喫茶ステラ ―異邦人と蝶の残滓―   作:コクーン√

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ほ、報連相って大事ですよね……。





第60話:報告……。

 

 

「いや~、今日も無事終わったねー」

 

「やっぱり休日と平日じゃお客の数が違いますね」

 

「午前は4人でも回せるけど流石にピーク時は無理だしなぁ……」

 

「そうそう、お昼直前なんか達也が厨房とフロアを行ったり来たりしてるしね」

 

「良い運動ってことでプラスに考えていますよ……」

 

「ははっ、若いし平気でしょ。それじゃあ、先に行かせてもらうよ」

 

「どうぞどうぞ」

 

肩を回しながら出て行く涼音さんを見送りながら、高嶺と一緒にフロアで一息つく。

 

「そういえば、純粋な質問なんですが」

 

「どうした?」

 

「澤田さんっておいくつなんですか?」

 

「……もしかして俺、ナンパされてる?」

 

「違いますっ」

 

「幾ら恋人を作る必要があるとはいえ……男に走るとは……!」

 

「だから違いますって!!てか、この話題前にもしましたよね!?」

 

「そういえばそうだな」

 

「さっき涼音さんが若いって言ってたので気になっただけです」

 

「年齢かぁ……因みにだが、高嶺から見て何歳くらいに見える?忖度とか気を遣わなくていいから率直に」

 

「え、そうですね……自分より一つか二つ位上かと思っていたのですが」

 

「つまり22から23辺りって予想か」

 

「自分の個人的な感想ですけどね」

 

「その割にはいつも敬語寄りで話すよな」

 

「あ、いえ、初めの時の話し方とか雰囲気がもっと上の印象を感じたのでその名残でですね」

 

「そうなのか、若く見られてるって素晴らしいな」

 

「実際の年齢は……?」

 

「この体での年齢は分からないから何とも言えないが、前の身体の時は27だったな」

 

「27っ!?それって、涼音さんとーーー」

 

「おっと、それ以上は口に出すな。近いとかそんな事も考えてはいけない。死にたくないだろ?」

 

「……そうですね。軽率でした」

 

女性の年齢は禁句だぞ。

 

「でも、思っていたより上なんですね」

 

「たぶん、この体は若めに作られてるんだと思う」

 

「そういうもんなんですかね?」

 

「さぁ?前例が無いからさっぱりだ」

 

「不安とかになったりしません?人間の身体じゃないって」

 

「特には思わないな。色々と便利だし、似た構成なら明月さんがいるしな」

 

「明月さんが?」

 

「彼女も死神で蝶によって構成された体だからな」

 

「へぇー、そうなんですね。でも死神ですしなんか納得です」

 

「おーい、男どもー。終わったぞー」

 

高嶺と雑談を楽しんでると、女性陣の着替えが終わり戻ってくる。

 

「了解です、それじゃあ行きますか」

 

「だな」

 

立ち上がり、着替えへ向かう。

 

「あ、澤田君。ちょっといい?」

 

「何?俺の着替えでも見たくなった?」

 

「はぁ?んなわけ無いでしょ、キモイんだけど?」

 

ありがとうございますっ!!その表情だけで明日も……いや、一生頑張れますっ!

 

「あ、いえ、冗談です……はい」

 

「はぁ。今日、この後暇?」

 

「夜のデートのお誘いなら喜んでお付き合いしますが……?」

 

「違うしやっぱりいいや」

 

「あぁ、待って下さいっ!冗談!冗談でございますっ」

 

「それで?暇なの?暇じゃないの?」

 

「暇です!四季さんの為なら暇じゃなくても時間を作ります」

 

「いや、そこまでしなくても……」

 

「そのくらい重要なことなので!」

 

「はいはい分かった。それじゃあ待ってるから早く着替えてきて」

 

「了解」

 

夜のお誘いを受けたので、急いで着替えに向かう。

 

「なぁに?達也とデートでもすんの?」

 

「いえ、全然そんなんじゃありませんから。ただ相談があるだけです」

 

