向日葵に黒羽を添えて。 作:クロ
基本は原作後のオリジナルストーリーを予定しています。苦手な方はブラウザバック推奨。
恐らく亀更新になります。
俺ガイル新の内容は私が履修しておりませんので含まない事とします。
申し訳ございません。
「ふぃー……」
俺は目の前に佇む新しい学び舎を眺めながら小さく息を吐く。
総武高校、県内有数の進学校だ。その学力は、この近くにある進学校の海浜総合高校よりもワンランク上といったところか。
何故この学校を選んだかと言われれば別にそれほど大きな理由はない。
ただ進学に有利だという事と、一つ上の姉が通っているからという単純な理由だ。
「うはー、またここに来れてよかったー!合格発表で最後にならなくて……わっぷ!」
「ん?」
ボーっと校舎を眺めていると小さな衝撃が背中に走る。
「あ、すいません。よそ見してて……うぉ!」
振り返るとそこには俺よりも一回り身長の小さな女子が立っていた。
総武高校の女子用制服を着ていることから総武高校の生徒だろう。この時間帯にここら辺を歩いているということは俺と同じ新入生なのかもしれない。
綺麗というよりは可愛いといった容姿であり、今も何人かの男子が振り向くほど整っていた。さぞおモテになるのだろう。
しかし、彼女はその整った顔を驚きの表情に染め、俺の顔をまっすぐ見つめていた。
「えっと、何か?」
「あ、えっと、すみません。お兄ちゃんと同じくらい目が腐っている人を初めて見たので!」
前言撤回。この子のことを少しでも可愛いと思った俺を殴ってやりたい。
「失礼だな、お前……」
「あうぁ!すみません!ついお兄ちゃんと話している感じに陥ってしまいまして!いけねっ!」
彼女はテヘッと軽く自分の頭を叩く。
あざとい……。姉ちゃんよりあざとい。俺の一番苦手なタイプだ。
いや、厳密に言うと、姉ちゃんとは少しベクトルが違うあざとさではあるのだが……。
「あなたも同じ新入生ですよね?これから同じ学校に通う仲間としてよろしくお願いします!仲良くしましょーね!」
コミュ力たか…。なんなんだよ。中学では友達100人いたタイプ?高校では1000人目指しちゃうのかよ。
「まだ同じクラスになるのかもわかんねぇだろ」
「まーそうですねぇ。でも、なんだかあなたには運命感じちゃったので、これから長い付き合いになりそうだなー!と小町は思いまして!なので仲良くしてください!」
俺の言葉に納得した姿を見せながらも彼女はそう答えた。
その根拠はどこからやってくるのかはわからないが、彼女と俺はなんらかの運命で結ばれているらしい。
まあ、俺は微塵もそんなもの感じないけどな。
「まあ……機会があればな。じゃ、俺はこれで」
彼女のキラキラした瞳を尻目に、話を切り上げるように背を向ける。
「ちょっとちょっと!せっかくだし一緒にみましょうよ!」
その場を立ち去ろうとする俺を慌てて彼女が呼び止める。
はて、この期に及んで何を見ると言うのであろうか。
……あぁ、そうか。
「クラス分けか」
「はい!そーですよ!新入生さん!」
こうして、俺はまるで向日葵のような眩しい笑顔を浮かべる彼女と出会ったのであった。