新しいユニフォーム登場回です。ようやくお店っぽくなって来ようとしています。
「これが!新しいユニフォーム!凄く可愛いですっ!かわゆすぎる!!」
今日、高嶺からお店の新しいユニフォームが完成したと連絡が来たので皆で確認する事となった。原作ではさくっとその日が来たが、現実だとようやく……って感じの感想である。
「それじゃあ、早速着て確認しましょう」
「そうですね、サイズの確認も必要になりますし」
「火打谷さんと墨染さんも、試着しに行きましょう」
四季さん先導の元、女性陣が試着しに行く。
「なぁ、高嶺さん」
「ん?どうかしましたか」
「気になったんだが、一つ良いか?」
俺からの問いかけに不思議そうにこちらを見る。
「あの新ユニフォームって……誰がデザインしたとか分かるか?」
「え?あれですか?俺も詳しくは無いのですが、親父が知り合いに頼んでらしいですよ?デザインは元々あったのを流用しているとか何とか?」
「なるほどな。あの服装をどこかに出そうとか考えていた方がおられたのか……」
原作で見た限りでは結構攻めたイメージだったが……実際に見るとなるとまたインパクトが違うのだろうな。いや、めっちゃ良いと思うよ?可愛いし、エプロンの端にお店のロゴマークがあるの地味にオシャレだし……。慣れるまで目のやり場に困らないか心配ではあるが。………実に楽しみである。
「まぁ……確かに下の方、短そうでしたよね」
「だったな、四季さん辺りが恥ずかしがりそうだと思う」
「あー、なりそうですね」
「何はともあれ……役得、眼福とはこれを言うのだろうな……」
「まだ実際に見ていないのに気が早すぎじゃあ……?気持ちは理解できますが」
男だもん。これから来る楽園を待ち遠しくてたまらないのだ。
「因みになのだが……、俺の分のお店の服とかは……?」
「あー、特に頼んでいませんでした。フロアをする可能性もありますしね……ミカドさんと同じ格好とかどうですか?」
「あの執事をかぁ……。難易度高いなあれは」
まだするとは決まっていないし、その時に考えるか。
「今日は着替えたらその後どうするとかあったりするか?」
「いえ、取り敢えずお披露目出来れば位でしたが、何か予定とかが?」
「いや、折角着替えたのだから、実践方式で接客とかしませんか?とか火打谷さんから提案が来そうだなって思ってさ」
「あー…なるほど、確かにアリですね。折角新しくしたのでその姿で実際に作業してみるのも良いかもしれないです」
「やってみてわかる部分が出るかもしれないしな」
ほどなく、着替えを終えたみんなが戻って来た。
「ちょっと派手と言うか……普段使いするには辛いけど……、お店のユニフォームだからこれぐらい可愛い方が、むしろ良いよね」
何処か恥ずかしいが、自分の中で納得させようとしている墨染さんが目に入った。
「希ちゃんは大丈夫だよっ、むしろ私なんか可愛すぎて不釣り合いな気が……するよ、アンバランス過ぎて……」
恥ずかしいからか、落ち着きがなく目が泳いでいる火打谷さんが後に続く。
「えー、愛衣ちゃんこそ大丈夫だよぉ……。私なんて、採寸してから体重がちょっと……ほんのちょっと変わっちゃって……」
「そうかな?全然そんな風には見えないけど?」
「見えないところがやばいのです……」
そう呟く言葉には謎の重みがあった。
「そうなの?どれどれ……」
墨染さんの発言が気になったからであろう、火打谷さんが墨染さんに抱き着く。お、始まりました。花園です。
今度は仕返しにと墨染さんが火打谷さんに抱き着く。まさかの反撃に驚いた火打谷さんからは驚きの悲鳴が上がる。ああ……。幾ら払えば録画の許可は下りるのだろうか?