背後で涼音さんが揶揄うように言った言葉に、半笑いで返事をした四季さんの声がした。泣けるぜ。

 

 

 

 

 

 

「それじゃ、乾杯」

 

「ああ、乾杯」

 

以前に誘って貰ったバーに誘われたので、喜んでついて行った。

 

「ここを選んだってことは、普通のことって認識でいいのか?」

 

「んー……まぁ、そうかな?」

 

注文した飲み物を飲みながら答える。

 

「そういえば、高嶺から苦情が来てたぞ」

 

「苦情?」

 

「ああ、『四季さんがなんか最近、俺の事をよく見て来てるけどなんかした?』ってさ。見過ぎでは?」

 

「あー……そんなつもりじゃなかったんだけど」

 

「いや、見ていてくれって言った俺が言うのはおかしいけど、もうちょっとバレない様にというか……」

 

「うん、それは反省する。けど、最近新しいメニューとか、色々考えてくれてるしワタシも参考にしないとって思っちゃって……つい」

 

「なるほど、なら仕方ないが……相手に気づかれない様にな」

 

「うん、それは気を付ける」

 

「高嶺にはやんわりと注意しておいたって言っておくよ」

 

「ん。ありがと」

 

先に高嶺からの要件を終わらせ、飲み物に口を付ける。

 

「そういえば、明月さんと高嶺君の件あったでしょ、ほら、胸をガッツリ見せてたやつ」

 

「ああ、あったな。コーヒー豆事件だな」

 

「あれって、澤田君は知ってたってことで良いの?」

 

「そりゃ勿論。じゃなきゃわざわざ通路で身を潜めていないさ」

 

カッコイイ雰囲気を出すために、持っているグラスをゆっくりと回す。

 

「やっぱりそうだったんだ。それもあれ?二人のため?」

 

「ま、その一環だな。多少は意識もするだろ。知らんけど」

 

「それじゃあ、その後の火打谷さんの件は?」

 

「あれはまた別だな」

 

スマホを取り出し、メモ帳に書き込む。

 

「こんな感じ」

 

「……了解」

 

四季さんが把握したのを見て内容を削除する。

 

「視えるってことね」

 

「そゆこと。だから協力してる最中」

 

「納得した。ありがと」

 

聞きたいことを聞けたのか、手に持っている飲み物を飲み干す。

 

「ん……ん、ふぅ」

 

だから!どうしてそんなに表情がエロいんですかっ!?スマホを……いや、流石に一線を越えるか?

 

「すみません、マティーニを1つ」

 

「……良いのか?前に合わなかったって言ってたと思うが」

 

「ん?ちょっとね、もう一回試してみようかなって」

 

「まぁ、その意気は評価できるが……」

 

「最近ね、少し考えてることがあって、大学辞めようかなって……」

 

「お店の為にか?」

 

「うん。ほら、シフトは午後からだし、午前は少ない人たちで回すでしょ?」

 

「まぁ、そうだな」

 

「忙しい時の地獄っぷりを知ってるから、不安になって講義とか全然身に入らなくてね。それならいっそ大学辞めてお店に集中しようかなって」

 

「それは、あくまで一つの選択肢として考えてる感じ?」

 

「いまのところはね。何かしらの問題が出てくるようならそういった選択もアリかなって思ってるだけ」

 

「んー……確かにアリかもしれないが、ご両親は反対しそうだな」

 

「でしょうね。お店を開くって時も反対されたから」

 

「だろうなぁ。そこに娘が大学を辞めるって言えば当然止めるよな。普通は」

 

「だから半分冗談みたいなもの。気にしないで」

 

「ま、四季さんが本気でその選択を選ぶって言うなら全力で応援はするけど……大学は卒業していた方が無難だろうな」

 

「やっぱりそうよね……」

 

「今は順調だし、大丈夫だけどな」

 

「お待たせしました」

 

四季さんが、届いた飲み物を受け取り一口飲む。若干渋そうな表情をしているが、スルーしてあげるのが優しさだろう。

 

