フミダイ・リサイクル ~ヘンダーソン氏の福音を 二次創作~   作:舞 麻浦

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◆前話
・悪逆の騎士ヨーナス・バルトリンデンは、呪われてしまった!
ヨーナス「頭痛がする…吐き気もだ。このヨーナス様が、気分が悪い、だと……」
 脱ぐことの出来ない呪いの熊皮マントの総身鎧に苛まれるヨーナス。何気に体調を崩す経験自体が初めてな彼は、まるで数年は老け込んだかのような、景気の悪い顔をしている。そんなヨーナスはまるで飢えた熊のように館を徘徊しては、八つ当たりで壁を砕き、配下の骨を折り、椅子に座れば貧乏ゆすりで床を割る。生来の膂力が、常時疼痛と精神悪化の呪いを代償に、さらに強化されているのだ。
ヨーナス「グゥゥゥウウウ、イライラする、体調が悪い……! 許さん、許さんぞ、密偵ロタール! そして必ず手に入れてやるぞ、エルスティアァァァア………」
 
 
===

※ AIさん(Gemini-Imagen)に出力してもらった挿絵あり〼
 


35/n 悪逆騎士怪人-4(週に一度の集団戦 / バルドゥル氏族の設備投資 / 怪人ベルセルク、出現)☆AI挿絵あり

 

 

 

1.[ 新英雄(かいじん)半屍人(せんとういん) ] VS. 冒険者たち

 

 

「ハァッ!!」

「グァッ?!」

 

 金の髪のエーリヒの一刀が、襲撃してきた手練れの敵の腕を切り飛ばす。

 

 宙を舞う、その敵の腕。

 

 微妙に洗練されていない、いかにも試作品といったデザインの魔導手甲ごと、敵の手練れ─── 新英雄、などと呼ばれる、西方の土豪どもの精鋭戦力───の腕が血飛沫を撒き散らして飛んだ。

 

 周囲は乱戦だ。

 ここは、マルスハイムの市外にある、荷捌き場造成の工事現場。

 そこで昆虫人類めいた風貌の十数体の半屍人(ハーフデッド)と、それより数が多いマルスハイムの冒険者たちが戦っている。

 

 ()()()()()()()半屍人(ハーフデッド)たちを率いて現れたのが、いまエーリヒが相手をしている 〝新英雄〟 なる手練れだ。

 

 だいたい週に一度の大規模襲撃は、もはや風物詩といっていい。

 敵のリーダーたる新英雄が、妙な装備に身を包んでいるのも毎度のこと。

 そんな胡乱な実験兵装(今週のびっくりどっきりメカ)に身を包んだこいつの相手を務めるのは、他の駆け出し冒険者連中ではまだ荷が重いからと、エーリヒが相対することが多いのだった。

 

 腕を失った新英雄への追撃。

 だがそれはエーリヒの剣によるものではなく。

 

「おっ、ナイス(Nett)だ、マルギット」

 

 次の瞬間、腕を失ってたたらを踏んだ新英雄の蟀谷(こめかみ)に、スコンと矢が刺さり、「あっ」と間抜けな声を残して、矢を受けた新英雄(かいじん)の膝から力が抜ける。

 

 音無しのマルギット……金の髪のエーリヒの相棒である蠅捕蜘蛛(ハエトリグモ)蜘蛛人(アラクネ)の少女による、意識外からの狙撃だ。

 工事現場に立つ起重機(クレーン)の上からの致命の一撃。

 

「さて、いつものパターンだとそろそろか」

 

 しかし、敵の新英雄(かいじん)はまだ生きていた。

 白目をむいて明らかに意識がないだろうに、再び膝に力を入れ、腕の断面から血がボタボタと零れ落ちるのを気にもせず、大きく叫びながらその背をのけ反らせる。

 

「が、あ、あああああぁあアアアァAAAAA!!!」

 

 もちろん、敵の新英雄は無事ではない。

 片腕を失い、頭には矢が刺さっている。

 

 だがむしろ、ダメージが一定量を超えたせいなのだろうか。

 矢に襲われて倒れるはずの新英雄の身体が痙攣しながら立ち上がり、「が、ああああああああッ」と、まるで獣のような咆哮を上げているのは………。

 それは死に際に根性で動いているとか、そういう人間的で生物的な作用ではなく、〝そういう仕様〟 の機械であるかのような、非人間的な動作だった。

 

「みんな備えろ! ()()()()が来るぞ!」

 

 新英雄の最も近くにいた金の髪のエーリヒが、飛びすさりながら、大声で冒険者仲間たちに注意喚起する。

 戦場の喧騒の中でもよく通る声は、エーリヒがそういう指揮官系の特性を取っているせいだろう。

 

