【凍結】少し歪んだハリー(♀︎)をどうにか支えたい転生オリ主の話   作:わんだー

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時間が飛びます。
なんと今話からホグワーツ入学編です。
やっとホグワーツに…!やったぜ。
あと、個人的な疑問なんですがグリンデルバルドとヴォルデモートってどっちの方が強いんですかね?
力だけ言えばヴォルデモート、頭脳面も含めればグリンデルバルドって感じの印象なんですけどどうなんですかね。



5話

少し時間が飛んでホグワーツ入学の日。私、ハリーはハグリッドに連れられてキングスクロス駅にやって来ていた。

 

ノアは用事があるらしく、後で合流することになっている。

 

「おおっとすまんハリー!用事があるのを忘れておった。ほれ、これがホグワーツ行きの切符だ、無くすなよ?」

 

「え?うん、分かった…って、これおかしくない?9と4分の3番線なんて…っていないし」

 

切符を見てみると存在するはずのないホームが書かれていた。9と4分の3番線って絶対おかしいよ。

 

「すいません、9と4分の3番線ってありますか?」

 

「9と4分の3番線?からかってるのかね?」

 

「ですよねー…」

 

駅員さんに聞いてもこの反応だ。もし私が駅員さんで9と4分の3番線の事なんて聞かれたらこんな反応になるだろう。

 

「どうしようかな…って、あの人たち私と同じローブ着てる?」

 

どうしようかと途方に暮れていると、目な焼き付くような赤髪に一目見ただけで大家族だと分かる人々がいた。

 

「すいませーん、ちょっと良いですか?」

 

「あら、どうしたの?…ああ、9と4分の3番線に行きたいのね?安心して頂戴、うちのロンも今年からホグワーツなの」

 

そばかすが印象的な少年がこくりと頷く。良かった、魔法使いの人がいて。このままだと私遅刻しちゃうところだった。

 

「フレッド、ジョージ!お手本を見せてあげて頂戴!」

 

「任せてよママ!」

 

「お嬢さん、9と4分の3番線へはこうやって行くんだ!」

 

よく似た容姿の双子が楽しげに9と4分の3番線があるのであろう柱へとカートを押して入っていく。

 

ちなみに私はカートを持っていない。ノアに押し付けられたカバンの中に全部入っている。このカバン、絶対おかしいし絶対高い。なんたってこのカバンの中ではヘドウィグ─ハグリッドが誕生日プレゼントにくれたフクロウ─が悠々と飛び回れるくらいの広さあるから。なんなら中に小さな小屋くらいの家があるし。

 

「ほら、ああするの。簡単でしょう?」

 

「ありがとうございます!」

 

赤毛のおばさんに優しく微笑まれてなんだか暖かい気持ちになりながら柱に向かって走っていくと柱なんて無かったようにすり抜け、その先には紅い列車が止まったホームが広がっていた。

 

「うわぁ…凄い!」

 

ノアにいくつかの魔法を見せてもらったりはしたけれど、駅そのものを隠してしまうような大掛かりな魔法を見るのは初めて─ダイアゴン横丁と漏れ鍋の間の門も凄かったのだけど魔法界へ初めて入った興奮であまり覚えていない─なので本当に私は魔法使いの仲間入りをしたんだと実感して興奮してしまう。

 

「あぁっと、忘れてた。席を取らないと直ぐに埋まっちゃうってノアが言ってたっけ」

 

慌てて列車に駆け込もうとした時、トントンと肩を叩かれる。誰だろうと後ろをむくとそこには見なれた整った容姿の男の子。

 

「ノア!来てたの?」

 

「ああ、用事が割と早く終わってね。もう既に席はとってあるから行こうか」

 

「うんっ!」

 

思っていたよりも早い再会に抱きつきたくなるが、色んな人のいる前で抱きつくのは少し恥ずかしいので我慢する。…不死鳥での転移の際はハグリッドしかいなかったからノーカンだからね!

 

「ほら、ここだよ」

 

「ありがとっ!案外広いんだね?」

 

「まあ四人席だからね。それに、今は広いけど誰かこの席に来るかも知れないし」

 

む、二人っきりで居られると思ってたんだけど…まあ、人が多そうだし仕方ないか。ひっじょーうに!残念だけどね!

 

「な、なんだい?ハリー。じっとこっちを見て」

 

「んふふーなんでもなーい!」

 

「ああ、そう…」

 

呆れたように笑うノアの頬を突っついて遊んでいるとドアをコンコンとノックする音が聞こえる。

 

「どうぞ」

 

「おっと、お取り込み中だったか?」

 

「男女の逢瀬を邪魔する訳には行かねぇな!」

 

明るい声を上げながら入ってきたのは先程見た赤毛の兄弟。確かフレッドとジョージだったかな?

 

「逢瀬とかじゃないさ。キミたちは先輩かな?」

 

「俺がフレッド・ウィーズリー。それと、こいつがジョージ」

 

「俺たちは三年生さ!」

 

二人が名乗ったことで私も名乗る流れになった。私の名前は割と世間に知られているようであまり名乗りたくないのだが。…というか、あまり目立つのは好きじゃない。

 

「俺はノア、そしてこの子はハリーだよ。宜しく、フレッド、ジョージ」

 

「ハリー?ハリーってまさか…」

 

「おいおい、やめとけフレッド。あんまり騒ぎになっちゃ可哀想だろ?」

 

「おっと、そうだった。それに組み分けの楽しみを奪う訳にも行かねぇしな!」

 

二人は私にウインクをしてさっさと立ち去って行った。なんだか、嵐のような二人だった。

 

だが、良い人なのは存分に伝わった。なにせ、私が名乗るのを嫌がっていたのを察したようにここを立ち去ってくれた。それに、私が気まずくないようにジョークまで飛ばして。

 

