農家「あなたは農業好きですか?yesか農家で答えてください」   作:寝た奴が悪い

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第1話 始まりは1本の電話から

ある月曜日の昼12時過ぎ、1台の軽トラックが海の見える田舎の外れからさらに奥まった場所にある木造の屋敷に入って行った。どうやら畑から帰ってきたようで、軽トラックの足周りは赤土で汚れている。

 

運転席から降りて来たのは咥え煙草をした、頭にタオルを巻いている作業服を着た男だ。

 

この男の頭に巻いている[谷沢農機具店]と店名の書かれた元々白いタオルであったそれは長年使ったがゆえに汚れており、タオルと同じく作業服と足袋も同じく汚れている。

 

この男身長160cmくらいで一般的成人男性として身長が小さい。しかし体格はガッシリしており、無精髭と日焼けした浅黒い体、畑の汚れも相まって熊みたいな見た目である。

 

「ふぅ~まずは昼飯でも食べるか~、、、その前に手ぇ洗うか~」

 

 

男は屋敷の隣に建っているプレハブ小屋に戻る途中に大きな独り言を呟き、服と足袋の赤土を落とし手を洗いそのプレハブ小屋に向かう。

 

プレハブ小屋に[野澤農産事務所]と相撲文字で書かれている。

事務所の鍵を玄関前に置いてある鉢植えの下から引っ張り出し、鍵を開け事務所に入っていく。

窓を開け、部屋の空気を外に出していく。

それが終わると、冷蔵庫から弁当と冷えた麦茶をだし、弁当をレンジで温める。

ふと自分の体を見ると室内という事もあり、やはり汚れが目立つ。

 

 

「それにしてもやっぱり汚いな~俺。新しい作業服とか買うかな」

 

男は畑から帰って来て作業着と足袋に付いた土を落とし、手洗いもしたが赤土の汚れは頑固でありしっかりとは落ちきらない。

 

しばらくすると洗った時の水分は乾き、やがて皮膚にうっすら赤土の膜が現れる。

 

見慣れない人からすれば不衛生な格好である。

男が温まった弁当を食べていると

 

~!~!~!

今ではあまり聞かれない黒電話の音が携帯電話から鳴った。

男は急いで口腔内の昼食を麦茶で一気に飲み込むと電話にでた。

 

「もしもし野澤農産です。えっ!!トレセン学園さんですか!!はい、、、、農業体験ですかそれは職員の方ですか?、、、ウマ娘!?組合に確認しないとウチからは何も、、、あっ。確認はそちらで済ませた?ただウチはニンジン農家ではないですけど大丈夫でしょうか?ええ、わかりました。それでは一度打ち合わせをしたいのですが、、、はい。わかりました。それでは明日の10時にそちらに向かわせていただきます。はい、失礼します。」

 

男は電話を切りポツリと呟く。

 

「なんでトレセン学園がニンジン農家でもないウチに農業体験なんて来るんだろうか?」

 

そう言うと男は煙草に火を着け少しでも落ち着こうとするのであった。煙草を吸い終えると再びポツリと呟く。

「、、、不思議なもんで俺と言うか、ウチの家はウマ娘と縁があるな。、、、あっ昼飯食うの忘れる所だった」

~♪~♪~♪

再び昼食を再開すると、屋敷から来客を知らせるベルが鳴る。

「こんなに飯を食わせて貰えないのも久しぶりだな」

男はため息をつき来客の対応に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

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