 そしてエーリヒの注意喚起に、周囲の冒険者たち─── ほとんどは煤黒(インフラレッド)紅玉(レッド)で、技量と膂力と装備(生体装甲・生体武器)で勝る半屍人(ハーフデッド)に対して複数人で当たることを徹底している。囲んで殴るのは古来からの人類の知恵だ───は互いに声をかけながら、戦っていた半屍人(ハーフデッド)たちから距離を取る。

 

「やつら()()するぞ!」 「()()()()()()()!」 「距離を取れ!」

 

『おおおおおお』 『オオオオオオ』 『おおおああああ』 『イイイイイィィッ!!』

 

 そして、昆虫人めいた風貌の半屍人(ハーフデッド)が、低いうめき声のようなものをあげて、新英雄の方へと移動する。

 さらになんと、その勢いのまま、半屍人(ハーフデッド)は、べちゃり、と新英雄に突っ込み、半ば以上自分の身を崩しながら、融合しはじめたではないか!

 

 十数人の半屍人(ハーフデッド)の戦闘員が、壊れかけの新英雄を中心に合体して、ひとつの肉塊へと育っていく。

 周辺の資材や機材も巻き込んで……!

 

起重機(クレーン)が……!」 誰か冒険者の唖然とした声。

「マルギット! 逃げるんだ! 倒れるぞ!」 エーリヒの叫び。

「言われなくてもわかってましてよ!」 起重機(クレーン)の上から飛び降りる小柄な蜘蛛人の影。

 

 半屍人(ハーフデッド)が変化した肉塊から、まるでアメーバのように触手が伸び、資材置き場の起重機(クレーン)に巻き付き、そのまま引き倒して引き寄せる。

 狙撃手たる蜘蛛人の少女、マルギットは身軽に跳び降りて難を逃れたが、大きなクレーンが倒れ込む先には、不運にも逃げ遅れた者がいた。

 

 クレーンが倒れ込むその経路上にいたのは、帝国隧道公団(インペリアル・トンネル・コーポ)所属の見習い魔法使いである、盲目の少女。

 

アウグン(『眼』)!」 その少女の相棒たるヘンド(『手』)の少年の声。

 クレーンが倒れる先にいたのは、アウグンと呼ばれる少女だった。

 

「きゃっ!?」

 魔蟲契約者であるその『眼』の少女は、必死に走って倒れ込むクレーンのブーム(うで)から逃れるが、クレーンを取り込もうとする肉塊は、怪物の膂力でクレーンの基部ごと引き寄せている。

 周辺の木材や鉄材を巻き込んでやってくるそれは、『眼』の少女アウグンのいる地点からは、まるで土石流かのように見えた。逃げ道をふさぎながら迫りくるがらがらという地鳴りのような音。

 

(あ、だめだ)

 

 〈遠見〉の魔法で俯瞰視点を得ている彼女は、もはや自力では逃げられないことを悟った。

 だが。

 

「だらぁああっ!!」

 

 あわや資材の洪水に巻き込まれるところだった『眼』の少女アウグンだが、しかし、助けの『手』が間に合った。

 

「〈見えざる手〉、〈魔力撃:溶解〉、〈竜鱗旋掌〉、四連!! 溶けて弾けろ、瓦礫ども!」

 『手』の少年ヘンドの操る不可視の腕。

 それが伸びて、アウグンに近寄るものすべてを削り溶かす盾となる!

 

「お兄ちゃん!」 資材の瓦礫の洪水に巻き込まれる直前、『眼』の少女アウグンに押し寄せたそれらが溶けて飛沫のように弾けて、一瞬の時間が生まれる。

 

「掴むぞ、アウグン!」 『手』の少年ヘンドが操る不可視の手の数は、最大5本。うち4本を盾に使い、残りの1本で『眼』の少女アウグンを掴み、吊り上げるように救出した。

 

「あ、ありがとう、お兄ちゃん」

「おうよ。とりあえず無事でよかった。でも油断してんじゃねーぞー?」

「それは本当にごめんなさい……」

 

「無事か! アウグン、ヘンド!」

 金の髪のエーリヒの誰何の声。

 

「エーリヒ先輩、こっちは無事です! そっちはどうです?!」

 〈見えざる手〉の力場を踏んで空中ジャンプ。

 『眼』の少女アウグンを抱えて空中を移動する『手』の少年ヘンド。

 行く先は、冒険者たちが集まっている一角。

 

