだろう── を考えると二手に分かれたところでどれほど効果があるかというと疑問ではある……か。

 

「いまだってこうやって貴方を抱えてあげているではありませんか」

 

 それだというのに……、とナケイシャ嬢は人形のような無表情で、ヨヨヨ……と下手な芝居のように言って、私を強く抱きしめてくる。

 

 そう、私はいま、ナケイシャ嬢にひしと後ろから抱きしめられながら*1、秘密工場へつながっていると思しき水路の天井を進んでいるのだ。

 

 水路の直径はそう大きくはない。

 気を付けて上面に張り付かないと、私を抱えているナケイシャ嬢の背中や括った髪が、流れる水面についてしまうかもしれないくらいだ。

 彼女が気を使ってくれているから、彼女の上半身と水路天井に挟まれた私は、水路の天井の荒い面ですりおろされたりなんかはしていないが、とはいえギュウギュウに圧迫されている感はある。

 

 狭いところを上下の別なく壁だろうと天井だろうと匍匐して進める百足人(センチピードニィ)の特性は、こういった侵入に当たって非常に強力なアドバンテージを発揮する。

 ただのヒト種(メンシュ)小倅(こせがれ)には、決してできない芸当だ。

 ……いやまあ、ヤモリみたいな分子間力を利用した接着手袋で張り付くとか、重力制御術式で上面を床代わりにするとか、〈見えざる手〉の術式で支えるとかは出来るかもしれないが、先の見えない長大な水路の天井を落ちずに這うなんてのは、体力にせよ魔力にせよ、消耗が激しいだろう。

 

「適材適所というものです、ナケイシャ嬢。そちらの得意な場面はお任せします。おっと、また格子だ……」

 

「貴方に任せましたよ。適材適所ということで」

 

「任されましたとも、お嬢さん(フロイライン)

 

 ナケイシャ嬢が水路の上面を這って進む先に、侵入防止のためと思われる格子が嵌まっているのが確認できた。

 

 光源がないが、ナケイシャ嬢は種族特性により、私は夜闇の妖精(スヴァルト・アールヴ)ウルスラの加護により、暗闇を見通すことができている。

 ついでに言えば、念のために窒息対策── 有機物が溜まっていたり鉄分を含有した層が露出していたりすると酸欠空気が充満している可能性がある── に、風の妖精(シルフィード)ロロットの助力も願っている。

 魔素が形作る虚ろの月、隠の月の調子も良く、馴染みの妖精たちは十分に権能を発揮してくれている。……あとで捧げる贈り物についてが悩ましいが。

 

 

 

 さて、愛すべき妖精たちに感謝しつつ、私は私の仕事をせねば。

 別にこのまま運ばれるだけでは幼子と変わらないからな。

 

 私は 〈見えざる手〉 の術式に握らせて並行して浮かべている剣を前方に飛ばし、空中で振るわせる。

 

 すると水音に紛れる程度の軽い音で、格子の一部が切り取られた。

 

「やはり惚れ惚れするほどの腕前ですね。しかも生身の腕に握らせずにそれとは」

 

「まあ鍛えていますので」

 

 修練の賜物だ。

 魔剣 “渇望の剣” を納める肉鞘アンドレアス氏の監修する鍛錬は、現在も従僕業務の合間という限られた時間で行っているのだが、日々その質の過酷さが増している。

 かつての魔剣の魔宮を折り込んだ “英霊召喚の魔本” によって再現された、かつての渇望の剣の担い手たちやその好敵手たちと、その魔本の中に精神だけ投影して時間加速して濃密に戦ったりする日々を続けているのに、技量が伸びなければ困るというものだ。

 

 私は切り取った格子を 〈手〉 で空中に持ち上げ、ナケイシャ嬢が私を抱えて通れるようにしてやる。

 だが、切った格子は水面に落とさないようには気を付けなければならない。

 

「粘液体は来ていませんね?」

 

「大丈夫そうですよ。……では元通りに直します」

 

 ずるりとナケイシャ嬢がそのムカデの下半身をくねらせて切った格子を抜けると、私は元通りになるように格子を嵌め直し、霜の半妖精(ライフ・アールヴ)ヘルガ嬢直伝の〈とけないこおり〉の魔術で瞬間接着した。

 これでしばらく……少なくとも私たちが秘密工場に忍び込むまでは固定されたままだろう。

 

 この水路を含めて、このハッシャーシュの地のほぼ全ての水路は、帝都の下水道をナワバリにする汚濁の主宰者(きょだいスライム)から株分けされた個体の管理下になっている。…………と、日中の視察でマックス何某が言っていた。

 少し水面に落ちた程度では寄っては来ないだろうが、好んで水面に触れてリスクを増やすこともない。

 

 さて、この水路もあとどれほどの長さがあるのか……。

 

 

 

§

 

 

 

 何とか秘密工場内に侵入した私とナケイシャ嬢の前に幾つもの侵入者検知ギミックや見張りの大蟹が立ちはだかったが、どうにかこうにかやり過ごすことに成功した。

 

 そしてついに、潜入先の秘密工場で何が作られているかを目にすることになる。

 

「これは……戦闘機……?」

 

「戦闘機?」

 

 流線形と鋭角が多用された、高度な機構を内蔵すると思しき、金属質の巨大な物体。

 大きさは概ね、現在帝国の航空戦力として運用される騎竜と同程度かそれより大きいくらいだろうか?

