農家「あなたは農業好きですか?yesか農家で答えてください」   作:寝た奴が悪い

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今回久々に男が農作業します。


第12話 収穫の始まり

とある大安の日。朝8時

カシュッ…ググッ。カシュッ…ググッ。

雲一つない青空の下でうっすら汗を浮かべながら男は畝を鍬で掘っていた。

収穫時にはトラクターを使用するのだが、畑のギリギリまでジャガイモを植えているためトラクターが旋回できる用に3~5m分の畝や横に作られた畝は全て鍬で掘り起こさなければならないのだ。(通称枕掘り)

鍬を入れると、黄金色のジャガイモが姿を現す。

男が育てて入るのはバ鈴薯である。

名前の由来としては、昔むかし、農業を生業としていたウマ娘達が身につけていた鈴に似ているため。といわれている。

掘り起こされたバ鈴薯を優しく持ち、しばらく乾燥させる。周りの土が乾いてくるとササっと払い丁寧に出荷籠に入れていく。

堀りたてのバ鈴薯は皮が薄く、剥けやすい。勿論皮が剥ければ初物といえど、商品価値は低下する。

しかも組合に出荷するため、組合の商品評価や組合内での男の評価も悪くなる。・・・つまり収益に直結するのだ。

「今年も調子いいね。立派に育ってくれてありがとね。」

そんな事を呟きながら収穫を進めて行く。

初物から流通初期は比較的高値で取引されるため量が大切だ。

そのため男の場合この枕堀りだけで5t近い収穫量となる。

「さて、次の畑に移ろうか。」

トラックの荷台にバ鈴薯を乗せ、上に寒冷紗を掛けると次の畑に向かう。

 

畑に到着すると、掘り起こす分のジャガイモの幹を鎌で切り落とし、マルチを捲り、鍬を入れバ鈴薯を堀起こし、出荷籠に入れる。

「ん。形が悪いな。こっちは小さすぎだ。」

B品は自宅で選別するため、出荷籠とは別の籠にいれる。

・・・

昼食のため屋敷に戻るとトラックからリフトに乗り換え、トラックの荷台から出荷用とB品のバ鈴薯を冷蔵室に移す。

冷蔵室といってもジャガイモの場合は冷やす目的ではなく冷暗所に保管するのと、乾燥が目的のため現在は送風状態にしている。

冷蔵室というだけあり、規模は巨大で横25m奥行き10m高さ5mもある。

保管が済むと昼食を食べ、休憩後再び畑に向かう。

・・・

夕方17時畑から帰ってくると、バ鈴薯を冷蔵室に保管し、個人出荷の準備をしていく。

男はB品のバ鈴薯は自宅で選別し自宅販売のスタイルをとっているため、出荷用段ボールを作っていく。

カチッ

機械の電源を入れる

…キュルルルルルル…ガチャガチャガチャン…ブチッ…ザァー…

段ボールを組み立て、機械の高さを調節し、逆さまに段ボールを機械に流していくと、底面にテープが貼られ、機械の出口からレールをつたって段ボールが出てくる。

男は100箱段ボールを作り、本日の業務を終了とした。

 

 

 

 

 

 




用語解説
大安(たいあん)
六曜にて縁起が良い日にちといわれている。
現代でも収穫初日等は験を担ぐ事が多い。
枕掘り(マクラほり)
縦に作られた畝を布団。横に作られた畝を枕に見立て、横の畝を掘り起こすこと。
主に鍬を使い手作業で堀りおこす。
(作者のところでは、トラクターの旋回スペースを堀ることも枕と言う)
寒冷紗(かんれいしゃ)
ジャガイモは日光に当たると、緑化や発芽が促進されるため日除けとして使用する。
マルチ
畝に被せるビニールシート。
地温調節や、乾燥防止、防水、肥料流失防止、雑草成長防止などで使われる。


※馬鈴薯について

名前の通り、馬の首に着けていた鈴のような形をしているため。と言われております。

皮の色は栽培地域により様々で黄金色~グレーっぽい色まで沢山あります。土壌や成熟具合により異なります。

馬鈴薯の場合掘り起こしから1週間程で皮が強くなります。大体のスーパーに出回るのは掘り起こし後1週間~2週間って所でしょうかね。

掘り起こし→出荷→出荷先で選別→競り→スーパー等で販売
または
掘り起こし→農家で選別→個人販売または道の駅等に出荷
大雑把に説明するとこのようになります。

※作者の場合のため、全てがこのようになっている訳ではありません。

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