喫茶ステラ ―異邦人と蝶の残滓―   作:コクーン√

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大学へ潜入していきます。少しやり方が回りくどい様な気もしますが、必要な事だと考えて割り切りって書いていきます。

※大学に行ったこと無いので仕組みは理解できていませんのでご了承を。


第27話:潜入。一星大学。

 

四季ナツメに電話をかけた日から次の平日、俺は大学に来ていた。何を隠そう一星大学だ。平日の朝っぱらから大学来ている。目的の人物を見逃さないようになるべく早めに到着していた。大学には行ったことないから分からないが、俺の服装に違和感は無いはず…。

 

「四季さんから預かったこれを渡すために案内してもらう必要があるが…。見逃さないように気を付けておかないとな。」

 

目の前を行き来していく人を確認していく。見ていくのは男性だ。女性はスルーする。更に耳にかかる程度の髪に色は確か茶色だったか。黒のパーカーに中は赤のTシャツの服装。だが現実では他のも着ている事もあるため気にかけておく。

 

「今日は確か語学だったか?それの講義で高嶺昂晴が一緒だったはず。そこで認識される程度でもしておこう。」

 

右手に小さな手さげバックを持ち、反対の手でスマホを操作している。ネットで適当に記事を流しつつ通る人に意識を向ける。暫く見ていると、目の前を一人の男性が通る。茶色のコートに中は青色のニットだろう。髪色は茶色。今通ったのが多分高嶺昂晴だと思われる。ガン見をせず顔と恰好を記憶しておく。

 

(彼が原作主人公か…。でも目的の人物ではないしな。そろそろ来てもおかしくないと思うのだが…。)

 

顔を上げ大学とは逆の道を見る。暫くすると奥から記憶の姿と一致する男性が見える。

 

(来た。恐らく彼が探している人だろう。)

 

スマホから顔を離し、人を探すように辺りを見渡す。誰かに声を掛けたさそうな雰囲気を出す。彼が目の前を通ろうとした時に申し訳なさそうに声を掛ける。

 

「あの、すみません。少し良いですか?」

 

「ん?え、俺ですか?」

 

急に声を掛けられたことに驚きつつも顔をこちらに向ける。

 

「はい、ここの一星の生徒さんでしょうか?」

 

「そうっすけど…。どうかしたんですか?」

 

こちらの質問に不思議そうに返してくる。

 

「実は、こちらに通っている知り合いに忘れ物を渡したくて…、けど場所が分からずどうしようか悩んでいて、三学年の人なのですが。」

 

「あ、そうなんですか?自分も同じ学年なのでもしかしたら知っている人かもしれないっすけど、名前はなんて言うんですか?」

 

まぁ同じ学年でしょうな。狙って声を掛けたのだから。

 

「女性の方で、四季ナツメって名前の人なのですがご存じですか?」

 

「えっ、あの孤高の…ああいえっ、知っていますよ。その人。」

 

「本当ですかっ。彼女の場所まで行きたいのですが…。」

 

「……俺で良ければ案内しましょうか?居場所わかるので。」

 

「もしよければお願いしても大丈夫ですか?」

 

「了解です。付いて来てください。こちらですよ。」

 

彼からの了承を得て案内役をお願いする。第一段階目は何とかクリアできた。

 

「お願いします。あ、私、澤田達也と言います。」

 

「澤田さんっすね。俺は汐山宏人って言います。」

 

「汐山さんですね。宜しくお願いします。」

 

彼、汐山宏人の横に並び、礼をする。

 

「それにしても大学って初めて入りましたが、敷地が広いですね。どこがどこだか全然分からなかったです。」

 

「澤田さんは高校までなんですか?」

 

「そうですね、卒業後は就職をしたので機会は無かったのは当然なのですが。」

 

「やっぱり、就職活動は大変だったんですかね?」

 

何か聞きたそうな声を出しながら質問をしてくる。そろそろ就活の事も考えて行かないといけない時期がやってくるのだろう。

 