 

 翼はない。だが、私はこれが “戦闘機” に思えてならなかった。*2

 スラスターと思われる多くの穴が開いており、機動力の高さを想像させる。あちこちに伸びている棒状のものはアンテナかセンサーを内蔵したパーツだろうか。

 そしてエイリアンの頭部じみた生体的なキャノピー、あるいは装甲板が機体の前方から後方まで伸びている。

 

 落日派的な生体操作技術と、高度な機械技術の、魔導による悪魔的融合……!! 

 

 ナケイシャ嬢が「何に対して “戦闘” するものなのですか?」と疑問符を浮かべているが、詳しく解説する時間もあまりなさそうだ。

 取り急ぎ、〈写真術式〉 によってその全景を写し取る。

 

 ……さらに深入りするべきだろうか。

 ここはドックであるが、探せば設計図や諸元を記載した資料が納められた場所が別にあるかもしれない。

 だが、それは、リスクが高すぎないだろうか。きっともっと機密性の高い区画に隠されているはずだから、セキュリティも厳重だろう。

 

「ここらが潮時ですね」

 

「……これは何なのですか? 見るからに碌でもなさそうですが」

 

「恐らくは、魔導航空艦のアンチユニットではないかと」

 

 魔導航空艦は、帝国の今後を占うものになる。

 それは流通経済における革命をもたらすのみならず、恐らくは軍事における戦略を一変させるだろう。

 このハッシャーシュの地のように、魔導航空艦のその脅威により圧迫される可能性がある地域にしてみれば、その対抗戦略の構築は必須と言える。

 

 その対抗戦略とは、例えば騎竜の配備── 魔導航空艦の2番艦が空を征く幻獣の群れに襲われて座礁したことは帝国でも耳の良い者なら知っている── であったり。

 ──── あるいは、亜竜を上回る()()()()の開発・配備であったり。

 

 先ほど私は戦闘機と呼称したが、魔導航空艦の迎撃と都市制空権の確保が配備目的であれば、邀撃機(ようげきき)と呼ぶべきかもしれない。

 

 航空艦でさえ詳細は機密であり、最新の兵器なのに、さらにそれを墜とせるようなものを開発中だとは!

 帝国に叛意アリととらえるべきか、国として当然の備えと考えるべきか……。

 

 取り急ぎはこの情報を持ち帰るべきだ。

 その後の情報の取り扱いと判断は、雇い主たちの仕事だろう…………。

 

*1
◆エーリヒ+ナケイシャ 匍匐潜入モード:ナケイシャがエーリヒを後ろから抱き留めて、ムカデの下半身によって進むモード。ナケイシャ嬢は4つ腕の種族でもあるため抱きしめるのに一対のヒト腕を使っても、まだあと2本はフリー。ついでに言えば、背後から腕を回して抱えている(あすなろ抱きしている)ので金色の髪をさりげなくhshsしてもバレないし、興奮を抑えきれずにいつもは口腔内に隠しているムカデの大顎(顎肢)をさらけ出すように獰猛に笑ってもバレない。ついついその鋭い大顎で、か弱いヒト種(メンシュ)の後ろ首に噛みつきそうになるのはご愛敬。天井に張り付いて進むとき、ナケイシャ嬢の腰にかかる二人分の体重を支えるのは鍛えられた腹筋背筋……というよりは、姿勢保持用の腱の働きによるものなので、実はヒト種が思うほど負担はない。

*2
◆翼のない戦闘機:R戦闘機『BX-T ダンタリオン』をモチーフとした機体。HS沙漠の帝王ルートでぶんぶん飛んでたアレ……の試作品というか、ここに置いてあるのは単なる模型(モックアップ)に過ぎなかったり。セキュリティが緩めなのは大して重要でもないため。

マックス何某「本当に重要なのは虚空の箱庭に置いてるからねー」

R-Type公式ビジュアルはこちら → https://rtypefinal2.com/ja//images/news/20211222-2/1_BXT_Hanger.jpg




 
◆エーリヒくんとナケイシャ嬢は無事に逃げられた?
巨蟹鬼セバスティアンヌと雙尾蠍マリヤムが嬉々として追いかけてきましたが、何とか逃げ切りました。たぶんエーリヒ君とナケイシャ嬢は、それぞれの主人から持たされていた消耗型の魔導具を消費したか、マックスくん側がそこまで本気ではなかったか、むしろモックアップ程度の情報は最初から持ち帰らせる腹積もりだったのだと思われます。
マックス何某「魔導航空艦のアンチユニットの情報とか、帝国以外の他国に漏れる方がヤバいんだから、この存在を帝国が知ったら寧ろ、帝国以外に漏れないようにこの地の防諜を帝国の手駒で強化する方向に舵を切るんじゃないかと思って」
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。