「なんとかこっちは落ち着かせたところだ」

 ヘンドが着地したその場所では、リーダシップを発揮した金の髪のエーリヒが、冒険者たちを糾合(きゅうごう)したところだった。

 

 へっぴり腰の新人冒険者たちが、蒼い顔で震える体に叱咤して、武器を構えている。

「きょ、きょ、きょ巨大怪人がなんぼのもんじゃいッ」 「毎週毎週、芸がねーんだよ!」 「やってやる、やってやるぞぉッ!」

 

 

 彼らが気勢を上げ、武器を向けている方向を見る。

 

 そこには────

 

 

『ぬぅぅうううううんんん!!!』

 

 ──── 歪な巨人が立っていた。

 

 『手』の少年ヘンドが跳んできた方に立つのは、周辺の資材を吸収して骨格や外殻にし、そこに半屍人(ハーフデッド)を再構成した筋肉や組織を纏って仕込んで巨大化した怪人だ。

 〝新英雄〟 なる怪人の、第二形態。

 

「ざっと確認しましたが、今回は取り込まれた子はいなさそうでしたわ」

 蠅捕蜘蛛系の蜘蛛人(アラクネ)マルギットがエーリヒの背に飛びつきながら報告した。

 

「それは良かった。点呼したけど数が足りなくて心配していたんだ」

 

「どうせ逃げたんですわよ」

 

「逃げたんならそれで構わないさ。取り込まれていないというなら、こちらも遠慮なくヤれるというものだ」*1

 

 金の髪のエーリヒが、愛剣〝送り狼(シュッツヴォルフ)〟を高らかに掲げる。

 

「行くぞ、冒険者諸君! 怪物退治の時間だ!!」*2

 

 

< 1.エーリヒ「なにげに週に一度くらいのペースでこれだけ大物退治していると、詩にうたわれることも増えて、【光輝の器】の特性でもたらされる熟練度的にも美味しんだよな……。集団戦の実戦経験を積むにも持って来いだし。……明らかに何かしらの謀略の一端っぽいのはきな臭いが」 ──── 了 >

 

 

§

 

 

2.夢見る女、ナンナ・バルドゥル・スノッリソン

 

 

「ちわーっす、魔導産業同業者組合*3の方から来ました~。納品でーす、施工の連絡も通ってますよね~?」

 

「はっ、はい、お入りください! 機材はそちらに! すぐ先生もいらっしゃいますので!」

 

「ああ、別に歓待は不要ですよ、ウズさん。今日は施工担当として来てますからね、さっさと仕事に取り掛かりたいですし」

 

「は、はい、ええっ、はっ、はい、ではこちらに……!」

 

 受付に出てきた飛行魔法の使い手である少女*4が泡を吹きそうなほどにガチガチに緊張して私を先導する。

 

 ここは、マルスハイムの有力な冒険者氏族(クラン)の一つである、バルドゥル氏族の拠点。

 

 まるで幽霊屋敷のようなそこにやって来たのは、そう、私ことマックス・ロタール・フォン・ハシシ=ミュンヒハウゼン隧道方伯にして魔導副伯である。

 私の後ろには、この拠点に納入するための大きな機材の梱包と、それを設置施工するための人造人間(ホムンクルス)たちが連なっている。

 梱包の中は、空間拡張術式で拡大されており、見た目以上の量が入っていたりする。ちょっとした屋敷を立てられるくらいの資材が。

 

「時間通りで感心だけどぉ……、方伯閣下自らぁ……いらっしゃることはぁ……ないんじゃないのかしらぁ……」

 

 私の訪問の連絡を受けたのだろう、幽霊屋敷の奥から、幽鬼のような女が現れた。

 眼の下のクマがひどい、くたびれて病的に痩せた、ローブのその女は、バルドゥル氏族の頭目でもある。

 

 ナンナ・バルドゥル・スノッリソンだ。

 

 魔法の水薬を使った水タバコの匂いをさせながら現れた彼女に向かって、私はにこやかに話しかける。

 

「ここに来ているのは今日の機器の据え付け工事の現場監督として『きのこのお店』からやってきた、ただのマックスですよお客様。──── 隧道方伯? なんのことやら」

 

「そう……。そういうことならぁ……、よろしくお頼み申し上げますねぇ……」

 

「ええ、それはもう。これらの機材は魔導院にも卸している最新型ですからね。きっとそちらの研究も一気に捗るようになることでしょう」

 

 精密計量や薬物合成、そして分析その他諸々のための高度な機械類に、クリーンルーム化の気密化施工、そのための換気装置・空気調整装置と、配管・ダクトに、フィルターを含む一式の施工。それらの動力源たる魔導炉の設置や、純水製造装置にボイラー機構その他も全部コミコミだ。

