【凍結】少し歪んだハリー(♀︎)をどうにか支えたい転生オリ主の話   作:わんだー

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前半は三人称視点です。



7話

草原の上に、一人の少年が佇んでいた。赤と金の髪、青と緑の目を持つ少年、ノア・グリフィンドールはそんな草原を悲しげな表情で眺めていた。

 

「こんなところにいたのかい?ノア」

 

「…やあ、■■■■■。なんとなく、君たちとの出会いを思い出してさ」

 

ノアがぼんやりと草原に座り込んでいると、背後から赤髪の男性が話しかけてきた。絶世の美男と呼んで良いような美しい容姿をした男性はノアの横に座り込む。

 

ノアは確かに、男性の名を呼んだはずだが、何故かノイズがかっていて聞き取れない。

 

「あはは、そういえば僕たちが出会ったのはここだったか」

 

「忘れちゃったの?」

 

「まさか」

 

口を尖らせて言うノアの言葉に肩を竦めて笑う赤髪の男性。ノアの頭に手を乗せ、軽く撫でてから立ち上がる。

 

「さあ、■■■がお冠だ」

 

「うげっ、それほんとう?」

 

「まあね。キミが何も告げずにフラフラと出ていったのが気に食わないらしい。■■と■■■■が宥めているけど、■■■が怒ると怖いからね」

 

そんな雑談をしながら立ち上がったノアを、背後から唐突に誰かが柔らかく抱きしめる。

 

「…■■■?」

 

「──夢の時間は終わりですわ、ノア。この夢からはお目覚めなさい?」

 

「ッ!嫌だ!俺はまだ!」

 

そう訴えるノアだが、ノアの背後に現れた金髪の優しそうな女性がノアを一段と力強く抱きしめると共に草原はぐにゃりと歪んで消え去り…パチリとノアは目を覚ました。

 

「…また、あの夢か」

 

悲しげに笑うノアを、慰めるものはもう居なかった。

 

★★★

 

久々にあの夢を見た。輝かしく、そしてとても優しい夢を。今も尚あの頃の景色を恋焦がれている。

 

体を起こして時計を見てみると、入学式が終わって、寮に戻って就寝してから一時間程度すぎた頃だった。同室の生徒たちも既に眠っていたが。本でも読もうかと本を開くが、数分で閉じてしまう。

 

「はあ…あの夢を見た後はダメだな。気分が乗らない」

 

本をしまって、ぼんやりと夢のことについて考える。■■■■■からは勇気を与えられ、■■■■■からは身を守る術を学び、■■■■からは叡智を授かり、■■■の優しさに包まれた。

 

とても輝く美しい記憶なのに──彼らの顔と名前が思い出せない。話し方や学んだことは覚えているのに、何故か顔も名前も思い出せない。

 

なんとなく、部屋に居られなくなって部屋の外に出る。談話室は暗闇に包まれ、誰もいないように見えた。

 

しかし、火の灯っている暖炉の前にあるソファーには見知った顔の少女がいた。なんと、ハリーが恐らく教科書であろう本を眺めて四苦八苦していた。

 

「どうしたんだい?ハリー」

 

「わっ、ノア?実はハーマイオニーに勧められて明日の授業の予習をしてたんだけど…。全然分からなくて」

 

「そっか。…隣、いいかい?」

 

「うん、もちろん」

 

ハリーの横に座って、予習を軽く手伝ってあげることにした。

 

ハリーは闇の魔術に対する防衛術の飲み込みが早い。ハリーの父親のジェームズ譲りなのだろうか?その上、母親のリリー譲りなのか魔法薬学と変身術の適性も高い。

 

「ふふ、流石だねハリー」

 

「ありがと──ねぇ、ノア。なんだか疲れてない?ちゃんと寝てる?」

 

「…ああ、キチンと寝ているとも」

 

「嘘。私の目を見て話さない時は大体嘘ついてる時だよ」

 

…ハリーには敵わない。ここまで俺の心を読む…というより、俺の事を理解しているのはハリーと■■■達くらいだろう。

 

「ノア、泣いてるの?」

 

「──気にしなくていい。時々ある事だからね。おやすみ、ハリー。いい夢を」

 

「待って」

 

勝手に流れてきた涙を隠すように部屋に戻ろうとすると、ハリーに手を捕まれ

 

「うわっ!ハ、ハリー?」

 

「良いから目を瞑って?寝れない時にペチュニアおばさんがバーノンおじさんに隠れてこうしてくれてたの」

 

ハリーの膝の上に頭を乗せるように倒され頭を撫でられる。その感覚が何故か、かつてのことを思い出させ、瞼が落ちてくる。

 

「おやすみ、ノア」

 

そんなハリーの優しい声と共に、俺の意識は暗闇に包まれた。

 

★★★

 

ノアが眠ったのを確認して、ほっと息を着く。最初はホグワーツに来たことで疲れたのかと思ったけど、ノアは明らかにホグワーツに来たことがあるような様子だった。

 

というか、昔語ってくれた物語の中にホグワーツに関係することが幾つもあったし、ホグワーツの歴史書に書かれていないことすらもノアは知っていた。

 

なにかに焦がれるような目をしたノアを見て、このままだとダメだと思って無理やり寝かせたけれど、こんなに疲れきったノアを見るのは初めてだった。

 

「あなたが隠してること、いつか私にも聞かせてね」

 

貴方のためなら私は何でもするから。

 

ちなみに、そのまま私も寝落ちして、フレッドとジョージにからかわれてるノアの姿が見られた。初めて顔を真っ赤にしたノアの姿を見たかもしれない。なお、ノアをからかったフレッドとジョージはノアの魔法によって吹き飛ばされ、謎の技術によって髪型を七三分けにされた挙句、言葉遣いを矯正され、イタズラ道具が全て使えなくなっていたらしい。怒らせると怖いんだね…。




赤髪の男性
死ぬほどイケメン。ノアの恩人その一。

金髪の女性
死ぬほど美人。ノアの恩人その二

ハリー・ヒロイン・ポッター
あまりにもヒロイン力の高すぎるハリーさん。初期プロットでは最も性格歪みまくってたんですけどねこの子。具体的には邪魔なマルフォイを三巻時点で殺すみたいなレベルの。流石にそれは物語が続かないので緩和させて行ったらこうなった。おかしいなぁ…。
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