「そうね。今の所お店も順調。これからどうなるかは分からないけど良い感じに進んでる。そうでしょ?」

 

「どうだろうなー……いやー、ちょっとなぁ~……」

 

「どうしてそこで不安を煽るのよ」

 

むすっとした表情で睨んで来る。

 

「いや、油断は禁物という格言がありまして……」

 

「分かってる。澤田君の言葉に頼って油断する気はないから安心して」

 

「それなら安心だな……あっ」

 

「え、どうしたの?急に」

 

「そういえば、近々12月に高校生組の期末テスト?だっけか?それがあったはず」

 

「あ~……そういえばそんな時期かぁ」

 

「墨染さんは大丈夫だと思うけど……」

 

「火打谷さんがヤバい感じ?」

 

「ああ、このままだと墜落するレベル」

 

「それは……お店としても困るなぁ」

 

「だから近い内にテストに備えて勉強会を開いてほしい」

 

「ワタシが……?」

 

「と、高嶺で。火打谷さんって四季さんが通ってた巻機だから過去問とかあれば対策も出来るかなっと」

 

「あー確かに少しは力になれるかも」

 

「内容は任せるよ。その間多少こっちに負担が出るかもしれないが、まぁなんとかなるだろ」

 

「大丈夫なの……?それ」

 

「余裕余裕。こっちよりテストで赤点取ってシフトは入れません。の方がダメージとしてデカいからな」

 

「だからよろしく頼む」

 

「……わかった。その時はお願い」

 

「もし火打谷さんが勉強でオーバーヒートしたら教えてくれ。パフェの一つぐらいなら差し入れとして作るよ」

 

「了解、その時が来たらね」

 

困った様に苦笑いをして飲み物を飲む。それを見て俺も手元の飲み物を飲んだ。

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、着いたことだし、また明日」

 

「ええ、送ってくれてありがと。おやすみ」

 

「おう、良い夢見てくれ」

 

店から出て、ほろ酔いの四季さんを前回同様に送り終える。

 

「今日も最高にいい日だった……」

 

バーでの事を思い出し、余韻に浸りながら夜風を浴びて歩いていると、裏路地から人影が出てくる。

 

「……どうした。今日の報酬か?」

 

一応、バーを出た後に四季さんに付き合って貰い、コンビニで買ってはおいた。

 

「違う、姫様が呼んでる」

 

用件を伝え、くるりと身を翻して歩き始める。……ついて来いってことかな?

 

その後ろを無言で付いていく。

 

どこへ向かうかと思うと、見慣れたお店へ戻って来た。

 

「なんだ、もっと違うところを期待したんだが……」

 

「貴様のためにここを選んだ。感謝しろ」

 

「あーはいはいそうですね」

 

「なんだその返事は。生意気だぞ」

 

「感謝の言葉もございません……!」

 

「うむ、それでいい」

 

これで良いのかよ。

 

「じゃあ、今日のそれを寄越せ」

 

手を突きだして俺の手に持っている袋を見る。

 

「ああ、そうだったな。一応要求していた物を入れておいたから確認してくれ」

 

「……おぉっ……!」

 

中身を見て、嬉しそうな声を上げる。

 

「良い働きだ。今後も期待してる」

 

「そりゃどうも」

 

満足気にコンビニの袋を持ってそのまま立ち去る。

 

……あれ、今日の報告は……?え、えぇ……?

 

「遂に仕事を放棄しやがった。あいつ……」

 

いや、嬉しくて忘れていたとかなら可愛いもんだろ。うん、そう思おう。

 

「はぁ、まぁいっか……」

 

中に入ればもっと詳しい人が居るし、その人に聞けばいいや。

 

頭を抱えながら店へ入る。

 

「お、ようやく来たか」

 

「すまん、待たせたか?」

 

「気にするな。呼んだのは妾の方じゃ。それに、楽しんでおったからの。ほれ、座るがいい」

 

テーブルの上へ置かれたコーヒーを指差す。周囲を見るとカウンターには人型の姿をしたミカドさんが立っていた。

 