 魔導院にも卸していると言ったが、バルドゥル氏族の業務に最適化された構成だから、ほぼほぼ一品ものだな。

 そしてもちろん御代はローンだ。毎度あり! 支払いが滞ったら身柄ごと差し押さるので、いっそのこと滞納してもらってもいいぞ。

 

「割賦の滞納だけはぁ……しないようにぃ……気を付けるわねぇ……」

 

「ええ、ええ。しかしまあ貸付にあたって事業計画も拝見させてもらってますので、あまり心配はしておりませんよ。でももし万が一にもあなたがお倒れになられてもコトですし、ついでに健康化のための治療も受けられてはいかがです? 他にも生体反応確認用の、模倣人体*5もご入用では? これまでのようにご自身で試したりするのも危険でしょう」

 

 バルドゥル氏族の製薬事業は割とナンナ女史のワンマンなので、その点だけが心配だ。

 事業継続性(コンティニュイティ)にリスクあり、というのが「きのこのお店」としての判断である。

 仮にナンナ女史が儚くなれば、マルスハイムでお目こぼしされている現状の諸々の非合法活動も清算させられるだろうし、割りと詰みの状況になると見ているところ。

 

 というか今回の設備投資も、そういった事態になったときの罪状を減らすために、現時点の違法薬物の顧客に卸しているブツを「合法な薬」にするための研究を進めてもらうためのものでもある。

 実際のところ、辺境に流れる薬物について、バルドゥル氏族が仕切るようになってからは、特に身体依存性が劇的に下がったのは確かであることだし。彼女らの氏族が必要悪としてお目こぼしされているくらいには、最悪よりはマシと見られているのだ。

 

 それで今回の設備増強・高度化によって、夢見る魔法薬の精度をさらに上げることで、合法な範囲の魔法薬の割合を増やしてもらおうというわけだ。

 さらには「キノコのお店」のネットワークを用いて、合法な魔法薬の販路をライン三重帝国全土と、東の沙漠のホラサーン首長国にまで拡大することで、バルドゥル氏族が違法薬物に頼らなくても良い経済基盤を創出したいという将来的な目論見だ。

 教材の類も提供して、ナンナ女史以外の人材も育てられるようにしてやれば、事業継続性についても与信評点を上げられるだろう。

 

 というか、そこまで見据えておかなければ、魔導副伯が組織する魔導産業同業者組合から出資することはできないからね。どんぶり勘定な放漫経営ギルドにしたいわけではないのだ。

 そしてバルドゥル氏族のそれらの事業計画を完遂してもらうためにも、ナンナ女史には長生きしてもらわなければならんのだよ、真面目な話。

 

「………カタログだけぇ……置いて行ってちょうだぁい……」

 

「ぜひご検討をー」

 

 幽霊屋敷の奥に引っ込むナンナ女史を見送り。

 

「ではウズさんにはこちらを」

 

「たっ、確かにっ、いただきました……!」

 

 というわけで、施術オプションやジェネリック人体の商品カタログを、案内の魔法使いの少女であるウズ嬢に渡す。

 

「どうぞ前向きにご検討いただけるようにお伝えくださいね? さて、じゃあさっそく工事をはじめちゃいましょう。この規模だと別棟を建てる感じですけれど、縄張りするのはあちらですかね?」

 

 幽霊屋敷なバルドゥル氏族の拠点の奥隣に、それらしきスペースがあるのは確認している。

 たぶんあそこが建築予定場所だろう。

 

 じゃあ魔法チートでちゃっちゃと建てちゃいますかね!

 

 

< 2.設備投資は実際大事 ──── 了 >

 

 

 

§

 

 

 

3.怪人ベルセルク、出現

 

 

 いよいよもって、()()のタガは外れたのだろう。

 

 悪逆の騎士ヨーナス・バルトリンデンは、今日も盛んに荘を焼いている。

 これまで以上に、そして見境なしに、だ。

 

 親帝国の派閥の荘も、反帝国の土豪派閥の荘も、見境なく略奪するようになったのだ。*6

 

 熊体人(カリスティアン)の生皮を加工した外套を羽織り、まるで狂いの病(恐水病)を発した熊のように、手当たり次第に荘を焼き、そして憎悪を集める悪逆の騎士。

 

 恨みつらみを束ね、憎しみを集約し。

 そのたびにヨーナスが振るう大槌【祖霊溶かし(ベライディグゥング)】に宿るヨッツハイム男爵家500年48代の憎悪の呪詛が重みを増す。

 そして呪詛が積もれば積もるほどに、宿る怨念がヨーナスの心身を苛み、その代償反動でヨーナスの膂力が高まり、呪詛により重量を増した大槌【祖霊溶かし(ベライディグゥング)】はますます威力を増すというスパイラル。