「良い人達だったな」

 

「そうだね…まあ、ちょっと気圧されたけど」

 

「あはは!確かに全然会話になってなかったからね」

 

「ううううるさい!ノアが全部答えちゃうからでしょ!?」

 

二人で騒いでいるとまたドアがノックされる。随分と来客が多いなぁ、この席。

 

「ええっと、ここ、座ってもいい?もう席が空いて無くて」

 

「ハリー、良いかい?」

 

「うん、もちろん。私はノアの横に座るから」

 

「え、いや、そっち側のままでも…」

 

「す わ る の !」

 

「……あ、ハイ」

 

席を移ってドアの方を見てみるとなんと今回来たのも先程であった赤毛の少年。フレッド、ジョージとは違って私たちと同じ真新しいローブを着ているため一年生だろう。というか、赤毛のおばさんがそんなことを言っていた気もする。

 

「えっと、確かロンだったよね?」

 

「あ、うん。僕はロン。ロン・ウィーズリー。君達は?」

 

「俺はノアだよ、よろしくね」

 

「私はハリー。ハリー・ポッター。」

 

ふんわり笑って握手を求めるノアの手を恐る恐る握るロン。分かる、分かるよロン。ノアの顔は同性でも破壊力が高いらしい。

 

「…って、ハリー・ポッターって言った?」

 

「うん…ああ、騒がないでね。もう騒がれるのはうんざりだから」

 

「あ、ごめんよ。でもほら、君ってば有名人だから」

 

「生憎ね」

 

肩を竦めて言うとノアとロンが苦笑する。ロンも何となく私がどういう性格なのか分かってきたらしい。ウィーズリー家の人達は順応能力が高すぎる気がしなくもないけどね。

 

「まあ俺たちは同級生なんだ、ホグワーツでもよろしく頼むよ」

 

「そうだね…って、同級生!?君同級生だったの!?」

 

「え?うん」

 

「マーリンの髭!君、大人っぽいから先輩かと思ってたよ」

 

一々リアクションがオーバーだが、確かにノアは大人っぽいとは思う。物腰も柔らかいし、大抵の場合は冷静だ。話口調も丁寧だし、容姿もほかの人たちと比べると大人びている。

 

あれ、もしかしてホグワーツでノアってめちゃくちゃモテるんじゃ…。

 

「ねぇ、ノア」

 

「なんだい?」

 

「あんまり女の子と仲良くしないようにね?」

 

「…はい」

 

ニッコリ笑っただけなのに、ノアはそっと目を逸らして小さく返事をした。ノアが目を逸らした先にいたロンは顔を青くして私から目を逸らしていた。

 

「どうしたの?二人とも」

 

「「なんでもないですっ!」」

 

「嘘っ!絶対何かあるよ!」

 

二人揃って目を逸らす物だから目を見て言ってみなよって言うと二人してそっと目をさらに逸らす。ほら!何かあるんじゃん!

 

「ねぇ、ノア」

 

「なんだい、ロン」

 

「ハリーってもしかしなくても怒らせちゃダメだよね?」

 

「…ああ、怒ると非常に怖い。例え相手がトロールだとしても正座させる位の威圧感があるよ」

 

「なにか言った!?」

 

「「いいえ!なんでもありません!」」

 

「よろしい」

 

やっぱり二人は顔を青ざめさせて目を逸らしている。私、何かしたかなぁ…?

 

「へぇ、噂は本当だったんだ」

 

ガラリと不躾に扉を開けて入ってくるプラチナブロンドの少年。ニヤニヤと悪いことを考えてそうな笑顔を浮かべており、実に不愉快だ。

 

「誰、貴方」

 

「おいおい、アイツ死んだぜ」

 

「よりによってこのタイミングとは…付いてないな」

 

後ろで二人がコソコソ話しているが今はいい。とりあえずこいつが何なのかを知らなければならない。

 

「僕かい?僕はマルフォイ、ドラコ・マルフォイ。ここにハリー・ポッターがいると聞いてね」

 

「へぇ、それで?」

 

気取ったような話し方が鼻につく。なんだろう、この映画の画面越しに見てる分には憎めないけど目と鼻の先にいたら非常に腹の立つタイプの男は。

 

「…ああ、そこにいるのはウィーズリーの家の子だな?仲良くする相手は選んだ方がいい。なんなら、僕が仲良くしてやってもいい」

 

「いらない、私貴方に興味無いもの」

 

面倒くさくなってきて適当に返すと固まるマルフォイとやら。話すのも不快なのでコンパートメントの扉をさっさと閉める。はあ、めんどくさかった。

 

「僕、マルフォイ家が心底嫌いだけど、あれを見るとなんだか可哀想になってきたや」

 

「まああれはマルフォイも悪いけどな。初対面の印象最悪だし」

 

呆れたような二人の目線に耐えきれなくなったのか扉の前から立ち去るマルフォイ。

 

「ダサすぎ」

 

「うわぁ…」

 

「オーバーキル過ぎる…」

 

後ろのふたりの引いたような声にそっと目をそらす。まさか私が目をそらす側になるとは思わなかった…。




はい、次回組み分けです。
ロンとノアはこれで大分仲良くなりました。
それと、ノア以外だと割とドライなハリーちゃん。実はリリーの性格をモチーフにしてます。
哀れマルフォイ、初対面の印象が最悪過ぎる。
本来ならマルフォイの下りは組み分け前に起こるんですが、まあ列車でやっても良いかと思ってここにしました。観衆の前で断られるみたいな恥をかかなくてよかったね、オーバーキルされたけど。
最後のダサまでマルフォイには聞こえてます。マルフォイは泣いていい。
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