「参考になるかは分かりませんが、始めてしまえば意外と何とかなるもんでしたよ?就職活動の事を何も知らずに後回しにしているとツケが後で来るので少しでもいいので早めに動いた方がおすすめです。まぁ大変なのは大変でした。自分は最初は一発で内定を貰えたのですが、そうじゃない場合は精神に中々来るので…。」

 

「やっぱりそんな感じなんですね…。」

 

「どうせいつかはやらなければいけないので後回しにしなければ大丈夫ですよ。」

 

参考になるか分からない事を話していると隣に食堂らしき施設が見えた。

 

「あそこの建物は…?」

 

「ああ、あれっすか。あそこは食堂ですね。昼の時とかに使っています。」

 

「おお、食堂…。なんだか憧れがありますね。何か定食とか食べてみたいです。」

 

「今はまだ営業していないので駄目っすね。来るならお昼ごろが良いですよ。」

 

「え、外部の人が来ても良いのですか?」

 

「大丈夫じゃないですかね。たまに、明らかに大学の人じゃないと思われる人も食べに来ているので問題ないと思いますよ?」

 

「そうなんですね。機会があれば訪れようかと思います。」

 

「日替わりの定食とかおススメです。飽きない程度には品を変えてきますから。」

 

「焼き魚定食とか食べてみたいですねぇ。絶対美味しいですよね?」

 

「あ、それは美味しいです。定期的に食べたくなるんですよね、あれ。」

 

食堂の会話で少しの間盛り上がっていると目的の階に着いたのか、話が変わる。

 

「ここを少し行けば目的地に着きますよ。」

 

「意外とすぐでしたね。ありがとうございます。」

 

「いえ、自分も行くついでなので気にしないで下さい。……それより聞きたい事があって…。」

 

「私で答えられるのなら聞きますよ?」

 

先ほどとは変わり少し遠慮がち、というか探るように聞いてくる。これは、多分…四季ナツメの事だろうと簡単に想像できる。

 

「澤田さんは四季さんと知り合いなんですか?大学ではあまりそういった交友関係を見ないので気になって。」

 

「ああ、四季さんとのですか?……そうですね、現段階では協力関係的な立場でしょうか?」

 

「協力関係…?なんかこう恋人…とか親しい関係とかでは無くてですか?」

 

「親しい…、どうなんでしょうか。私も知り合ったのが今月の頭辺りなので付き合いが長いわけでは無いのです。まぁ親しく出来るに越した事は無いのですが。」

 

今の関係と問われれば何がぴったりなのだろうか。仕事仲間はまだ先の事だし、友人や友達もピンと来ない。店を開くために協力しているがまだ合っている気がする。

 

「汐山さんが想像している様な関係では無い事は確実ですね。」

 

「そうなんですね…、四季さんモテるんだけど付き合っているとかの話を聞いたことないので既に居たからかと思ってました。」

 

「ああー、そんな所に自分みたいのが出てくるとそれは気になりますよね。納得しました。」

 

「なんか変な探り入れてすみません。…っと着きました。ここです。」

 

彼が立ち止まり、部屋への入口を開け、招く。中に入ると疎らだが席の間隔を空け10人程度人が居た。見渡すと、四季ナツメがこっちの存在に気づく。が、目を合わさずに一旦スルーする。視線を流していくと、少し後方に高嶺昂晴を見つけた。どうやら本当に同じ講義だったらしい。

 

「四季さんならあっちの席に居ますよ?」

 

見つけられていないと思られたのか、隣から声を掛けられる。

 

「ありがとうございます。見つかりました。それじゃあ渡してきますね。」

 

一言断りを入れ、四季ナツメの席まで向かう。向こうもこっちが向かって来ているからか、こちらを向く。

 

「おはよう四季さん。これ、渡し物。」

 

「おはよう。それで、したかった事は出来たの?」

 

少し小声でこちらに問いかけてくる。周囲の人が、急に見知らぬ男が四季ナツメに話しかけているからか、意識が分かりやすくこちらに向いている。

 

「ああ。四季さんのお陰で大体達成できたと思う。後はこっちで何とかなると思う。」

 

「そ。なら良かった。それで?結局何をしようとしていたの?詳しくは聞かなかったけど。」

 

