【凍結】少し歪んだハリー(♀︎)をどうにか支えたい転生オリ主の話   作:わんだー

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なんか色付いてますねぇ…
赤帯感謝します。
今回は微糖です。というか、イチャイチャさせるのはホグワーツ入学後からだと思います。
待て!しかして希望せよ!


3話

翌朝。目を覚ますとハリーが抱きついてきていた。ハリーを起こさないように引きはが…力強いな!?…何とか引き剥がし、杖を振ることで衣服を整える。

 

──言っておくが、昨晩は何もしていない。

 

「ふう…ハリー、もう朝だよ」

 

「ん…んう?…ノノノノノア!?なんでここに…って、あっ、そっか…」

 

「思い出したかい?ほら、服を着替えて。念願の魔法界に行くんだからね」

 

そういうとぱあっと目を輝かせたハリーに苦笑しつつ着替えられるように部屋から出るとパブへと向かう。

 

「おはよう、ハグリッド」

 

「おう、おはようさんノア」

 

ハグリッドがもう目を覚ましていたので店主から朝食を貰って食べているとハリーが降りてくる。

 

「お待たせっ!」

 

「おはよう、ハリー」

 

「おう、おはようさんハリー」

 

三人で朝食を食べ終わると、俺は杖を取り出してある所へと向かう。

 

「レンガの壁?」

 

「ああ。この壁を決められた順に叩くと──」

 

コツコツと杖で決められた順にレンガを叩く。すると、レンガの壁がガタガタと形を変え、門のような形になる。

 

「──ようこそ、ダイアゴン横丁へ」

 

「うわぁ…!」

 

レンガの壁の先にある景色は非魔法界と比べればまさに異世界とも言えるような光景。ローブを着込んだ人々が歩き回り、店前に展示されている商品たちもハリーからすれば見たことの無いものばかりだ。

 

「すごい!すごいよノア!」

 

「そうだろう?これからはハリーもこちら側に来るんだ、いつでも魔法界には来れる」

 

それこそ、フルーパウダーでいつでも来れるし、成人さえしてしまえば姿現しでも来れる。

 

それに、原作では闇払い局長になっていた…ような気がするのだがそこら辺は曖昧だが、そういう方面の職に就くのは確実だろう。

 

この世界でもそうなるかは分からないが。

 

「さあ、まずは銀行だ──ハグリッド、ハリーの金庫の鍵はあるかい?」

 

「おう、あるぞ。ちょっと待ってな」

 

ゴソゴソと自分のポーチを探るハグリッドを横目にハリーとハグリッドにいくつかの魔法をかけておく。

 

軽い防御呪文と周囲の気温を自動で過ごしやすい気温に調節してくれる魔法だ。

 

過保護と思われるかもしれないが、本来ハリーポッター(生き残った女の子)にはもっと厳重な警護を敷いても良かったはずだ。

 

ヴォルデモートは死んだと高を括っているのか知らないが、ヴォルデモート信者はまだいるだろう。

 

それこそ、何時だってハリーを殺したいやつなんてざらにいるはずだ。

 

バーノン家にいた時は日替わりで魔法族がハリーを見に来ていたため、もっと強力な呪文をかけていたが、ここでことを起こすようなバカは居ないだろう。

 

「おお、あったこれだ」

 

「ありがとうハグリッド。少し別行動にしよう。俺の金庫にも行かなくてはならないからね…アレ、ハグリッドは苦手だろう?」

 

「ああ…ありゃ勘弁して欲しいな。すまんが、任せる」

 

ハグリッドが苦手な"アレ"というのは金庫までの間を繋ぐジェットコースターじみた速度で走るトロッコのことだ。

 

ハグリッドから鍵を受け取ると、ハリーと共に銀行へと向かう。

 

「ここはグリンゴッツ魔法銀行。世界で最も安全な銀行だと言われてる」

 

「世界で最も!?すごいなぁ…」

 

グリンゴッツに入ると仕事をしている小人──ゴブリンたちが目に入る。俺と目が合った途端、頭を軽く下げるゴブリンたちに軽く手を振って気にしないようにジェスチャーで伝えると静々とゴブリンたちは仕事に戻る。

 

