もう一度は世界蛇と   作:オクトモア

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上手い書き方が未だに見つかりませんが、暖かい目で見守ってくれると幸いです。
会話に中々もっていけない・・・。


砲金はまだ錆びていない ~2~

簡単な自己紹介と顔合わせを済ませると、ブリーフィングが始まった。この国の内務省がココの荷物を港に荷止めしているらしく、それを取り返すのだそうな。積み荷の中身はファルクラムの近代化改修キット、その数三個飛行隊分。隣の大国に喧嘩を売ってる剣呑な代物だ。これから荷物を確保しに行くそうだが、高い確率で交戦するらしい。性能テストがいきなり国家機関とドンパチとは、新たなボスは中々血気盛んだ。

 装備を受領し、私はココの車両に、バックアップにはクルーカットの白人男性と眼帯の女性―レームとバルメ、というらしい―が付いた。バルメは軽機関銃を積み込んでいたが、その際物凄い形相でこちらを睨んできた。

 

 あの目は前世の部下の一人を思い出すなぁ。彼女は部隊の副隊長(後の私の妻)のことが好きで、副隊長に言い寄る男共を様々な手で()()にしていた。何せ私の部隊に来る前はGRUでは「薬屋」と呼ばれていた非合法工作員で恐ろしく凄腕、彼女に掛かれば目標は全員が()()するのだ。付き合っていたことがバレた際は大変だった。私は彼女から毒を盛られないため、シベリアで三か月サバイバル生活をしなければならなかった。

 

閑話休題

 

 過去の部下より今の上司だ。戦闘に備えるため、私は後部座席でカラシニコフの弾倉に大急ぎで弾を詰める。ココは物凄い形相をしながら電話先の税関とやりあっていた。電話から聞こえる慇懃無礼な官僚の口調とは裏腹にココはガンガンまくし立てて相手を非難していた。遂には向こうがキレたらしく、何かを壊した音とともに決定的な台詞を言い渡したらしい。ココが顔を歪ませて

「それはこっちのセリフだ」

といって電話を切った。荒事になることが確定した瞬間だ。

 

「どう?新しい戦友たちは」

港に向かう中、ココは聞いてきた。

「ン~…。面白いよ。皆強そうだ」

「フゥン?仲良くなれそうかい?」

「それはわかんないかな?眼帯の人には嫌われたみたいだし」

「バルメかい?あ~…。悪い人じゃないんだけどね。ちょっと変わった所があってねぇ…」

 

その後は会話が続かなかったが、少しだけリラックスした雰囲気が漂った。というか十代の口調ってこれでいいのか?あんまり軍人然とした話し方だと違和感あるだろうし、精神では年上だからといって爺臭いと変だ。

 まあ、どうにでもなるか。今は護衛に集中だ。

 

~バックアップの二人の会話~

 

「んで、どーよバルメ?」

「ああ、ヨナ君のことですか?一言も喋ってないのにどうと言われても困りますが、気配の鋭さは尋常じゃなかったですね。ココは警戒心が薄すぎます。新入りが来るといつもあんなにはしゃいで―」

「面白くない、か?」

「面白い面白くないではありません。そもそもキャスパーの紹介で新入りが来るとは聞いていましたが、ヤバ気な少年兵だなんて聞いてませんでしたよ。もしやココ―」

「止せよバルメ、いくら何でもお嬢は年下に手は出さねぇよ」

「そういう意味ではありませんレーム!そもそもあなた、知ってたんじゃないですか?誰が来るかぐらい!」

「名前と山岳部隊で若くして隊長になったって事しか聞かなかった。てっきり二十代位だと思ってたさ」

「…、じゃあ、彼は少年兵でありながら部隊長だと?」

「しかもキャスパーの部隊相手に指揮でかなり持ちこたえてたらしい。チェキータの奴、久々に賢くて強い奴がいたってわざわざ俺に言ってきた位にな」

「猶更ヤバいじゃないですか!!」

 

~~

 

 後方から三台の車両が現れたのは、高速道路に乗って暫くしてからだ。バン1台とセダン2台のそれは見た目は普通だが、スピードを上げてこちらへ接近してきた。セダン2台は頭を抑える1台と後方を抑える1台、バンはその後詰めのようだ。

「ねえ」

「ん?何々?質問?」

「この部隊で尾行はどんな対応を?」

「そりゃもちろん、先手必勝!一撃必殺!」

 

 それを聞くや否やルーフから身を乗り出して前を塞ぎにかかったセダンの横っ腹へ発砲する。非防弾のセダンにカラシニコフの7.62mmは非情であった。弾倉を半分ほど使って車内にいた哀れな人間を全員無力化すると、続いて後方にいたセダンに銃口を向ける。車両は銃器では映画のようにすぐには爆発しない。突撃銃で無力化するにはまずは運転席及び助手席をズタズタにするのが一番で、こちらに正面を向いていたセダンの前面はまさに急所だ。運転席から見えるハンドルより少し下に数発撃ち込む。そうするとウィンドシールドを貫通した弾が丁度顔や胸にばら撒かれるのだ。狙い通りに運転手は瞬く間に血まみれになって運転できなくなったので、ついでとばかりに相手の車内に残りの弾を撃ち込む。アーマーを着ていたのか分からないが、この距離の7.62mmは防ぎようもなかったようで反撃は一切なかった。2台のセダンはコントロール不能になり、障壁に激突した。

空になった弾倉を首から服の中に入れて新たな弾倉を装填すると、車内から

「ヨナ!ヨナ!」

とココが叫んだ。すわトラブルか――

「撃つときは言ってくれないかなぁ!ビックリするから!!」

 

…。まあ、元気なことはいいことだ。死んでなければそれでいい。バンはこちらの後詰めと交戦に入った。彼らは斥候だろう。となると――

 

「本隊が来る、か」

火蓋は切られた。かかってくるがいい。

 




2021/10/11 追加、加筆しました。
銃撃描写が思いの他短くてこちらに入れたほうがキリが良かったので一緒にしました。
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