お互いがお互いを攻め、じゃれ合う。なんて素晴らしい光景であろうか……。可愛い衣装を着た可愛い少女達がきゃっきゃっうふふと……可愛いじゃれ合いを……。
その光景を高嶺と静かに眺める。
「なーに無言になってんすかぁ?」
それに水を差す様に明月さんがこちらに声をかける。
「あらあらまぁまぁ……、お二人は随分と卑猥な目をしちゃって。エロいことを考えてたでしょ?」
「この状況でエロいことを考えない方が男として問題だろう」
その問いかけに高嶺が堂々と答える。よくやった!二階級特進だ。
「そんな堂々と……いやでも一理ありますね」
一理どころの話ではない。百理だ。
「そこで納得しないでくれない?」
明月さんに呆れるように四季さんが参加してくる。
「それと、高嶺君だけじゃなくて、澤田君にも言っていると思うのだけど?我、関せず。みたいな態度で向こうを見るな」
これで四人が揃い、新ユニフォームが集まった。
「うおぉ……」
「澤田君?どうかしたの?」
「新しいユニフォームを着た皆の破壊力がやばくて……驚愕していただけ」
「あー……これだよね?短すぎない?ガッツリ足が出ちゃってるんだけど……?」
いーや!それが良いんです。最高なんですっ。更に言えばそれを気にして恥じらう四季さんを見るのが最高なんです!異論は認めない。
「それくらい出しても平気ですよ。ナツメさんの足は綺麗ですから。むしろバンバン出して行っちゃいましょう!」
「バンバン出すのは嫌だなぁ……、今のでも恥ずかしいのに……」
恥ずかしそうにもじもじとして、スカートの端を伸ばしている。口から血が出そう……。
「ワタシだけ前の服を着るって言うのは……」
「それは認められないな」
きっぱりと断る。
「だよねぇ……。言い出したのは私なんだから」
「特定の日とかにするのはアリだけどな」
「そうですね。たまにはそういう日があっても良いかもしれませんけどね。今のも十分魅力的ですよ」
うんうんそうだ。そうなのである。
「現に男性陣のお二人の視線は釘付けですからね」
「ッッ!?」
明月さんの発言に見られているのを意識したのか、こっちを睨んでくる。なんで俺だけ……。
「四季さん……」
「な、なに?」
「足も最高だけど、その恥じらっている表情も同じ位良いと思います」
「ッ!!」
「冗談冗談。勿論服装も似合ってるし、これからのお店に合うイメージだと思う。だから自信を持って良いと俺は思う」
「え、あ……そ、そう?そりゃ……どうも」
素直に褒められたのが予想外だったのか、一瞬固まり、理解してから目を逸らす。マーベラス。
恥ずかしそうにしている四季さんを見ながら、高嶺を見ると明月さんを頑張って褒めていた。ナイス。
「先輩先輩、折角新しいユニフォームを着た事ですし、接客のシミュレーションとかどうでしょうか?」
火打谷さんの発言を聞いた高嶺がこっちを見る。
「本当に言って来ましたね……」
「予想通りだったな」
「先輩も、料理の練習ばかりでそっちは確認出来ていないと思うんですよ」
「確かにそうだな。俺は別に構わないし、やろうか」
あれ?待てよ、ここって選択肢だったよな?確か新ユニフォーム着た日にあったような……、ここは四季さん無いのかいっ。ってなったのが印象残っていた気がする。
「はいはーい!最初私がします」
火打谷さんが、高嶺の返事に我先にと挙手をする。
「その次希ちゃんね!」
「私?」
「そうそう、順番でして行こ?それで、先輩がお客さん役です」
「俺か?了解」
どうなるか様子見をしていたが、特に1人とはならずに全員順番でしていく事となった。もしかして記憶違いか……?
「それじゃあ、私は希さんの次ですね」
「ってなると、私が最後か」
火打谷さん→墨染さん→明月さん→四季さん。の順で実際に接客をすることとなる。
「………あれ、俺は?」
最後って、俺の接客は……今は良いとして、客二人体制で行くか?