「それは後で話しておくよ。ここだと聞き耳立てられてたりしたら面倒だし、人を待たせているしな。」

 

入口を見ると汐山宏人がこっちを見ていた。会話内容が気になるらしい。

 

「分かった。それじゃあまた後で。」

 

「お礼に中身追加しておいたから後で楽しんでくれ。」

 

「中身?何か入れたの?」

 

「お菓子を少しな。それじゃあ。今回は助かった。ありがとう。」

 

礼を告げ、入口に戻る。視界の隅に高嶺昂晴がこちらを気にして視線を向けている事もしっかりと確認済みだ。これで次のコンタクト時に多少は興味持たれるだろう。

 

「用事は済んだんですか?」

 

「はい。汐山さんのお陰で達成することが出来ました。ありがとうございます。」

 

「自分は案内しただけなので大した事はしてないっすよ。元の場所まで帰れそうですか?自分も時間がそろそろでして…。」

 

「時間無い中、ありがとうございました。大変助かりました。いつかお礼させてください。」

 

「ほんと大したことでは無いので気にしないで良いですよ。それじゃあ気を付けて戻って下さい。」

 

「はい。それでは。」

 

手を振りながら彼を見送る。部屋の中に視線を移すが、数人がこちらを気にしている程度で高嶺昂晴や四季ナツメは机に目を向けていた。

 

「一先ずは、大学から出るか。」

 

来た道を戻りながら、原作までのこの数日間の予定を考える。そろそろ閣下や明月栞那に話をしても問題はないだろう。それに合わせて高嶺昂晴がステラで働く様に動いて貰えないか相談する必要もある。

 

ポケットからスマホを出し、時間を確認したが、時間はまだ朝を少し過ぎた辺り。昼にもう一度大学に戻る必要もあるし、その事も考慮して動くとしよう。

 

「取りあえずお店に行って二人に話をしてみようか。多分起きていると思うし。」

 

午前中はステラで相談し昼に大学で昼食を取る体でもう一度接触してみることにして午後は…9/28の事を考えておこうまだ出来ることがあるかもしれない。

 

そうと決まると早速店に向かった。

 

 

 

入口の扉を開けカランカランと金属音が鳴る。フロアにはどうやら居ない様だ。まぁ特に待ち合わせをしていた訳でもないし当たり前だろうな。寝泊りしている場所に居ると思い、奥の通路に向かう。すると階段を下りてくる音が聞こえて来た。

 

「あ、澤田さんでしたか。おはようございます。どうされたのですか?朝早くから。今日何か予定ありましたっけ?」

 

「明月さんおはよう。いや特に無いはず。相談があって急ですまないが押し掛けた感じになる。」

 

「そうでしたか。私は今日は特に予定は無いので大丈夫です。」

 

「ミカドさんは?」

 

「今は上に居ますよ?ミカドさんに相談でしたか?」

 

「いや、二人にだな。少し真面目なお話をしたくて、上の部屋にお邪魔しても大丈夫?」

 

「了解です。では上がりましょうか。」

 

俺が話したい事が何となく分かったのかすんなりと了承が出た。階段を上がると既に閣下が待っていた。下の会話が聞こえていたのだろう。

 

「澤田達也か。どうしたのだ急に話したい事があるなど。」

 

「色々と二人に話しておきたい事と、相談事があって急だけど店まで来た感じになるかな。この後時間って大丈夫だったりする?」

 

「吾輩の方も平気だ。重要な話なら時間位作れるしな。」

 

「ありがとう。取りあえず話したいことが2つ程あって…、一つ目だけど、ミカドさんに言っておきたい事が。」

 

「私にか?どうした。」

 

「以前にミカドさんに俺の知り合いを探して欲しいとお願いしたと思うのだけど、どう?進捗は。恐らく誰一人あれから見つかって無いと思うのだけど。」

 

「そうだな。貴様の言う通りこの一ヶ月近く探したが職場どころか名前すら見つかっていない。」

 

やっぱりそうか。分かってはいたが改めて人から言われると実感が湧く。

 