その中で、顔見知りのゴブリンの元へと向かう。

 

「お久しぶりですな、グリフィンドール様」

 

「久しぶり、グリップフック。俺とハリーの金庫を開けたい」

 

「鍵をこちらへ」

 

「ああ、どうぞ」

 

グリップフックという名のゴブリンにポッター家の金庫とグリフィンドール家の金庫の鍵を渡すとグリップフックが鍵を確認するように眺める。

 

「ではこちらへ」

 

「行くよ、ハリー」

 

「あ、うん」

 

初めて見るゴブリンに目を白黒させていたが、説明は後だと伝えてトロッコに乗り込む。

 

「ハリー、しっかり掴まってた方がいい」

 

「え?うん。分かっ──たぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

返事の途中で走り出したトロッコの速度に驚いて俺にしがみつくハリー。いや、トロッコにしがみついた方が安全だと思うんだけど…。

 

というか、前々から思ってたんだが、このトロッコには安全バーを付けるべきだと思う。

 

絶対一人か二人はトロッコから振り落とされて死んでるだろってくらいの速度が出るんだが。

 

「ポッターさんの金庫です」

 

そう言って金庫の扉を開けた先にあるのは金銀財宝──純血の一族であり、豊富な資産を持っていたポッター家の全財産がそこには収められていた。

 

「ハリー、これは君の御両親が君に残してくれた遺産だ。ここにある全ての物は君の物だ」

 

「これが…私の…?」

 

「ああ。少なくとも、ホグワーツを卒業するまでの学費やホグワーツで使用する道具、諸々合わせても使い切れない量はあるだろうね」

 

まあ流石純血一族の資産だなと感じる財産だ。

 

金銭感覚が狂わないように気をつけないとお金は一瞬で消えてなくなってしまうだろう。

 

…まあ、たとえ豪遊したとしてもハリーが死ぬまでに使い切れはしないだろう。

 

「ハリー、この袋に金貨を入れておくといい。その袋は魔法がかかっていてね、見た目の数倍の量が入るし、重さも極限まで抑えられる」

 

「え、でも高いんじゃ…」

 

「ふふ、ハリー。実は俺の一族は大金持ちなんだよ?()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そう言って、ある程度のガリオンを詰めた袋をハリーに渡すと、恐る恐る受け取るハリー。

 

グリップフックの先導に従ってトロッコに乗り込むとさらに深部にある金庫、通称魔法族の王家とも呼ばれるブラック家の金庫がある層よりもさらに下へと向かっていく。

 

そして、トロッコが静かに停車すると、俺は一番初めに降りる。

 

「なんだか静かな所だね…」

 

「ハリー、これには理由があるんだ──さあ、来るよ!」

 

バサバサと大きな何かが羽ばたくような音と共に俺の前にそれが降り立った。

 

赤い鱗に巨大な肉体、大きく広がる翼に角の生えた頭部──正しく人々が想像するドラゴンが俺とハリーの目の前に君臨していた。

 

実は、グリンゴッツにはこの赤いドラゴン以外にもドラゴンが存在する。

 

前述の通り魔法族の王家と言われるブラック家の一族の者たちの金庫番もドラゴンであるし、他の名門の魔法使いの一族の番人もドラゴンが番人をしている所も多い。

 

だが、この赤いドラゴンとの決定的な違いは、調教を受けているか居ないかだ。

 

この赤いドラゴン以外の番人…番竜?は産まれた時から厳しい調教を受け、通称『鳴子』という音が出る道具を鳴らすタイミングで痛めつけることによって鳴子の音そのものを恐怖の対象とすることで制御している。

 

しかし、この赤いドラゴンは違う。初代グリフィンドールであるゴドリック・グリフィンドールとの決闘の末にここの番人となったと言い伝えられており、このドラゴンには鳴子は効かず、ましてやゴブリンたちが手出し出来るレベルの存在ではないのだ。

 

「やあ、ムフェト。俺の金庫を開けに来たんだけど」

 

『久しいな、小さきものよ。汝の資格を出せ』

 

「…ああ、あれの事だね」

 

資格と言われてなんだったかと疑問に思ったが、鍵以外に必要なものがあるのを忘れていた。

 