「澤田さんもお客役に回って貰いましょうか?」
「それなら、二組に分かれましょう!お客1、に対して接客2、的な感じで」
火打谷さんの提案で二組に分かれる事となる。女性陣でグーとパーでじゃんけんを始める。
「私は澤田君の方か……」
「達也先輩っ、よろしくお願いします!」
結果、此方には四季さんと火打谷さん。高嶺の方には明月さんと墨染さんとなる。向こう側は楽だろうな……。
「そんじゃ早速始めるか。先に火打谷さんから行くか?」
「了解です!と言っても接客は初めてなので大目におねがいしますね」
「そこは分かってるから心配しなくて良いぞ」
「ではでは先輩、来店するとこからお願いします!」
流れを一通りこなす為に一度外に出て再度お店に入り直す。
「いらっしゃいませ!お一人様ですか?」
火打谷さんの確認に無言で頷く。
「カウンターでもよろしいでしょうか?」
続けて同じく頷く。
「ありがとうございます。では、こちらの席へどうぞ」
俺が適当に席に着くと、メニュー表を持ってくる。
「こちらがメニュー表となります。お決まりになりましたら、お呼びください」
「あ、そのまま注文良いっすか?」
「はい、ご注文をお伺いします」
「ええと、紅茶で……これをお願いします」
注文の品を名前で呼ばず、指で差す。
「ストレートティーがお一つですね?畏まりました。他にご注文はございますでしょうか?」
また無言で首を振る。
「畏まりました。少々お待ち下さい」
こちらに一礼して席から距離を置く。
「って感じなんですけど、どうっすかね?ちゃんと出来てましたか?」
「いや、特に問題なくこなせていたと思うよ?俺がわざと反応悪い客したけど卒なくこなしたし」
「あ、やっぱりわざとでしたかー。少し反応しづらくて困りましたよ」
「それでも嫌な顔せず笑顔でやり切ったから良かったと思う。世の中理不尽な客なんて幾らでも居るからさ……」
「あはは……、確かにいますよね、そういう横暴な人」
実際に対応するのを想像し、二人で遠い目をした。
「火打谷さんは特に問題なしでおっけいだったから、次、四季さん行こうか」
「わ、わかった……」
未だに慣れていないのか顔を少し赤くしたまま始めようとする。
火打谷さんの時と同じようにお店から出ようとしたが、その前に一つだけ伝えておこう。結果が変わるとは思えないが……。
「四季さん」
「な、なに……?」
「恥ずかしいかもしれないけど、笑顔大事にな?リラックスリラックス」
「わ、わかってる」
わかってはいるが、出来るとは言っていない。
「えがお……えがお……」
自分の頬をマッサージしている四季さんを横目にお店から出る。よく考えれば、美少女二人に接客って……後でお幾らか聞いておかないとな。
くだらない事を考えながら、扉を開け中に入る。
「い、いらっしゃいませ~」
明らかに引きつった笑顔を浮かべている四季さんを見て無言で扉を閉める。
どうやら世界は変わらなかった様だ……。いや、もしかしたもう一回中に入れば違う結果かもしれない。よし、入ろう。
「いらっしゃいませ~……」
扉を閉める。
駄目だ。同じ世界線みたいだ。変動は起きなかったらしい……、あと一回、最後にもう一回だけ……希望はまだあるかもしれない……。行くぞ!
「いっ、いらっしゃいませ!」
無言で扉をしめr
「ストップ!達也先輩っ、次!次行きましょう?」
扉を閉めようとしたところに火打谷さんからの声が入る。まだ楽しめそうなのに……。
仕方なく中に入る。
「おお、お一人様でしょうかっ?」
「はい、一人です」
「カウンター席でもよろしいでしょうか?」
「全然大丈夫です」
「ありがとうございます。では、こちらにどうぞ……」
四季さんに案内され、席に座る。因みに今の所笑顔はずっと引きつっている。その様子を高嶺達も見ている。
「こちらが、メニュー表になります。お決まりになりましたら、お呼びください」
緊張からだろうが、動きが硬いし声もおかしい。
「よし!ここまでにしよう!これ以上は見てられない」
接客以前の問題だったので終わりを告げる。
「ナツメ先輩……その……笑顔が……」
「いわないで……分かってる。全然笑えていない事は……」
「接客の態度は問題ないんですけど……」
「ナツメさん、練習してても、中々上手く笑えないんですよね、残念ながら」
「まさか笑顔が引きつったままだったとは……」
女性陣は未だにさっきの有様なのを知っていた様だ。
「ちっ、違うんだってば。今はウェイトレスのユニフォームを初めて着たからっ!スカート短めだし、生足むき出しだし、こんな格好で接客するなんて初めてだから!」
「その分緊張しちゃってついつい笑顔が引きつっただけで……」
「今のままでは四季さんだけ特殊なサービスを追加する羽目になってしまいそうだな……」
「……ッ!」
俺の言葉に反応して、恥ずかしそうにこちらを睨んでる。残念だが、それは褒美にしかならんぞ?四季さん。
「練習はこのまま続けるとして、俺も料理の方も練習しないと。それと店内の改造も―――そうだ」
何かを思い出したかのように高嶺が声を上げる。