「だよな…。その探すお願いだけど、今後はしなくて大丈夫になった。というか意味が無くなったが正しいかな。探しても見つかる事ないし。」

 

「それは一体どういう意味だ。」

 

俺の発言が気になったのか言葉の意味を問いかけてくる。

 

「俺の方でもスマホを持ってから色々調べてみた。結論から言うとこの世界には知り合い、家族は存在しないという結論に至ったって訳。だから探す意味が無いって事。」

 

「ぇ……それって、」

 

明月栞那の方から驚いた声が出る。

 

「あー、その説明をこれからする。正直二人に信じてもらえるか分からない。けどこの一ヶ月近く過ごして自分の中では納得出来ている事になるから二人には話しておきたいと思った。何かあった時頼れる人達には。」

 

2人を見ると、こちらが話すのを待つ姿勢を見せてくれた。

 

「ええっと…、まずだけど。俺の事だけど、今生きているこの世界じゃなくて、違う世界。平行世界って言うのが正しいか分からないが、こことは違う世界から死んで、この世界に産まれなおした。って説が濃厚ですって話をしておく。」

 

「え?別の世界…?」

 

やっぱりそんな反応するよな。分かる。

 

「そう。俺が生きていた時の日本と、今生きているこの日本で知っている建造物や建物が多くあったから時間や時代にズレは無い。そこは間違いないと思う。あっても一年以内とかそんなレベル。」

 

「それなら家族や知り合いが見つかるかもと思っていたが…、これが全く情報の一つも出なかった。何一つ。何か一つは出るだろうと調べたが、探れば探るほど最初から存在していないとしか考えられないように思えた。そこで、別の事を調べてみた。近年起きた事件や記事、ネットなど騒ぎになった出来事。けどどれも一致しなかった。」

 

「そこで貴様はここが違う世界では無いのかと考えたのか?」

 

「そうなる。調べていく中である事に気が付いた。というか正直気が回っていなかった感じだったんだが。この世界と俺が生きていた世界で大きく違う歴史が。」

 

「あったのでしょうか…?」

 

「あった。世界的にも大きな影響を与え、人の生活を変えた出来事。俺が生きていた世界では、ある年の始めにとあるウイルスの感染があってな。そのウイルスが世界中で感染者を作っていた。その後か少なくとも日本では、皆マスクをして外出を極力控え、感染しない様に動いていたんだ。感染力の高いウイルスだったからな。町中を見ると人誰もがマスクをしている光景だった。けどこの世界ではそれが見当たらない。そんな話すら出ていない。」

 

「世界中で蔓延していたという事でしょうか…?」

 

「そうだな…。もしこの世界でもなっていたら絶対耳に入る。その位毎日報道があったレベル。もはや日常の一部として気にしていた程な。」

 

「その様なウイルスがあるなど、俄かに信じられんが…。」

 

「そうか?過去に日本では無いが世界を見れば似たような事態になったのはあるけどな。とまぁ、そんな大きな違いがあればそう考えてしまうって事。それに俺が居た世界では、ケット・シーや死神とか居なかったしなー。まずそこからおかしいと気が付くべきだったか。」

 

後半は少しふざけた声で話す。なんか少し暗い雰囲気になって来たし。

 

「…ってのが一つ目。正直この一つ目は割とどうでも良い事だと思っている。別の世界だとしても生きている事には変わりないし大した影響は無いからな。大事なのは二つ目なんだよね。」

 

「今の話がどうでも良いって…、すごく大事な話だと思うのですが…。」

 

「考えてもどうにもならないしな。それよりこれからどうするかを考えたい。そこで二つ目は明月さんが気にしていた事。これからの事、高嶺さんについての話をしていこうかと思う。」

 

「やっとですか…、正直話してくれないかと思っていました。何度聞いてもはぐらかされていたので。」

 

「それについてはほんとすみません、色々事情があってさ。けど今からは話していく。聞きたい事とかあったら遠慮なく聞いて欲しい。俺も知っている事を今から話すつもりだからな。」

 