俺は手を前に出すと、その手の中に銀色の光が集まり──それは、一本の剣の形を生した。

 

美しい銀色の剣であり、十字架のような形をしており、柄の部分には紅く大きな宝石が嵌め込まれた剣。

 

ゴドリック・グリフィンドールの持っていた宝剣、グリフィンドールの剣だ。

 

真のグリフィンドール生が組み分け帽子から引き抜くことが出来るという伝説の剣なのだが、グリフィンドール家の俺は無条件でどこでも呼び出せる。

 

例え、それが真のグリフィンドール生の手の中にあったとしても。

 

『確認した。では付いてくるが良い』

 

「ハリー、行こうか」

 

「ドラゴン…ドラゴン?なんでここに…?いや、そんなことよりなんで普通にドラゴンと話せてるの…?というかその剣なに…?」

 

ハリーの方を見ると何やらブツブツ呟いているハリーの顔を覗く。

 

「ハリー?どうしたんだい?」

 

「ななななんでもない!行こ!」

 

パタパタとムフェトの方へと駆け寄っていくハリーに走ってついていく。

 

少し歩くとムフェトが立ち止まり、振り向く。そうして道を開けた先にあるのはポッター家の金庫の扉の数十倍の大きさを誇る金庫。

 

この金庫はゴブリンたちですら触ることを許されず、実際今もグリップフックは付いてくることが出来ていない。

 

本来グリンゴッツの金庫はゴブリンしか開けられないが、ここと後いくつかの金庫は鍵の所有者が開くことができる。

 

「ハリー、ここがグリフィンドール家の金庫だ」

 

「え…?」

 

ガチャリと開かれたその金庫の中には視界いっぱいに広がる金銀財宝。ポッター家の金銀財宝の数倍…否、数十倍を軽く超える量の財産が見渡せる限り存在していた。

 

「とはいえ、ここ以外にもあと三つ金庫があるんだけどね」

 

「これがあと三つ!?」

 

「ああ、いや。違う違う。財宝を収めているのはここだけさ。他のふたつにはゴドリック・グリフィンドールの使用していたとされる道具やグリフィンドール家の機密やら何やらが入れられた金庫があるんだ」

 

さすがにこの量の財宝を収めた金庫が三つもない。…実はあと2つくらいはあるそうなのだが、そのことについては語らないでおく。

 

「さあ、ダイアゴン横丁へ戻ろうか」

 

「うんっ!買い物とかしたいから付き合ってね、ノア」

 

「勿論さ。ムフェト、また来るよ」

 

『うむ、また来るが良い小さきものよ』

 

ムフェトは何処かへと飛んでいき、姿が見えなくなる。

 

俺の家の金庫が地下深くにあるのはムフェトの住処がこの付近にあるからだと言う。

 

もう少し上に住処を作ってくれても良かったんだけどなぁ…。

 

あ、そういえばグリフィンドールの剣はもう返してある。あれがどういう原理なのかは分からないが、恐らく特殊な魔法銀を使っている…というのが俺の父親の見解だった。

 

「さあ、行こうかハリー」

 

「魔法界での買い物楽しみだなー!」

 

女性が買い物を好むのは魔法界でも非魔法界でも変わらないらしい。

 

とても楽しそうにしているハリーを見て思わず笑ってしまう。

 

先程までムフェトに心底驚き、少し怯えていたと言うのにこの変わりようには少し尊敬してしまいそうになる。

 

「ノアーどうしたのー?」

 

「ああ、なんでもないよ。行こうか」

 

ハリーに手を引かれ、トロッコに乗せられる。さあ、これからがハリーに取って一番楽しい時間だろう。




ムフェト
完全にムフェト・ジーヴァをイメージしました。強い龍のイメージが古龍だった…。
ドラゴンの中でも相当な力を持っている部類であり、グリフィンドール家の金庫の守護者をしている。
言い伝えによると、ありとあらゆる魔法が効かないらしい。

ゴドリック・グリフィンドールの剣
グリフィンドール家の面々が願えばいつでも呼び出せる設定を追加された哀れな剣。
優先順位としては
グリフィンドール家の血筋>真のグリフィンドール生|越えられない壁|>通りすがりの一般ホグワーツ生徒
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