「四季さん、前に少し話したインテリアの件なんだけど、親父から幾つか飾ってもいいって許可貰ったよ。」
「ええっ!?それはありがたいけど……高嶺君のお父さんのって事は、れっきとした商品だよね?」
「先輩のお父さん……プロの画家が描いた絵……それってやっぱり、お高いんでしょう?」
「いえいえ、何枚飾っても無料となっております」
「ええ!?本当ですか!?」
「費用は一切かかりません。こんなチャンスは滅多にありません。さぁ、今すぐお電話を」
「………どこの通販?」
高嶺と火打谷さんのコントに困った顔で四季さんがツッコミを入れている。
「でも無料なのは本当だ。親父も、このお店で保管するって考えだから。埃被って眠っている内の何枚かを、展示しながら保管するだけ。了承は取れているから心配はいらない」
「……わかった。それじゃあ、甘えさせてもらう」
「了解、近い内持ってくるから、内装を変えるのはその後にしよう。それまでは引き続き練習を続けるってことで」
「そうだな、四季さんはまずその笑顔を何とかしておかないと先に進めないな……火打谷さん、手伝って貰えるか?」
「私ですか?全然オッケーですよ」
「火打谷さん、よろしくお願いします」
「いやいや、そんなに頭下げられても困りますってば。それにわたしだけじゃなくて達也先輩もですからっ」
四季さんに畏まられて戸惑った火打谷さんがこちらに意識を向けさせる。
「俺か?……まぁ、出来る事あるか分からんが、四季さんの接客が受けれるっていうならいつでも歓迎だしな」
「ごめんだけど、二人ともよろしくね。出来る限り早く慣れるようにするから」
と言っても、暫くはあの引きつった笑顔が拝めそうだな……。
方針が決まったことで皆のやる気が出ているのが見てても分かる。大家さんを呼ぶまでにしなければならない事は腐るほどあるが、いい方向に向かっているのは間違いなさそうだ。まずは高嶺の親父さんからの絵が届くまでに内装の準備を進めておかないとな。
記憶の中にある改装後お店の風景を思い出しながら店内を見ていると、四季さんがこちらを見ているのに気づく。
「ん?どうかした?」
「いや、なんだか楽しそうに店内を見てるから気になって……?」
「大した事でも無いぞ?今のお店がこれから変わっていくのを想像していただけだ。それと、皆もやるべきとこが分かって来てやる気も出てきているし、確実にいい方向に向かっている事がわかったから安心したって部分もあるかもしれんが」
「四季さん的には今のが変わっていくのに多少は抵抗があるかもしれないけどな」
お店を開くためにはこちらの方が良いのは理解出来ているが、自分が思い描いている喫茶店からは離れている場所に向かっている事には少し不満……というか心残りがあってもおかしくないしな。
「抵抗……とまでは行かないけど、少し心残りみたいのはある……かな?」
「前の雰囲気やウェイトレス服とか?」
「うん。そうなんだと思う。……けど、今のに文句があるってわけじゃない、私のじゃお店は開けなかったことはよくわかったし、今の時代に合わせてって言うのは大事なんだと改めて理解したから」
これはおもった以上に未練あるっぽいな……。いや、あるのは知っていたが。
「別に四季さんが考えていた純喫茶が再現不可能って訳では無いぞ?」
「そうなの?」
「確かに今目指しているのは明るいイメージのだから四季さんのとは方向性が違うってのは確かにある。けど、だからと言ってどっちも出来ないってことじゃない。やろうと思えばどっちも可能だ」
「でも、このウェイトレス服とは合わないんじゃない?雰囲気も違うし一人だけ浮いちゃうでしょ?」
「さっき明月さんも言っていたけど、特定の日だけ前のウェイトレス服を着る日を作ったりすればいい。一週間に一日だけ、それも午後限定で純喫茶風のサービスをするとかな。それだったら逆に特別感出ていい感じじゃないか?」
「……確かに……そういう手もあるのか……。」
これは原作で実際に高嶺が試した手である。俺が思いついた案では無いが使わせてもらう事とする。
「と言っても、オープンすら出来ていないから夢物語だけどな。いざ開いても暫くはそんな暇無さそうだし」
「そうね。まずはお店を開く事を考えないと……でもありがと」
「いや、あくまで店を開いたらって話だから感謝されても……頭の片隅にでも留めといてくれ」
自分の夢がまだ潰えてないってわかっただけでも今後のモチベーションが変わるしな。これでやる気を出して貰えるなら安いもんだと思う。
「その為に、まずは笑顔を何とかしないとな?」
「それが一番問題なのよね……」
先は長いけど、大丈夫。ちゃんと出来るようになるから……。それまでは楽しまさせてもらうけど。
遂に新ユニフォームですね。プレイ当初は各ヒロインと衣装の色は同じかと思ったのですが、一致は火打谷愛衣だけかいっ。って思ったのが印象にありますね。後地味に端にあるステラのロゴが可愛かったとか。
次回はお店の改装して、練習したのちに……汐山の姉貴を呼べるところ、、、はその次になりそうですね。