「まずだけど、今から数日後とある縁があって、高嶺さんがこの店にやってくることになる。結果としてバイトとして働く事になったりする未来がある。」

 

「え、高嶺さんがこのお店にですかっ!?それに澤田さん…、急にそんなに話して良いんですか?」

 

「二人なら大丈夫。それにこの世界なら俺を知っている人居ないし。現段階は安全と思っている。」

 

「なるほどな。以前の世界とは違って、この世界では狙われていないという事か…。確かに少なくとも現段階では安全とも言えるな。」

 

閣下の中で納得出来た様だ。前でもそんな事は無いのだが、話を合わせておこう。

 

「そうそう。だから気にしないでくれ。」

 

「……分かりました。澤田さんの判断にお任せしますね。」

 

「了解。でだ、俺が知っている未来では高嶺さんがこのお店で働くか、働かないかの二択の未来がある。このどちらかを選ぶかによって先の出来事が大きく変わる。働けばより良い人生を掴める可能性が広がる訳だが、逆だと……、そうでもない。だからこのお店で働いて欲しい。そこで明月さんに高嶺さんがこの店に来たら説得をして欲しい。一緒に働きましょう。とな。」

 

「わ、私ですかっ?」

 

「ああ。明月さん程の可愛い人なら簡単に頷いてくれそうだしな。人の下心に漬け込む様な行為になるけど。」

 

それでも高嶺昂晴が死ぬ事になるよりかはましだろう。

 

「出来るか分かりませんが、頑張ってみます…。」

 

「普通に誘えば良い事だし重く受け止めないでくれ。取りあえずはそれ位になる。その後は高嶺さんが働いてから話すことにするよ。彼が居ないと始まらない事だしな。」

 

一旦話を一段落つける。

 

「今日朝から動いていたのは今回の事関連だったのか?」

 

「そんな感じ。少しでも働いて貰えるように、先にコンタクトでも取れればと軽く期待しているだけ。大した事はしていないから気にしないでくれ。」

 

朝から俺が動いていた事が気になってしたらしいが今ので繋がったのだろう。

 

「高嶺さんがこのお店に…、って、まだオープンすらしてないのにですか?」

 

「ああ。俺みたいに手伝う所からだな。」

 

「生活費がまともに得れていないのに…、なんだかこちらの都合で……申し訳ないです。」

 

「そこは大丈夫。彼が働くのは彼の為にもなる事だから、仕方なく。いやいやで働く事にはならないから安心してくれ。」

 

「それなら良いのですが…、未だに大家さんから合格を頂いておりませんし。」

 

「それも何とかなるから。というか何とかする事になるから。大丈夫大丈夫。」

 

「澤田さんにはお店がオープンしている未来が見えているってことでしょうか?」

 

「そこは皆の頑張り次第としか言えないなぁ…。」

 

「そこは安心させて下さいよ…。」

 

俺の頼りない返事に苦笑いをしている。

 

「未来を知っているからと言っても安心は出来ないからな。少しの行動。変わろうとする一歩。それだけでその後の人生が、全く違う道を進む。結局大事なのは当人の行動や気持ちって事になる。明月さんなら分かると思うけど?これまでの経験上。」

 

「確かに…、そうですね。澤田さんの言う通りです。些細なキッカケ…。それだけで結果が変わる…。その通りでした。」

 

「だから高嶺さんが幸せの人生に勇気のある一歩を踏み出せるように俺たちが支援してあげよう。という事だ。」

 

「されようとしている事は色仕掛けでは無いでしょうか?」

 

「結果が大事だから。お店で働くという決心をしてくれたという結果が。過程は……、まぁ濁す方向で…。うん。」

 

大丈夫。明月さんの説得で駄目なら、俺も仕掛けるつもりだから。している内容は変わらないが効果はあると思う。男ならな。

 




※補足しておきますが主人公がしようとしているのは色仕掛けでは無いのでご注意を。誰得でもないですしね。

次回はもう一度大学へ戻ります。昼食を食べる言う建前で。焼き魚定食を食べます。
内容を考えていたら食べたくなったので今夜は鮭の焼き魚を食べようかとどうでも良い事を考えています。
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