 

 強まる疼痛の呪いと精神侵蝕により徐々にヨーナスは正気を失い、それに反比例するように彼の膂力は天井知らずに高まっている。

 

 もはや今の彼は、呪いそのもの、災厄そのものとなった。

 

 誰が呼んだか、熊皮被りの 〝怪人ベルセルク〟。

 

 それが、悪逆の騎士ヨーナス・バルトリンデンに加えられた、新たなる仇名(あだな)である。

 

 

< 3.いよいよ以てマルス=バーデン辺境伯が討伐軍を組織中。冒険者ギルドにも賞金首討伐として協力要請アリ ──── 了 >

 

 

*1
◆巨大化時の取り込み:ジークフリート君(ディルク)が取り込まれたことがあり、そのときは妙に巨大化怪人の運がよくなって、なかなか致命打が出ず、戦闘がグダったことがあった。なお無事に救出されているため心配無用のこと。

*2
◆巨大化怪人の討伐難易度について:できたての巨大化怪人はとても脆いので、駆け出し冒険者でも数を揃えてボコれば何とかなります。()()()()()()()いける(それが難しい)。なお、仮にエーリヒ君みたいな指揮官ユニットが居ないときは、『手』の少年や『眼』の少女のような、公団(コーポ)の魔蟲契約者などがフォローに回るので死人は出ないように難易度は調整されています。

*3
◆魔導産業同業者組合:市井の魔法使いが営む産業組織を取りまとめることを目標に、魔導副伯マックス何某の下で設立準備が進められている新たな同業者組合。当SSの「29/n-3」 https://syosetu.org/novel/270654/121.html にて、西方辺境への工作に従事するにあたり、マックス何某が報酬として無血帝マルティン先生にねだった権限のうちの一つ。反対派を押さえるためにスモールステップで実績積み上げ中。現在の機能としては、市井の魔法使いのリスト化(足を使って地道に営業)と、会員向けの機関誌の発行、設備投資のための金融機能や、高品質の触媒の販売、各種産品の買い取りなど。主に看板系看板娘マイコニド・シリーズがインタフェイスを務める「キノコのお店」を窓口にしたネットワークを構成している。

*4
◆バルドゥル氏族の飛行魔法使いの少女:名をウズという。眼隠れそばかす気弱少女。バルドゥル氏族の頭目のナンナのことは「先生」と呼ぶ。ナンナが調合する「望む夢を見せる」効能を持つ魔法薬に精神的に依存しており、それがないと満足に眠れない。

*5
◆模倣人体:邪視の魔宮跡地の『肉工場』で屍戯卿シュマイツァー教授らが製造したジェネリック人体。生きておらず、死んでもいない。生体類似の反応を返す程度はする。

*6
◆見境なき?略奪:実際は、エルスティアの魅了の魔眼に囚われて彼女に執着するヨーナスの精神状態を羅針盤代わりにして、エルスティアの魔眼のオリジナルたる灰眼王の『支配の魔眼』の残滓が濃く残っている荘を優先的に襲うように、マックス何某が施した呪詛の手綱により誘導されている。のちの帝国支配の盤石化のために、不穏分子になりうる老人たちを中心に焼かせている形。

 

マックス何某「有効活用というやつだね。非合法活動(よごれしごと)をやらせるなら、すでに汚れきった者を使うべきだ。どうせ殺すならそれまでに思い切り悪名を高めてもらうのも一興だろうよ」

エルスティア(いちばんちゃん)「うわぁ……外道……」

マックス何某「いやいや、とはいえ、さすがにできるだけ手を回して、ユストゥス・デ・ア・ダインの『支配の魔眼』の影響下にない荘民は生かして逃がさせて回収してるよ? そのためにヨーナスに呪詛の手綱を付けたんだし」

エルスティア(いちばんちゃん)「それなら、まだいい、のでしょうか……?」

マックス何某「反乱予備軍な土豪側の荘民に対してと考えれば、寛大な方じゃないかな、実際。既に帝国上層部的にも、相手の土豪的にも、マルスハイムで準戦時の非正規戦闘(すいめんかのこぜりあい)は始まってる認識だし」

エルスティア(いちばんちゃん)「そんな事情は聞きたくなかったです」




 
パブリックエネミーと化した悪逆騎士ヨーナス。
※ なおエルスティアちゃんは、この暴走状態のヨーナスを魅了で無効化するくらいできるようになれ、と猛特訓を課されています。かわいそう。
 
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