「なら良かった……」

 

そのまま正面の椅子へ座る。

 

「おぬしも何か飲むか?」

 

「いや、さっきまで少し飲んでたから大丈夫」

 

「じゃったな。おなごと二人でバーなど良い御身分じゃな」

 

「おかげで最高な気分で帰れると思ったけど、酔いが冷めたよ」

 

「む?何かあったのか?」

 

「いや、そっちの可愛い案内人の話だ。気にしないでくれ」

 

「ルリの事か。最近おぬしからお菓子を貰えると喜んでいたぞ。感謝する」

 

「いや、あれは一応依頼への正当な報酬って形で渡してるんだが……」

 

「そうか?そうは思っていない様に見えたが……」

 

「まぁいいや。それで、俺を呼んだ理由は?」

 

これ以上聞くのは駄目な気がするので本題を切り出す。

 

「そうじゃった。お主のことで話がしたくての」

 

「俺の?既にミカドさんから聞いているんじゃないのか?」

 

「勿論聞いておる。だが、話して無いことも多いはずじゃ。最近また色々と動き回っている様に見えるしの」

 

「あー……まぁそうだな」

 

「本人の口からも聞いておきたい面もある。長くなると思うから何か飲み物を頼むことをオススメするが?」

 

面白がるようにニヤリと笑いながら俺を見る。

 

「……はぁ、分かった。ごめんだけどミカドさん、水もらえる?」

 

「ああ、すぐに淹れよう」

 

「水で良いのか?」

 

「ああ、さっきまでアルコール飲んでたからな。丁度良い」

 

「そうか」

 

「それで?俺の何を聞きたいんだ?」

 

「そうじゃな……色々とあるのだが……まずは、お主がここに来る前の前世のことじゃな」

 

「前世?前の世界ってことか?」

 

「ああ。どんな場所なのだ?」

 

「どんな場所って……この世界と特に変わらないぞ?勿論歴史とか色々違うところもあるが……日本という形態としては一緒だな」

 

「ふむ……それはあれか?パラレルワールドというやつか?」

 

「さぁ?どうだろうな。そう言った世界かもしれないな」

 

「ふむ、それでは無いのか」

 

「……どういう意味だ?」

 

「何、お主を見ていれば分かる。違うと確信を持った目じゃったからのう」

 

「……良い性格してるな。ほんとに」

 

「ふふ、誉め言葉として受け取っておこう」

 

「そうだな。確かにパラレルワールドとかでは無いって確信はしてる。色々証拠があったしな」

 

「その根拠はなんじゃ?」

 

「……それについては黙秘させてもらう」

 

「ほう、答えられぬと申すか?」

 

「ああ、そうだな」

 

「妾が話せと言っておるのにか……?」

 

……いや、威圧感半端ねぇな。つか、神が人間を脅すなよ。

 

「たとえ神が脅そうが無駄だな。諦めてくれ」

 

「……ふむ、ならしょうがない。諦めるとするか」

 

途端に周囲の圧が消える。……変な汗掻くわ、ボケェ!

 

「他には?」

 

「おぬしは魂の記憶を見れると聞いておるが……?」

 

「ああ、そうだな。触れた蝶の感情や記憶を読み取ることが出来る。これに関してちょくちょく使ってるな」

 

「ふむ……そうか」

 

「あと他にあるか?」

 

「……いや、気になったのは以上じゃ。協力感謝する」

 

「……ん?終わりか?」

 

「なんじゃその予想が外れた様な顔は」

 

「いや、最低でもあと一つは聞かれると思ったのだが……」

 

「人の未来と過去が見えるという力か?」

 

「ああ、そうだな」

 

「それに関しては聞いても妾ではさっぱりじゃからのう。聞くだけ無駄じゃ。どのみちそれが分かるのはお主だけだからの」

 

「そう言われるとそうだが……」

 

「説明するのも面倒じゃろ?」

 

「それはある。めちゃくちゃ嫌だ」

 

「心底嫌そうな顔じゃのぅ……」

 

「なら良い。本当はもっと問い詰めようと思ったのだが……」

 

「おぬしの覚悟を信じることにしよう」

 

こちらを見て優しそうに微笑む。……俺の覚悟?

 

「そうじゃ、ついでだし連絡先でも交換しておかぬか?」

 

「連絡先……?」

 

「そうとも、妾もスマホという物を買ってなっ、何かあった時に便利じゃろ?」

 

「まぁ……それもそうだが……」

 

「なに、心配無用じゃ。使いかたもしっかりとマスターしておる!」

 

自慢げにスマホを使うところを見せつけてくる。……どこぞの死神より優位に立ってるな。この神様。

 

「ついでにLIENも交換して……」

 

……これは侵略を受けているのか?今、俺は。

 

「確かこの機能で……ほれ、そちらもアプリを開くがよい」

 

「あ、ああ……」

 

勢いに流されるまま交換する。

 

「これで即座に連絡が行うことが可能じゃな!」

 

「そうだな……」

 

……てか、竜胆ルリはマジで俺の連絡先を何処で知ったんだ?

 

「これで、もしお主が夜に寂しくなっても一安心じゃな」

 

「なんだ、子守り歌でも歌ってくれるのか?」

 

「お経くらいなら唱えてやろう」

 

「逆に恐怖で眠れんわっ」

 

「それは残念じゃ」

 

俺の反応を見て楽しそうに笑う。

 

「てか、スマホ持ってるなら千歳家と連絡取れるんじゃないか?」

 

「む、それもそうじゃな……。まぁ今は良い。お主の方が優先だからな」

 

「さようでございます」

 

少しは意識を逸らせるかと思ったが……。

 

「さて、今日のところは以上じゃ。もう帰っても良いぞ」

 

「だな。明日もあるし今日は大人しく帰るよ」

 

テーブルの水を飲み干して席を立つ。

 

「あ、それと、お宅のキツネさんにもう少し依頼をしっかりとこなしてくれって伝えといてくれ」

 

「ルリにか?確か、この前の男を監視しているのじゃったか」

 

「今日なんてお菓子をもらうだけもらって帰って行ったぞ」

 

「それは……なんじゃ、許せ」

 

「まぁ、特に問題無いからだろうと思ってるけど」

 

「その認識でよい。妾の力も正常に働いておる」

 

「……もしかして、必要ない?」

 

「そうじゃの。妾からしてみれば口実を作ってただお菓子を与えてるようにしか見えんかったが?」

 

「……そうか」

 

「てっきり、ルリをお菓子で買収でもしようとしているかと思っていたのじゃが……どうやら違うみたいだの」

 

「いや……その側面もあったが……うん、いいや」

 

こちらへの警戒心を解くための手段という理由もあったし……実際成功しているし。

 

「……帰るか」

 

「気を付けて帰るのじゃぞ」

 

「ああ、おやすみ」

 

店を出て、帰路につく。

 

……う~ん、何だろう。このモヤモヤ感は……。腑に落ちないというか納得しないというか……。

 

 

 

 

 

「お疲れ様でした」

 

「なに、感謝を言うのはこちらの方じゃ。店を貸してもらったのだ。感謝する」

 

「いえ、大したことじゃありません。……それと、良かったのですか?」

 

「何がじゃ?」

 

「本来なら、澤田達也からもっと詳しく聞くおつもりでは……」

 

「そうじゃな……まぁよい。誰にでも譲れない部分がある。無理に追求する必要はないからの。脅しも効かなかったしな」

 

「あれには流石に肝が冷えました……。こんな場所でお力を使われるのかと……」

 

「ちょっとした圧をかけただけじゃ。あまり効いてなかったのは驚きじゃが」

 

「耐えていましたね……」

 

「ああ。素質があるのかもしれないのう……親和性とも言えるか」

 

「何かお気づきで?」

 

「ちょっとな。これについてはこちらで調べておくゆえに、そっちは引き続き頼む」

 

「分かりました。何かあればいつでも来てください」

 

 

 

 





次はテスト期間やらなんやらですかね……。


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